「凄い組み合わせとテーマ」ぼくらのふしだら R41さんの映画レビュー(感想・評価)
凄い組み合わせとテーマ
漫画の実写版
この物語の組み合わせは圧巻
解説にエロティックホラーとあったが、まさにそんな感じだ。
「ササヤキ」と名乗る悪魔のような存在
「強い求めに応じるために現れた」という。
思春期と性欲
それに加えられた時間を止める力
時間を止めることでカウンターの数字が大きくなり、その数字は性欲の大きさとなる。
このよくわからない交換条件という設定
そして大どんでん返しも良かった。
そしてそこからの主人公ミナミの「選択」
彼女の選択に感じるのが人類史
絶えず繰り返される戦争
その根源的縮図がこの物語かもしれない。
9回やっても合格しなかった大学
繰り返してもまた繰り返すことを選択するミナミ
その代償の止まらない性欲
彼女が選択した「やり直したい」というのは、人間の三大欲求に勝る欲求なのかもしれない。
その裏にある「失敗」
そして「同じ選択」
そこに加わるシンイチの趣味 自殺
物語そのもは本当に意味が解らない。
しかし、
この人類が今までしてきたことと、彼らの選択は非常に似ているような気がしてならない。
誰がやっても同じ政治
誰が上に立っても同じことしかしない。
この作品はきっとこの人類史への当てつけと風刺を描いているのだろう。
この意味の分からないことを選択し続けている人類
凄すぎる作品だった。
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