劇場公開日 2025年1月24日

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嗤う蟲のレビュー・感想・評価

全116件中、21~40件目を表示

4.0「嗤う蟲」って…。

2025年2月10日
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鑑賞方法:映画館

BGMに、ホーミー(ホーメイ)が響きわたる。
映像の雰囲気ととてもよくマッチしているだけでなく、村の二面性をも表しているかのようで、自分好み。
ただ、人によっては、予告編で想像させられた通りの「田舎の村の因習」とか、「アップデートされない価値観」とか、「人間関係の煩わしさ」とか、これまで描き尽くされてきたものがそのまんま出てきて、ありきたり……というような感想が聞かれそうな作品でもあった。
なので、「こうした描き方だったからこそ、考えさせられたこと」を書き残しておきたい。

<以下、一部、内容に触れます>

①それって「田舎」のせい?
あっという間に噂が広がったり、他人のプライベートにズカズカと入り込んできたりという描写が、度々あった。この映画の流れで観ていると、うっかり「田舎あるある」といった文脈で回収してしまいそうになるが、これって、どんなコミュニティでも起こりうることだよな…と。
それに「よそ者」というレッテル貼りや排除の論理はSNS界隈ではよく見かけるが、それを「田舎あるある」だとするならば、日本という国自体が「田舎」ってことになるのだけれど…。(「日本が大好きです❤️」みたいな言い方で、ヘイトを垂れ流している方々、そういうことでよろしいでしょうか)
「#田舎移住」をつけて、いいところだけを掬い取ってインスタにアップしてる場面とか、無農薬で農業して生計を立てようとするところとか、「田舎」関係なしに、主人公たち2人の「上辺だけしか見てない生き方」や「計画の甘さ」も描かれる。
もらったかぼちゃの煮付けを、無造作に捨ててしまう描写とかも含めて、主人公を全肯定せずに、「都会人」を自認している若者に対して、中々皮肉を効かせたなと思った。

②田舎の抱えている苦しみ
サラッとしか語られてないが、「10年前、災害に見舞われた際に、中々支援の手が回って来なくて」とか「この村は終わりかと思った」といった言葉が、何度か出てきた。
また、「ご先祖さまが大切に守ってきたものを、受け継いでいかなければ」といった言葉も度々あった。
描かれていることは、映画なので、過剰だったり、非合法だったりして全面肯定はできないのだが、その奥にある「この土地や文化を守りたい」という気持ちや、老齢化や生産性の低下からくる地域存続の危機感は、自分にとっては共感できる部分がある。
手筒花火の技術の伝承や、村人総出の清掃活動などをみて、「こんなことまで手伝わされるのか…」と捉えるか、「こうやって文化は伝承されるのか」と感じるかで変わってくると思うのだけれど、共同作業を重ねることで培われる連帯感は、決して悪いものだけではないと思う。
ただ、半分田舎の我が家の回りでも、作業や持ち回りの役員に非協力的な家が増えてきたり、高齢化による文化伝承(神社の鳥居のしめ縄づくりとか、御柱祭関係とか)の後継者不足問題などが実際にあったりして、ちょっと身につまされる。

③功績をあげた人物を奉り続けることって…。
今問題になっている、某テレビ局の某相談役みたいに、災害時に村を守った田久保への信奉は、やっぱり内部からは捨てられないんだなと思った。
「人間という動物は、自分より強い誰かに導かれたいと願っているんだ」
これは、映画「ソウルの春」の中に出てきた全斗煥がモデルとなった人物のセリフなのだが、村人たちの田久保への信奉は、こうした意味もあるのだろう。
その結果、法治国家の中にありながら、そのコミュニティでは、「村の中のことは、どうとでもなる」といった、権力者の匙加減による人治支配が始まる。でも、人々はそれについていった方が楽なので、反対はしない。その結果、とんでもないことをしていても、感覚が麻痺してしまっているので、ヤバさに気付かない。
これも、田舎かどうかは関係なく、実際に今も至る所で起きていることだろう。

④「さあ、帰ろう」というセリフについて
村の大麻栽培を告発して、追い縋る田久保を振り切り、車を飛ばす杏奈の口から笑みと共に出たのがこのセリフ。
彼女たちは、終のすみかとして、あの場所に移住して来たのかと思って観ていたら、そうではなかった訳で…。
麻宮という村(集落)は、彼女たちが来なかったら、少なくとも廃村にはなっていなかっただろうと考えると、村を滅ぼした害虫(「嗤う蟲」)は、彼女だったということか。

観終わって、ちょっとゾワゾワっとする作品だった。

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sow_miya

3.0もっとネチっとしてるかと思った…

2025年2月10日
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理由が意外に真っ当。きちんとしたお話だった。なるほどなー、とラストの作戦にも納得。一致団結するしかない過疎村の哀しさや。ホラー仕立てなスリラーで面白かった。

