Bokser ボクサーのレビュー・感想・評価
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描写が痛い
ハルフォンの「ポーランドのボクサー」の映画化でもなく、 「アウシュビッツのチャンピオン」のリメイクでもなかった。 とはいえ、 本作は旧共産圏の文化の蓄積が生み出したリアリズムの秀作の一つと言えるだろう。 本作は、単なるボクシング映画にとどまらず、 ポーランドという国の歴史、社会、 そして人々の心の奥底をも掘り下げている。 強調したいのは、旧共産圏の作品が持つリアリズムの深さだ。 それは、単に生活の描写を写実的に描くだけでなく、 その社会が抱える矛盾や、人々の心の闇を、 セリフでもあるように、 まるでひとうひとつレンガを積み上げるように丹念に描き出している。 リング上での激しい打撃の応酬は、 肉体的痛みを伴うだけでなく、 登場人物たちの心の傷をえぐり出す。 その描写は生々しく、観る者の心を揺さぶる。 しかし、本作は、 リングの外でも色々と仕掛けてくる。 家族の愛情、葛藤、そして別れ、 これらの感情は、普遍的なものでもありながら、 同時にポーランドというロシアとドイツに挟まれた、 特定の社会の中で育まれた複雑な感情でもある。 エンドロールで流れる亡命したスターたち、 流れる音楽はスコーピオンズ、 マイケル・シェンカーが脱退後のヒット曲は、 時代の変化と、それに伴う人々の心の変化を象徴しているかのようだ。
カシアはエイドリアンじゃないんですよ♥
末期的社会主義政権化のポーランドを、勇み足で亡命と言う愚行をやってしまったボクサーの話。
ポーランドは社会主義と言うが、西側からの借り入れが多い国だった。つまり、70年代前半から、ポーランドの経済は破綻していたとも言える。だから、ソ連のボルシェビキの影響の少ない社会主義政権で、89年にはワレサさんが登場してペレストロイカ以前の社会主義の瓦解の立役者となる。
ポーランド版ロッキーだぜ!だが、
カシアはエイドリアンじゃないんですよ♥
まぁ、
音楽もなんとなく意識しているけどね。
I am just a poor boy!
『殴るだけの退屈なものさ!』
そう、西側東側関係なく、興業とはこんなものだ。それをこのグズ男は最後に気付く。
家族が大事だと。だから、結末が『ちょこっと残念な映画』だと思う。
I am just a poor boy!
ニューヨークへ行きたい♥
エリック・クルムの演技は良い
共産党政権下のポーランドからイギリスに亡命する話。 エリック・クルムがクズ男の演技が上手くて本当にイライラするからストーリー的にはスカッとしなくてジメジメしている。 ポーランドの俳優が少ないのかここ2年でエリック・クルムとアダム・ヴォロノヴィチの組み合わせを3回くらい見てる気がする。 上で挙げた俳優を含めて実力派俳優で固めてるから、ポイントポイントでの俳優の演技は凄くいいのでその点ではオススメ出来る。 後は編集が悪いのかシーンがぶつ切りになってるのが見てて気になる。
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