「鑑賞後の考察で忙しい」遠い山なみの光 mollyさんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞後の考察で忙しい
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原作未読です。読んでない者として…
長崎 原爆投下後・敗戦によって心身に受けた傷と幼い娘を抱えながら前に進み出している佐知子と、彼女と出会うことで、自身も被爆の事実を隠し、心の傷を抱えた悦子に起こる心境の変化。
戦時中の価値観・思想を唱えてきた元教師と、戦争で傷ついた息子との冷えた関係性。戦後の新しい思想を得た教え子との断絶。
次第に思惑と違う方へ向かう事態と現状に折り合えない娘の聞き分けの無さに苛立ちを隠せなくなる佐知子の行動。
そして、30数年後に漸くそれらを語ってきた悦子の正体。
ほとんど最後に仄めかされる悦子の真実(?)で、頭の中がいっぱいになり、自死した長女の謎(?)や成長してなお屈折している次女の状況など吹っ飛んでしまいました。嫌いじゃないです。
1980年代の作者のデビュー作らしいのですが、40年経った今なら観覧者の理解はスムーズに受け容れられるのではと思います。が、原作発表後すぐに映画化されれば相当の衝撃作になり得たのではないかと想像しました。現代だと…。(おそらく1980年代では映画化は不可能でしょうが)
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ノーキッキングさんのコメント
2025年9月28日
景子は縊死ではなく、悦子が殺しているというレビューが多くて……
だとすると、あの明るいラストに繋がらない。ニキが書こうとする物語は罪の告発ではないはずだから。
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