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peanuts

3.0嗤う蟲(映画の記憶2025/2/7)

2025年2月10日
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怖い

良くできたヴィレッジホラー。Jホラーらしくていいね!最近見たやつで1番良いかも。残虐シーンは自分の視点だとないにも等しいので、火サスレベルが観れれば観れる。

主役たちよりも周りの演技が恐怖を駆り立てる。
特に田口トモロヲと杉田かおるはハマってたな。

脚本もしっかりしてたからストーリーもすんなり、カメラワークはもう少しいけたのではないかと思うがあえてしなかったのかなとも思うのでこちらはスルー。

知らない言葉の統一感は威圧感あるよね。しかも全体主義的にこられたら。
あと都会の人からすると良くも悪くも田舎の共有感は恐怖だねw
物理的なホラーでなく、感覚的に恐怖を感じるために色々考えられてたかなと。
(個人的評価6.5点/10点中)

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motorad_kira

3.5村人が怖すぎるだに〜…特に田久保が!

2025年2月8日
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くろくるりん

4.0大日本帝国村

2025年2月8日
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楽しい

怖い

知的

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レント

3.0因習村じゃなかった?

2025年2月7日
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悲しい

怖い

難しい

田舎に移住した夫婦に待ち受けていたのは大らかな人たちと村社会の闇だった……
最近流行りの因習村系かなと思って見に行きましたが、どちらかというとリアルな村の空気を感じました。
闇の部分は極端な例だとは思いますが、大なり小なり近い村がまだ残っているのかもしれませんね。村八分は怖いなあ。
でもところどころ意味深な言動があった割にあまり回収はされなかった気がw

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黄金竹光

4.5こんな村はイヤだ

2025年2月6日
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深川麻衣と若葉竜也の夫婦が都会からある村に移住してアーダコーダ

IQOSも売っていないほどの田◯
かと思いきや、村の名前が麻宮村だから…

とにかくこんな村はイヤだ、てんこ盛り

田◯俳優、松浦祐也と不◯女優、片岡礼子が相変わらずのハマり役

〜だにぃ、〜りん、ありがっ様…

どこだよ(゚∀゚) オワリ

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たれぞう

4.0こんな村、嫌だ〜。

2025年2月6日
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アスカシン

4.0虫の渦

2025年2月6日
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蟲という漢字は、多くの虫が集まって蠢いている様を表したものらしい。

田口トモロヲのイカレ具合が何とも不気味。
些細な違和感が次第にその存在を露わにしていき、逃れようともがけばもがくほど渦に巻き込まれてゆく…

エンドロールの後の映像に光を見たのは僕だけだろうか。

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し

1.0村八分は怖い

2025年2月6日
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田舎暮らしは下調べ必要 みんな仲良く

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Ksy

4.5描かれてる「人」の怖さにインパクトがある作品!

2025年2月5日
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小さな村社会の中での「人」の怖さや不気味さ、不穏な空気がキャストの方々の演技、劇中の音楽や演出から終始伝わってくるので、観ていて面白かったです!

特に深川麻衣さん、田口トモロヲさんの演技は引き込まれて印象的でした!

個人的には癖になる作品で、また観たいと思っています。

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ハル吉

3.5人怖😱というか人キモコメディ😆

2025年2月4日
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ガンニバルやウィッカーマンやミッドサマー系の田舎人怖話
小さい違和感が少しずつ積み重なって行きどんどんおかしな事になるやつね😨
最近よくある笑顔が不気味系作品で(スマイルはヤバイ)絶妙な演出で気持ち悪さを作り出していて(某宗教団体の勧誘してくるときとかに感じる気持ちの悪さに近い感覚があるんよ🤮)役者さんが演技上手いからそれが上手く機能してるんですねぇ👾
派手な描写は無いけどジワジワと嫌悪感が重なってくる演出が気持ち悪くて最高に気持ち良かったです🥳
深川まいまい(乃木坂時代から見てるから🥰採点が甘めなのは勘弁な💩)が色んなバリエーションの表情やってて演技めちゃくちゃ無茶苦茶めちゃくちゃ無茶苦茶良かったですね!
ホラー映画じゃないからエグい描写は無いけど楽しく気持ちの良い空間を堪能出来てたので観にきて良かったです🔥 あと2箇所くらい死ぬほど大爆笑しましたよ😆😂🤣演出がイカれてるから終始ニヤニヤしながらの鑑賞で軽いコメディ映画を観てる感覚でした🤩🥳

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お主ナトゥはご存じか2.1ver.

3.5イライラするけどおもしろかった B級専用ランクとかがもしあれば4で...

