「亜紗さん。君の持つ疑問はね、宇宙につながっているんだよ。」この夏の星を見る 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
亜紗さん。君の持つ疑問はね、宇宙につながっているんだよ。
ここに登場してくる高校生と中学生のまぶしさを、どう言葉にして紡げばいいのだろう。コロナ禍のなか、日常の様々なことを制限され、行きつく先に"青春"というその時でしか味わえない宝物を奪われた彼らを、どう慰めてあげればいいのだろう。やりばのない、悲しみ、苦しみ、やるせなさ。でも、だからと言って他人や時代のせいにしない彼らの清々しさ。何か別の道はないかと模索する前向きさ。そこで見つけたリモートという手段で、新たな友と出会う奇跡。真剣勝負の中でズルをしない清らかさ。どこまでも上を目指そうとする向上心。亜紗と凛久も、あの結末でありながらも寂しさは感じなかった。それは、世の中「近くて遠い」人はいっぱいいるけど、気持ちは「遠いけど近い」二人なのだと思えるからだな。
ちなみに、なぜかこの時期に天文部つながりで被るように、民放ドラマ『僕達はまだその星の校則を知らない』が放送されていた。これもまたよかった。なんでこう、星を好きな人たちはまぶしいのだろう。まぶしいなあ。まぶしいすぎるよ。
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