金子差入店のレビュー・感想・評価
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人間の愛情って一体何なんだ?
母親が自宅で売春しているのだが、娘にも売春を強制している。
そんな母親が許せない男がこの母親を惨殺する。それを見た娘が母親にとどめを刺す。
それにしてもこの母親は毒親を超えた悪魔としか言いようがない。実の娘に売春をさせるほど愛情が全くない。人間がここまで悪魔になれるのか?そしてこんな母親を殺した娘の行動は当然である。
そして母親を惨殺した男は「君は殺してない、見てただけだ」と言って一人で罪を被って刑務所に入る。この男の赤の他人の娘に対する愛情と実の母親の実の娘に対する愛情の無さ。
人間の愛情って?人間の善って?人間の悪って?なぜ情の深い人間と冷酷な人間がいるのか?生まれながらにして遺伝子で決まっているのか?それとも生活環境によって両者は分かれるのか?
歪んだ世界を、まっすぐ歩けますか?
弱い者たちが夕暮れ さらに弱い者を叩く
その音が響き渡れば ブルースは加速してゆく
真島昌利 「TRAIN-TRAIN」
ヒトの闇に興味があります。この段階で、人格疑われそうな私ですが、事件を起こすヒトの闇、事件を起こさせる環境をつくるヒトの闇…。
例えば、スクールカースト気分で、マウント取るママ友軍団。私達、可哀想なママに全力で寄り添ってあげる。あなたには、その資格があるの?。そう思うことで、自分たちが優良種だと思う。根拠のない正しさで、優劣の優を求めたがる。まぁ、私もその1人なんですけど、自分の正しさが、ヒトを傷つけていることに気づかない。自分の正しさが、他者排撃のイジメの温床になることさえ気づかない。
…私は、あの子を、二十歳まで、立派に育てた…。
その立派とは、誰にとって立派なの?。
間違いを犯したヒトが間違っているのか、間違いを犯したヒトを、侮蔑する私達のほうが、間違っているのか…。そんな解の存在しない問いだけが、後を引くお話でした。
最近の私、どんなに暗い映画だとしても、その先に、救いがあることを望んでいます。歪んだ世界を、まっすぐ歩くのは、容易ではありません。
金子の父さんに、どんな救いがあると思います?。
息子さんに、どんな未来があると思います?。
ヒトのネガティブパーツだけを集めたような映画ですが、もし、救いがあるとすれば、奥さんかな。他者排撃の業から、解脱しているかの如く、ご主人を支える奥さんは、天の使いか、聖なる母か?。そんな彼女が、時折見せる人らしさに、こちらまでもらい泣きしそうです。真木よう子氏、さらに進化しましたね。プライベートでは、色々言われてますけど、スクリーンに刻まれる彼女は、強烈な引力を放ち続けています。彼女を観るだけでも、意味のある映画だと思います。観てね。
歪んだ世界を、まっすぐ歩けますか?
「PERFECT DAYS」
誰かに、何かを差し入れる映画ではないのですが、誰かに、何かを差し入れられた気分になる映画です。併せご覧下さい。
単に物を届けるだけでなく、大切な何かを差入る感じの温かい作品。 本年度ベスト級。
鑑賞後「差入屋」という職業が実際に存在することを知る。
留置所の側にあり臨機応変に対応する仕事の隙間産業だった(笑)
丸山隆平さん演じる主人公の差入屋の真司。
真木よう子さん演じる妻の美和子。
(真木さん。少し太った?)
その2人の子供。
この差入屋を営む家族を中心に展開するストーリー。
様々な事情で直接差し入れができない人たちの代わりに、真司が刑務所にいる受刑者へ品物を届けるお仕事が本作の軸。
中盤、真司の息子の幼馴染みの女の子が惨殺される事件が発生。
その母親が収監されている犯人(北村匠海さん)に真司が差し入れをする展開。
その2人の会話に息を飲む!
北村匠海さんの不気味サイコパス的な演技に引き込まれた!
金子が刑務所に差し入れに行くたび、面会を拒否され続ける女子高校生の佐知の存在が気になる。
佐知は自分の母親を殺した受刑者との面会を諦めず、毎日刑務所を訪れる理由が分からない。
そんな佐知の姿を見ていた真司。
ある方法で彼女と母親を殺した受刑者との面会が実現する展開。
このシーンは涙なしには観られない!
