嗤う蟲のレビュー・感想・評価
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典型的な「田舎ホラー」の体裁を取りつつ、やっぱり城定監督らしさに満ちている一作
理想の田舎暮らしを夢見てる夫妻が移住先で因習や人間関係に絡めとられていく……、という舞台設定は典型的な田舎ホラーを踏襲したもので、全体的な流れも定石を外していません。
しかし徐々に主人公を取り巻く人間関係が変容しつつ、共同体に巣くう「秘密」に取り込まれていく様は、城定監督の語り口そのもの。
超常的な要素は皆無で、あくまでも「そこにありそうなもの(こと)」の積み重ねで主人公二人が追い詰められていく過程は、現実感が強いからこそ一層の恐ろしさがあります。
裏返して言えば、奇想天外な展開やびっくりするような怖がらせ演出、つまりジャンプスケアな要素は極力排除しているので、アトラクションムービーとして楽しむことを期待するとちょっと意外かも。
クライマックスにも一種の爽快感があるんだけど、すっきりした気分で劇場を後にできるかというとそれもちょっと微妙なので、その点だけ留意しておくと良いかも。
とはいえ比較的コンパクトな時間に収まっている良質なドラマを見たい、という要望は十分かなえてくれる作品です。
本作の主人公二人(深川麻衣、若葉竜也)は人当たりが良く、辛抱強いところがあり、むしろそれが彼らの状況を悪化させてしまいます。同じような設定の『理想郷』(2023)という作品は、主人公たちが一層戦闘的だったりするんで、主人公の性格が真逆だったら…、という観点でこちらの映画も楽しめるかも!
もう少し
えー!想像以上に面白いストーリーなんですけど! スクリーンいっぱい...
ラリ村
日本全国にある消滅可能性自治体がもしかしたらこうなるかも知れないリアルな怖さがある作品
スローライフに憧れて田舎に移住して
住人とトラブルになったって動画だったり
キャンプしたくて山買ったら
や○ざが出てきて実はヤバい土地だった動画とかに近い。
山奥の限界集落はいつこうなってもおかしくないし
都会暮らしの人が脱サラで農業だったり
スローライフに憧れて移住すると現実は怖いこともあるよ!的な啓蒙も。
田舎の有力者の盲目的な権力は、
都市暮らしの人には理解できないので、
田舎暮らしの現実動画とか見て学習すると、
より現実味があって面白いと思う。
一本しかない橋とか
火筒花火とか伏線が多すぎて
ミステリー好きには少し物足りないかも知れない
演者で印象的なのは
若葉竜也さんのジョイント巻く姿が様になりすぎ
深川麻衣さんはシリアスがちょっと和らぐ独特な空気感で、なんか怖いシーンでも怖くないから不思議
田口トモロヲさんの「普通が1番怖い」演技は流石としか言えない
オカルトの話かと思ったらカルトの話だった
予告を見てもっと超自然的なものが出てくる作品だと思っていたのですが、基本的には実在社会とは地続きの常識が通用する世界を舞台とする作品でした。もっともその舞台に住む人たちはカルト集団なので……。
深川麻衣さん、若葉竜也さんは期待以上のパフォーマンスを見せていただけましたし、田口トモロヲさんや杉田かおるさんも味わい深いおかしい人を演じ切られていました。
基本的には満足だったのですが、キャストや予告含めて、かなり期待を高めて観に行った作品だったため、それにはおよばず星4つに少し届かなかったかな、という印象です。
田舎移住のジワジワ系サスペンス
洗脳と‼️❓恩讐の彼方へ‼️❓
「ホラーが一番好き」
田舎はもっと恐いかも
面白かった。でも、もっと面白くできたはず。韓国ホラーみたいなおどろおどろしさや閉鎖的な田舎の人間関係の恐ろしさを期待して見たので村八分のエピソードはちょっと抑え気味に感じました。でも主人公夫婦の「なんでこんな村に移住しちゃったのよ!」という絶望感はひしひしと伝わり、村を仕切ってる夫婦の狂いぶりも良かったです。全体的に満足。見てよかったです。
メタファーの話をなさってるのよ
惜しい所
序盤から村の名前とか台詞で匂わせが凄くて
きっと村ぐるみで「野菜」作ってんだろうなぁと思ってたら案の定だったのと
中盤に突然なんの脈絡も無く嫁が「野菜」農園見つける所と
村は「野菜」で潤ってるハズなのにあんまり潤ってる描写がないのと
嫁が急にSNSの使い方忘れてる所
以外は良く出来てたと思う
「野菜」をちゃんと卸してる描写があったのはちょっと感心した
まぁそのルートどうやって見付けたのかは気になる所だけど(笑)
個人的にはもう少しグロい秘密があって欲しかったかな
ちなみに劇中では「野菜」作りは繊細で大変みたいな話あったけど実際の所はほっとけばいい
コロンビアの山奥の村とかの貧困層は「野菜」作りがないと暮らしていけないっていう事実は実際あるらしいね
これは売ろうと思って作った作品だなぁ
俳優の若葉さん、田口さん、片岡さん、杉田さん好きです。
城定監督、大好き。
脚本の内藤さんの作品も好きです。
(「許された子どもたち」名作ですよ)
なのに・・・・この作品は一体なんなんだ・・・?
