ぼくらのふしだらのレビュー・感想・評価
全15件を表示
凄い組み合わせとテーマ
漫画の実写版
この物語の組み合わせは圧巻
解説にエロティックホラーとあったが、まさにそんな感じだ。
「ササヤキ」と名乗る悪魔のような存在
「強い求めに応じるために現れた」という。
思春期と性欲
それに加えられた時間を止める力
時間を止めることでカウンターの数字が大きくなり、その数字は性欲の大きさとなる。
このよくわからない交換条件という設定
そして大どんでん返しも良かった。
そしてそこからの主人公ミナミの「選択」
彼女の選択に感じるのが人類史
絶えず繰り返される戦争
その根源的縮図がこの物語かもしれない。
9回やっても合格しなかった大学
繰り返してもまた繰り返すことを選択するミナミ
その代償の止まらない性欲
彼女が選択した「やり直したい」というのは、人間の三大欲求に勝る欲求なのかもしれない。
その裏にある「失敗」
そして「同じ選択」
そこに加わるシンイチの趣味 自殺
物語そのもは本当に意味が解らない。
しかし、
この人類が今までしてきたことと、彼らの選択は非常に似ているような気がしてならない。
誰がやっても同じ政治
誰が上に立っても同じことしかしない。
この作品はきっとこの人類史への当てつけと風刺を描いているのだろう。
この意味の分からないことを選択し続けている人類
凄すぎる作品だった。
エロとホラーに騙された馬鹿な俺
時間が止めれて性欲が高まるなんて
力の反作用。
もうちょっと見せ方あったんじゃなかろうか
何を述べたいかはっきりさせるのが大変か/2024年の映画事情等
今年1本目(合計1,543本目/今月(2025年1月度)1本目)。
少し遅くの起動になりましたね。
さて、こちらの作品です。
一応、性的に不穏当な発言や描写があるので一般指定ではないですが、ことさらその部分を強調させるような表現になってなかったのが良かったところです。
一方でストーリーを追いかけるのが容易ではなく(細切れに出てきたり時間ずらし描写などあるため)、結構これは苦労するんじゃないかなと思います。おそらく時間は、現在と過去の2軸だと思います(その間を行き来することはしていない?)。
80分ほどでさくっと見たいという方にはおすすめ以上ですが、やはりその時間でまとめあげるのに失敗したか、何を言いたいかいまいちはっきりしない部分も多々あります。典型的に「2度3度見ることが想定されている作品」でしょうね。その点では、そういった作品は過去ありましたが、不愉快にさせるような発言がほぼなかったので、そこは安心といったところでしょうか。
採点に関しては以下まで考慮しています。
--------------------------------------------
(減点0.3/事務管理と無権代理)
事務管理(697)の管理人にはあらゆる代理権が与えられているのではないので、対外的に第三者を巻き込む構成にすると(本人の追認がない限り)無権代理(か、条件を満たす場合、表見代理)にしかなりません。
※ 表見代理を、有権代理よりに解釈する立場と無権代理よりに解釈する立場があり、ここでは前者の立場にたったものです(判例もなく、学説上の争いがあるところ)。
--------------------------------------------
※ 2024年に気になった映画等
・ ライド・オン → ジャッキーチェンが出てくるカンフー映画…と思いきや、飛んでくるのはカンフーのパンチキックではなく、なぜか(中国)民法用語というこれまた変わった映画。それでも何とかみていると「善意取得」という語が…。これ、理解できる方いるんでしょうか…(日本民法では即時取得(192)に似る部分もあるが、制度がかなり異なる)。
・ もしも徳川家康が総理大臣~ → 憲法/行政法(公法)の関係で解釈が成立しない映画はかなり評価が落ちます(0.5評価。詳しくは同評価参考のこと)。
・ コンクリート・ユートピア → 時期が悪かった(石川・能登震災とかぶった)部分はありましょうが、この映画の真に述べる趣旨を理解するには、韓国の住宅の賃貸借システム(チョンセ権等)まで理解していなければならず、その観点では厳しかったかなぁ。
(5月だったか6月だったかの「ビニールハウス」も同様)
・ オッペンハイマー → 賞も取った有名作品ですが、裏で述べられている「当時のアメリカ行政手続法の不備を論じる」ことまで読み取るのは結構しんどい印象です。
映像化には難しい題材
ザ・ワールド
希望する大学の推薦入学を勝ち取りたいJKが、時間を止める能力を手に入れて巻き起こる話。
生徒会副会長になった陰キャメガネっ子が、ある日1Pに勤しんでいると謎の女が現れて、1番欲している時間を止める能力を授けてくれたけれど、力を使うと代償として1番不要な性欲が増していくという設定で展開していく。
あらすじ紹介には父親から逃げるためみたいなことが記されているけれど、原作がそうなんですかね…本作ではその様子は明確には描かれていませんが。
そのタイミングで時間を止めたのならカンニングした方が手っ取り早いし、その後もなんだか能力の使い方下手くそ過ぎません?なんて思ったり、そんな何の証拠にもならないもの突きつけられて豹変とか、元々クソな性格ですかね?なんて思っていたら…。
これは力が彼女をそうさせたというよりも、もともとそういう「片鱗」があったと言う感じで、ロードローラーや無駄無駄ラッシュはないけれど、あのお方的人間性がみえてきてとても面白かった。
全15件を表示