「ドキュメンタリータッチの面白さもあるっ!」リアル・ペイン 心の旅 市丸よんさんの映画レビュー(感想・評価)
ドキュメンタリータッチの面白さもあるっ!
ヨーロッパの街並み、戦争の歴史、そういう事実をうまく作品の中に嵌め込んでいて、ドキュメントを見ているような面白さがあるのがいいね。映画だということを忘れさせるような。
特に収容所を見学する場面では、ほとんどセリフを使わずに様々なメッセージを与えてくれていてそういう作り込みも良かった。
冒頭のデヴィットとベンジーの多弁なやり取りも作品に1つのテンポ感を与えていてイイ感じ!
ツアー中のベンジーの行動が結構「ムカつく」んだよね。うわー、こんなんいたら嫌だあ!と思うと少しイライラしたなあ。合わせてデヴィッドの表情に感情移入しちゃったしね。これも映画の質の高さと言われればそうなんだろうな。そんなことを思いつつ鑑賞してくんだけど、BGMのショパンがいい緩和剤になってて心が和むよね。個人的に今クラッシック欲求高いのもあるからかもだけど。
後半はドンドンストーリーが良くなって(良いという表現は的確じゃないかも)作品世界に引っ張られていったなあ。同じツアーの人々とも揉めたりしなくて、そういうサブストーリーはカットして本筋一本に絞っているのも良かった。だから1時間半程度にまとまりつつ、良い仕上がりになったのかも。
製作陣にエマストーンがいるらしいね。マルチだよなあ。マルチといえば、主役のジェシーアイゼンバーグだよね。ゾンビランドシリーズは良かったなあ。でもなんかヒーロー物で悪役もやってなかったっけ?雰囲気は一定だけど役柄は幅広いよね。
あえていうなら、スタッフロールでショパンから明るい曲に変わったのがもったいないかな。あのままショパンで終わって良かったのに。この部分と途中ベンジーにイラついた部分で4.8くらいかなあと思ったけど、繰り上げて★5で。今年初の★5は少しオマケで。
完全に★5だあ!と断言したいよ、早く。
2025年劇場鑑賞6作品目