「大人版・思い出のマーニー」遠い山なみの光 SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
大人版・思い出のマーニー
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二つの時代の雰囲気、空気感が素晴らしい。
少し難解な作品で最後までよく分からなかったところもあるけど、それも含めて不思議な魅力がある作品だと思った。
少し幻想的で怪奇な雰囲気は、思い出のマーニーを連想させた。
「妊娠」「子供」「時代の変わり目」「女性」といったテーマが複層的に、ときに肯定的に、ときに否定的にあらわれ、感情を揺さぶられる。
過去を描く映画では、過去はセピア色に理想化される傾向があるけど、この作品では過去はその時代の嫌な空気も含めて描かれているようで、そこが良かった。
この作品のテーマは正直分からないし、原作もたぶんこれから読むことは無いと思うが、自分なりにこの作品から感じたことは、「どんなにそれが残酷なことであっても、人は過去のために生きてはいけない」ということなんではないかと思う。
人間が生きるということはきれいごとだけではすまないことがある。自分の犯してきた罪や業(ごう)や後悔や過ちなんかで人はまみれている。
それでも人は生きていかなければならないし、進んでいかなければならない。そのことによって人を傷つけたり、間違ったことだと分かっていて進まなければならないこともある。
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