最後の乗客のレビュー・感想・評価
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その時どうするか、その後どう生きるか
予告を見た時から、想像していたので驚きはなかった。ただ、こちら側にいるのが、この人だったとは…私もシックスセンスを思い出した。
あの大震災は、強烈で今でもはっきり覚えている。会議をする直前だった。職場の40人ほどが、テレビを声もたてずに見入っていた。これは現実なのかと。大川小学校のことも後でしり、どうすればよかったのかずーっと考えていた。
昨年、東北学院大学/金菱清著「呼び覚まされる霊性の震災学」を読んだ。大学生によるルポをまとめたものだが、信じられないことが起こっていることを知った。
そんなことを思い出しながら、この映画を見た。改めて、その時どんな行動するか、またその後どう生きるかを考えさせられた。
誰の上にも起こり得る災害。自分事にして、生きていきたい。
初めてのシネマロサ
階段を下り劇場に入ると、そこは昭和の世界だった。
子供の頃、地元に映画館があり、昔はいつ入っても良くて、出るのも自由。1日何本か母親と観た記憶がある。
その頃の、映画館だった
ざっと50年位前の話…
朝イチ、9:40からの上映。
半分ほど入り。女性多め。
昨日は30度もあり暑い1日だったが、
本日は最高気温が、18度予報
長袖3枚着ていざ出発。
朝は3枚でちょうど良かった
内容は皆さんのレビューを観ていたので
なんとなく最初からわかっていた
どちらかというと、自分は冨家ノリマサさん演じる父親に近い親なので、気持ちが良くわかる
最後あたりは涙涙でした
それにしても、侍タイムスリッパーと最後の乗客、どのような撮影スケジュールだったのかわからないですが、(過密スケジュールではないと思いますが)冨家ノリマサさん、素敵な作品ありがとうございました。
ホラーではなくヒューマンドラマ
ホラー系ミステリーのように紹介されているが、作品名や舞台となる地域、序盤の台詞などから簡単に真相を推測できるようになっている。
本作は観客を驚かせることではなく、被災者家族の苦悩を描くことを目的としてつくられているように思われる。
世間が毎年何らかの追悼を行っているなかで、震災で父親を失った主人公の「毎年この気持ちを思い出すのが辛い」という台詞には重みを感じる。
動員数を増やすための戦略なのかもしれないが、予告動画ではもう少しミステリー色を薄めたほうが良かったのではないだろうか。ミステリー作品を期待した観客は肩透かしを喰うと思われる。
予想の向こうにある気持ちの波
震災後は「その人たち」をよく見かけたし、普通にさまよっていたみたい。
よく聞く話です。時間が経ち、こんな話もあまり聞かなくなったけど…(でも、地震や豪雨は発生しているわけで…).
そして、それでもいいから会いたいという人たちがたくさんいる ということも.
突然、自覚する間も感じる間もなく、そこでぷつりと途切れてしまった……
そういう人達の気持ちは、その場所の風景に溶け込むんでないか……ラストの打ち寄せる波を見ていて、ふと思った.そういう人達の気持ちも,突然喪失してしまった我々の気持ちも…
(突然自覚なくいなくなった人たち、広島や長崎や……、他にもいろんな場所に、きっといる)。
それにしても、少し頑固で表現ベタで…,そして,いつも娘のことを思っている優しいお父さん…,はげましてやるお父さん…
冨家ノリマサさんの仕草、声も笑顔もぴったりだった.
コロナで上映延期になったりしたそうで,結果,『侍タイムスリッパー』と時期を同じくして公開された.
おかげで、冨家ノリマサさんという素敵な俳優さんを知ることもできた。
こんなささやか だけど、素敵な偶然にも立ち会えて嬉しかった。
いや…,偶然ではなく必然ですね.
