劇場公開日 2025年7月4日

「コロナ禍を過ごす中高生たちが天体観測でつながる青春群像劇。 手作り...」この夏の星を見る るか吉さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 コロナ禍を過ごす中高生たちが天体観測でつながる青春群像劇。 手作り...

2025年9月4日
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鑑賞方法:映画館

コロナ禍を過ごす中高生たちが天体観測でつながる青春群像劇。

手作りの望遠鏡で夜空の星を捉えるスターキャッチという題材と、コロナ禍で閉塞感、喪失感、鬱屈とした気持ちをそれぞれが抱える中で今「何ならできるか」を考えて小さな希望を見つけるという映画のテーマとが繋がってグッときた。

私は当時の学生の気持ちは実際には分からないけれど、エッセンシャルワーカーでずっとしんどい気持ちを抱えてた時期だったので、あの頃の体験、感情を思い出して、予想外に心が動かされてしまった。

映画館の暗闇の中で観たので、一緒に夜空を見上げているような気持ちにもなれたし、画面越しに私も繋がってる気がした。
七夕の頃観られたのも良かった。空を見上げたくなる。

3つの場所の中高生の物語が並行して進む中で、それぞれ置かれた環境の中で色々抱えているのを描かれていたのも良かった。
あの頃、私も仕事柄一年以上誰とも関わりを持てず、終わりも見えず何のために生きてるんだろうと思っていたけれど、当時私が感じていた負の感情も掬い上げてもらえた気がした。

主役の桜田ひより以外にも国宝の黒川想矢、パーフェクトデイズの中野有紗等、「あの映画/ドラマに出ていたあの子だ…!」と思う若手俳優陣ばかりで、彼らの今だから演じられる等身大の瑞々しい演技が観られたのも良かった。

気になる部分がないわけではないけれど、私は前向きで爽やかな気持ちで劇場を後にできた。

るか吉
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