リアル・ペイン 心の旅のレビュー・感想・評価
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いとこ同志‼️
いとこ同士であるユダヤ人のデヴィッドとベンジーは、亡くなった祖母の生家を訪ねるため、ポーランドへのツアーに参加する・・・‼️明るく社交的なベンジーと内向的なデビッドという正反対な性格の二人の珍道中が描かれます‼️特にデヴィッドの主観で描かれるわけですが、自分とは違う魅力で他のツアー客とも仲良くなっていくベンジーを羨む一方、過去にベンジーが起こしたある出来事に心を痛め、ベンジーの事が心配でたまらないデヴィッド‼️自らも精神的な病を抱えるデヴィッド‼️そんな二人の姿を自らのルーツであるポーランドへの旅、ホロコーストの地を巡る旅の中で描いていて、そしてそんな旅を彩るショパンのピアノ曲の数々がホントに効果的ですね‼️祖母の家に自分たちの軌跡である石を置こうとするも、近所の人に危ないからと注意を受けたり‼️ラスト、空港での感傷的なハグも、多分、次に会った時もケンカするんだろうなと思わせる‼️そして家族の元へ帰るデヴィッドと、空港に一人残って人間観察するベンジーの対比が、切ない余韻を残す秀作です‼️
キーラン・カルキンの映画
キャラクターがすべて
いとこ同士で対象的な二人
しかし二人の痛みや本音を知るたびに
"本当の痛み"の意味に気付いていく
本音を打ち明けられた主人公と、
決して本音を打ち明けることが出来なかったベンジー。
恐らくベンジーは本音を人に打ち明けた瞬間、
自分を保てなくなってしまうのだろうと思った。
そこには深い深い矛盾があり、自分にも他人にも解決ものでは無いのだろう。
その孤独を想って、非常に淋しくなった。
しかしそれでも人生は続いていく。
少なくとも、今の人生は。
人に甘えるのって大人になるほど難しいなと思う
甘えたことが無いから、甘える拍子に自分を失ってしまうのだろうなと思った
ベンジーのような人、
すなわち輪の中にいたら楽しいけれども、
家には居て欲しくないような人、
そんな人を主役に据える映画が増えた気がする。
「システム・クラッシャー」とか。
本当の本当の心の底なんて本人しか知らなくていいし、
自分で抱え込んでもいいのだけれど、
他者はやっぱり近づきにくくなってしまうよね。
何で生きていくだけで、こんなにも痛いんだろうねえ。
アイゼンバーグすごい
共感性羞恥が発動
行動はあまり褒められたものではないが、社交的でいつも周りを巻き込んでその中心にいて、何かと注目を浴びてしまう人。
可愛げがあってどこか憎めない人。
感覚がビビッドで、純粋だがそれを隠さず周りを気にせず言動に表す人。
そんなベンジーを見ながら、私もデヴィッドと同じように困惑しながらもどこかで「憧れ」てしまっていたり。
でも、ベンジーには純粋で奔放であるが故の痛みや悩み、地獄がある。
ただの石ころが死者への想いを表す一方で、ただの危険物にもなり得る様に、同じ人・モノにもたくさんの価値観や印象があって、そのどれかがいつも正しいということもないし、その逆もない。
それでも人はその地獄から逃れることができず、時には他人、そして自分をも傷つけてしまう。
もしかしたら、今回登場する収容所やルワンダでの虐殺もそういった異なる価値観が生んだ最悪の終着点であったのかも知れない。
主人公の二人は、旅を終えてまた日常に戻っていく。
この旅で何か彼らに変化があったかは分からないけど、離れた場所に住む仲の良い二人が、お互いの無事を確認し、そしてまた生きていくというだけで、十分な映画的な意味があるのかも知れない。
いや、ぶっちゃけ、物語で特に大きな事件が起きるワケではないし、ベンジーは普通に考えて厄介な親戚だし、デヴィッドの立場に立つと、共感性羞恥が発動してしまう。どこに私は心を寄せていけばいいの、というタイプの作品ではあるけどね。