わかるんだけど、
なんだろな、このずっと感じてるモヤっとした違和感は。
たぶんいい話なんだろうけど、なんかそうは感じられずスッキリしない。
自分にとっては苦手なタイプの作品ってことなのかな、きっと😅💦💦💦
僕らは事が起こってから気づく
舞台と時代を初めから把握していないと、途中まではサスペンスなのかヒューマンドラマなのかよくわからない。それでも中盤からは、あの日に対する思いや重みが伝わる。
1万5900人が亡くなったということだけではなく、その全ての人に家族がいたことを忘れてはならない。
同人映画みたい
1時間と短い映画だったが、短さを感じなかった。
伏線が張ってあって、それぞれを回収していくやり方は古典的だけど、見る側には分かりやすい。
3.11を忘れない! は被災者にとってはキツい言葉。3.11を忘れたい! というのは理解できる。
自身阪神大震災で友人を失ったから。単純な物語だけど、グッとくるところがあった。
撮影自体は少し粗雑。タクシーのヘッドライトが三重写しになったり、カメラにゴミが付いていて映像に入ったりしている。
それでも人の心の機微に触れた佳作といえる。
それぞれの想い
ヒューマンミステリーということで、震災に都市伝説をミックスしたのかな?とか、チラシや予告編は感動作っぽいしなぁなど、なんとなく予想はしていたので、やっぱりねと思っていたら、それを超える結末に驚いた。
そういやヒントが少しずつ出てたんだなぁ。
どんな状況であれ家族や友人を亡くしたら、もっと出来ることがあったかもとか、伝えたかったこと、謝りたかったことなど、何かしらの後悔がある。
55分と短い映画だけど、過不足なくまとめられていたと思うし、物理的な辻褄は置いといて、伝えきれない想いに切なくなった。
この映画、誰かが演劇にすれば良い
だいたいこういう映画だろうことは扱っている題材から解っていたが、どう落としどころを持っていくのかは最後の最後まで期待を持って鑑賞した。
(期待を持つというのも違うけれど…)
ほとんどワンシチュエーションの映画。
誰か演劇にしないかな?
最期の忘却
「衝撃と感動」なんて煽ってあるが、粗筋から想像した範囲はまったく超えない。
致命的なのは、みずきの「私、死んだの?」という台詞。
これにより予想は確信に変わってしまい、“誰”が“どっち”かもここでほぼ察せてしまう。
台詞としては「お父さん!?」「なんで!?」くらいで十分だったのでは。
サスガにもう一捻りあるかと思ってたのだけど…
驚いたのは、親子を拾った場所から動かず終わったこと。
車を走らせながら、会話したり寄り道したりする流れだと思ってたので、これは相当な低予算では。
演技もヒドくはないが平凡で、見どころは終盤に冨家ノリマサが見せる滋味深い声と表情くらい。
これ系の作品を観たことがなければ別だが、あまりにベタベタで逆に驚いた。
みずきはリストカットによる臨死であそこに居たのかと思ったが、そういうことでもなく。
顔を隠していた理由も結局なんだったんだろ。
タケちゃんへのお願いも結局分からず。
震災遺族に『あの日を忘れない』的なフレーズを否定させたことだけは新鮮だった。
そしてあの日から13年。
上映時間55分の自主制作作品。あの日から10年。東北の海沿いの街を舞台にした一夜の物語。忘れてはならない、風化させてはならないという強い思いの反面、その言葉にがんじがらめにされる残された者の苦しみを描く。
今まで幾度となく使われてきた手法で新しさはないけど、あの日日本にいなかった東北出身の監督の複雑でやるせない想いが伝わってきて観て良かったです。自分の名前が刻まれた慰霊碑。受け取る相手がいない手紙。あの日最後の乗客。
2011年3月11日。きっと東北の至るところであのような光景が実際にあっただろう。知らない人の車に乗せてもらった人。知らない人を自分の車に乗せた人。毎年やってくるあの日をそれぞれの想いで受け取り、生きている人の時間は進んでゆく。そしてこれはこの日本に住む限りいつかきっと自分が当事者になる話でもあると改めて思い知らされた。
救われる人がひとりでもいるのなら…
自然災害に限らず、理不尽な事件や事故に巻き込まれ、大きな喪失感を抱き続ける人は世界中にいる。その事実の受け止め方やその後の立ち直り方は人によって違うし、あるいは立ち直るという意味さえ考えることもなく打ちひしがれたままの人だってたくさんいる。