映画を観すぎちゃったからなんでしょうか?
全く面白くない、怖くない、先がバレバレ。
スリラーでもない、サイコでもない。
ヒタヒタと歩み寄ってくる黒い影なんか
まるで感じない。
あれ?これはもしかしてコント???
田口さんの顔芸・・・もう、笑かしに来てるのか?
って思っちゃうほど。
どこを怖がれと・・・?
ラストの幕引きも・・・あれ、無理じゃん。
おまえそれ作ったことねぇだろ。
その短時間でできねーだろ。そんなこと。
などとつい理論的になっちゃいました。
あまりに乱暴な結末。
村社会のじわじわ来る怖さってあると
思います。だけど、それってもっと漠然とした
物だと思いますし、こんなにわかりやすくしちゃう
と、本当に怖くもなんともないのです。
「ムラってこうなんでしょ?」なステレオタイプ
満載で・・・。
正直「ミッドサマー」のような異様な健全さと
違和感を味あわせてくれるのか?と思いきや
とても分かりやすくなった、説明映像がタップリ
のお茶の間で楽しめるホラーもどき映画でした。
きっと深川さん売り出し作品なんだろうなぁ。
がっかり。
城定監督、「悪い夏」マジで期待しています。
あ、唯一
仲直りHを始めるシーンのなまめかしさは
さすが監督!でした。
リアルで怖い
唯一怖かったのは…
話自体の作りは既視感に溢れてたが、プラスアルファ、復興の資金源にアレを出す事で村内体制の理由補強とオチをつけ、『村』という陸の孤島に根強く蔓延りやすい風習・因習と強く結びかせ、よくニュースで目にする『ムラ』社会の雰囲気を、田口さんを筆頭とする演技で、徐々に狂気の熱が昂まり暴走、崩壊していくまでの過程を独特のカラーに仕上げていたと思う。
残念なのは色々察しが着いてしまった事と、自分がこういうタイプの映像を数多く直近で目にしてしまっていた事で3点。(映画はプロット派)
唯一怖かったのは、あの奥さんの事件に誰も言及せず、まともな筈の主人公(深川麻衣)まで最後までほぼノータッチだった事。普通の神経なら引越しするんじゃないかな…あれはムラじゃなくても都会でも起こり得る事だと思ったし、敢えてあそこだけぽっかり映画の中で孤立している作くりが意図されていたら、俺には届いてると書いておきたい。
プロットが既視感に溢れると演技力に重点をおいて評価するんですが、劇画タッチのムラ人の演技と引越してきた主人公夫婦の写実風(一般)演技の対比が良かったし、後半辺りから深川さんが「REゼロ」のペテリギウス・ロマネコンティ司教の様な顔つきになって、ラストにアクが抜けていく姿に「戻ってきた」感があって、あるあるのあの下界とムラを繋ぐ橋を越える映像を使わなかったのは正解だと思った。
ああいう理不尽が家族単位で襲いかかって来る場合、不満をウチに秘めて、そのナカで解決をしようとする人達(その代表例が隣人夫婦)が実社会には多いけど、ダメな旦那を尻目に、あくまでも外にある悪因に直接仕返しできるのは(だから映画になるんだけど)素晴らしいし、最後は乗せてあげてくれてありがとうと思った(笑)
最後のセリフ、その時は違和感あったけど、『帰るよ』じゃなくて『○○○』だった気がするんだけど、『蟲師』のストーリーにある様な魑魅魍魎に取り憑かれた場所からの帰還なんだと思う。
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