「書き換えられる記憶、、、」遠い山なみの光 羅生門さんの映画レビュー(感想・評価)
書き換えられる記憶、、、
大人の映画だね。二階堂ふみが川辺に向かうシーンでドキドキした。脳みそが刺激された。落ち着いたイギリスの田舎&室内シーンに対して、原爆の被害を受けたはずの終戦直後の長崎がやけに輝かしく人工的な光を思わせたが、この対比がストーリーの展開につれて意味を持つことが分かりゾクゾクした。原作は読んでいないが、ここは映画ならではの演出だろう。三浦友和と渡辺大和のやりとり・対立はイギリスに移住した日本人としての戦後日本への思いの象徴なのかな。「日の名残り」「上海の伯爵夫人」「生きるliving」などのカズオ・イシグロ関連作品を見たが、もっと今作を含めて滋養あふれる味わい深い映画を見たい。「ニュー・オーダー」の楽曲が見るものを惑わせる。観客は思ったよりも若い層で、30代ぐらいの女性が多かった。
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