ファーストキス 1ST KISSのレビュー・感想・評価
全660件中、141~160件目を表示
おじいちゃんおばあちゃん夫妻が観にきていてほっこり
駈が亡くなる前日に、日常の本当に変哲のない会話の中で、
「明日トースター届くよ、遠赤外線で美味しく焼けるやつ。」
と言うシーンが1番泣けた。
自分が死んでしまう前日に、
愛している人に最後のプレゼント。
これからも日々を過ごしていくカンナに、毎朝食べるパンがちょっと美味しくなる、ささやかで温かな幸せをプレゼントしたんだな、と思いジーンときた。
宝石などのすごく高価なものではなくトースターというところが、これから続いていく日常を考えて出した駈の答えという点が愛を感じた。
ただそこがジーンとくるピークで、その後の手紙はどうぞ泣いてくださいという感じが全面に出ていて個人的には好きではなかった。
何度も繰り返し過去に戻って夫を助けるために奮闘したカンナとは別の次元のカンナは手紙もトースターももらえるけど、
冷え切った夫婦生活を15年も過ごしたのにも関わらず過去に戻った世界線のカンナはこれで報われたのだろうか。
ただただ幸せだったカンナだけ救われる展開に疑問。
とうとう坂元裕二も韓流ドラマみたいなタイムスリップものを書くようになったか!
とうとう坂元裕二も韓流ドラマみたいなタイムスリップものを書くようになったか、と思いましたが、やはり、ちょっと稚拙。
多分、そんなにタイムスリップに重きを置いてなく、一番の優先順位は、破局したカップルの再生がテーマだったんだろうね。
その意味ではまあまあかも。でもタイムスリップものとしては、ツッコミどころが多い。
ただ、松たか子と松村北斗のシチュエーションコントを楽しむようなところがある。
いろんなパターンをタイムスリップで繰り返し見せる。それが結構楽しい。
いってみれば、松たか子と松村北斗を愛でる映画だったと思う。
で、それは結構成功していて、鑑賞後の満足感はある。
松たか子の若い頃の再現もCGで修正をしていて見応えはあるし、反対に、松村北斗の中年太りも見応え(?)があった。
松たか子は、おばさんになってから、本当に魅力的になった。
久々の恋愛もの
松たか子さんは若い時から若く見えないけど老けても見えない不思議な人だと思ってた
今でも私の中ではそうで若く見えないけど老けて見えない
なので若い頃の旦那さんとのやり取りがあんまり違和感を感じずだった
だんだん若い頃の旦那さんを改めて好きになっいく感じは自然で良いけど、若い旦那さんが毎回初めて出会うのにその1日で惹かれるのはちょいと不自然
運命ということでOKか?
教訓:不動産はやめとけ
相思相愛の時に戻り自分を見つめ直し、気持ちの整理をつける人妻のタイムトラベルファンタジー
久し振りに妻と一緒に映画館で見学しました。結婚当初は私が選んだ映画をテレビで仲良く観たものの、今ではお互いの嗜好に余計な口出しをしない暗黙の了解のもと、それぞれに趣味を尊重しています。主演のお二人、松たか子と松村北斗のファンである妻の誘い、それと偶然にも私の兄が妻に薦めたこともあっての劇場鑑賞になりました。
近年リアリティを追求した題材が多い反面、タイムトラベルなどのファンタジー作品も制作されている日本映画の特徴を感じています。その視点で批評すれば、この映画の良さは夫婦生活の実感を背景に据えて、突然事故で夫を失った妻が心の整理をするため何度もタイムススリップする仮想体験の面白さがバランスよく描かれていることです。このリアリティとファンタジーのまとまりの良さは、脚本家坂元裕二が主演松たか子の力量と個性に合った役柄を創作した成果と言っていい。テレビドラマ史上の名作と評価したい「カルテット」(2017年)の時の相性とキャスティングの妙を彷彿とさせました。論理的な台詞で登場人物の性格を表現することに長けている坂元裕二の長短併せ持つ武器は、時に厄介に感じて好悪が分かれますが、この作品では理知的過ぎず程よく人物の輪郭を描いています。主人公硯カンナの2.5次元舞台の美術デザイナーと硯駈の古生物学者の異色の設定は、博学と幅広い作家活動による坂元裕二ならではの独創性でした。夫の運命を変えるために繰り返すタイムトラベルの試行錯誤の面白さも、実に映画的な表現で飽きさせません。駈のドキドキさせないで下さいを聴きたくて衣装を替えるカンナの女性心理描写。駈が注文した最新の古生物学の専門書を過去に持って行って未来の購買の時間を無くそうとするも、新説に驚く教授と駈の間から取り返すドタバタ振り。ホテルの庭園で犬に絡まれるのを避けるためにフリスビーを何個も持って行って投げるその仕草の可笑しさ。一寸出過ぎるも、夏休みの新聞作りの取材をする小学生がポラロイドカメラでカンナを撮るシーンと、後はその音だけで済ます省略の技巧。そして何度もかき氷の列に並びながら結局食べれない2人の心残り。
