山逢いのホテルでのレビュー・感想・評価
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ダイアナ妃が亡くなった1997年
息子のバティストはダイアナ妃の大ファン。
ダイアナ妃の写真を切り取っているクローディーヌは、山の麓のホテルで自分から男に声をかける。
どれも一度かぎりの相手。
主役のかたは1968年生まれ。
相手役の男性は1961年生まれ。
熟年から初老の世代の情熱が美しい。
仕事に子育てに介護、、、
誰だって解放されたいと思うこと、ありますよね。
舞台は1997年のスイスですが、あえて?風光明媚な観光地ではなく、欧州最大のダムがある場所。
せきとめられている水に、彼女の「解放されたい」という声が聞こえてくるかのよう。
ジャンヌ・バリバールの演技が凄い!
ジャンヌ・バリバールはバティモン5やボレロ永遠の旋律で観たが、彼女の主演作は初めてなので観た。
ストーリーそのものもあるが、妖艶でセクシーさはさすが。
さて、この作品は彼女の息子が障害を抱えている。息子の世話をしながら洋服の仕立て屋をやり、ストレス発散?でホテルまで行き男性を奉仕する。ドイツからきた水のビジネスマン男性に惹かれつつも障害を持つ息子が心配で迷う。
迷いを仕草や表情など演技で見せるジャンヌ・バリバールは見事だった。
ただ、ストーリー・脚本は今年公開したパリの小さなオーケストラ同様もう少し掘り下げてもいい。
ストーリーは最後落ち着き良かったが。
ジャンヌ・バリバールの演技、日本語題の山逢いの逢を敢えて使ったのは評価したい。
シャンタル・アケルマンを思い出した
映画の中の大きなダムは、1995年「007/ゴールデンアイ」に出てきたヴェルザスカ・ダム。ロカルノに近いスイス南部のイタリア語圏ティチーノ州にある。
フランス語を話す主人公のクローディーヌは、ふもとの村に住んで、障害のある成人の息子を養いながら、仕立て屋をしている。しかし、火曜日になると、ケーブルカーで山を登ってリゾートホテルに行き、フロントマンの理解を得て格好の男を見つけ、言葉の要らない時間を過ごす。
彼女は、決して「その場限りのアヴァンチュールを楽しんでいる」のではなく、束の間の「Plaisir de la vie」生きる喜びを味わって力を得、やがて息子との生活に戻ってゆくのだ。そうだ、この映画は、あのシャンタル・アケルマン監督の傑作「ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080, コメルス河畔通り23番地」の続編なのだ。
しかし、彼女にも息子にも未来がある。さて、どうするか。
私は、クローディーヌに扮しているジャンヌ・バリバールは、ワイングラスを手にする時、最も美しく輝いて見えたが、皆さんはどうだろうか。
この女優さんは、インタヴューに答えて、日本映画以上、巧みに、女性の表面上の(社会的な)顔とは異なる別の顔を描いた映画はない、と述べている。なんて、傑出した女優さんだろう。限りなく、共感を覚える。
女性の幸せ(恋愛と子育て)
ドイツ男に靴フェチ多し
以下,おとこ目線です。
仕事や子育てにどれほど追われていようが女を捨てないのは,女やめましたと居直った挙げ句人間自体もやめてしまうのを防ぐための矜持だろう。あるいは心意気というべきか。その心意気満々のクローディーヌに身近なパートナーがいればよかったんだろうけど息子の事情ゆえにそうはいかない。だから母親業と両立させながら女に戻る時間を作る手段はあれしかなかった。誰が責められよう。
そして瀬戸際で親であることを捨てなかった彼女も,無理強いしなかったミヒャエルの男前ぶりもかっこよかった。
サッカーに興味ない人にはどうでもいい話だけど,ブライトンつながりで,ダイアナさんが亡くなった年に現・ブライトン所属の三苫薫が生まれたんですねぇ。
70点ぐらい。官能的だけど美しい映画
画がきれいな映画だった ラブストーリーかと言われると、 そんな感じ...
画がきれいな映画だった
ラブストーリーかと言われると、
そんな感じはしなかったけど、
じゃなんだと聞かれたら、
やはりラブストーリーしかないのかな、、、?
【山逢い】という造語を邦題にしたのはセンスあり
意味合いは原題と大きく異なるけど、
これはこれでよし
大絶賛している女性コメンテーターがいたから…
ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地
女性は子を産んだ瞬間から女を捨て母親にならなければならないという呪縛
障害のある成人した息子を一人で育てているシングルマザー
週に一度、白のシンプルなワンピースを着て山間部にあるホテルで短期滞在の一人客を選び出身地の話しを聞き出し、女であることを愉しむ
帰りに世界中を飛び回ってる父親のふりをして息子に手紙を出した時には母親に戻っている
こんなことを繰り返していたある日、転機が訪れる
ラストはもちろんポジティブにも受け取れるし、いろんな受け止め方があるだろうけど
私は泣いてしまった
これは呪縛が解けた時の開放感と数十年分の苦労や喜びや虚しさと、いろんな感情が一気に押し寄せてきて、ただただ泣けた
障害の有無関係なく子育て経験のある人はもちろん、ない人も、若い人にも見てほしい
とても良かったので監督にチェック入れたいのに入れられないんだけど何故?
日仏最速先行上映にて
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