サンセット・サンライズのレビュー・感想・評価
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津波のこと、モモちゃんの境遇を思うと、ずっと涙目で見てました。
コロナ禍も、今は昔・・・かなり遠い記憶になってきてることを実感しました。
都会から移住してきた西尾(菅田将暉)と百華(井上真央)の、出会いのシーン。
《ディスタンス》
除菌スプレー、手洗い、マスク、検温、
コロナの陰性証明書、
フェイスガード(ありましたもんね)
「可笑し哀しきコロナ禍よ」
毎日の死亡者の数にビクビクしてましたね。
隔離期間なんて、笑えない悲喜交々。
密集(密=ミツを避けるとか・・・接触禁止でした)
懐かしいなんていうとお叱りを受けるけれど、
映画のシーンをみると、如何に異常なことだったか?!
と、改めて実感・・・(10年後、20年後、記録的価値ありますね)
《内容》
実に盛りだくさんです。
①コロナ禍
②3・11の記憶
③過疎化と空き家問題
《見所》
❶井上真央の美しさ・・・幸せを祈る会が必然に思える、
・・・・その美しさは只者ではなく、三陸の平目の刺身級‼️
❷菅田将暉のでしゃばらない感。
❸三宅健・・・まさか、似てるけれど本人とは?偉い!!
❹竹原ピストル・・・滲み出る人間味。
❺白川和子・・・この道50年、いい顔ですね。
❻小日向文世・・・嫌味になるギリギリでターン‼️
❼中村雅俊・・・引き締めましたね。ラストのセリフの説得力。
《オマケ》
☆美味しそうなよだれの垂れる《三陸の魚》a nd《山菜》
つまり《料理》
☆☆南三陸の美しい景色・・・サンライズとサンセット
☆☆☆立ち直れるか?モモちゃん‼️
やっぱり子供のテープの声、忘れられない・・・
笑って、泣いて、食べて、
生きるって、こういうことですね。
生活が描かれているって、凄いなぁ、そう思いました。
(さすが脚本・宮藤官九郎)
⭐︎3.7 / 5.0
ほのぼのとクスッと
いい脚本だと思います。何度も笑わせてもらいました。
東日本大震災の被災地で空き家問題に悩む過疎地の漁村を舞台にコロナとソーシャルディスタンス、リモートワークなど、様々な社会課題やトピックスを盛り込みながら、軽やかなコメディに仕上げてるのがさすがだと思います。
東京のサラリーマン役の菅田将暉は美味しい新鮮な海の幸を食べまくり。美味しい顔が上手い。中村雅俊もイケおじを消して、いい感じの漁師のオヤジ、よく見ると昔いい男だったのかなぁくらいの感じでよかったです。
三宅健は、猟師町の元ヤンがよく似合ってました。池脇千鶴も中年女がすっかり板についてて、ベテラン感がよかった。
井上真央もちょうどいい年代のヒロイン役で、町役場にいそうだなぁとリアリティがあると思います。
東北弁が心地よい、ほのぼのとした観て間違いない映画です。
この映画はずっとサンセットしててほしい
※この映画を好意的に捉えている方は、この先の文章は不快に思われる可能性が高いため、閲覧しないことをおすすめします。
冒頭からヅラネタで笑いを取ろうとする作りに開始早々衝撃を受けた。
「令和になってまだこんな幼稚なシーン作って面白がっている人がいるんだ、OKOK」という気持ちになった。
あらすじには「コロナ禍や地方の過疎化、震災などの社会問題を盛り込みながら」なんて書いてあるが、ほとんどが表面的に触れて終わり。
深掘りされる様子は無し。
あくまで笑いと泣かせのネタにしているだけ。
登場人物の行動にリアルさを感じない。
舞台的な芝居。
テンションだけはやたらでかく、急に大声を出したりするのがウザい。
「zoomで上司の画面だけ固まったまま」と「喚き散らしながら、手元では魚を綺麗に三枚おろしにする井上真央」は笑ってしまったが、個人的に面白く感じたのはそれくらい。
世間の常識からはズレてる振る舞いを役者にわざわざさせて、それを嘲笑するような視線が好きになれなかった。
あと、ずっと気になったのは、とにかく主語がデカい。
「東京もんは〇〇」とか「東北の人間は〇〇」とか「被災者は〇〇」とか。
〇〇に入る言葉は偏見に満ちたステレオタイプ。
ヤフコメを見ているとこういう文言をよく目にするが、学術的根拠があるわけでもないのに、個人の経験に基づく主観をまるで不変の真理のように扱っててうんざり。
井上真央演じる百香がマスクを外す瞬間を見て、菅田将暉演じる晋作が百香に一目惚れする展開もなんだかなあ。
後半、純愛ドラマ風な空気になっていくが、晋作は見た目重視で人を好きになるようなので、たぶん他に美人がいたら簡単に浮気しそうに見えるのは自分だけ?