残念なのは、ここまで好感を持って楽しみ得た最後の結末が盛り上がりに欠けて、全体の印象を軽くしたことでした。15年後の妻から警告された駈が幸せな結婚生活を送っていたなら、生きたい欲望が生まれるはずです。運命を変えると別な電車事故が起き、多くの人が犠牲になるのは、ハーバード大学教授のマイケル・サンデルの著書『これからの「正義」の話をしよう』を想起させ、実際カンナはロープウェイの非常停止ボタンを使わせるのを修正しています。それを知ったが故の駈の判断であったのでしょうか。また感謝の手紙を残し運命に従った駈の真意を知って泣くカンナを見て疑問に思うのは、失う悲しさは本来お葬式で泣き崩れるものです。お互いに思いやる夫婦生活だっただけに不自然さを感じました。そもそもカンナが事故を未然に防ぐ手段として、先ずベビーカーを落下させない方法があったのではないか、とも指摘できます。
しかし、この映画全体の内容は、結婚を決めたカップルが参考にすべきものを押し付けがましくなく楽しく示唆してくれて良作であると思います。相思相愛で結ばれても時と共にお互いのエゴが表れて来て、日常生活に齟齬をきたすのは当たり前です。夫婦共に自己確立の仕事に邁進していれば疲れもあるし、相手に甘えたいのも心情。不満や悪いところをいってみてと言われれば、日常の些細な事からお金の使い方まで幾つも挙げられるでしょう。それを回避するのが結婚生活と覚悟すれば、理想的カップルと比較されても嫌味には感じないものです。そういう機知を感じさせる松たか子はカンナの役を見事に演じていると思います。最後の涙で決着させた安易さを除く脚本の面白さと巧さ、そしてその松たか子の女優としての魅力を味わえる良さがありました。相手役松村北斗は29歳の駈を自然体で演じて好感度高いも、44歳の現在の中年の体型を無理して太くしているのが気になりました。ファーストシーンの線路に横たわる姿のお腹の膨らみが不自然だったのが勿体ない。
君たちはどう生きるか?
坂元裕二が作り出す松たか子のシンフォニー
愛されるより愛することの大切さ
ずっと好きでいること
2人がが一つの家に浸み始めると見えてくるものは
相手の良くないところだと人は言います
でもどうだろう
それは自分の心の持ち方なのだと思います
好きでいつづけることはそんなに難しいことじゃないのかもしれない
ファーストキスの時、どんな気持ちだったの?
思い出せる?
人の命が尽きるまでは決まっていると思います
ただ、それは未来のことで誰にもわからない
わからないことは無いのと同じこと
でも突然その時がくることだってある
後で悔やんでもどうにもならないこと
だったら今を、今までを大切にしたい
何気ないやり取りが愛おしくなるくらい丁寧に暮らしたい
そして何よりずっと好きでいつづけたい
それなら立ち直りもできるのだと思う
「ありがとう」と心から言えると思う
愚痴すらも愛に包まれるような気がします
今からでもそれはきっとできる
運命って何???
*なぜ運命には抗えないのかな?
いくら離婚寸前の夫婦でも、突然夫が亡くなってしまった喪失感は否めない。なんでもっと話を聞いてあげなかったんだろう?たくさんの事に共感してあげなかったんだろう?後悔しても間に合わない・・カンナは夫を凄く愛していたのかも知れない・・
*偶然をきっかけにカンナは何回もタイムリープを繰り返して15年前の駈(夫)にあの事故を何とか回避させようとする!
*松さんがすごくコケティッシュで可愛らしい!北斗さんは初々しく、まっすぐで、やっぱり可愛らしい!(私的に北斗さんの声が大好きなんですぅ)かき氷の列に並んでる若い女子がいい味出してくる!
*この物語は圧倒的な二人の会話劇を楽しませながらじわじわと二人の世界に引きずりこんでいく!!
*ラストシーンは胸や目頭が熱くなった!
でも私はラストシーンを何も覚えていないのはなんで???
すごく大事なこと
かなり思ってたのと違う感じでした
思いがけず涙が溢れてしまった
松たか子扮するカンナと松村北斗扮する駈の夫婦仲が最悪なまま、駈は電車事故で亡くなってしまうが、目も合わせない日常を送っていた夫婦の関係を、カンナが過去に戻ることでどうなるのか
カンナが何度も過去に戻り、駈と出会った頃のことを思い出したカンナは、何とか駈が死なないよう過去を変える努力をしてみたが、結果的には駈は死んでしまい、その未来は変えられなかった
だけど1つ、15年前の駈が2人の未来を知ったこと
そのことが15年の月日を変えた
駈は自分の死を受け入れながらも、後悔しないようカンナとの幸せな日々を送ったに違いない
その15年間はカンナにとっても幸せな15年間になっていたというわけだ
それは過去に戻ったカンナの、駈を思う気持ちが15年前の駈に伝わったから変わった未来で、思いやりに溢れた夫婦の姿に涙が溢れてきたのだった
駈の死後
宅配で届いた3年待ちの餃子が、過去ではカンナが焼くのに失敗して散々な餃子になってしまったが、未来では駈の優しさから頼まれたものになっていて、きっと美味しく焼けたのだろう
松たか子、松村北斗扮する夫婦の独特だが愛に溢れたやり取りがとても良かった
少し無理がある設定かな?
