金子差入店のレビュー・感想・評価
全261件中、21~40件目を表示
刑務所への差入稼業
深く考えさせられる映画
やりたい仕事、やりたくない仕事。
誰かがやらなければならない仕事、別に無くても良い仕事。
この映画では別に無くても問題は無いけど、あると便利、誰かの支えになれるかもしれない仕事。
刑務所への差し入れ屋さんを中心に物語が進んでいきます。
被害者側からして、何故加害者に差し入れをするんだ!と思う人も居るかもしれない。
無関係の人でも加害者を罵倒する人も居るかもしれない。
そんなやり場のない怒りが、何の罪もない(ネタバレすると無くは無いけど…)差入代行屋さんに向きます。
その気持も分からなくは無いけれど…今のネット社会で匿名で誹謗中傷するのと似たところがありますね。
色々考えさせられましたが、それを考えたところで自分も無関係なのでただの偽善者なのかな〜と思いました。
追伸、20歳まで立派育てても、それで親は終わりでないです。死ぬまで子は子です
あまりハマらず、
犯人の母親、根岸季衣の狂気
親子の話
刑務所に差し入れるものには制約がある。また時間や居住地域の関係で、面会に行けない人がおり、その為の差し入れ代行サービス。差し入れはもちろん、伝言や手紙を読んだりもする。そんな差し入れ屋を中心に起こる親子の話。
主人公の奥さん金子美和子(真木よう子)、弁護士の久保木(甲本雅裕)、子どもが殺される徳山詩織(村川絵梨)、犯罪者の母小島こず江(根岸季衣)、主人公の母親金子容子(名取裕子)は良かった。ただ主人公の金子真司(丸山隆平)が力不足。
答えを出せる映画ではないが、犯罪者の小島親子の問題は尻切れ蜻蛉だと思った。
それと母親にとどめを刺した二ノ宮佐知(川口真奈)を見逃すのは、佐知を一生苦しめることにならないかと思った。
殺害された子どものお葬式で、差し入れ屋の奥さんに対して、そういう職業の人は来るなとか、その子どもがいじめられるというのは、ちょっと飛躍してないかと思った。
あんぱん!あんぱん!
釈然としない
出ている俳優陣の豪華なこと。
真木よう子の演技だけがどうも空々しくて好きになれない...最初の面会の時の叫びと父子の抱擁シーンで隠れ泣くところは良かった。
この映画は誰目線で見るのがいいのか...差し入れ店という初めて知る職業への興味とそういうしんどさあるよねーしんどいねーという感想。ニッチな職業。
腑に落ちないところが多すぎて。最後「で?」ってどうしてもなってしまう。作品にメッセージ性を求めすぎるのはよくないと分かりつつもこういう題材使うなら何かしらいるのではなかろうか。
だって全部のひっかかりが知らん間に解決というかおざなりに萎んで、最後の北村匠海扮する底知れない殺人犯とのやりとりも胸の内を吐露する懺悔室みたい扱い。クズの母親も息子と妻のいじめや取り巻く環境も自身の弱さも殺人鬼の母親も何にもなぁーんにも解決してないのに流れてった。あの母親結局なんだったの??
近所で子供が被害者になる凶悪事件が起きるっていう流れはとてもリアルだったしその後売却された自宅が映るまでの流れは自然で、でもそれもそりゃそうよなって感じ。
子持ちの自分に色んな怖いって意味で刺さるところはまあまああれど、その観点で見てない立場の人って何もないまま終わるのでは...
あと、いじめに関していうと「殺人犯」になるかな?