重いテーマを重苦しくならず描いたこの監督は凄い。
私が映画鑑賞の目印とする週刊文春の映画評で、高評価なので鑑賞してみた。冒頭、疲れていて寝入ってしまった。主人公2人が何故ポーランドツアーに参加する経緯は、正直なところ観ていない。が観ていなくても、十分わかる映画だった。つまりは脚本が良く出来ていることの証左。
私はナチスによるユダヤ人のホロコーストには、同情するけれど、映画になっているユダヤ人の一方的な被害者映画の描き方に辟易している。批判は覚悟している。人類の歴史で滅亡・この世から抹殺された・されそうたなった人種・民族は恐らくユダヤ人だけでない。他にもっとあると思う。前のレビューに書いたが、加害者であるドイツ人からみた映画が製作されないと手落ちだと考えている。嬉しいことまだ数は少ないけれど、そんな映画が製作されている。背筋が凍る映画もあって、人間は怖いと感じさせる。あれはドイツだけ(ナチスだけを悪者にするのは、おかしい)が例外的な存在ではない。自国の歴史を調べればナチスと同様な事をしているのが人間の真実だと思っている。
この映画を観ていて、ホロコーストの対象となったユダヤ人の視点から観るのは、誤っている。どこの国でもある。人類共通の心の痛み(リアル・ベイン)を描いた映画だ。そう私は受け取った。全編に流れるポーランド出身のジョバンの作品が美しい。私は、アシュケナージとルービンシュタイン及びサンソン・フランソワのジョバン全集のCDを持っている。全てを聞いていないけどね。
ロードムービー苦手です
予告編、なかなか面白そうでした。それに、アカデミー賞受賞作品ということもあったので観に行きました。
…が、始まって冒頭から、ベンジーの自己中っぷりにイライラ。デヴィッドのこと、バカにしてるのかな?中盤から、少し、大人しくなったところで、私のイライラも落ち着きましたが。正直、面白いと思えず。どうも、ロードムービーと言われるもの、私は苦手みたい。
ジェシー・アイゼンバーグ、変わり者の役が多いイメージだけど、今回は、振り回されてる印象だったし、いつものように早口だけど、いつもよりセリフも少なかったので、ちょっと印象が違って見えました。
消せない記憶‼️❓うなされる夢‼️❓
痛みと共に生きているのが人間
ルーツを辿る旅路
鑑賞後の余韻が暖かい
痛いというのか、面倒くさいヤツというのか、なんかイライラさせられるヤツというのか、自分を同類だと周りの人に思われたくないし、巻き込まないで欲しい。
うまく言えないけれど、というより、私の語彙不足でベンジーの人柄を変な方向で誤解されると困るのだけれど、とにかくそんな感じの人と人生のある段階で出会うことって結構あると思う。しかも困ったことに、そういう人を否定的に捉えたり、時には自分より〝下の人〟(絶対口にはしないけれど)だと決めつけて優越的な感情を持ってしまったりすることもある。なのに、そんなことを思ってしまった後は、大抵の場合、本当はオレだってあんな風に振る舞えたらどれだけいいだろう、と重い自己嫌悪に陥ることになるのだから堪らない。
ベンジーのような人にイライラしてしまうのは、どこかで、自分の嫌らしい負の感情や家族や友達には知られていない自分の醜い部分を気付かされてしまうような気がするから。
日本で言えば、〝被爆三世〟に当たる世代の二人の旅。底流にある重いテーマとは別に、今を生きる若者の漠然とした不安や苛立ちにそっと寄り添う、とても暖かい作品だと思います。
ショパンの旋律と共に
性格が対照的な従兄弟同士のデヴィッドとベンジーが生前祖母が住んでいたお家を訪れるためにポーランドへ旅行をするお話です。
奔放な言動が目立つのに人を魅了するベンジーと妻と子供がいるデヴィッドは互いを羨むけれど、それぞれに見えない葛藤や痛みがあり、脚本がとても良かったのか、その心情が繊細に描かれていました。特にベンジーの人物設定はとても良かったと思います。
