「因習村と救われない物語。」鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版 bexさんの映画レビュー(感想・評価)
因習村と救われない物語。
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村の人間たちが醜悪すぎてもう滅ぶべくして滅んだって感じだ。
その中でただ生まれてきてしまったってだけで苦しんだ時ちゃんだけが可哀想だ。許せねぇ……。
その許せねぇの気持ちの分だけ鬼太郎が尊く大事に思える。
でも簡単な遺言書ひとつで大乱闘が起こるところとか、頭首の役割が現実的でなくオカルティックなのとか、そういう舞台は正直好き。
不老不死(?)の妙薬Mが企業戦士のために使われるって、まさに「二十四時間働けますか」じゃん。
あの時代の働き方実際ヤバいからなぁ。
水木も沙代ちゃんも、力が無くて踏みにじられてきた弱者の必死の抵抗みたいなものに見えてなんか切なかったし感情移入もしてしまった。
でも最後、水木が妖怪とか幽霊とか目に見えないものに脳を焼かれた結果、富とか力で釣ってくる時貞に対して「つまんねーな」と吐き捨てるのがかっこよかったな。
戦闘シーンも非常に迫力があり、流れも美しくて見入った。
でも幽霊族な事とアクロバティックな戦闘が強い事はイコールではないだろとちょっと笑った。
色々思ったことはあるのにまとまらない。
余韻が収まらない。
最後スタッフロールが無かったよなぁ?たぶんそれで余韻に浸る間もなく映画館を出たせいでいつまでもふわふわしているのだと思うわ。
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