遠い山なみの光のレビュー・感想・評価
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恥ずかしながら、分からなかった
映像の色と光が印象的
謎が謎を残したまま…
イギリスに帰化したノーベル賞作家カズオ・イシグロの処女作の映画化。
原作未読もあって、娘に語る回想に紛れ込む嘘に、最後の最後に気付かされる不穏さ。
しかし長崎の被爆が体験者にもたらした傷は、たしかに一筋縄のものではないはず。
それにしても彼女の周囲の男の無頓着さ、頑迷さは如何ともし難い。
あと二階堂ふみ演じる佐知子が娘から取り上げた子猫を川に沈めるシーンは、鬼気迫って出来れば見たくなかった。こういう役、彼女は上手い。
広瀬すずは、今年になって「ゆきてかへらぬ」
本作、「宝島」とあいついで文芸作品で大正、昭和の大人の女を演じ心境著しい。本格的な女優の途を登り始めていると言えるだろう。今後が楽しみである。
「遠い山なみの光」という表題がいかにも読書心を誘い、原作を読んでからもう一度噛み締めながら映画を見直したい気持ちになった。
背景の安っぽさについて
衣装を楽しむ
広瀬すずも二階堂ふみも綺麗でかわいいし吉田羊も悪くはない
ストーリーがわかりにくいし
戦後海外で生き抜いた女性増を描きたかったのか、戦後の女性の自由がなく生きにくさというところを描きたかったのか、それとも、戦争のせいで失った過去の栄光の苦難も入れたかったのか、
無理やり詰め込み過ぎた感があって、それをわざわざミステリー仕立てにする必要があったのかな
わざわざ不協和音を流してちょっと不気味なシーンもあって
もしかしたら、原作を読めばなにか打開できて、面白みが湧くのだろうか
この映画の楽しみといえば、戦後の衣装だろう
わざわざ当時の装苑と言う手芸雑誌から型を取り当時の衣装を仕立てたと言う
とても主人公達に似合っている素敵な装いであった
そして、新婚夫婦の部屋のしつらい
足踏みミシンやレトロな雰囲気の家電や部屋の雰囲気
広瀬すずの作るお弁当のオムレツ⇨じゅ〜っと卵に火が通る音と美味しそうに焼き上がるシーンがなんとも言えない
また、吉田羊がお料理をするシーンの海外の可愛いキッチンなんかも目が離せない
そう、この映画はストーリーではなく、映像を楽しむ映画だと思うと退屈しない
ストーリーとしてはやや残念だが、映像として楽しめるところが多いので⭐️3つ
映画は観ないとわからない!
遠い日の記憶
こういう映画が好きなら
昨年「敵」という映画を見てこのサイトでもレビューしましたが、なんとなくその映画に似ていました。(私の中では)
見ていくにつれ何が真実で何が嘘(記憶が塗り替えられたもの)なのかわからなくなり、はっきりとした答えも提供してくれません。
小説はもっとあいまいになっているみたいですが、この映画ではあいまいな中でもあるひとつの答えに観客を導こうとしています。
しかし、その導かれた答えの答え合わせをするのは私の限られた記憶では無理でした。
もっとも、もう一度見ればその答え合わせができるのかと言われれば、そこまでの描写が映画では描かれてなかったようにも思います。
全ては藪の中。
こういう映画、わたしは嫌いではありません。
監督下手?
メタファーの連続、思わせぶりに疲れた
不親切な突き放しで、理解できる人が理解できれば良いという、スノッブさに疲れる展開。
この手の映画を味わえる人は、限られた人なんだろう。
終演後、観客が無言で席を立つ様子を見ていても、戸惑いが伝わってきて、素直に良かったとは言えない。横たわるテーマが重いだけに、それが充分な説得力を持たないまま、チラチラするだけに終わっていて、時折、声高に強い口調で挟まれるシーンが、唐突に思えて、なんだかなぁと。
映像は、絵画を見るような美しい映像美と、織り目正しい撮影技術がひかるのだけれども、挟み込まれるカットがその余韻を切り裂いて、意味不明。。。
思わせぶりと、独りよがりの世界、自分はその遠くにほって置かれた感が強かった。
渋くて薄味
泥の河や冬冬の夏休みを思い出すが、その2つも渋いがもっと渋いというより薄味。三浦友和のエピソードも軍国教育していた教員が己を鑑みるというのも薄い。ドラマが薄いというか。広瀬すずはここ最近明らかにあえて地味だったり渋い作品選びをしてネクストステージに向かっているがそんな一本。ラーゲリみたいな泣きの湿っぽさに行ったらそれはそれで満足度は高い。撮影のピオトル・ジエリンスキはいつも良い。枠内や仕切りの使い方もとても有効。二階堂の芝居がちょっとザマす方向なのだがそこが少しむず痒い。こんなふうにカッコつけてる割に子供の教育をまともにしてない家庭は確かにあるけど。分かりやすい敵や壁をつくらない作品なので、この主人公は何から逃げたいのか最後までよくわからない。広瀬の視点で進むのでそんなに問題に感じないし、二階堂だって生活が苦しいんだろうけど、足掻く泥臭さは描かない。そうするとどうしても味が薄く感じてしまう。
アレコレ思うことが次から次へと!
いや〜〜〜〜感想が全然書けない!少し経ったらまとまるかな?と期待してたけど時間が経てば立つほどいろんなことが頭をよぎり結果なんにもまとまらない💦
だからとりあえずメモして次に行く😤
カズオ・イシグロの長編デビュー作。
この作品を20代で書き上げてるのが凄すぎる。
でも若い頃の記憶として保存したからこうなったのか。
きっとこれを50代で書いていたら全く別のものになったんだろーな。そして石川監督もよくまぁ映像化したもんだ…
カズオ・イシグロ氏の必要最低限しか語らない語り口と石川慶監督の醸し出す不穏な空気とがとにかくマッチしていた印象。原作は昔一度チャレンジしたけど難解すぎて読了前に諦めた…
昭和の夏のじっとりする気温が画面から伝わってくる感じが凄く好き。また音楽が素晴らしすぎた。ストーリーが良い意味と悪い意味での不思議感で進んでいく中、出演俳優陣の厚みを実感。この作品で広瀬すずがすごく好きになった。全方位どの角度から見ても美しいこの女性の魅力を引き立たせる衣装と髪型。前半で緒方と居間で話しながら大粒の涙を流すシーンの美しさには心奪われた。
考察パートについては映画だと割とはっきり明記しているけど、原作のレビューではそう書いてる人は少ない……。カズオ・イシグロ氏はどういうつもりだったのか。もう一度原作にチャレンジしてみようかな…
なるほど〜😳
鑑賞後にここの皆さんのレビューを拝見しての感想が「なるほど」です。原作は未読です。
まったりとした映画の中にサスペンスを差し込んだ作品で鑑賞後にも一人でストーリーを反芻する難解さが心に残るいい作品だと感じました。
欲を言えば、背景のCGやセットが全体的に安っぽい感じが作品の質に影響してないか気になった事と、終盤の展開に少しインパクトが足りなかった?ような、言うならばシックスセンスのようなインパクトで締められたら名作になれたと思います。
一見では理解の難しい所も皆さんのレビューでかなりスッキリすることが出来ました。ありがとうございます。
ただし未見の方には無心で鑑賞される事をお勧めします。
最後に広瀬すずさん、宝島も拝見しましたがいい役者になりましたね。
ママはいったい何から自由になりたかったの?
無言歌集
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