「この世に未練を残して死んだ殺し屋が、自分を殺した者への復讐と弱者を食い物にする組織を叩き潰すために女子大生に憑依して戦うお話です。アクションシーンは迫力あります。」ゴーストキラー もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
この世に未練を残して死んだ殺し屋が、自分を殺した者への復讐と弱者を食い物にする組織を叩き潰すために女子大生に憑依して戦うお話です。アクションシーンは迫力あります。
タイトルイメージからホラー気味な作品かと思い、当初は鑑賞
の予定が無かった作品です。ですが作品紹介を読んでいるうちに
何となく好みの話のような気がしてきて…。(ワナか?)
主演は高石あかりさん。
出演作の中では「ベイビーわるきゅーれ」が有名なのかと思うの
ですが、このシリーズは全く観たことがありません。 ・-・。
けれど他の出演作でいくつか鑑賞しているものはありました。
「わたしの幸せな結婚」とか。イジメる役でしたが…
また、「きみの色」では声優もなされていて、本職の皆さんと比べ
ても遜色なく演じられていたとの記憶があります。 ・_・ハイ
そんな訳で、この作品を鑑賞です。
ややコミカルな面がありつつも、基本はバイオレンスアクションの
作品でした。で、おまけにゴーストも付いてきます…。@_@;;
銃撃戦あり格闘戦ありで、人がもうあっさりと死んでいきます。
こんなハードな展開だとは聞いてない …けど大丈夫。予想済み。
はい。大丈夫大丈夫。あ、また死んだ。うふ。ふふ。うふふ。
※あ、グロい場面は無いです。念の為 @_@
えー。正気に戻って。
描かれるストーリーは、基本的にシンプルです。
登場人物もそう多くはなく、把握するのは簡単でした。
松岡ふみか。女子大生。(高石あかり)
工藤。元は組織の殺し屋。…今は幽霊。(三元雅芸)
影原。元は工藤の舎弟分。今も殺し屋。(黒羽麻璃央)
冒頭、工藤が複数の相手と戦っているシーン。
何とか相手を倒すものの、最後の一人に銃で撃たれて死亡。あら
その一発の弾丸の薬莢が、蹴られ捨てられコロコロと転がっていく。
ふみかはSNSの有名ブロガーと飲食中。
TV?業界の情報を聞き出し、将来の仕事への布石にしたい。
今回接触したブロガーの男、下心満々でベタベタと触ってくる。。
何とかこの嫌な男を振り払って家に帰る道すがら。
階段を上る途中で何かに足をとられ、段を踏み外すふみか。
( 痛たぁ… 何?)
( 金属? の筒?)
何か分からない「それ」を拾い、帰宅。…とドアの前に女性の姿。
親友のマホだった。顔には殴られたような青アザ。…痛そう
また彼氏に殴られたのか。すぐに察するふみか。
マホを部屋に入れ話を聞こうとするが、なんと部屋の奥に男が!
” えっ ”
” 誰? ”
泥棒かと思うも、どうもマホにはこの男が見えていないらしい。
マホもふみかの異常に気がつく。
” 何? ”
” どこに? ”
しばしパニック状態の二人だったが、 ” 消えて~ ” と必死に祈り
目を開けると、見えなくなっていた。
やがて「彼」からの呼び出しでいそいそと帰っていくマホ。
” あれは気のせい ”
自分にそう言い聞かせるふみかの前に、またまた男の姿が。
部屋を飛び出したふみか。
振り切ったつもりでいても、どこまでもついてくる。
どうやらこの男は幽霊(ゴースト)らしい。
ふみかとの距離が一定以上になると、自動的にすぐ近くに出現。
とんでもない仕組み(?)で繋がってしまったらしい。
そんな話をゴーストから説明?されながら逃げるふみか。
走り出した先では、マホが「彼」から金を要求されていた。
” またコイツがお金を ”
思わずマホの彼に詰め寄るふみか。
コイツを何とかしてマホから遠ざけたい。
けれど 女の自分には力がない。
” 力を貸そうか ”
なんとゴーストから助力の申し出。
ゴーストとふみかが手をつなぐと、ふみかの体にゴーストの
魂(?)が入り込み、ゴーストの生前の力(殺し屋)が使え
るようになるのだ。
悩んだ挙げ句、合意するふみか。
工藤の格闘術でマホの彼を倒す。(あ、トドメはマホか)
工藤が、ふみかに話す。
自分を殺した者がいること。
無念を晴らさないと成仏できないこと。
そのために、ふみかの力(体?)を貸してほしい。 と。
とまあ、こうして
ふみかと工藤ゴーストの協力関係が始まった。
工藤は成仏するために。
ふみかは女性を食い物にする連中をつぶすために。(コワ)
さあこの後どうなる。
という展開で、アクションとバイオレンスな場面が一杯です。
迫力あるシーンに圧倒されました。
基本的に暴力シーンは苦手なのですが、この作品の根底に流れて
いるものはブラックなだけでは無く、人と人との信頼。
それを心地よく感じながらの鑑賞タイムでした。
満足です。
「ベイビーわるきゅーれ」も観てみたくなりました。・_・ハイ
◇あれこれ
■タイトル
ゴーストキラーというタイトルなのですが、幽霊を退治する話では
ありませんでした。なんで ” キラー ”なんでしょう?
ゴーストバスターズみたいな話かと一瞬勘違い。
ゴーストと合体するシーンからは、過去の色々な合体作品を連想し
たりしてました。
バロム1 とか
帰ってきたウルトラマン(初期のほう) とか。
もっと他にも沢山あったと思うのですが、すぐには出てきません。
年か。
■ゴーストはつらいよ
ゴーストは便利
偵察なんかはサクサクとお手のもの
何せ相手には見えないから覗き放題 けど
戦ってダメージが溜まったから少しばかり休んでいたら
” 気絶してんじゃないよ ”
と怒られた。
人を何だと…あ、ゴーストは人じゃないって?
それを言っちゃあ お終いよ
■ふみかの友達マホ
ふみかの部屋が襲撃された際、飾ってあった写真が二人の
ツーショットでした。それを見つけた組織が「この女を攫え」
という流れになったら嫌だなぁ と心配してました。
彼氏からのDVはあったけれど、組織に襲われる等の被害が
なく無事で良かった。ほっ。
■影原という舎弟
最初はただの危ない奴で登場したのに
実は工藤大好きツンデレ君でした。
実際に周囲にいたらイヤですが、見てるだけなら楽しいかも。
■なぜ笑うの?
だって薬莢が転がるんですもの
…って それはらっきょ @△@ ;; スイマセン
最後の場面で再びふみかの前に薬莢が転がってました。
なんか意味ありげにも見えましたが…考えすぎでしょうか?
◇最後に
組織を叩き潰し「やったじゃん」と声をかけたふみか。
工藤からの返事はありませんでした。
もうその時点で成仏していた ということなのでしょう。
とてもあっさりとしているのに
あぁ、終わったんだ と
観る側に伝わってくる、印象に残る場面でした。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。