劇場公開日 2025年7月4日

「君が思う程に弱くはない。という歌詞を思い出した」この夏の星を見る ぽんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 君が思う程に弱くはない。という歌詞を思い出した

2025年8月3日
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鑑賞方法:映画館

原作未読。辻村美月さんの学生ものの作品はすてきに違いないと思い観ました。
ストーリーはコロナ禍で鬱屈した気持ちを抱える学生たちが、「スターキャッチ」というイベントに向けて志を同じくした仲間をつくり同じ時間を共有する話です。
それは実際のコロナ禍を経験した学生からすると、現実とは異なる「夢物語」や「幻想」だと言われるかもしれません。しかし、この物語の登場人物たちは、ただ現状を嘆くのではなく、大切な誰かのために何ができるかを考え、行動する強さを持っていました。生徒の決断に対してすべてのリスクを背負って見守る先生達の決意は、とても眩しくどれ程の苦労があったかを想像し心打たれました。

脚本で印象的だった点として、スターキャッチの紹介でリクが「月」の被り物をしていた事が後々に繋がると思っておらずきれいな流れだと思いました。

ハルカ・ナカムラ氏が手がける音楽はこの物語の世界観をより一層深く美しく彩っていました。
公開から一ヶ月過ぎ、気づけば県内の映画館で一館のみ、ラスト公演になってしまいましたが滑り込みで映画館で観ることができ本当によかったです。

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ぽん