金子差入店のレビュー・感想・評価
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もっと地味で真摯な内容を期待していたが、事件が映画的すぎて、他が良かっただけに実にもったいない。
実在する「差入屋」をもとに、息子の幼馴染の殺人事件や、出所したばかりの男に母親を殺された娘の犯人との面会を描く。
どちらも話としては面白いのですが(特に後者はいい話で好きですが)、二つの事件が、いかにも「映画的な大事件」なのが残念。
もっと、小さいことでも身近で真摯な話で感動したかった。
地味な事件で面白く盛り上げるより、興味深い大事件のほうが作りやすいとは思うが、
他の「差入屋」の家族の様々なエピソードは良かっただけに、関わる大事件が大掛かりすぎてバランスが悪く、実にもったいない。
まぁ、こうなるか
差入屋というのに惹かれて見てみた
ヒューマンドラマの方向に持ってかれた
元受刑者の夫をずっと支えてきた妻と優しい息子の話
もうちょい差入屋のことを知りたかったな
夫の仕事を「すごいんだから!!!」と訴える妻がいるくらいなんだからもっと教えておくれ
いまいち凄さはわからなかった
偏見を持たれる職業ではあるということか
加害者の味方と思われてしまうのか
父親がいじめられる息子を守ろうと学校に乗り込んだり、それを謝る父親に対して「僕がもっと強ければ…」と控えめな息子、そうだよね
アツイ家族愛みたいなのが描かれているけど、自分には合わなかった
息子の幼馴染が殺害されてしまったり、ヤクザが女子高生助けたり、差入屋の周りは物騒だな
感情移入できなかったな
真木よう子の滑舌は気になったな
SUPER BEAVERのまなざしは似合う映画だなって感じする
タイトルをつけられる映画じゃない。
金子差し入れ店
タイミングが合わず、やっと観れました。
公開からかなり経ちましたから、平日12時の回、7人ならまあまあかな。
さて、作品は思ったよりも良作でした。
むかし近所に拘置所があって、目の前の食堂に差し入れを頼めるって聞いてたのを思い出しました。
そこに、こんなにも色々な想いが詰まってたんですね。
沁みる作品でした。
岸谷五朗さんに泣かされました。
「サユリ」でも強烈でしたが、根岸季衣さん、さすがの怪演。
名取裕子さんも、歳を重ねて、この手の役がハマり始めました。
真木ようこさん、無駄に表情に力を入れない演技が印象に残りました。
主演の丸山さん、表情で演技をしようとし過ぎかなと思いました。
まだまだこれからです。
頑張って下さい。
本作は、もっと早く観て、オススメしたかったです。
キャストが良かった
こういう仕事があったんだ。
自分の生活の範囲の中にはなかった仕事、差入店。
そもそも差入をするのにいろいろな規制・条件があることを知らなかった。
たしかに、刃物とか長いひも状のモノとかは分かるような気がするけれど、それは分からない。
それこそ話しを広げれば、冠婚葬祭についても当事者にならないとわからない、知らなかったことってあるのだから、そういうモノなのだろう。
最近、映画で描かれる女性が やたら強い気がする。
「金子差入店」でも、真木よう子演じる・金子美和子もその一人。
身籠った体で、あるいは子・和真を生んだばかりで、服役した金子真司への差入・面会を続けていて、一回はキレたものの、その後も出所後も真司に寄り添い「差入店」を手伝いながらパートにも出ている。
