「松たか子に惚れ直す」ファーストキス 1ST KISS たもさんの映画レビュー(感想・評価)
松たか子に惚れ直す
坂元裕二ファンです。
ウィットに富んだ会話劇を楽しめたらいいな、くらいのつもりで来たら、ラストの展開に涙させられ、じんわりといい余韻の中で帰ることができました。
●良かった点
-松たか子
カンナが魅力的なキャラクターだ、ということがこの映画に没入できた原動力になったと感じた。
間の抜けた愛くるしさと真っすぐな行動力をあわせ持つカンナの人間性を、松たか子の表情、特に黒目を大きく使う演技がより立体的なものにしていたと思った。犬にまみれるシーンはじめ、随所のコメディエンヌぶりもさえ渡っていた。
15年前のカンナもキレイだったし、若い頃の松たか子のビジュアルを思い出させて感慨深かった。
-最後の展開
この展開は予想がつかなかった。
数あるタイムトラベル映画の中でも見たことのない個性的なプロットで、かつそこにこの映画の最大のメッセージが詰まっていて、脚本を思いついたときは痛快だったろうなと思った。
-吉岡里帆
どちらかいうと王道よりも少しズレた感性の役柄がハマり役になる女優さんだと感じていたが、今回もカルテットに続き坂元裕二の描くズレた吉岡里帆はよかった。
●タイムトラベルの設定
特に気にならなかった。
初回の往復で細かな説明がなかった時点であまり深く考えないでいいんだなと感じたのと、メインプロットに引き込まれたのでそちらに注意がいくヒマがなく見終えられて、ラッキーだったかもしれない。
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