百香が晋作に惚れる理由も謎で、「大企業に勤めているから」としか思えなかった。
たしかに世の中には「男は収入、女は見た目」で恋人探しをしている人は多いとは思うが、そうではない人も世の中にはそれなりにいるはずなのに、この映画だと登場人物が多いわりにそういう人が一切出てこないのが逆に斬新。
村の男たちで結成の「祈る会」も、やっていることは独身女性の日常生活をみんなで監視して報告し合うというカルトな活動内容で、ギャグなんだろうけど個人的にはキモすぎて笑えないどころかドン引き。
でも作り手の皆さんはこういうのが面白いと思って作っているんでしょうね…頭が痛い。
晋作が船の上で中村雅俊演じる章男から聞かされる衝撃の真実も、冷静に考えると理屈おかしくね?と思った。
百香がもともと章男と一緒に暮らしていたというのなら、悲劇が起きた後もそのまま同居し続けるというのは理解できる。
しかし、どうやら悲劇が起こる前の二人は別々の場所で暮らしていたようなので、悲劇後に百香が新居に住み続けたくないという気持ちは分からなくもないが、じゃあ章男と一緒に暮らそうとはならないと思うのだが…
観客に「実はそうだったのか!!」という衝撃を与えたいためにわざわざこういう話にしたんだとは思うが、そのせいで常軌を逸した行動を取る不気味な人たちになってしまったと思う。
震災を、ドラマを盛り上げるための都合のよい舞台装置にしてる感じがとても嫌。
この映画は田舎暮らしをユートピアに描きすぎな気がした。
現実の「地方の過疎化」は深刻な社会問題だと思うが、そういう深刻さはこの映画からは伝わらなかった。
むしろ、この映画に感動した人は田舎暮らしに憧れそうで、そういう人が増えること自体は喜ばしいことではあるが、実際に田舎で生活してみたら「思ったのと違った」と簡単に挫折しそうな姿が容易に想像できる。
本気で「地方の過疎化」に向き合うつもりなら、観客が「たしかにこれなら過疎化が進むのも納得」と思える過酷な面も描くべき。
その上で観客に「それでも地方暮らしって素敵」と思わせる内容だったら素晴らしかったと思う。
まあ本気で向き合うつもりなんてないとは思うが…
中盤までは面白くはないが普通に鑑賞はできていて、「早く終わらないかな」ぐらいの気持ちだった。
まさかこの後にあんな地獄が待っていようとは、この時の自分は知る由もなかった…
終盤、この映画の登場人物のほとんどが集まって河川敷で鍋を囲む場面。
この場面、感動した人が多そう。
その気持ちはわからなくもない。
菅田将暉の演技に迫力があり、引き込まれて感情を揺さぶられそうにはなった。
でも、ここで晋作が熱弁していることって、要約すると「自分さえ良ければ他人なんてどうでもいい」ってことですよね?
その後の場面で章男が同じような台詞を言うことからも、これがこの映画で一番伝えたかったことなんだと思う。
はぁ?