他の人の意見にも耳を傾けて自分の考えもしっかりと伝えるという欧米を象徴するようなコミュニケーションが随所に見られてこの映画がとても好きになりました。
熟睡していたデヴィッドをベンジーは起こさず、降りるはずの駅を通り過ぎデヴィッドが「優先順位が異常」と言い放ったシーンは愛が詰まっていました。思い返せばデヴィッドもすやすや眠るベンジーを起こさず待ち合わせに遅れていましたね笑
ラストシーンの空港では様々な人が行き交う中で穏やかな表情になったベンジーが印象的でした。とても良かったです。
真の痛みに気づく大切さ
それほど期待していたわけではないですが、予告の雰囲気になんとなく惹かれ、公開2日目に鑑賞してきました。鑑賞後の率直な感想としては、強烈なメッセージを受け取ったわけではありませんが、人を思う優しさを感じ、なんとなく心温まる思いがしたといった印象です。
ストーリーは、アメリカに住むユダヤ人のデヴィッドと従兄弟のベンジーが、亡くなった最愛の祖母の実家を訪ねるためにポーランドのツアー旅行に参加し、久しぶりの再会を喜び、ツアー仲間との交流やボーランドの観光地巡りを通して、それぞれの抱える悩みに向き合っていくというもの。
冒頭から対照的なデヴィッドとベンジーの姿が描かれ、二人の関係性が強く印象付けられます。当初は、単なる仲よしの従兄弟に見えた二人ですが、物語が進むにつれ、互いに抱える思いがあったことがわかってきます。
生真面目な性格ゆえ、何かと周囲に気を遣い、ベンジーに振り回されるデヴィッド。実は心のどこかでずっと、ベンジーの社交的で気さくな人柄に憧れ、その一方で自分にはないその性格を妬み、疎ましくも思っていたのでしょう。それでも、やっぱり、ベンジーを嫌いになれないし、今の彼の様子を気遣い、旅に誘ったのでしょう。
そんなデヴィッドの思いを知ってか知らずか、自由奔放に振る舞い、気持ちの浮き沈みの激しいベンジー。場を和ませ、誰とでもすぐに打ち解けられるベンジーですが、鬱病からくる不安定な一面をもっています。祖母を失った悲しみを抱え、ユダヤ人としての出自をもちながら、それを忘れて楽しくアメリカで暮らすことに悩んでいたのかもしれません。
兄弟同然に育ち、お互いなんでもわかり合えるゼロ距離だと思っていた二人。しかし、実は相手の本当の悩みや苦しみに気づいておらず、今回のポーランド旅行がそれに気づかせてくれたように思います。まるで市街地のすぐ近くの収容所で行われていた惨劇に、気づいても気づかないように生活していた当時の人々に重なります。見えないから存在しないのではありません。見えなくてもあるのです。
終盤、祖母の生家を訪れた証として石を置いていこうとした二人に、隣人が「そんなことすると危ない」と注意する様子が描かれます。二人は石を持ち帰り、デヴィッドは自宅の玄関脇にそっと置きます。祖母宅の現在の住人への気遣いとともに、今回のベンジーとの旅行でデヴィッドが噛み締めた思いなど、見えない思いを象徴しているかのようの感じます。
本作は、人の真の痛みは、それに気づいた人にしか理解できないものであり、それに気づくことこそが大切だと訴えているような気がします。そして、気づくためには直接感じることが重要だと伝えているような気がします。収容所の惨劇が説明や数字だけでは伝わらないように、自身で感じたり想像することが大切なのではないでしょうか。私も、以前から興味があったのですが、本作を通して、ポーランドにますます行ってみたくなりました。
キャストは、ジェシー・アイゼンバーグ、キーラン・カルキン、ウィル・シャープ、ジェニファー・グレイ、カート・エジアイアワン、ライザ・サドビ、ダニエル・オレスケスら。
地下2階へのロードムービー
公開3日目の週末、昼の回。前評判の高い映画だから混んでいるかと思ったら、有楽町の映画館は意外にも空いていた。
