「笑い多めの意味」サンセット・サンライズ みっちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
笑い多めの意味
正直、全然期待してなかった。
主演菅田将暉の使い方も釣り○○日記のような偏った一定数の方にウケる作品に出演するのか…なんて思ってた。
だが意外と面白い!冒頭から結構笑えるし、なんと言っても演者の方言のリアリティがすごい。
東京に生まれ育った私としては『え?今なんて?』って思う程。
三宅健に至っては田舎ヤンキーが板につき過ぎるくらいだったし、他所から入ってくる晋作への洗礼とも言える【旨いもの攻撃】は爆笑したと共に昼を跨いで鑑賞していた事もあってかお腹空きまくり笑
一つ言いたいことがあるとすれば井上真央演じるももかを好きになる心情が一目惚れから急激に高まり過ぎてて違和感あったのが残念すぎた。
もう少し、彼女の心に寄り添う晋作を見てみたかった。
今回、鑑賞した人のほとんどが経験した自然災害と感染症による大混乱。
経験したからこそ感じるあの時の感情や怒り、もどかしさ。
東京で育っている私が感じた地方と東京の感覚…色んな事を思い出したし、それは楽しいものではまるでなかった。
しかしその中でも希望は捨てなかったし、東日本大震災で2歳だった我が子がコロナ禍で小学校卒業したり来年度は受験生ななるなど沢山の希望を見せてもらった。
きっとこの作品を見た多くの人がそんな年月を過ごしてきただろうと思うとこの作品が笑い多めで作られた事にも大きな意味があるんじゃないかと思った。
都会で過ごす子供達と少しずつ疎遠になってしまった中で亡くなった方もやはり多いと思う。
忘れかけていた気持ちを思い出し、いつかまた訪れるかも知れない災害に備え、次はどう立ち向かえば格差を生まなくて済むのかなど考えることも大切なんじゃないかと思わせてくれるそんな作品だと思う。