「重厚な映画」遠い山なみの光 SING SINGさんの映画レビュー(感想・評価)
重厚な映画
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2時間ドラマとは別格の、質の高い映画を観たという満足感の高い作品でした。
評判が良かったので、ポスターさえまともに見ずに鑑賞しました。そのため予想外に騙され、しばらく思考が停止しました。
騙し絵を見たときのように、自分の脳が信じてしまったものを新しく塗り替えるのが難しかったです。
お腹の中の景子と小学校低学年くらいの万里子が同時に存在していたのが特に混乱した理由だと思っています。
強い余韻が残り、久しぶりにもう一度観たいと思いました。ただ、星の数は迷いました。単純なストーリーだけの面白みはどうなんでしょう。原作も読んでみたいけれど、翻訳本よりも原書がおすすめのようで、躊躇います。
悦子の嘘は、多重人格者が自己防衛のために新たな人格を形成するのと似たようなもので、景子を死に追いやった罪悪感から己を守る術ではないかと感じました。
広瀬さんは文句なく美しかったけれど、それより二階堂ふみさんの演技に釘付けになりました。気取った、でもたくましい昭和の女性そのものでした。あの頃の女優さんってああいう喋り方しますよね。
被爆者は、当時は無知ゆえの差別をたくさん受けたんでしょうね。また、あの時代の女性の離婚や海外移住の重みにも思いを馳せました。
最後になりましたが、ニキは山田麻衣子さんが演じているのかと思っていました。もう芸能活動はされてないんですね。
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