山逢いのホテルでのレビュー・感想・評価
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クロディーヌは地元では有名人
成人した脳性小児マヒの息子のひとり親である中年女性のクロディーヌは子供を他人に預けている間にアルプス山岳鉄道に乗り、山間のホテルのレストランに通っては単独宿泊の男性客を物色し、男の部屋での性交渉を繰り返す。ホテルのフロント係りの青年にチップを渡し、宿泊客の情報を得て、ターゲットを絞る。客の中には彼女の噂を知っていて、自分からアプローチしてくる男もいる。地元では有名なヤリマン美熟女なんでしょうね。
文化の違いを感じます。
息子役の俳優さんは実際に小児麻痺の俳優さんなのでしょうね。さすが。俳優の層が厚い。
映画の解説文からは日々の介護のストレスをセックスで発散しているだけかと思ったが、障害児を持つひとり親の寂しさや老いの恐怖から逃れるためのようにも感じました。さらには、誰にも訪れる人生の寂寥感を埋めるために焦っているようにも思えました。更年期近くの女性で身に覚えのある人も結構おられるでしょうね。
ひとり息子から子離れできない母親が息子に恋人が出来た途端に裏切られたと感じ、精神のバランスを崩す話をアルプスのダム湖や特殊なシチュエーションを背景にドラマ仕立てにした映画かなぁ。ダム底のガラス窓(映画セット?)の前に立つクロディーヌとドイツ人技師のミヒャエルのシーンや空港行きのバス停でクロディーヌが過換気を発症するのはオンディーヌ伝説(呪い)を想起しました。
地団駄踏んで悔しがる最後のカットはたぶんコウメ太夫よろしく「チクショー」って叫んでいたような。こういうラストシーンをエスプリに富んだユーモアと言うんでしょうか。
主演のジャンヌ・バリバールはかつてマチュー・アマルリックの奥さんだったひと。
うーん。
時々、カルセール麻紀に見えちゃったんですよね〜
イザベル·ユペールでは齢取りすぎだし、ジュリエット・ビノシュでは男たちが羨ましく思えちゃう。
なるほど~
シネスイッチ銀座に。一階の男子トイレはまだ和式のままでした😭有楽町マリオンのシャネルN°5の巨大ポスターのモデルがマーゴット・ロビーでした🤩ちょっと得した気分。
障がい者の家族ケアからの解放の結末の一つ
脳性まひの息子の世話を隣人に頼んで、母親は性交渉の相手を色々選んで楽しんでいるというのは、日本人の感覚では許し難いところだろう。息子や隣人が時々みせる不満も当然のことだろう。相手を変えていた母親も、一人の男性に関心が向いてしまい、その男性から、隠していた息子のことを知られてしまった。隣人の不始末を咎め、契約を切り、息子を施設に入れることにした。いざ息子と別れることになると、二の足を踏むことになり、息子は割り切って施設に行ってしまい、母親は選択を後悔して慟哭に暮れる。『ギルバート・グレイプ』も、家族へのケア役割から逃れたい願望のある人物の話ではあったけれど、偶然の事故からその役割から半分解放され、恋にも希望がもてるようになっていて、本作とは違った結末であった。
熟女のベッドシーンは観たくない(例外はありますが…)
前置きとしてストーリーは記しません。シニア目線のコメントです。主演女優 ジャンヌ・バリバールが、母として女としての気持ちの葛藤を演じた作品だと思う。一番のポイントはスイスの景観が美しいこと。映画館で観る醍醐味だと感じた。ジャンヌは、母としての感情とひとりの女性として男に恋する気持ちの推移を演じきっていた。ところどころの葛藤する表情や切なさ、やるせなさの表情が鑑賞者に伝わってきた。
反面、数回出てくるベッドシーンに興ざめしてしまった。私は還暦過ぎているので、人のことは言えませんが、失礼ながらジャンヌさんの裸体はどうかなぁ…と思ってしまった。彼女は実年齢56歳だが、たとえば歳の近いソフィ-・マルソーだったら歓迎だし、日本の女優さんだと同年齢の鈴木京香、飯島直子、大塚寧々さんだったら大歓迎です😅。(←外見の判断ですが…)ジャンヌさんの演技が良かっただけに、ベッドシーンではなくて、他の表現方法を取り入れて欲しかった。
感情に流された母、現実を見ていた息子、その先にあったのは何?