受刑者を演じた岸谷五郎さんと、佐知を演じた川口真奈さんの演技が凄かった!
メッチャ胸が締め付けられる!
この岸谷五郎さん演じる横川と川口真奈さん演じる佐知のエピソードが、本作の最も心を揺さぶるハイライトだった感じ。
一方、北村匠海さん演じる殺人犯の小島のエピソードも、もう少し深く描かれていたら、さらに作品にのめり込めたかもで少し残念。
結果として、本作の核となる二つのエピソードの満足度は高くは無かったけど、全体として観終わった後に温かい気持ちが残る素敵な作品だと感じた。
金子差入店の前にある鉢植え。
一体誰がどんな理由で割っていたのか?
誰が犯人なのか気になります( ´∀`)
こんな商売もあるんだという興味本位で鑑賞
映画冒頭、収監されている時丸山さん(金子)と差入やとして働く丸山さんが
最初は同一人物だと思えなかった。奥さんの真木さんが冒頭と一緒だったので
真木さんは別の人と再婚したのか?という余計な混乱からスタートした。
丸山さんの演技がうますぎるのだ。傷害事件を起こした「金子」とそこから立ち直って商売をしている「金子」は同一人物であり、時折みせる優しい金子の中に、激しい感情表現をあらわにする金子と、爆発するまでに必死に葛藤する金子と、そのすべてに心が共感していく。更生し、まっとうな生活をしている金子が、その仕事柄、収監された犯罪者たちと日常的に顔を合わせる中で、その被害者や加害者の親族と接する中で人として心が揺り動かされないわけがない。その彼の他者への「共感力」に視聴者もついていきながら彼と同じ疲労感を共有する
「あなたがすごい人、あなたは正しいことをしているの!世間がおかしいの!」奥さんの真木さんの言葉が胸に刺さる。彼女もこの映画のもう一人の主役。彼女にも向けられる世間の「異常性」に、彼女の胆力は最後まで耐え、夫に、息子に、世間にまで寄り添う。
自分も「オカシイ世間」の構成員になっていないか、家族や仲間の悩みや苦しみにいつも気が付いてやれているだろうか、映画を見ながらずっと泣きっぱなしで考えさせられた。
誰かがやっているんだろうと思っていたが。
いろいろ複雑な感情が入り乱れている映画でした。ほとんどの人が被害者側の気持ちになってしまうのではないか。しかしこの映画は被害者、加害者、身内、それを取り巻く他人、の間で受刑者に差入を届ける差入屋という仕事の話です。普段は受刑者が何をしたかなんて関係なく毎日を過ごしているのだろうけれど、自分の子供の同級生が殺された事によって、いつもは踏み込まない所まで入り込んでしまう。
この仕事って誰かがやっているんだろうと思って生きて来ましたが、ホームページなどみると本当にあった。どんな受刑者にも家族や親族がいる。誰もが最初は純粋な赤ちゃんだった。
自分が加害者の家族や身内でだったらどうする?
途中で奥さんが旦那さんに、こんな素晴らしい仕事をやっているんだからと言うシーンがありましたがその通りだと思う。いろんな事を考えさせられる映画でした。
白いデイジーの花言葉は「無邪気」
この国に「差入店」との生業があることを初めて知った。
拘置所や刑務所の近所で営業し、
被告人や受刑者に差し入れる物品を販売するのだと言う。
また、家族や知己の依頼で、
面会人の代行や差し入れ品を届けもするのだと。
その背景には、
差し入れ品には厳しい制限があり、
加えて面会は平日の決まった時間のみ可能で、
実際に訪問しても、
タイミングによっては会えぬことも多いことも挙げられるよう。
刑務所の近くで差入店を営む『金子真司(丸山隆平)』は
嘗て傷害事件を起こし服役していたこともあるが、
今は伯父の後を継いでいる。
世に必要な商いであり、
人の役に立っているにもかかわらず、
犯罪者と関係を持つことを疎んじる世間がある。
店の前に置かれている植木鉢が、
思い出したように壊されているのだ。
それが、ある事件を境にエスカレーションする。
息子の同級生の女児が殺害され、
犯人とは何の関係も無いのに、
世間は何故か『金子』一家をあからさまにヘイトする。
「コロナ禍」の際に、
医療関係者にぶつけられた心無い言葉の数々を思い出す。
怒りをどこに向けていいのか判らぬ心情とは言え、
我が身に置き換えることのできない、
