金子差入店のレビュー・感想・評価
全261件中、61~80件目を表示
毒親を持つということ
寺尾聰がなぜか途中から出てこなくなる映画だった。
ほんとうにあんな差し入れ屋差別はあるのだろうか。
その差別を中心に描くストーリーだ。その差別によって、主人公と家族は葛藤を抱える。
その差別の描き方はあまりに稚拙で雑だ。
刑務官たちは、「おい、差し入れ屋」とあからさまに職業蔑視まるだしで主人公を呼ぶ。陰でいうのではない。直接主人公をそう呼ぶのだ。ちょっと信じられない。それが本当なら、映画を作るより先に、人権団体に訴えるべきだ…などと、ストーリーに集中させない描写が多く存在するのがこの映画の大きな特徴だ。
主人公が思い悩むシーンに、その支えになるはずの寺尾聰さんが出て来ない。きっとスケジュールとかの事情があったのだろう。そんな雑念も思い起こさせる映画だった。
根本的に何を述べたいか微妙か
今年142本目(合計1,683本目/今月(2025年6月度)5本目)。
いわゆる差し入れ店を扱う映画です。
ストーリーに関しては他の方も書かれているので個々省略で。資格持ちが気になった点をメインに。
日本には職業選択の自由がありますが、その中でも各種法律で「資格を持っていないと開業できない」(病院など)、既存の店舗に配慮したもの(公衆浴場等)があり、これらは法律で明確に定まっているものです。一方、差入店は明確な法律はないものの、映画内で描かれるように、差入れできるものには法律上の制限があり、それを誰もが把握できるわけではないので、いわゆる刑事施設等では各刑事施設がいわゆる差入店を1~2か所指定し、そこ以外の差入れを認めていない実態があります。法には基づきませんが、実態上、すべての差入物品を検査することは現実的ではないので、仕方がない部分もあります。また、そうしたお店はその性質上扱える物品が限られる(建前上はただのスーパー、コンビニと変わらないが、実態としては差入れに特化しているので、一般客はおよそ来ない)ため、新規参入が「事実上」限られる一方で、極端に儲かる職業でもないし、かといって日本になくなっても困る職業でもあるので、後継ぎの問題(息子なり娘なりが必ずしもつぐとは限らない)も抱えています。
※ 映画内の描写を見てもわかるように、とても「儲かる」仕事ではないので、いわゆる「天下り」の問題も発生しない。
こうした事情があるので、ある意味で特権が(暗黙上)与えらているそうしたお店で、映画で述べるようなストーリーを延々繰り返しても何を見せられているのかうーん、といったところではあります。また、映画内で出るように、離婚届の提出を迫るような行為は弁護士法との関係でもまずいです(争いがあるトラブルは弁護士以外は扱えません)。
※ 協議上離婚等、「本人たちが納得している前提」においては、行政書士等でも扱い得ます。
このような事情があるので、何を述べたいかよくわからないし、思い切ってドキュメンタリー的な内容にしても良かったのでは…といったところです。
採点上特に気になる点まで考慮はしています。
----------------------------------------
(減点0.8/映画で何を扱いたいかはっきりしない)
差し入れ店を扱う点は理解はするものの、一般的な差入れ店で行わない行為(手紙の代読や離婚届の代理等は明らかに範囲を超えている)が描かれている等、どうするとこんな映画になるんだろう…といったところです。ドキュメンタリー映画等なら、まだ法務省等がバックにつくので、まだ理解できるのですが…。
----------------------------------------
※ なお、刑事施設とは別に、入管法に基づく収容施設が日本にあり(2か所)、ここにもこのような店舗はありますが(ただし、一般のそれらと違い、施設の性質上、宗教に配慮した品ぞろえがあるなど、多少異なる点がある)、入管関係を扱う行政書士は「仮放免許可申請」との関係でこれらの相談を受けることはあるので、厳密な取扱いは別になりますが、実態として同じそれらについてはある程度の知識はある、といったところです。
北村匠海さんが良かった
もっと地味で真摯な内容を期待していたが、事件が映画的すぎて、他が良かっただけに実にもったいない。
まぁ、こうなるか
差入屋というのに惹かれて見てみた
ヒューマンドラマの方向に持ってかれた
元受刑者の夫をずっと支えてきた妻と優しい息子の話
もうちょい差入屋のことを知りたかったな
夫の仕事を「すごいんだから!!!」と訴える妻がいるくらいなんだからもっと教えておくれ
いまいち凄さはわからなかった
偏見を持たれる職業ではあるということか
加害者の味方と思われてしまうのか
父親がいじめられる息子を守ろうと学校に乗り込んだり、それを謝る父親に対して「僕がもっと強ければ…」と控えめな息子、そうだよね