2024.12.3 字幕 アップリンク京都
2023年のスイス&ベルギー&フランスが合作の映画(92分、R15+)
避暑地のホテルでアバンチュールを楽しむ母親を描いたヒューマンドラマ
監督はマキシム・ラッパズ
脚本はマキシム・ラッパズ&マリオン・ベルノー
原題は『Laissez-moi』、英題は『Let Me Go』で、「放っておいてください」という意味
物語の舞台は、1997年の夏、スイス・ヴァレー州にある山麓のホテル
毎週火曜日に白いワンピースを着てそこに向かうクローディーヌ(ジャンヌ・バリバール)は、ホテルマンのナタン(アドリアン・サヴィニー)から情報を経て、もう少しで帰る男性一人客に声を掛けていた
男から住んでいる街の話を聞き、自らが部屋へ誘導して情事を重ねていた
彼女には障害を患う息子バティスト(ピエール=アントワーヌ・デュぺ)がいて、火曜日だけは隣人のシャンタル(ベロニク・メルムー)に預けていた
ある日のこと、ダムの上を歩いていたクローディーヌは、測量か何かをしている男とすれ違う
男は場違いなところに場違いな服装の女がいるなと思い、彼女に興味を持った
男はドイツから来た水力発電の専門家ミヒャエル(トーマス・サーバッハー)で、ホテルで彼女を見つけた彼はアプローチを開始する
クローディーヌは彼の誘いを受けて一度限りの関係を結ぶが、その出会いはいつもとは違うものだった
物語は、クローディーヌの日常を描き、彼女が裁縫師として、服の仕立てで生計を立てていることを描いていく
だが、馴染みの客ぐらいしか相手にできず、いずれはジリ貧になることはわかりきっていた
息子の介護に従事することを覚悟していたが、そういったものがミヒャエルとの出会いによって変化していく
また、バティストはダイアナ妃の大ファンだったが、彼女の訃報がどのような影響をもたらすか想像できなかった
映画は、ミヒャエルがアルゼンチンにいくことになって、それにクローディーヌが付いていくかどうかを問われる流れになっていく
当初は家を売り払い、息子を施設に入れることを決断していたが、最後に迷いが出てしまい、ミヒャエルは行ってしまう
その後、息子の元に向かうものの、彼は施設利用者と仲良くやっているようで、家に帰りたがらなかった
束縛のある生活の中で、解放を欲していたはずのクローディーヌだったが、全てを失うことで自由を得てしまう
息子には新しい居場所があり、自宅に帰っても仕事はもう無い
隣人とは訣別したし、ミヒャエルも地球の裏側にいるようなもの
結局のところ、自分を自分たらしめていたものの正体を知ることになるのだが、彼女は女性として再出発する道すらも放棄してしまっている
制約があることの生きづらさよりは、自由すぎることの生きづらさが重くのしかかるのだが、これはそれまでの人生というものが意外とうまく回ってきたからなのだろう
いずれにせよ、人生を賭けてきたものの喪失というのは意外と埋めるのが難しい
クローディーヌは、息子、仕事、恋人の3つを同時に失っていて、それをもたらしたのが優柔不断さだったのいうのは致命的なのだろう
息子に関しては、クローディーヌの加齢とともに施設に頼らざるを得なくなるし、仕事も年々減ってきている
火曜日のアバンチュールもそのうち相手にされなくなるので、ミヒャエルとの関係は最後のチャンスだったように思える
「放っておいて」というタイトルがジワる作品ではあるものの、この結末を予想できるなら、クローディーヌの人生はもっと解放的なものだったのかな、と感じた
母ときどき女。
スイスアルプスの小さな町に住み、毎週火曜日は白いワンピを着ては山の上のリゾートホテルに泊まる男とその場限りの関係を楽しむ、障害を持つ一人息子を育てながらも仕立て屋を営むクローディーヌの話。
もう恋をすることはないと、その場限りの関係を楽しむものの、1度関係を持った男ミヒャエルとの再会で、母として女としてと揺れ動くクローディーヌの心情。
本作期待はせずに観に行ったけれど、冒頭の入りのピアノの伴奏が流れるなか、フィルムの色、揺れる列車、ダムの脇道を歩きホテルへ向かうまでの道中が心地いいと思う入り。
個人的ワガママ書くならクローディーヌがもうちょっと若かったらな~ってのが率直素直な感想!あとタバコ吸う際のデフォな鯉の滝登りはヤメテ!美しくない(笑)
ミヒャエルに出会ったことで思い出した恋心、母でいなきゃと思いながらも障害を持つ息子が邪魔に見えちゃったり、ミヒャエルと一緒に居たいと揺れ動く心情のクローディーヌだったけれど。
これは作品だけれど人生は人それぞれ、その場を楽しむ、いつまでも女な感じはキライじゃないし若くいれる秘訣!?だと個人的には思うしで、女を諦めてる方よりは女でいる人の方がきっと素敵だと思うしで…。
で、息子を背にし奇声をあげたラスト、クローディーヌの心情は結局息子を選んだけれどミヒャエルへ心残り的な?!
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