想像力の欠けた人間が多いことに慄然とする。
その矛先が自身の小学生の息子に向かった時に
『真司』の怒りは爆発、
元々の短慮な性格も災いし、暴力を振う。
しかし、そんな彼を救うのは、やはり家族。
妻の『美和子(真木よう子)』や叔父の『辰夫(寺尾聰)』に助けられ、
幾度目かの立ち直りをする。
『美和子』も息子の『和真』も
『真司』の仕事に誇りを感じている。
それと対比するように、
子を自分が生きるための道具としか思っていないような母親や、
エキセントリックな性格の母親が幾人か登場する。
一つ間違えば、『真司』も同じような道に進んでいたかもしれぬのだ。
そうならなかったのは・・・・、とのハナシだが、
貴方は見捨てられてはいないのだと思わせるために、
「差入店」が果たす役割はあるのだろう。
母を殺された女子高生『佐知(川口真奈)』が
犯人の『横川(岸谷五朗)』に
拒絶されても面会要求を繰り返すエピソードは心に沁みる。
この挿話が、二人の男の大いなる救済に繋がるのだから。
オリジナル脚本は評価したいです。
拘置所近所にある「差し入れ屋さん」の存在は、大阪拘置所の前の一方通行のところに数軒あったので存じていますが、現在一軒しか無いようです。で、この映画で差し入れ屋さんによっては、代行差し入れはもとより代行の面会やお手紙代読まで引き受けてくれるというのは初めて知りました。
当然のことながら話はヘビーですし、私は必要無いとは思いますが、残酷なシーンも多々出てきます。なぜ必要無いと思うかというと、その事件の内容や性質は代行業の差し入れ屋さんには関係ないからです。もちろんそのようなことは劇中でも触れられていたとは思います。加害者側親族の当然の権利なわけですし。ただ、その内容を明らかにすることで、主人公は悩み、また学校に通う息子はいじめられ、妻も周りから差別を受けます。
日本では「死刑もやむを得ない」とする人が8割を超えるそうですが、そういう人たちにとっては重大な犯罪を犯したとされる未決囚に「面会・差し入れ」などをする必要はないと思う人も多いと思いますが。裁判で結審しない限りあくまでも未決囚・・・なんてのはうやはり綺麗事なのかもしれませんね。
予告編のみの知識で出演者を主人公やその伯父役くらいしか知らなかった私にとって、「あの未決囚は誰が演じてる?」とずっと疑問に思ってた私です(汗)エンドクレジットで「彼」の名前を観たときに。。。「え?どこででてた?」などと自ら大ボケをカマしてしまいました(笑)
なんといってもオリジナル脚本の作品であることは評価したいですし、なかなか興味深いところに目をつけたなと思いました。
金子差入店(映画の記憶2025/5/17)
普段接することのない世界
差し入れ屋の存在は知っていましたが、手紙も代理で差し入れ屋の人に頼めるのかな?(それは創作?)
普段接することのなかなかない世界の話で、着眼点はとてもいいと思った。
ストーリーは、弁護士の守秘義務が一番気になった。題材はとてもいいので、脚本がもっと良かったらとは思ってしまった。エンドロールの後に少しだけ映像があった。
とはいえ、色々考えさせられる映画ではあった。
塀の中とこちらの世界は紙一重であり、同じ世界に存在しているもの。もしかしたら、何かの歯車が狂って塀の中との縁が誰しもできないとは言えない。
恋愛要素がない映画を観たかったので、それは良かった。
SUPER EIGHTの丸山さんは思いの外演技がうまくてびっくりした。難しい役を上手く演じられていたと思う。
やり切れなさが詰まった話
出てくる役者が全部いい! 珠玉の演技のぶつかり合いからまったく目が離せない
そもそも「差入屋」なんていう商売があることを、これまで生きてきてついぞ知らなかったが、「犯罪者への支援」という側面だけに焦点を当て、犯罪者であっても基本的人権を有するといったことは全く無視して、偏見を持って白い目を向ける人々が決して少なくないことは想像に難くない。
絶望の淵に立つ人に手を差し伸べる救済は間違っているのだろうか?「被害者家族の気持ちになれ」的なことをよく耳にするがいきなり加害者家族にさせられた方の気持ちはどうなのか?坊主憎けりゃ袈裟まで憎いみたいな反応が多すぎないか?