立場的に絶対悪(有罪確定)の被疑者の弁護士みたいな感じでしょ。罪の軽減に関与しない分全然標的になる意味薄いし。刑務所に入ってて出てきた元犯罪者と仲良くしてて、その人関連で事件が起きたとかならまだ分かる。
でもないのに、急に今まで普通だった学校、近所の関係性が急にああなる?解せぬ。
予告で気になって配信待って観てみました
無理のある話
■無理なところ一つ
息子の幼馴染みを残酷に殺害した犯人への差し入れは流石に普通できないだろ、そうつっこみたくなりました。
仕事って選んで良いと思いますよね。奥さんが苦しんでいる旦那を受け止めないばかりか、追い込んでいるようにしかみえない下り理解に苦しみました。
仕事へのこだわりとは話が違いますよね。人間は機械ではありません。身近の人に関わる犯罪者に関わるのは嫌なのがあたり前です。
もともと服役していたような精神的な弱さのある主人公ですよね。自身で自覚しているなら、逃げられる事は逃げる、避けられるストレスは避ける、というのがあたり前の学習能力であり、生きる工夫なんですよね。
奥さんが支離滅裂。これでは又犯罪者に成りうるよ。主人公がひたすら可哀想でした。
かりんちゃんのお母さんは、包丁持って入ってくる位なのに。なんでその差し入れできるのか、不思議でならなかった。そして犯人のお母さんもめんどくさいタイプだしね。だから主人公がいつか刺されるのかなって、最後までそこばかり心配して見てました。
■残酷シーンきつい。
重ねますが、かりんちゃんの殺害はきつい。かなり残酷シーン。そして後の母親殺害と殺害シーン激しい。
■もやる話一つ
母親に売春させられていた娘は、自分で殺したと言っている。それ抱えたまま生きて行けるものなのかな。
■時折素晴らしく感じたのは「家族団らん」シーン。懐かしく素晴らしくおもえる。手作り弁当。毎日の温かな食事。高校生少女との食事、団らん。温かかった。
いろいろ考えさせられる映画とは思います。題材は良いが、描き方が勿体ない印象でしょうか。
疑問だらけでした。
予告を観て、結構おもしろそうかもと思いつつ、見逃していた今作。アマプラに来ていたので鑑賞しました。
予告編から自分が勝手に想像していた話とは異なっていたせいもあって、残念ながらあまりハマりませんでした。というより疑問だらけでした。どうやら、自分はとことんステレオタイプが嫌いなようです。
ただ、演者の皆さんを否定するつもりはありませんし、寺尾聰さんには救われて、最後まで観られました。
<内容に触れた個人的な感想(疑問)ですが、自分の考えを整理するために、否定的な表現になっていますのでご注意ください>
・脚本も書いた監督に問いたいのは、差入れ店の関係者の方々が、この映画を観て救われた気持ちになり、元気が出ると思ってつくられているのでしょうかということです。金子氏のあらゆる解決方法が非合法だったり、脱法行為だったりして、自分が差入れ店を営んでいたとしたら、プライドが傷つけられる思いがすると感じました。(個人の感想です)
・そもそも、差入れ店に限らず、弁護士、拘置所の職員に対しても、監督は「脱法行為=人間味」って思い込んでいるのではないかと疑ってしまうくらい、正当な解決方法が出てこないのはなぜだろうと思いました。岸谷五朗の行為も、エモい話と思って描かれているのかもしれませんが、彼女はおりに触れてあの手応えを思い出し、うなされて生きることになるのではないでしょうか。いい話とは思えませんでした。(個人の感想です)
・差入れ店への偏見や差別についても、実際にどんな事案あるのか知らないのですが「近所の子どもが殺人事件に巻き込まれて亡くなったことへの憤りを、差入れ店に向けてしまう」っていう発想は、どんな論理で組み立てられたのか、よくわかりませんでした。また、監督ご自身がそうでなかったとしても、日本という国は、そんなヘンテコ論理を行動に起こす人が、映画で描かれた通りマジョリティで、子どもたちにもいじめという形で波及するんだと、本気で思っていらっしゃるのでしょうか。
・そしてもう一つ。「差入れは権利」は全くその通りですが、どうしてそこで根岸季衣の場面を描いたのかが謎でした。「権利、権利と言って濫用してくる奴がいるから、警鐘を鳴らしてやらないといけない」というような、観客の感情に訴える「力み」を感じたのですが、あれは「差入れの権利」とは関係ない単なる「カスハラ」なので、「それは権利ではなく、逆に私への人権侵害ですよ」と金子氏が言えば終わる話です。あれでは「権利を与えてはいけない者もいるし、権利は与えられたら感謝すべきものだ」といった、間違ったメッセージにつながる危うさを感じました。
・それに、そもそも、感情的に割り切れない仕事をなぜ引き受けたのでしょうか?
「小さい頃から知っていたお子様が被害に遭われたので、自分は冷静に仕事ができません。申し訳ありませんが、お断りいたします」という言葉が自分なら浮かびますし、逆に、それは金子氏の権利だと思うのですが。
・拘置所の面会に訪れる方々の描き方は、フェアだったのでしょうか。いわゆる、ガラが悪そうな人たちをわざわざ描いているように見えてしまったのは、それこそ、私自身の偏見だったら申し訳ありません。
・まだ、書きたいことはありますが、この作品で最も首を傾げたのは、映画の中で描かれている偏見を「素朴に正そうとする人物」が、誰一人出てこないことです。
差別を受けている当事者だけが心持ちの変化を促される展開なので、それでは「差入れ店や、犯罪を犯した人とその家族に対して、周囲の人たちが偏見を持ってしまうのは仕方がないよね…」ということを肯定した映画に成り下がってしまうと思うのですが、それでいいのでしょうか。
差別は、される側ではなく、する側が100%当事者なのに、どうしてもそこが曖昧になっている気がして仕方ありません。
タイトルなし(ネタバレ)
字幕付きなのは良かったが、ボソボソ喋っていると思えば突然怒鳴る、感情が高まるまま暴力的に振る舞う主人公…など各所の大袈裟な振り幅が不快で、半ば過ぎた辺りで離脱。
変な映画
全261件中、21~40件目を表示