「松たか子・松村北斗がいい!ひたすらいい!」ファーストキス 1ST KISS みずえさんの映画レビュー(感想・評価)
松たか子・松村北斗がいい!ひたすらいい!
今の松たか子さん、タイムリープした先の時代にいる若い頃の松たか子さん、どちらもとてもいいです。
特に若い頃の松たか子さんはドラマ「ラブジェネ(ラブ・ジェネレーション)」を思い出させる明るさ、元気さ、ハリつやでした。
松さんの演技にCGで顔部分を加工したようで、確かに、あれ?不自然な感じ?という角度もありましたが、ドラマで見た松さん!!と思える角度・シーンも多く、当時ドラマを見ていた世代としてなんとも言えない感動がありました。
若い松村北斗は相変わらずかっこよかったです。
最初の44歳シーンは別人のように見えたのですが、最後の仲良し夫婦時代の老けメイクはイケメンでした。
まだ若い彼なので、30年後には渋くかっこいいイケオジで活躍してくれたらいいなと思います。
ストーリーはタイムリープもので、他人を助けて死んでしまった夫(松村北斗)を助けるために妻(松たか子)がタイムリープを繰り返します。
斬新だったのは、タイムリープ先は特定の日時で、夜10時までと限りがあり、そこでしか未来を変えるためのアプローチができないことです。
大体のタイムリープものは戻った先から時間が通常に流れて、それでもうまくいかないからまた同じところに戻って、の繰り返しですが、この作品はある一定の時間だけだったので、何度もトライする様に健気さが感じられました。
さらに、毎回子供に撮られるポラロイドの枚数がトライした数を表現していて、タイムリープ先の若い夫に経緯を伝え「変わらなかった」と伝えた時、若い夫が「そんなに早く諦めるなよ」的なことを言ったあと、ポラロイド枚数から理解したところにぐっときました。
若い夫が「未来の結果(=死んでしまうこと)が変えられなくても、そこまでの過程である夫婦生活は変えたい」と言って、実際に仲良し夫婦として時を過ごし、死んでしまうけれど、残されて1人呆然としている妻に手紙を残し愛情を伝える流れに涙が。
あんなに仲良し夫婦で過ごせたのだから、固定電話が鳴るシーンでは「鳴るな!鳴るな!」と願いましたが鳴ってしまい、「あぁ、やっぱり鳴るのか・・・」と悲しみ始めたら、スクリーンの松さんから目の動きのみで驚きと呆然が伝わってきて、その表現力の高さに感心して妙に冷静に見ていました。
ロードショーから2ヶ月ほど経っての鑑賞となりましたが、映画館は満席で、周りからもすすり泣く声が聞こえてきて、大人数で見ているんだなぁという映画館ならではの一体感がありました。
レビューというよりただの感想になりましたが、ずっと見たかった作品が映画館で見られて、よい映画だったので大満足です!!