なんという自己中心的考え。
でもたしかに世の中、そう考えの人が増えた気がする。
そりゃトランプが再選するわけだ。
この場面最悪なのは、大袈裟な感動的音楽が流れ始め、役者全員が気づいたら号泣していて、その顔を順番にカットを切り替えながら画面に次々と表示。
この、観客の感情を強制的にコントロールしようとする演出が本気でウザい。
良い映画って作り手の言いたいことはあえて台詞にしないで、観客に感じさせるものだと思うのだが、この映画は逆行していて攻めた作りに感服。
菅田将暉の「なんでこんな切ないんですかあ」みたいな舐めた口調も神経逆なで。
しかし極め付けはこの後。
菅田将暉の話を聞いていた竹原ピストルが突然、画面に顔アップで演説し始めるわけだが、これが超説教くさい。
この映画、悪ふざけばっかしてるくせに、急に上から目線の説教してくる場面がけっこう多い。
竹原ピストルの話が思っていた以上に長くて、「この校長先生のお話、いつ終わるんだよ」とイライラ。
ここで、目の前でクリリンが殺された時の悟空並みに怒り爆発。
大暴れしたい気持ちに駆られたが、前の席を蹴り飛ばしたら出禁確定なので、右の太ももを握り拳で叩き続けるという謎の行動に走ってしまった。
つまらないのは仕方ないにしても、高い金払ってなんでこんな不愉快な思いをしないといけないんだよ。
「空き家問題」とか「コロナ描写」とか「大企業」とか「池脇千鶴」とか、他にも書きたかったことはあったが疲れたので終わり。
この映画を観て、『ふてほど』(観てない)の脚本家の方の「ポリコレなんてクソ喰らえ」という気持ちは十分伝わりました。
公開日から5日目に観に行った時点で客席ガラガラだったことから、たぶんこの映画は早めにサンセットすると思うので、それだけが心の救い。
自然な演技
今年最初の映画
年の初めに、血みどろの戦いや脳が疲れるややこやしい映画は見たくなかった。
クドカンなら、テーマが重くても、希望がもてる内容だろうとこの映画に決めた。
地方あるあるにくすくす笑いつつ、大災害後の町の様子や生き残った人々を描いていて色々考えさせられた。
あまちゃん、季節のない街とこの映画。宮城出身であるクドカンは、様々な角度から災害後をリアルに描き、この先どうすればいいのかを考えさせてくれる。同時に災害を最小限にするためにはどうすればいいのかも考える機会にもなっている。
つくづく「人」の繋がりが大事なんだよなーと結論に至った。
先日、南海トラフが30年以内に起こる確率は、70〜80%から、80%に引き上げられたとニュースで見た。自然には到底太刀打ちできないが、精一杯準備しておきたい。また、関西に居る息子夫婦には、具体的な対策をするように伝えて行こうと心に決めた。
ほっこり温かい作品
日没、日の出、そしてしめじ。
コロナ禍真っ只中の南三陸にお試し移住で東京から釣り好き青年がやって来る。よそ者に対する微妙な空気感と団結力。豊かな景色と三陸の美味しい海の幸。ソーシャルディスタンス、そして震災が残した拭えない痛み。コメディ要素と残った人々の抱える苦しみを描いた実にクドカンらしい脚本だった。
震災を体験していない者が、震災を語ることは間違っているのか。痛みに触れることは失礼なのか。どうしてこんなに切ないのか。閉鎖的な海沿いの町の空き家問題を絡めながら、東北に対する想いを感じられる内容でした。
ただ恋愛要素がめっちゃ中途半端というか、なんでそんな分かりにくい結末なのかと、最後の最後にモヤモヤしてしまった。傷心4人衆が極端で面白かったけど、なにより池脇千鶴と三宅健が抜群に良かった。
感動
正直で優しい映画
期待度○鑑賞後の満足度○ クドカンが脚本を書いてる繋がりではないが、裏『あまちゃん』かなと。必要以上に震災に踏み込まないディスタンスも良い。散漫な印象は否めないが、オチの付け方はなかなか宜し。
①題名からオールド・ファンとしては『屋根の上のヴァイオリン弾き(の「サンライズ・サンセット」)』を思い起こすが、知ってか知らずか、此方は順番が逆である。
どちらも“人々の日々の営み”を比喩していると思うけれども、本作には余りそのニュアンスはない。
②東北地方の風土に寄り添ったのかどうかは分からないけれども、淡々としてゆったりとした演出テンポ。間延び気味なところもあるけど。
③はじめ池脇千鶴とは分からなかったくらい地方の中年のオバサン感満載でビックリ。
実物がああなっているのか、役作りが分からないくらい。ただ、演出が上手くそれを活かしているとは思えないのが残念。
中村雅俊は、釣り客相手の釣り船の船長という役が全く不自然に見えない役者としての円熟度を感じさせる。
三陸の海の幸もどれも美味しそう。