カンナの健気さよ
夫が事故で死ぬ現実を過去に戻って覆そうとするお話。
カンナが健気でたまらない。
でも、
それはきっと亡くなった当時の夫ではなく過去の世界で出会った硯駈を未来で死なせないために。
最後に涙するカンナは、駈が出会ったそれとは違うかもしれないのに。
未来での事実は変わらずとも戻ったカンナはどういう気持ちだったのだろう。。。
吉岡里帆が過去のほうが老けて見えたのは自分だけだろうか。。。
凄く面白かったです。
坂元さんの脚本好きならぜひどうぞ
三日間、スキーを滑りまくってからレイトショーでパートナーと視聴。眠い目を擦りながら頑張って一緒に観てくれました。
坂元さんの描く、人と人との掛け合いが大好きで大豆田や、カルテットと言ったドラマを中心に観ていたファンです。
とにかく坂元さんの作るセリフが好きです。どうしてそんなに綺麗で響く言葉選びができるんだろう、と思います。今回の映画も2人にしかわからない言語というか、雰囲気というか、世界観が本当に素敵でした。
ただ、生死を軸とするタイムリープものとしての、絶望感のようなものが足りないような気がしました。何度も何度も戻ってくる時の辛さをあえて描いていないのか、もっともっとしんどいだろうなぁ。と思いました。
映画を通して、納得できないこと(自分の立場ならもう一度この人と結婚して死を選ぶかなぁ、とか)はありましたが、全部を整えてそしていい意味で後ろに引き摺らない脚本に拍手。週末に見る映画はこうでなくっちゃね、と言った感じです。
好きなシーン
「もう一回!」と彼からの素敵なセリフをお代わりするところ。わかる…何度でも言って欲しいし、綺麗な格好して受けたいよね
全然目立たないシーンだと思うのですが、遺影の写真たてをティッシュで拭くシーン。これ、経験ある方はわかると思うのですが、遺影(特に新しいもの)って埃が目立つんですよね。身の回りの整理整頓はできないくらい疲弊していても、遺影の埃を毎日毎日ティッシュで拭いていた自分の背中と重なりました。あんなシーン、どうやって生み出すんだろう…そういう人を身近で見ないと気づかないシーンだな、と思います。
そういう、人として生きていくなかでの「あるある」がたくさん入っているところも見ていて面白いです。
意外だったが、素晴らしいラストだった
坂元裕二脚本、塚原あゆ子監督、しかもタイムトラベルもの映画となると興味しかわかない。
まぁ、実際はタイムトラベルの設定(過去のどの時間に戻り、現在のどの時間に戻るのか、そしてタイムトラベルする方法)が結構曖昧なのは残念なところ。でも、そこを厳密に考察するような映画ではないことは百も承知なのでそこは問題ではない。
大事なのは夫を救おうとする妻の奮闘と、その結果に感動できればそれでいいと思っていた。ある意味期待通り。何回も試行錯誤しながら過去を変えようとする松たか子と、「初めての出会い」を繰り返す松村北斗のやりとりをただただ楽しんだ。本来、死にかかわる話だから深刻になりがちなのだが、そこを少し面白可笑しい会話にしてしまう脚本が素晴らしい。やはり坂元裕二さんはすごい。そしてクライマックスだ。これはちょっと意外なものだった。え!?そうなの!?と拍子抜けしてしまったくらい。でも、最後まで観ると、いや、これでよかったんだと思えてくる。過去を変えようとした未来の妻の思いを受けて、夫は自分の未来をどう変えていくのか。その思いに涙を抑えることができなかった。そしてちょっとした伏線回収もあるラスト。本当に素晴らしいラストシーンだった。もう手遅れな人たちもいるかもしれないが、パートナーと2人で観たら関係性が少し変わる(元に戻る)んじゃないか。そんなことさえ妄想できる映画だ。
最近のドラマや映画では、出演している俳優の過去の姿(子ども時代は無理だが)を、若作りさせた本人に演じさせる傾向にある。若さの演出に若干無理があると感じるときもあるが、本作は完璧だった。松たか子の15年前の姿が本当に若く見える。15年前に自分たちが観ていたあの時の松たか子がスクリーンに甦ったかのよう。だから、歳を重ねた松たか子も、若い松たか子もどちらもちゃんと魅力的に見えた。松村北斗が歳を重ねた松たか子に恋していく流れも違和感がない。あの技術(CG?)は他の作品でもスタンダードになってほしい。
全660件中、141~160件目を表示