正義とはいったい何なのか?権利を履き違え声高に度を越した要求をすることは正義なのか悪なのか?
善意と悪意の境界線がどんどん曖昧になっている時代。
そこに「家族」の問題が絡むとより自体は複雑になる。子どもに一生懸命教育の機会を与えようとしているだけの親に「教育虐待」ということばを投げかける人もいる。自分の子どもを守ろうとすることが他人の目には脅威に映ることもある。
そう言えば小学校に大人が乗り込んで行った事件の記憶もまだ新しい。
何か一つの価値観で決めつけるのではなく、余白のあるものの見方・考え方で柔軟に対応していくことの難しさと大切さを教えてくれる作品だ。
なお、自分は当初、真木よう子目当てで行ったのだが、観ていると出てくる役者が全部いい! 珠玉の演技のぶつかり合いからまったく目が離せない。
惜しい
結末が中途半端だったね
東京拘置所とその周辺を舞台に元受刑者の主人公が面会や差し入れを仕事...
社会派作品でした。そこそこ良いです。だが 一部違和感あった。あくまで個人的
本作 男性俳優陣 丸山隆平 岸谷五朗 寺尾聰 北村匠海 甲本雅裕 の表情 演技が良かった。魅せられた。
社会派作品で そこそこ 雰囲気も良い。
社会派だけども ある程度はリラックスして観れる好作品。純然たるフィクションだから。
有料パンフ🈶登場家族の人物相関図 背景だけでも 買って良しパンフ。コラムも短いしGOOD👍
ただし リアル 事実 拘置 留置 刑務所には触れてない模様 そこは残念
まあ本作見るような知性派精鋭にとって
刑務所
拘置所 死刑囚 未決
留置所 の違いは 織り込み済みだろうから・・
エンドクレジット【有料パンフにも載ってる】の 撮影協力 あるいは 協力
に 法務省関係 東武線五反野の東京拘置所 が 載ってないのは 載せられない協力はしない
外から撮るのは仕方がない ということか❓見落とし❓ですかねぇ
あっ 『現金やり取り』出てる。から認めるわけいかんか❓旅館の給仕する方女性への心付けじゃ無いんだから
まあ 昭和の役人は 北から南まで 裏金 不正金受領当たり前だったからな 『昭和の役人 政治家』は間違いなく全員
令和の常識から見れば 不正大国。上から末端まで 例外は無い。正確には 明治,大正,昭和。
なんか 深い家族の絆 言いたいみたいだけども そこは俺的にはどうでも良かった。
いちおう シロウトでは無いから
クライムサスペンス的に観た←老害の一方的独善と言います。 ヒューマン・サスペンスとのこと。
まあ 雰囲気も展開も良いですよ。
ただ 飛躍が多かった。個人的見立て
んな犯罪 事例知らんし なんか差し入れも違和感。その他 強引感 弱すぎ甘すぎだろ感 感じた。←個人的ですよ。
あと 『差入屋❗️』は無いだろう 『差入屋さん⭕️』ですよ。それから職・差・的な表現 特に 『通夜の前の日』会話
なぜ忌避されるのか❓合点が行かなかった俺的に。スクリーンで確認を。
あと もう完全分解されてるから ネタバレにはならんけど 少し🤏だけ 2004「半落ち」成分入ってるかもな
偶然にも寺尾聰❗️
結構『半落ち←泣いた😢😭』んだけど 基本全く違うストーリーだし 流石に免疫ができてるので 涙腺動かず。
20年後の俺は劣化しただけでなく 冷淡 乾燥してた。あっ 似てるのはほんのほんの少し🤏だけな・・・
でも 『実は・・・だった。って』プロット 日本人大好き❤だよねぇ。俺も結構😍好き
『ヤムに止まれず』ってやつ大好き❤←映画館のスクリーンで確認してね。
それから俺ぐらいロクでもない人だと 息子の同級生っていうてもなぁ 正直、ザ他人‼️←ホントに😱ロクでも無いですね。
丸山隆平さんが 知らなかったけど 演技的には好演は相違ない。是非どうぞ
レイトショーなのでお客様少なかったがもっと入っても良い作品。疑問点❓も含め 是非観て。
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