世間に知られていない仕事だけあって、偏見・誤解が付いて回り、誹謗中傷も物語の中で描かれていた。
また、真司と不仲な、真司の実母・金子容子(名取裕子)との関係についても。
美和子は、堪えるという一言だったと思うけれど、それを真司にわからないように切り回していた。
それは、美和子というよりも女性の持つチカラなのかな、と思う時がある。
割り切りの強さというか、切り替えの徹底ぶりというか。
美和子とは対照的に、悪い意味での依存について容子が、悪い意味での母親像として小島こず江(根岸季衣)が描かれているように思えた。
もう一つの女性像として、二ノ宮佐知(川口真奈)は、美和子自身として描かれたのだろう。
服役している横川哲(岸谷五朗)に、決してかなわない面会だけれど、拘置所に足しげく通う姿は、真司の服役中の美和子だと思う。
金子真司を中心に描かれた女性は、すべて妻・金子美和子を際立たせるために描かれているように思えた。
最後に、ネタバレにもなるけれど、横川哲と二ノ宮佐知に注目すれば、ふたりの純愛ドラマに思えたのは自分だけだろうか。
そして、その純愛の関係は、当然 真司と美和子の関係ともいえるだろう。
強かな戦略
被疑者とその家族の為に。善悪の境で一人、商う。
タイトルのように書くと、ダークヒーローや信念の強い人間が主人公の映画の様ですが、実際には主人公は子供思いの優しげな一般人です。ほんの時々カッとなると人を殴ってしまう面がありますが(過去に暴行で受刑歴あり)、普段は暴力の気配はかけらもなく丁寧で物腰も柔らかです。元受刑者ではありますが、今は普通に働いています。多くの職業と同様に、それは弁護士のように法的に認定されたものでもなければ、警察などの公務員のように国などの後ろ盾があるわけでもありませんでした。
ただその仕事が特殊だったのです。拘置所や刑務所への差し入れの代行業なのです。繰り返しますが、民間の仕事です。何の後ろ盾もありません。トラブルになっても、彼を助けてくれる協会や組織は無いのです。
そんな彼が終盤、自ら危ない橋を渡ります。その特殊な仕事故に。その生き様故に。
それは他の人間にはない、彼だけにやる理由のある仕事だったのです。
この映画の最大の焦点はそこです。おそらく見所も。
差入代行は、被疑者や受刑者、その家族の為の仕事であり、この映画はその職故の葛藤が重く描かれます。
また2つの事件と主人公の家族達のエピソードがその都度差し込まれ、そのエピソードには説明や描写も足りないところもある為、分かりづらかったり物足りなかったりする面はあります。
ですが、上記の焦点に関する、主人公が行動を決心するまでの流れだけで、個人的には十分楽しめました。
特に旦那である主人公以上に、奥さんの方が主人公の仕事への理解が深い事が個人的にはツボでした。自身も実際に経験した事がある故の解像度の高い理解だったのでしょうね。
そしてその仕事の意義が、彼に危ない橋を渡らせるのです。
二つの事件については、一つは区切りがつきますが、もう一つは進行形になります。その終わり方も上記の点が焦点だった事の表れだったと認識しています。そこがやりたかった所なのだろう、と。
後味は苦味が残りますが、それはこれが現実に存在する仕事であることの証左であり、彼らの普段負けないように踏ん張っているものが存在し続けている事の証左でもあるのだろうと、想像しました。
とても見応えのある、良い映画でした。
差入と面会は別モノ
久しぶりに奥居香の旦那を見た!