見終わって、すぐに言葉が出てこない。長く瞑想をした後のように、豊かな時間を過ごした感覚がある。ストーリーはシンプルで、わかりにくいところは何もない。
ただしどう受け止めたらよいか、なかなか言葉にできない映画だと思う。
ポーランドのホロコースト史跡を巡るツアーに参加した、親しい従兄弟同士のデヴィッド(ジェシー・アイゼンバーグ)とベンジー(キーラン・カルキン)。
ツアーのメンバーは、ユダヤ系アメリカ人、ルワンダ難民、イギリス人のガイドなど、多様なバックグラウンドを持つ7人の小グループ。
それぞれが知的で寛容で礼儀をわきまえた成熟した大人だが、そこをかき回すのが、カルキン演じるベンジーだ。
オープニングから、彼は周囲の目を気にせずはしゃぎまわる。
正直、僕は苦手なタイプだ。デヴィッドも迷惑そうだが、表に出さずに受け入れている。
けれど、見ているうちに、ただのトラブルメーカーではないことがわかってくる。
例えば、空港の手荷物検査でのシーン。ベンジーは係員とほんの短い時間で打ち解け、相手の個人的な話を自然と引き出してしまう。
その瞬間、知人の娘さんのことを思い出した。発達障害があり、20歳で亡くなった彼女。幼い頃から知っていたが、彼女のことが僕は大好きだった。
彼女はいつも率直で、自分の感じたことをすぐ口に出した。時にそれは鋭く、本音を見透かされるようだった。彼女は、自分の内面と強くつながり、豊かな世界を持っていたのだろう。その言葉には邪気がなかった。それは20歳まで成長しても変わらなかった。
ベンジーもそんな人物だ。彼は、普通の大人なら誰でも身につける「自己欺瞞」から自由な人物なのだ。
だからこそ、時に無礼な振る舞いをしながらも、人の心に深く入り込み、愛される存在になるのだろう。
人を家に例えたのは、河合隼雄だったか、村上春樹だったか、忘れてしまったが、この映画は「家」の比喩で理解できる気がする。
私たちは、家のようなものだ。掘立て小屋の人もいれば、自己欺瞞で飾り立てた豪邸もあるし、地位と名声を誇る高層ビルのような人もいる。
そして、他人から見えず、自分も普段は忘れているけれど、どの家にも地下室がある。
地下1階は、個人的な無意識の部屋だ。そこには、過去に経験したさまざまな痛み=ペインが転がっている。でもその多くを忘れ、時には克服したものとして、私たちは「大人」になる。
さらに、その下には地下2階がある。それはおそらく、ユングのいう集合的無意識の領域だ。そこには、個人を超えた民族や国家、先祖たちが受け継いできた痛み=リアル・ペインが眠っている。
そう考えると、この映画は、地下1階、そして地下2階へと降りていくロードムービーでもあるのだろう。
不勉強ながら、「ホロコーストがテーマなのになぜドイツじゃなくポーランドなのか?」と疑問に思っていた。この映画を見るなら、事前にWikipediaでもいいから、ポーランドのユダヤ人の歴史を調べてから見に行くと良いと思う。
どれほどのことが行われたのか。そして、このツアーの参加者たちが、自分が生きていることの奇跡を感じている理由もわかるからだ。
そして、さらに驚いたのは、ハリウッドのルーツを初めて知ったことだ。従来の仕事になかなか就かせてもらえなかったユダヤ系移民たちが映画産業を立ち上げ、アメリカ社会から差別される身でありながら、やがて「アメリカの神話」となる作品を多数輩出し、現在のように世界を席巻するまでになったことも僕は知らなかった。
おそらく、この映画は、ユダヤ系映画人にとって「自らのルーツをたどる旅」 でもあるのだろう。
私も戦後生まれだが、父母は戦中生まれ、祖父母はもう亡くなったが、彼らは戦前に成人した世代だった。戦争の記憶は、僕に直接はない。祖父母や両親からもあまり詳しい話を聞いたことはない。
しかし、僕の「地下2階」にも、その先祖たちから受け継いだなんらかの痛みが眠っているのかもしれない。