それでも他の被災当事者や関係者などの生き様を知ることで救われる人だってきっといるし、映画や小説などの物語から救われる人だってきっといる。
だからこういう映画が作られる。作った本人だって、それを見てくれる人がいることで大いに救われている。
こんな形でのオマージュなら、シャマラン監督もきっと喜ぶと思います。
多くの想いのひとつとして
毎日の積み重ねた日々に
突然訪れたことに対して
時間の経過に追いついていない
想いをひとつを垣間見ることができました
たくさんの想いがそこにあるのでしょう
その時から
ほんの少しだけでも自分の中に
取り込めたカタチをを映画で
見れて良かったです
あの日あの時あの場所で
ある夜にタクシー運転手が乗せた乗客は…
話が進むにつれて諸々察しがつくと途端にうぅっと胸が締め付けられます。
起きてしまった出来事は計り知れない痛みではありますが、本作は一人ひとりが誰かを気にして思いやっていたことが温かく、心に残りました。
鑑賞後に映画の公式サイトを見てみると、卵おにぎりのレシピが載っていました。味が気になっていたので作ってみようと思います🍙✨
手紙を書こう
タクシードライバーの男性が、夜中に不思議な若い女性と親子を乗せるが車が動かなくなり…そこで話すうちに思いもよらぬ真実が明かされ…といった物語。
題材は何かわかっていたし、そこからの夜中に現れるという若い女性…とくれば、結末は粗想像がつくし、あとはそれが誰なのか。ドライバー?娘?親子?或いはタケちゃん?…の考察になっていくと思ったが。
想像以上に胸が締め付けられる作品。
ロケーションも良いですね。ちょっと先に大きな通りがあるのに、世界の何処かに取り残されたかのような寂しさ、侘しさを感じられる場所。この雰囲気すごく好きです。
成程、東京にいた以上、完全な当事者でないワタクシなどからすれば「あの日を…」となんとなしに言ってしまいがちだが、忘れたくない人、忘れたい人、あの時自分も…と思う人もいるのだな。
改めて、当事者の本当の気持ちに寄り添うことが大切なのかなと思わされた。
そして、最後タケちゃんにお願いしたことってなんだったんだろう。鈍感な私には気付けなかっただけ?
兎に角、淋しげな雰囲気が織りなす、哀しくも温かい掘り出し物作品だった。
無理じゃない。だって、お前はまだ生きているじゃないか。
2024年映画館鑑賞91作品目
10月13日(日)イオンシネマ石巻
特別料金1600円→dポイント−300円
監督と脚本は仙台出身ニューヨーク在住の堀江貴
大どんでん返し
浜辺でのみずきの夢オチ
みずき以外の登場人物は震災によって亡くなった人たち
現場は仙台市若林区荒浜地区
この世じゃない人が怪談話するっても随分滑稽な話だけど
配役
上京後仙台に戻ってきた遠藤みずきに岩田華怜
みずきの父でタクシードライバーの遠藤に冨家ノリマサ
遠藤のタクシードライバー仲間のたけちゃんに谷田真吾
幼女のこころに畠山心
こころの母に長尾純子
足が不自由なこころの祖父に大日琳太郎
おとーさんはつらいよ
こんな事書くと怒られるかも知れないが、娘を気遣ってよかれと思った言動と娘本人の思いとが食い違うなどとは全く想定していないお父さんが、それに気付いたときには既に手遅れだった、という悲哀が震災の記憶より印象的だった。
真摯な作品に人は感動する
「侍タイムスリッパー」での好演が記憶に新しい冨家ノリマサさんが出演されているということと、東日本大震災にも触れるお話しでもあるので、宮城県民として観たくなりました。
やはりあのサイレンの音は、聞くだけで心がえぐられる思いがする。あの日あの時、家族が心配で心配で、仕方がなかった人が大勢いた中で、どのくらいの人たちが無事に再会することができただろうか。そこまで複雑な脚本ではないけれど、シンプルだからこそ伝わるものがあるし、海外で賞を獲ったのはそこが響いたんだと思います。物語を注視していれば節々にサインがたくさんあるので、私は彼女の初めの方の台詞で「あ〜そういうことか」と早々気づいてしまいましたが、一緒に行った母は驚いていました。
短編で出演者も少なく如何にもミニシアター(自主映画)の雰囲気そのままでしたが、真摯に描かれた作品に良い余韻に浸りました。娘さんの最後の顔が凄くいいですね。そして冨家ノリマサさんの笑顔にも、ますます好きになりました。
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