ファーストキス 1ST KISSのレビュー・感想・評価
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泣ける映画で後味も悪くない!
すごい好きなやつだった
夫婦関係のことについての話はグサグサ刺さるものがあるなと思い、胸が痛い
宣伝や、テレビの特集で色々話を聞いちゃうと、これからこうなるのよねとか予想しながら見ちゃうから、番宣見なければよかったなと後悔したけど、映画の内容的にはそこまで面白展開ではなかった
個人的には違和感ある構成ではあったけど、それを凌駕する、松さんの演技や、20代の顔はまるでラブジェネだったことなどで、めっちゃよかった
泣ける映画としてまたみたいなと思った一作
そして、後味も悪くなくてよかった
ライトなラブストーリー
坂元裕二脚本の恋愛モノと言えば「花束みたいな恋をした」でまったくピンと来なかった私には不安もあったし、そもそも恋愛映画は苦手。
それでも松たか子ファンで、塚原あゆ子監督作品となれば、サブスク解禁を待つというワケにもいかない。
世間の評判はかなり良いらしいじゃないですか。
ということで映画スタート。
結果から言うと、かなり「ライトなラブストーリー」。
圧倒的な悲劇やこれ見よがしの感動をゴリゴリ押し付けてくるタイプのお話ではなく、どちらかというと、「コメディタッチのSF」として観られるエンタメ寄りの映画でした。
藤子不二雄F先生の短編とかにありそうな話。
恋愛映画が苦手な私でも十分楽しめた。
冒頭に起きる事故をなんとか回避したいというのが物語の軸なんだけど、主人公がその本筋から離れて恋愛を楽しんじゃうのをこちらは笑いつつ、「そんなことしなくても防げるんじゃね?」って部分は多いし、メタバースSF的な意味では矛盾もある。でも、コメディ要素が強い分お話のタッチも軽く、観ている側がそんなに真剣にツジツマ合わせをしない様に作られているのは、さすが人気脚本家と人気監督の手腕。
俳優の若い頃の姿が普通にCGで動画として再現されるのも当たり前になったんだなあ、と感慨深かったり。
繰り返すタイムループの中で、繰り返し登場するサブ(とも言えないような)キャラが、大物小物問わず、突然物語に機能してきたりするのも楽しい。「あ、あなたはそっち側なのね(笑)」みたいな。
人物以外にも柿ピーとか靴下とか付箋とかも物語のカギになってる(こっちは多少しつこいかな)。
作品のラストも予想以上に軽い。
決してハッピーエンドではない、むしろ残酷な結末でもあったのに、最後に観客は「これで、また会えるんだね」と微笑んでこのお話を見送ることができる、という気持ちの良い設計になっている。
個人的に松たか子って(いろんな役をやるけど)コメディエンヌとしては屈指の存在だと思っていて、この作品を悲しくも楽しくさせているのは松たか子の存在無しには語れない。
松村北斗はもちろん、周りの役者さんも良いけど、私にはやはり「松たか子ありき」の映画でした。これはファンだからしょうがないね。
あ、これもたいしたことじゃないけど、ずっと気になったのは、あの学級新聞の子供達。新聞のためのチェキなら、写真を主人公にあげることはないだろうし、「勝手に撮るな」「大事な証拠だからよこせ」と毎回取り上げてたなら、なんかヤだな。
チェキが手元にある理由が気にならない前置きがあるともっといいかな。
まあ、些細なことです。
作品としては爆速で興行ランキング1位。
レビューの数とちょっと高過ぎとも思える評価と合わせて、それはそれで疑問に思う部分も無くはないけど、作品としての評判が上がり、映画館に足を運ぶ人が増えるならそれに越したことはないよね。
こどもは見ちゃダメ!
2人のお芝居が素晴らしい
まだ20代なのに中年男性のお芝居がうますぎる、松村北斗!
あの中年特有の“ちょっとイヤな咳“、“イヤな扉の閉め方“、“喋るの嫌だけど返事だけはしないといけないから仕方なく声だけ出す“感じ、凄い。
青年期のきらきらしたカケルは魅力的でしたが、私はあのイヤなお芝居に感動してしまった。
もっと年を重ねたら彼はどんな作品に出るんだろう…楽しみです
一方、松たか子は今の年齢もチャーミングだけれど若い頃のシーンがとんでもなくカワイイ!女でも恋しちゃいそうになる。
カケルとのシーンも全く違和感が無かったですね。
ロンバケ・ラブジェネ世代なのでとても懐かしかったです。
私はどうしてもタイムスリップ物にはSF的な楽しさを求めてしまうところがあるので、そういう要素は無かったです。
あくまでラブストーリーですね。
欠点は変わらなくても
終わりを知りながら人と向き合う
中年超夫婦涙腺高精度攻撃ミサイル
素敵なお話でした✨
時おば
さてさて、二人の運命は変えられたのか!?