たまには、自分のルーツへと降りてみる旅をしよう。その旅は、劇的な変化を自分にもたらすわけではないかもしれない。でも、そこに向き合う時間が、自分の存在の確かさや、生きていることの奇跡を感じさせてくれる。
そんな示唆をくれる映画だった。
いろいろがリアル
擬似ポーランド旅行と切なさの残るエンディングを堪能
大体1年に2本くらい観ている”ナチス物”ですが、今年の1本目が本作となりました。去年話題になった「関心領域」同様、舞台は強制収容所があったポーランドでしたが、時代設定は戦時中ではなく現代。ナチスによる大虐殺を逃れてポーランドからアメリカに渡った祖母の生家を訪ねるため、同国に渡ったデヴィッドとベンジーのユダヤ人従兄弟が、同国のユダヤ人にまつわる旧跡を巡るツアーに参加する物語であり、旧跡はもとよりポーランドの街並みや車窓の風景などを眺めることが出来て、擬似ポーランド旅行が楽しめる作品でした。また、ポーランドの国民的作曲家であるショパンのピアノの調べが全編を通して流れており、こちらも心地よかったです。
肝心の内容ですが、キャラクター設定が鮮明で、その枠組みがしっかりとしており、彼らの関わり方とか会話を見るべき作品と言う印象で、その辺は舞台劇に近い感じもしました。監督兼主演のジェシー・アイゼンバーグが演ずるデヴィッドは、どちらかと言えば引っ込み思案で内向きであるのに対して、従兄弟のベンジー(キーラン・カルキン)は社交的で何でも口にするタイプ。しかも感受性の塊のような性格で純心。でも裏を返せば大人になり切れない面があり、最愛の祖母が亡くなったショックで自殺未遂をしたらしい。一見お騒がせタイプではあるけれども、人の心を掴む天性の才能を持っていて、デヴィッドはそれを妬ましく思っている。
そんな2人の物語だけでも興味深いですが、ツアーに参加する面子のキャラ設定も中々でした。引退したユダヤ人夫婦、ルワンダの大虐殺を生き抜きユダヤ教に改宗した黒人青年、デヴィッドとベンジーと同世代の女性、そしてイギリス人のツアーガイドと、それぞれに意味合いを持たせていて、旅の中での彼らの関わり方が非常に面白い作品でした。
そして題名である”リアル・ペイン”について。前述の通りベンジーは祖母の死を受け入れきれずに自らの命を断とうとした訳ですが、この旅を通じてすらも完全に傷は癒えていないと感じました。心の傷は簡単には癒えないということでしょう。一方デヴィッドは、最近疎遠になっていたベンジーとの旅を通じて、心が晴れ晴れとした印象。エンディングにおいけるこの対照的な2人の姿を観て、ちょっと切なくなりました。8割はスカッとさせつつも、2割のモヤモヤ感の残像を作ったことで、本作に世界観が現実世界と地続きなんだと思わせてくれたように感じました。
そんな訳で、本作の評価は★4.2とします。
生きづらくても生きていくことに価値があるんだろうなぁ。
2人の従兄弟、性格も生活も全く違う暮らしをしていたけれど,祖母の死をきっかけに自分たちのルーツであるユダヤのツアーに参加する。
いとこのベンジー、なんて繊細で生きづらいタイプなのか。明るく人を巻き込んで楽しくさせる才能と自分の内面に深く向き合う志向を持つ。ツアー中もそんな彼に周りは振り回されてつつ、結局彼のことがみんな大好きになる。
一緒にいるデイビットはそれを見て,自分の不器用さが嫌になるのだ。こんな人と一緒にいたら自分でも羨ましく,また妬んでしまうなぁ。
最後に2人ともハッピーでもう大丈夫というわけではないところがまさにリアルペインだなぁ。これからもそれぞれのことに向き合っていくのだろう。でも少しだけお互いに勇気をもらっただろうか。ベンジーの空港での表情はなんとも言えない。悲しいわけじゃないけど涙が出た。
そして、映画に登場するホロコーストの収容所の映像には言葉にならない悲しさがある。負の歴史の重さを実感する時間だった。
不死鳥
残った理由
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