「生きづらくても生きていくことに価値があるんだろうなぁ。」リアル・ペイン 心の旅 ニョロさんの映画レビュー(感想・評価)
生きづらくても生きていくことに価値があるんだろうなぁ。
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2人の従兄弟、性格も生活も全く違う暮らしをしていたけれど,祖母の死をきっかけに自分たちのルーツであるユダヤのツアーに参加する。
いとこのベンジー、なんて繊細で生きづらいタイプなのか。明るく人を巻き込んで楽しくさせる才能と自分の内面に深く向き合う志向を持つ。ツアー中もそんな彼に周りは振り回されてつつ、結局彼のことがみんな大好きになる。
一緒にいるデイビットはそれを見て,自分の不器用さが嫌になるのだ。こんな人と一緒にいたら自分でも羨ましく,また妬んでしまうなぁ。
最後に2人ともハッピーでもう大丈夫というわけではないところがまさにリアルペインだなぁ。これからもそれぞれのことに向き合っていくのだろう。でも少しだけお互いに勇気をもらっただろうか。ベンジーの空港での表情はなんとも言えない。悲しいわけじゃないけど涙が出た。
そして、映画に登場するホロコーストの収容所の映像には言葉にならない悲しさがある。負の歴史の重さを実感する時間だった。
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