オールバックなかなか似合ってた。
娘を庇って罪を被るなんて、なかなか泣かせるじゃないのよ。
小菅の刑務所が超立派な建物になってた。
差入店は今は一軒だけになったらしい。
インタ―ネットで差入できるサイトをみつけた。こちらのほうが主流になっているのだろう。東京拘置所に拘留中の人には親兄弟でなくても、たとえ見ず知らずの者でも、誰でもさしいれができるらしい。
しかし、差し入れできるものは限られており、食べ物なんかは金子差入店のショーケースに置いてあるお菓子などに限られる。
それより、HPをみると、差入のチェック担当の刑務官と業者との間にはいろいろなウラ事情がありそうだ。
モロ師岡の刑務官がすごくアヤシイ。
ナイスキャスティング。
映画にケチつける気はないが、
差入店の店員が面会代行したり、手紙の朗読したりはあり得ないみたいだ。
ヤボなこと言ってごめんなさいね🙏
真木よう子がお元気そうで安心しました。
SUPER BEAVER「まなざし」いい曲だなぁ
差入れ代行してくれるという職業があるんですねぇ。
知りませんでした。
明るい物語ではないとわかっていたけど
あらゆるタイプの毒親の登場や
息子の幼なじみが連続殺人の被害者になった事で
理不尽なイジメや嫌がらせをうける金子親子
妻は人の性悪説に基づいて、自分たちが我慢すれば
自分たちは間違ったことはしていないのだからと
正論を説くのだけれども、息子は少し不憫。
そしてその息子がまたいい子だから泣ける。
丸ちゃんなかなかいい演技するんだなぁと思いました
(誰目線や🤣)
ブチ切れた時の恫喝する姿はめちゃくちゃリアルで
え、こんな人だったん?と思うほど(笑)
北村匠海、先に観た「悪い夏」以上の最低最悪な役どころ
似てる別人かと思うほど
岸谷五朗はさすがですが、なぜその事件に至ったのか
彼の背景がよく分からないのは少々もったいなかったかな。
館内が明るくなって退出する時、「まなざし」のサビの部分を歌いながら立ち去る高齢の男性がいてなんだか微笑ましかった(笑)
誰かの想いを届ける仕事
刑務所や拘置所への差し入れ代行業を営む家族を描いたヒューマンサスペンスです。丸山氏ファンの友人と鑑賞しました。
近所で起きた事件を中心にストーリーは展開し、受刑者と家族をつなぐ橋渡し役である差し入れ代行の意義を感じることができます。ただ儲かる仕事ではなさそうだし、割り切っていても接見する相手によってはメンタルやられそうです…鉢植えもことごとく割られ…
差し入れ代行というものを初めて知ったのでネットで業者のサイトを覗いてみると、とても丁寧に刑務所ことや差し入れできる物の詳細が載っていました。
ニッチな仕事なのかもしれませんがそれを必要としている人はいるし、「誠心誠意勤め上げるだけ」という台詞が何だか心に響き、また明日から仕事頑張ろうと思えました。
ストーリー自体は良かったのだが…
誰もが自分なりの「正義」を掲げながらぶつかり合い、その中で真司達がどう生きていくかを追い求めるストーリー。演技、演出、流れがよくできていたと思う。犯人役の北村匠海さんは必見で、狂気を上手く出していたと感じた。薄っぺらい理想と大きく厳しい現実。これらが入り混じる複雑な社会で繰り広げられる人間関係をリアルに描いていて素晴らしかった。
だが、①高史が凶行に走るまでの過去が全くない事②佐知が筆談で話す最大の理由付けがなく、真司に喋った時も突発的で、そこの過程が不明瞭である。
この2点も丁寧に描かれていれば完璧だった。クライマックスで真司が目の傷について質問し、高史は「ヤブ医者にやられた」と回答を残していたが、違うそこじゃない。答えるにしても「父親からの長い長い躾による負傷。」みたいなありきたりな回答で良かったのでは?と思う。所々の掛け合いで不完全燃焼感が否めず、もったいないなと感じた。
じんわりくる良作
ちょっととっ散らかってる・・
なかなか面白いストーリーでしたが風呂敷広げすぎて回収しきれていないシーンが多々ありました。もう忘れてしまったけど笑
俳優さんで言えば真木よう子さんがうまいんだけどなんか大げさというかしゃべり方が気になったり・・役だから仕方ないけどあんな聖母マリア感が強い人っている?
