劇場公開日 2025年7月4日

「苦い記憶と手探りの光」この夏の星を見る makotoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5苦い記憶と手探りの光

2025年8月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

癒される

作品の展開は、コロナ禍における活動制限の中、天文部に所属する高校生がオンラインを活用して、各地で同時に天体観測をする競技「オンラインスターキャッチコンテスト」を企画する。長崎の五島列島や東京都心の生徒たちも参加してスタートしたこの活動はやがて全国へと拡がり、ある奇跡を起こす展開。

コロナ禍は価値観を変えるほど、人々の生活に影響をもたらした。

三密、マスク、ソーシャルディスタンス
会食は時間制限、越境自粛、病院の面会制限
私は母親がいたが、コロナ禍の最中入院して、最期は誰にも会えず旅立ってしまった。
コロナ禍は誰しもが、苦い記憶である。
あれから当たり前が変わった。
現在はコロナ禍ほど過剰ではないが、コロナ禍で人々の生活が変わったと言っても過言ではない。

コロナ禍での制限で何も出来ないを、何が出来るに思考を変化させて、「スターキャッチ」のイベントを企画、開催させる高校生。
青春の一コマ的ストーリーではあるが、人生に詰まった時や悩みの最中に、前に進まない思考を優しく変化させてくれる作品である。

そして劇中に繰り広げられる、星と宇宙の素晴らしさ。
「スターキャッチ」は世界中の人々が抱いたコロナ禍の虚しさのエピローグと、やがて来る新しい希望の星となっていた。

この作品は、誰しもが経験した苦い記憶の「あのとき」の記憶への鎮魂歌かもしれない。

makoto
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