「母の本心を想像する」遠い山なみの光 セイコウウドクさんの映画レビュー(感想・評価)
母の本心を想像する
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母の悦子より、長崎時代の話を聞く次女のニキ。母が語る被ばく体験、佐知子母娘、長女の自死などの話が絡み合い、徐々に不穏な空気が漂う。他にも、母はなぜイギリスに来たのか、なぜ家を売り出すのか、悦子と夫との関係、義父の戦時教育、ニキ自身の問題など、さらに不穏な空気が漂う。
後半になって、ニキは母の語る話に疑問を持つが、見ている私たちも混乱させられる。何が真実なのか、母の本心は何か、はっきりと描かれていないので、想像するしかない。ただ、誰もがいつも正直に、真実を語ることはないのは当たり前なのだ。人間だもの。分かりやすい映画が好きな人は納得しないだろうけど、見ている人が自由に感じて、考えるのも、映画の見方ではないだろうか。
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