予告編であらすじを観て、タイムトラベル部分がどうなるのか興味津々でしたが、SFではないのでそのへんはサラリとかわしたストーリ展開が上手いなと思いました。
起こってほしくなかった事を変えるため、いくつもあった運命の分岐点に戻っては過去を変えようとするけれど…
運命の分岐点を視覚的に表した、「現在」の妻の部屋のオブジェがとても印象的でした。
少しふっくらと見せている「現在」の松たか子と輝くばかりの美しさを誇る「過去」の松たか子。
15年前の夫が惚れるのも納得の年を重ねても変わらない美しさにため息です。
タイムトラベルもの特有のパラドックスに頭が少々混乱したり、松村北斗、それで納得したのか?君は?的な少々強引なまとめ方が少々腑に落ちない部分もありましたがコメディタッチな台詞回しを含めて観客を飽きさせない展開でした。
さてさて、二人の運命は変えられたのか!?
起こった事ではなく、どのような気持ちで生きてきたのかが幸福を決めるという言葉をシミジミと噛み締めたくなりました。
結婚って難しい
私は結婚して十数年経つけれど、「私ばっかり我慢してる」って思ってしまう瞬間がある。
蔑ろにされているように感じてしまうと、相手は自分を大切に思ってないんじゃないかって考えが頭をよぎる。
歳をとったカンナに何回会っても、いつも彼女を好きになる駆。
駆のために何回もタイムリープし、彼の言葉を何回も聞きたくなるカンナ。
それほどお互い掛け替えのない相手なのにすれ違ってしまうんだから、結婚って難しい。
自分の未来を知ってしまった駆は、カンナが15年後も自分のことを大切に思い続けてるって知ることできたわけで。
大切に思われてるって実感さえあれば、夫婦ってすれ違わないで済むのかなー。
なんて、夫婦のあり方を考えさせられる素敵な映画でした。
また観たい。
スピンオフが観たい
AI補正!?15年前に戻るとラヴジェネ時代の松たか子が蘇る!!!
auマンデー『ファーストキス 1ST KISS』
ショウタイムセブンと迷いましたが・・・
すぐ配信されそうなので、ゆったり大シアターで鑑賞出来たファーストキス
数日前観た松村北斗リベンジww
ここ最近増えてきたタイムトラベルなんですが、ループする理由が切ない
15年前に戻るとラヴジェネ時代の松たか子が蘇る@@!!AI補正なのか!?
脇にもいい役者さん出てますが、ほぼ二人芝居の124分堪能!
タイムループするキッカケがアレなら結末は絶対そう!!って思ったラストとは違った。。。
大豆田とわ子と三人の元夫好きなら是非劇場で(ご夫婦で観るのもいいかもです)^^!
かき氷が好きだ!Tシャツ
公開が発表されたときからずっと楽しみにしていた作品。プロモーションでSNSに公開されてた劇中場面を見たりしてずっと楽しみに待ってた。
個人的にこの土日に大仕事があったから諸々の楽しみを我慢してきて、やっと解禁された今日楽しみにしていた映画を見に行ける喜びからウキウキで映画館へ。
序盤から想像以上の頻度でタイムトラベルを繰り返すカンナさんにちょっとびっくり。でもテンポが良くて一気に引き込まれて。
楽しくて途中タイムリミットというか回数制限あるの忘れてたけどその事実を思い出したあたりから切なくなり始めて、最後のタイムトラベルの会話シーンあたりから涙が自然と出て止められなかった。駈の選択に。そして手紙への流れに。
過程を変えることができたっていう着地点がすごく素敵だったなって。まだ恋愛も結婚も未経験の自分だけど、今の生活を悔いなく大切にしないとって改めて感じた。
鑑賞後感良すぎたからもう一回くらい観に行くかも。
セリフを文字で読みたいからシナリオブックを買おうと決めた。
追記
シナリオブック読んでから、やっぱりもう一回観たくなって、早々観に行ってきた。
恋愛と縁がない自分にどうしてここまで刺さったのか初め観てから考えてたけど、最近ちょっと気がついたことがあったから記録しとく。
自分には後悔があった。父に対して。
父が亡くなった当時中学生だった自分は病気の父と上手く向き合えなかった。残り時間が少ないほど悪いと気がついた時には遅かった。あのとき、かなり後悔した、はずなのに。あのとき、生きていられるということは当然じゃない、日々の生活を大切にしなければと強く思った、はずなのに。もうすぐ10年という今ではその後悔もその当時の思いも忘れかけていた。いや、忘れてないと思っていたけど心の底の方に行ってしまっていた。記憶ってあてにならない。
タイムトラベルできない、やり直しできない今の生活の尊さを改めてこの映画に教えてもらったことでその忘れかけていたものを取り戻せた気がする。
自分にとって最良の時期にこの映画に出会えた。
定期的に観たいな。
会話が洒脱で面白い
パンはふかふかでやわらかい
タイムトラベルのラブコメとくくるにはもったいない素晴らしい脚本と素晴らしい役者の皆さんで松たか子さんはやっぱり最高でした。