アツイ家族愛みたいなのが描かれているけど、自分には合わなかった
息子の幼馴染が殺害されてしまったり、ヤクザが女子高生助けたり、差入屋の周りは物騒だな
感情移入できなかったな
真木よう子の滑舌は気になったな
SUPER BEAVERのまなざしは似合う映画だなって感じする
タイトルをつけられる映画じゃない。
金子差し入れ店
タイミングが合わず、やっと観れました。
公開からかなり経ちましたから、平日12時の回、7人ならまあまあかな。
さて、作品は思ったよりも良作でした。
むかし近所に拘置所があって、目の前の食堂に差し入れを頼めるって聞いてたのを思い出しました。
そこに、こんなにも色々な想いが詰まってたんですね。
沁みる作品でした。
岸谷五朗さんに泣かされました。
「サユリ」でも強烈でしたが、根岸季衣さん、さすがの怪演。
名取裕子さんも、歳を重ねて、この手の役がハマり始めました。
真木ようこさん、無駄に表情に力を入れない演技が印象に残りました。
主演の丸山さん、表情で演技をしようとし過ぎかなと思いました。
まだまだこれからです。
頑張って下さい。
本作は、もっと早く観て、オススメしたかったです。
キャストが良かった
こういう仕事があったんだ。
自分の生活の範囲の中にはなかった仕事、差入店。
そもそも差入をするのにいろいろな規制・条件があることを知らなかった。
たしかに、刃物とか長いひも状のモノとかは分かるような気がするけれど、それは分からない。
それこそ話しを広げれば、冠婚葬祭についても当事者にならないとわからない、知らなかったことってあるのだから、そういうモノなのだろう。
最近、映画で描かれる女性が やたら強い気がする。
「金子差入店」でも、真木よう子演じる・金子美和子もその一人。
身籠った体で、あるいは子・和真を生んだばかりで、服役した金子真司への差入・面会を続けていて、一回はキレたものの、その後も出所後も真司に寄り添い「差入店」を手伝いながらパートにも出ている。
世間に知られていない仕事だけあって、偏見・誤解が付いて回り、誹謗中傷も物語の中で描かれていた。
また、真司と不仲な、真司の実母・金子容子(名取裕子)との関係についても。
美和子は、堪えるという一言だったと思うけれど、それを真司にわからないように切り回していた。
それは、美和子というよりも女性の持つチカラなのかな、と思う時がある。
割り切りの強さというか、切り替えの徹底ぶりというか。
美和子とは対照的に、悪い意味での依存について容子が、悪い意味での母親像として小島こず江(根岸季衣)が描かれているように思えた。
もう一つの女性像として、二ノ宮佐知(川口真奈)は、美和子自身として描かれたのだろう。
服役している横川哲(岸谷五朗)に、決してかなわない面会だけれど、拘置所に足しげく通う姿は、真司の服役中の美和子だと思う。
金子真司を中心に描かれた女性は、すべて妻・金子美和子を際立たせるために描かれているように思えた。
最後に、ネタバレにもなるけれど、横川哲と二ノ宮佐知に注目すれば、ふたりの純愛ドラマに思えたのは自分だけだろうか。
そして、その純愛の関係は、当然 真司と美和子の関係ともいえるだろう。
強かな戦略
見てよかった映画
見に行く前は勝手にハートフルな感動を誘うような映画だとイメージして映画館へ行ったら大間違いで、そても重ための題材だった。
差し入れ屋というのが実際にあるのはなんとなく知っていたが、依頼されたものを届けるだけ、みたいな単純なものではなくて、そもそも差し入れする事自体も色々ルールがあって物理的に大変な事をしているうえに、さらにそこへ加害者遺族や被害者遺族の気持ちが関係してくる。つまり、差し入れ屋という仕事自体が世間からあまりよく思われていないのだ。
人権とか色々考え方はあるのだろうが、やはり世間からの風当たりは辛い。それに主人公の差し入れ屋にも、自分の家族がいる、子供がいる。色々な人間の感情が重なり合って、見てる我々に様々な問いかけをしてくるタイプの映画。この映画としては話は終わっても、映画の中で起こった事と同じような事が我々が住むこの世界でも今も起こっている。誰がいいとか悪いとかではなくて、現実として知っとくべき事ではあるなと思った。知らなくても生活してくのに特に困りはしないが、知っててもいいのでは?見てよかった映画です。
あと、丸山さんの演技がめちゃくちゃ良かった。ほかの役者陣も文句なし。
被疑者とその家族の為に。善悪の境で一人、商う。
タイトルのように書くと、ダークヒーローや信念の強い人間が主人公の映画の様ですが、実際には主人公は子供思いの優しげな一般人です。ほんの時々カッとなると人を殴ってしまう面がありますが(過去に暴行で受刑歴あり)、普段は暴力の気配はかけらもなく丁寧で物腰も柔らかです。元受刑者ではありますが、今は普通に働いています。多くの職業と同様に、それは弁護士のように法的に認定されたものでもなければ、警察などの公務員のように国などの後ろ盾があるわけでもありませんでした。