強すぎてなんか裏があるのかなとも思ってしまいました。
情報を入れないで観たので北村匠さんが出てたのにはびっくりしました。
最初えっ?似てるけど・・まさかな、まさかな、・・が留置所で絶対そうだよなぁ・・
がエンドロールで名前を見て確信したとき嬉しかったです。
この映画の一番の収穫でした。
昼間の鑑賞をお勧めします
2回観ました。1回目、少し遅れてしまい、最初の2分を見逃してしまいました。すごく大切な部分だったのでは?と思い、また観たのですが、やっぱり重要な場面でした。そして、さらに内容が明確になりました。
とにかく、真木よう子演じる妻の、夫(丸山隆平)に対する揺るぎない信頼感が素晴らしい。
その信頼感が、息子にもちゃんと伝わっていた!と痛感した場面もありました。
寺尾聰演じるオッサンも、いいですね!
ぜひ、日中に行ってほしいです。ここまで、グロい場面が必要?と思われるとこもあり、2回目はレイトショーで観たのですが、その場面は目をつぶってました。(苦手過ぎて)
映画を観終わったあと、明るいなかでの帰宅のが、救われ感が増します。(明るいうちに観て良かった!とまず思ったので)
生きてると、色々あり過ぎますが、前向いて行こう!と思いました。
まなざし
差入屋という職業にフォーカスを当てた作品で、丸山くんが主演していることもあって惹かれての鑑賞。
思っていた路線とは違いましたが、生々しい実情を描き切った力作だったなと思いました。
様々な囚人との関わり合いを持っていくストーリーかと思いきや、一本大きな筋のあるストーリーに付随してくる小話があるといった感じでした。
主人公の金子真司自身も暴行で一度刑務所に入っているという経験もあり、叔父さんの手伝いをしっかり職にし差入屋をやっているという経緯のもと生活しており、カッとしやすい性格もあってうまくいかないのかなと思いきや、他人のことを思いやったり、犯罪者の親族と触れ合うことによって心が蝕まれていくといった感じのアプローチの仕方をしているのは珍しかったなと思いました。
奥さんや叔父さんががっしり支えてくれているからこそ、多少道が外れることがあっても更生に向かっているという真面目な部分が観て取れたのが良かったです。
エピソードをつまんでは本筋に戻してみたいな流れが結構多かったのが玉に傷で、息子がいじめられたエピソードもどこから差入屋という職がバレたのか、そもそも子供たちがそこんとこ分かるのかというあたりの描き方がかなり杜撰で、そこでブチギレた真司が学校に突っ込んでいって担任をぶん殴ったりと素行が悪くなったかと思いきや、なんやんかんやで有耶無耶になったかと思ったら、息子のいじめの問題は解決していてとなんだか飲み込むに飲み込めない展開は惜しかったです。
本筋は親を殺されたJKが、実は犯人に罪を被ってもらっていて、なんとか会話できないか、お礼を言えないかと奮闘するお話になっていき、ここら辺は差入屋というよりかは、ツテでなんとかして犯人と面会しようとするという展開なので、確かに差入屋じゃなきゃできないけれど、せっかく珍しい職業なのにそういう展開で消費しちゃうのか…と勿体なさを感じてしまいました。
それでも感動的な場面はしっかり感動できたので良かったとはいえ、もうちょっと差入屋としての活躍が観たかったとなりました。
隣人の娘を殺した殺人犯との対話のシーンも北村くんの好演が光っていただけに、差入屋としての対話よりも罪人同士の会話みたいなギラつきがあって、なんだかズレちゃってない?となってしまいました。
鏡一枚越しとはいえ、てめぇぶっ殺してやりてぇよって言っちゃうかね…と苦笑いしてしまったり。
この職業をこの作品のみで観ただけではありますが、なぜ近所の人たちに忌み嫌われるんだろうと思いました。
囚人を直接的に助けたとかならまだしも、手紙や衣類やお菓子を届けただけでは近所の人たちはヤーヤー言ったり、植木鉢を壊したりするんだろうとどうしても不思議で仕方なかったです。
少し物足りなさは感じましたが、明るい未来へと向けて走り出した金子の事は応援していきたいと思います。
エンドロール後のラストカットは非情だけど致し方なしなのかな…。
鑑賞日 5/26
鑑賞時間 9:35〜11:40
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