という風に脇はなかなか面白いのだが、話の中心に芯がないので観終わっても余り感興が湧かない。
コメディ演出が噛み合ってないような…
コロナ禍で東京から三陸にお試し移住して、テレワークしながら釣り三昧するという、今で言う「ワーケーション」の先鞭を付ける設定。
震災をベースに置きつつ、あえて深刻ぶらずに、コメディ調で一貫しているのに好感が持てる。三陸の海の幸、山の幸がふんだんで、観ているだけでお腹が減るし。ソーシャルディスタンスとか、自主隔離とか、今となったら滑稽に見えるね。
しかし、人間をじっくり描くのが得意そうな岸善幸監督としては、コメディ演出がどうも噛み合ってないような感じ。居酒屋のシーンとか、セリフのやり取りは面白いはずなのに、なにかもったりして弾まない。編集も自分でやっているが、全体的にカット尻が長いような気がして、それで物語がうまく転がっていかないように感じたのかも。
菅田将暉の明るさと軽みは、物語にうまくハマっている。井上真央は久々に健在ぶりが見られて嬉しい。脇役には芸達者が揃っているが、中村雅俊と白川和子のハマり方はさすが。池脇千鶴は別人かと思った。
芋煮会での竹原ピストルの言葉が、「東北を忘れないで」という作り手たちからのメッセージと受け止めた。タイトルの意味も含めて、この作品を今届けたいという思いは伝わった。
あんな時代もあったねと
ディスタンスとか自主隔離とかのあれこれに必死だったあのころを、そんな時代もあったねと笑ってみられるようになったんだなあ、としみじみ思いながらみた。
ときを経てちょっと笑えるようになったことと、どれだけときを経てもやっぱり笑いごとにはできないことと。
適切な距離感を探っている居心地の悪さや、当事者でないひとが震災を話題にするときにほんのりとただよう人間性を試されているようなちょっとした緊張感みたいなものとか、そういう空気感づくりがとてもうまい。
「せつない」というワードの、絶妙なかるがるしさもいい。
急なファンタジーや、急なラブ発動などは正直必要だったのかなあと思うし、必要なのであればもう少していねいに描いてほしかったなあとは思う。
俳優としての三宅健さんって銀狼怪奇ファイルくらいでとまってるんですけど、小さな世界でイキっているヤンキーぶりがめちゃくちゃはまっていたし、最近はすっかり怪談を浴びている印象のつよい好井まさおさんも絶妙にきもちわるい役があいかわらずうまくて、とてもよかったです。
もっとコミカルかと思ったけど
心と空間の距離感
コロナ禍、空き家問題、東日本大震災
新型コロナウイルスのパンデミックにより世界中がロックダウンや活動自粛に追い込まれた2020年、東京の大企業に勤める釣り好きな西尾晋作はリモートワークをきっかけに、南三陸に見つけた4LDK家賃6万円の一軒家に移住することにした。仕事の合間には近くの海で釣り三昧の日々を過ごしていたが、地元住民たちは彼のことが気になって仕方ない。特に大家さんの百香を守る会の人たちは晋作と百香がどういう関係か気にしていた。そして・・・という話。
2020年ってまだワクチンも行き渡ってなくて大変だったよなぁ、って思い出しながら観てた。
コロナ禍のリモートワーク、田舎の空き家問題、それに東日本大震災、マドンナへの恋心、色々と絡まってとっ散らかるかと思ったが、よくまとまってたと思った。
舞台の南三陸の海は美しかった。
菅田将暉のちょっととぼけた様な自然な演技が素晴らしかった。
百香役の井上真央が変わらず魅力的だったのと、中村雅俊、小日向文世など安定の演技もよかった。池脇千鶴はちょっと太って老けたかなぁ。
悲しいストーリーなのだろうけど、なんか観ててほのぼのとする良い作品だった。
まずまず面白かった、さすがはクドカンといつたところか。以下、感想羅...
まずまず面白かった、さすがはクドカンといつたところか。以下、感想羅列。
・空き家問題、リフォーム賃貸は厳しいと思うで。
・コロナ風刺は面白かった。ディスタンス!
・井上真央の境遇、悲惨すぎ。そこまでの設定でなくていいのでは。
・祈る会、ちょっとヤバい、ウザい(笑)
・芋煮会がカオス、クマ演出は賛否両論か。
・東北グルメがもはや飯テロ。孤独のグルメを超えてるかも。確かめに行こうかな。
・菅田将暉が楽しそう。太った?ちょっと中年色が…
・主役2人の恋愛がなんかイライラ。ラストで理解、この演出をしたかったのね。
・あれ、池脇千鶴やったんかー、びっくり。
「自分のことだけ考えればいい」が言いたかったのかな?クドカンの東北愛を感じた。
スクリーン4座席E-7 20:30からのレイトショー、観客6名でゆったり見られた。
期待しすぎたか
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