ただその仕事が特殊だったのです。拘置所や刑務所への差し入れの代行業なのです。繰り返しますが、民間の仕事です。何の後ろ盾もありません。トラブルになっても、彼を助けてくれる協会や組織は無いのです。
そんな彼が終盤、自ら危ない橋を渡ります。その特殊な仕事故に。その生き様故に。
それは他の人間にはない、彼だけにやる理由のある仕事だったのです。
この映画の最大の焦点はそこです。おそらく見所も。
差入代行は、被疑者や受刑者、その家族の為の仕事であり、この映画はその職故の葛藤が重く描かれます。
また2つの事件と主人公の家族達のエピソードがその都度差し込まれ、そのエピソードには説明や描写も足りないところもある為、分かりづらかったり物足りなかったりする面はあります。
ですが、上記の焦点に関する、主人公が行動を決心するまでの流れだけで、個人的には十分楽しめました。
特に旦那である主人公以上に、奥さんの方が主人公の仕事への理解が深い事が個人的にはツボでした。自身も実際に経験した事がある故の解像度の高い理解だったのでしょうね。
そしてその仕事の意義が、彼に危ない橋を渡らせるのです。
二つの事件については、一つは区切りがつきますが、もう一つは進行形になります。その終わり方も上記の点が焦点だった事の表れだったと認識しています。そこがやりたかった所なのだろう、と。
後味は苦味が残りますが、それはこれが現実に存在する仕事であることの証左であり、彼らの普段負けないように踏ん張っているものが存在し続けている事の証左でもあるのだろうと、想像しました。
とても見応えのある、良い映画でした。
差入と面会は別モノ
久しぶりに奥居香の旦那を見た!
オールバックなかなか似合ってた。
娘を庇って罪を被るなんて、なかなか泣かせるじゃないのよ。
小菅の刑務所が超立派な建物になってた。
差入店は今は一軒だけになったらしい。
インタ―ネットで差入できるサイトをみつけた。こちらのほうが主流になっているのだろう。東京拘置所に拘留中の人には親兄弟でなくても、たとえ見ず知らずの者でも、誰でもさしいれができるらしい。
しかし、差し入れできるものは限られており、食べ物なんかは金子差入店のショーケースに置いてあるお菓子などに限られる。
それより、HPをみると、差入のチェック担当の刑務官と業者との間にはいろいろなウラ事情がありそうだ。
モロ師岡の刑務官がすごくアヤシイ。
ナイスキャスティング。
映画にケチつける気はないが、
差入店の店員が面会代行したり、手紙の朗読したりはあり得ないみたいだ。
ヤボなこと言ってごめんなさいね🙏
真木よう子がお元気そうで安心しました。
SUPER BEAVER「まなざし」いい曲だなぁ
差入れ代行してくれるという職業があるんですねぇ。
知りませんでした。
明るい物語ではないとわかっていたけど
あらゆるタイプの毒親の登場や
息子の幼なじみが連続殺人の被害者になった事で
理不尽なイジメや嫌がらせをうける金子親子
妻は人の性悪説に基づいて、自分たちが我慢すれば
自分たちは間違ったことはしていないのだからと
正論を説くのだけれども、息子は少し不憫。
そしてその息子がまたいい子だから泣ける。
丸ちゃんなかなかいい演技するんだなぁと思いました
(誰目線や🤣)
ブチ切れた時の恫喝する姿はめちゃくちゃリアルで
え、こんな人だったん?と思うほど(笑)
北村匠海、先に観た「悪い夏」以上の最低最悪な役どころ
似てる別人かと思うほど
岸谷五朗はさすがですが、なぜその事件に至ったのか
彼の背景がよく分からないのは少々もったいなかったかな。
館内が明るくなって退出する時、「まなざし」のサビの部分を歌いながら立ち去る高齢の男性がいてなんだか微笑ましかった(笑)
誰かの想いを届ける仕事
刑務所や拘置所への差し入れ代行業を営む家族を描いたヒューマンサスペンスです。丸山氏ファンの友人と鑑賞しました。
近所で起きた事件を中心にストーリーは展開し、受刑者と家族をつなぐ橋渡し役である差し入れ代行の意義を感じることができます。ただ儲かる仕事ではなさそうだし、割り切っていても接見する相手によってはメンタルやられそうです…鉢植えもことごとく割られ…
差し入れ代行というものを初めて知ったのでネットで業者のサイトを覗いてみると、とても丁寧に刑務所ことや差し入れできる物の詳細が載っていました。
ニッチな仕事なのかもしれませんがそれを必要としている人はいるし、「誠心誠意勤め上げるだけ」という台詞が何だか心に響き、また明日から仕事頑張ろうと思えました。
全261件中、61~80件目を表示