時々クスッと笑えて心が温かくなるような会話劇や言葉選びは「あぁ坂元裕二…」さんの脚本だなと感じ、心の機微がふと映像に差し込まれてるところが「塚原あゆ子監督…」だなと感じました。
ロープウェイで駈の手にかかる陽の光が優しくとてもキレイでした。
毎日、後悔ややり直したいの連続だけれど自分の人生はこの日までです。って知っていたら人生はよりかけがえのない愛おしい日々になるのだろうか。
いや、かけがえのない愛おしいものにする努力を心掛けをするのかもしれない。
ドラマのカルテットや大豆田とわ子が好きな方はとても楽しめる映画だと思います。
エンドロールまで花江夏樹さんに気付かなかったので、もう一回観ようと思います。
松村北斗の繊細な演技
坂元裕二脚本ならではの独特テンポの会話劇。この人、ドラマは好きだが映画向いてないのでは?と思っていたが、今回はごちゃつかずシンプルなストーリーだけにキャラクターや台詞が光り、良い所が余す所なく出ていた。この人の脚本でこんなにまっすぐなキャラクター(松村北斗)が出てくるのは珍しいなと思ったが新鮮でよかった。
タイムリープできるのは決まった1日のみなので何回も同じ場面を繰り返すのだが、主演の2人の演技が作品に品と深みを与えており飽きずに見られた。脇役を実力派で固めているのも好印象。特に松村北斗、終盤の表情や間の作り方が見事としか言えない。ラストも良かった。
背景も夏のグリーンが美しく、劇場で見る価値ありです。
松たか子さんの魅力全開作品
感想
今や大御所の域にある脚本家の坂元裕二氏がお気に入りの俳優陣を選りすぐり、自身書き下ろし脚本を近年活躍著しい塚原あゆ子監督で映画化した。監督の作品はTVドラマ作品を何回か鑑賞した程度。映画作品は今回が初鑑賞である。
ストーリーは要約すると15年連れ沿って関係が希薄になった夫婦に不慮の劇的なハプニングが発生する。予測を超える様々な事態が次々に起きるが、その状況下で出会いと別れを繰り返す内に二人の間に互いに相手を思い遣る気持が再燃し絆を見直し確認し合っていく。最終的には避け難い人生の帰結を経るもののその絆は強く結ばれたまま変わることはなかった。というもの。
脚本・俳優・演出
坂元氏についてはTVの「東京ラブストーリー」に始まり、私の感覚では映画作品としては行定監督との共同脚本の「世界の中心で愛をさけぶ」と是枝監督作品「怪物」に於いてのカンヌ最優秀脚本賞受賞の偉業がすぐ浮かぶ。他に印象深いTVドラマ作品は覚えているだけでも、人間の尊厳とは何なのかを重く考えさせられた「それでも生きていく」、自己表現の過ぎる夫婦の絆を描いた「最高の離婚」、主人公達が各々の社会状況下で懸命に踠き苦しみながらも一つの目標に全員で立ち向おうとした「問題のあるレストラン」、個性的な楽器演奏家達の人生をライトな感覚でペーソス豊か且つコミカルに描いた「カルテット」、登場人物の細やかな小さな希望を丁寧に描いていた「いつ恋」。そしてスケッチショウ的な設定と洒落たBGMと笑い。登場人物それぞれの人生を折あるごとに垣間見させるストーリーと登場人物達の台詞が毎回素晴らしかった「大豆田とわ子と三人の元夫」。個性的なキャラクター設定とユニークな話の展開、独特の台詞回しと、さながらニール・サイモンの舞台作品のような感覚で興味深く観ていた。
坂元脚本作品の常連である松たか子さんの味のある演技力は確かであり、特に作品ごとに演じ分けてきた数々のユニークな役どころは何とも言えない自然な笑いが生まれてしまう感のある雰囲気を持って演じていて、本作でもその味が十二分に活きている演技で大女優さんに向かって失礼なのだがコメディエンヌとしても納得の演技であり、また変わらない可憐な容姿はいつまでも四月物語の頃の初々しい印象を保ち続けながらも素晴らしい大人の女優さんに成っているなと感心しあらためて惚れ惚れとした気持ちで鑑賞していた。
松村北斗さんは最近はアイドルより映画俳優の印象が強い。今回は音楽界でも映画界でも先達となる松さんとの共演で様々な更なるキャリアアップが出来たのではないだろうか。作品は互いに違うが私的に大好きな岩井俊二監督作品にも其々御出演されており、今回は実年齢よりも上の中年の役柄を抑揚の効いた演技で上手くこなし、さらに若年者の役柄としても揺れ動く繊細な心理を表現していてその演技力は素晴らしかった。関係者の間では既にお墨付きが得られている証拠となる本作の松さんの相手役である硯役であったと思う。
演出の塚原監督については圧倒的に自分の中では情報が不足しているがTVの枠を超えて活躍していただきたい監督の一人である事は間違いないと思う。本作の演出についてはテンポが良く会話を重視した演出で良いと感じた。主観としてはかんなと駈の会話中にはただ全景を俯瞰したカットの他にも話をしている人物の気持ちをより良く反映出来る人物の上半身ショットをカット割として入れ込むと観客は集中するようになり更に人物の揺れ動き変化する心理が強調出来たと思う。
⭐️3.5
全528件中、321~340件目を表示














