「Red Out」テリファー 聖夜の悪夢 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Red Out
R18指定に違わぬグロさを提供してくれるテリファーシリーズ。
前作で流石に死んだだろと思ったら見事にカムバックしていたので、別に3作目とかいらないんだけどなとは思いつつもなんやかんや観に来てしまいました。
特典はアート・ザ・クラウンのお面でスタッフさんが準備して持ってるのを見てギョッとしてしまいました笑
倫理観がぶっ壊れたグチャグチャなゴアを見せつけられて、ある程度グロに耐性のある自分でも顔が引き攣ってしまうくらいにはキツイ表現のオンパレードでした。
と同時に話運びがグタグタしすぎたり、急にバッサリカットしていたりでストーリー面をしっかりやってるはずなのに面白味に欠けるシリーズの欠点はそのままだったのが残念でした。
先にドラマ部分について述べると全く面白くないです。
前作の続きからなので生き残ったシエナとジェイソンが事件後もアート・ザ・クラウンによって苦しんでいるというのは分かるんですが、そこについてのドラマが薄っぺらい+やたら長いのでどうしても合間合間のスプラッターが無いと退屈ですし、そこのドラマをどう描くのかなと思ったら展開を考えるのを放棄したのかスパンスパンと飛ばして終盤に向かうので起承転結の転が無いまま進むので、え!?となってしまったのを鮮明に覚えています。
あんだけ引っ張っといてこれだけしか描かないのかという残念感も合わせてありました。
ゴア表現は随一で初っ端からアート・ザ・クラウンがクリスマスを控える一家の元へ行ってそれはそれは体を引きちぎるわ、斧で滅多刺しにするわ、煽りに煽って皮膚を剥いでいくわで良い意味で気持ち悪い殺害模様を開幕直後に広げていくのはテリファーシリーズ観てるなぁと気分にさせられました。
今作でも頭パッカーン皮膚バッサーが多いのが特徴的で、監督の趣味なのか髪の毛をある程度削ってハゲにしてから剥ぐというエグい癖なのか、表現の限界に立ち向かっているのか…細かいことは分かりませんがよく撮るなと思いますし、特殊メイク大変だろうなとも思いました。
液体窒素を用いた殺しは凍らせて砕くだけならやってる事はエグいけどそんなにグロくないよなと思っていたのですが、凍らせているとはいえ完全に凍ってはないからしっかりと意識があるから手足を砕いた痛みがガッツリあったり、顔を凍らせても意識はしっかりあるから麻酔の無い状態で剥がされる恐怖がありましたし、髭をベリベリするところとか鳥肌もんでした。
アート・ザ・クラウンとしては珍しく爆発物を使ったりするんですがここは別に、というかあんな怪しいサンタに釣られる子供たちもそうですし、早い段階で取り締まるべきだし、なんで綺麗に逃亡されてるんだろうと謎は尽きないばかりです。
ジェイソンの友人カップルの殺し模様は倫理観崩壊ものの暴れっぷりでした。
チェンソーで股から引き裂いていく様子はお股がヒュンどころかブルブルするくらい痛々しかったですし、顔面が無くなるくらいグチャグチャにしていきますし、バラバラ遺体も真っ青なくらいパーツ分けさせられるし、それを気味の悪い笑顔でやるもんですから不快感はMAXでした。
終盤はやっぱりシエナの元へ突撃。
どうやって辿り着いたんだよってツッコミはもうどこかへ投げておいて、叔父は首チョンパで磔状態、叔母は口に筒をぶち込まれてそこにネズミを投入して首を引き裂いて死亡、ジェイソンはなんかよく分からないけど骨剥き出しの生首とものの見事に殺されまくっていてもうドン引きでした。
前作もそうなんですが終盤シエナとアート・ザ・クラウンが戦うラストシーンではなぜかホラーとスプラッターのジャンルを超えた謎の映像がお出しされるのでどうしても困惑が勝ってしまいます。
あんだけ無敵だったアート・ザ・クラウンの火力がガクッと落ちますし、剣でチェンソーに真っ向勝負を挑んだり、突然床下が抜けてどこかの世界に繋がってしまったりなどなど考えることを辞めろと言わんばかりの映像が繰り広げられるのでもう真顔でした。
ただアート・ザ・クラウンがシエナの頭を定期的にバシンと叩くシーンはシンプルに不快でした。
女性が男性に、男性が女性に意味も理由もなく殴る作品が苦手なのも込みですが、アート・ザ・クラウンはこういう時スパッと殺しにいくタイプだったのでその陰湿さが嫌だなと思ったのも気持ち悪くなった要因だと思います。
あとあんな中途半端さじゃアート・ザ・クラウンは大丈夫よ…というのも居心地悪かったですし、ここまで来たら警察とかは何やってるんだというツッコミも追いつかないレベルの杜撰さはなんともいえない感覚に陥りました。
終わり的に4作目も作れそうな流れなんですが、正直ここからやる事ってグロをどれだけ追求できるかだと思うんですがドル箱が続く限りはやるのかなと思っています。
ただ今作が限度だと思うので、ここから先はただただ不快なだけになってしまうのではないかという不安点もあったりで気が気じゃないです。
鑑賞日 11/30
鑑賞時間 21:10〜23:25
座席 M-27