2025年2月4日
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イライラするけどおもしろかった

B級専用ランクとかがもしあれば4でもいいくらい

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jung

4.0野菜系!ド田舎サスペンス「ありがっさま!?」

2025年2月4日
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笑える

悲しい

怖い

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野川新栄

3.0物足りない

2025年2月4日
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過疎化した村での閉塞感満載のスリラー
移住したカップルが追い詰められていく様はお見事で息を飲んで楽しませていただきました、が、残念ながら詰めが甘くて物足りなかった

最初に犬が登場した時に想いましたよ
うゎー多分殺されちゃうなって
殺さないで!と思ったけどさ、農薬飲んで無事だったから安堵するけど、やっぱり映画的には恐怖の盛り上がりに欠けるよね

隣の奥さんの首吊りの映像も凄く良いのに、それを見た妻のリアクションが無いのはなぜ?
発狂スイッチをオンする満点の場面なのにもったいない

ネットやSNSを駆使してる現代人なのに、そこを駆使して犯罪を暴くドキドキ感もない

花火に大麻仕込んで村人が狂喜乱舞の嗤う蟲
その後で神社が燃えてるの?レベル
ここはドカーーーーンと花火の火薬が大爆発して欲しかった

復讐の蔵の大爆発を期待して観てたのは私だけじゃないはず

せめて手筒花火を大砲代わりに打ち込むとかさ
なんだかあっけないエンディングだったのが残念

エンドロール後の映像も、最後のサプライズを期待しちゃう所、さびれた村と虫だけならエンドロール後じゃなくて良くないですか?

なんてツッコミ所が色々あるけど総じて平均的で面白かったです

しかし過疎化した村の話だけど、いかんせん方言が地元愛知県の三河すぎるせいで、どうにもリアリティが不足してしまう

人口が少ない村で1000人切った!
などと言うレベルなので50人、100人規模の映画のよう村はあるのか、そこが一番気になってしまったポイントです

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TRINITY2025

3.5日本にもこんな村があった・・・のかもしれない。

2025年2月3日
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怖い

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ratien

3.0嗤う蟲とは、嘲笑する虫さん達、みたいな意味で映画のストーリーとマッチしてない気がします

2025年2月3日
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怖い

難しい

嗤う蟲を観てきました。
田舎暮らしに憧れる夫婦が10年前に災害にあった寒村に移住する。
そこには住人が畏怖する自治会長がいるが、それは自治会長が災害から復興するために始めた大麻栽培をする違法組織を牛耳っているからだ。

夫婦の間に生まれた一粒種は村の子供だとして、村民全員が寵愛するが、夫婦にすれば人質と同じなので、二人は村の神事である火祭りの日に犯罪組織(村)から逃走する。

嗤うとは「フンッ!」ち云う嘲笑すると言う感じでさが、蟲は虫ではなく小動物から昆虫などの総称で「嗤う蟲」とはどう理解してよいか、映画の内容からはイメージできません。
まぁ、気になる題名なので私のような者が映画を観るのかも。
俳優人もみんな個性的でした。

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映画大好きジジイ68歳

3.5肩透かし

2025年2月3日
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2025年劇場鑑賞38本目。
エンドロール後映像有り。

予告で「ありがっさま」を連発する不気味な村の話で、正直サンセット・サンライズと同時期だったのでサンセット・サンライズの方がこっちだったっけと向こう観るまで思ってたくらいで。
とにかく子供が産まれる事に異常に村でこだわっていて、引っ越し祝いに妊娠検査薬くれるくらいきっしょく悪い村なのですが、じゃなんで子供をこんなに村で産まれるのをありがたがっているか、というのが普通最大の謎になるはずなのに、途中で明かされる建前みたいな理由が結局真相だったという適当さで、得体のしれない自治会長もだんだん底の浅さが見えてくると映画としては破綻しちゃいましたね。事態の解決方法として村から出られなくてもネット駆使すればどうとでもなるだろうと思いました。昭和とかの時代にしておけばよかったのにね。

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ガゾーサ

4.0典型的な「田舎ホラー」の体裁を取りつつ、やっぱり城定監督らしさに満ちている一作

2025年2月2日
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理想の田舎暮らしを夢見てる夫妻が移住先で因習や人間関係に絡めとられていく……、という舞台設定は典型的な田舎ホラーを踏襲したもので、全体的な流れも定石を外していません。

しかし徐々に主人公を取り巻く人間関係が変容しつつ、共同体に巣くう「秘密」に取り込まれていく様は、城定監督の語り口そのもの。

超常的な要素は皆無で、あくまでも「そこにありそうなもの(こと)」の積み重ねで主人公二人が追い詰められていく過程は、現実感が強いからこそ一層の恐ろしさがあります。

裏返して言えば、奇想天外な展開やびっくりするような怖がらせ演出、つまりジャンプスケアな要素は極力排除しているので、アトラクションムービーとして楽しむことを期待するとちょっと意外かも。

クライマックスにも一種の爽快感があるんだけど、すっきりした気分で劇場を後にできるかというとそれもちょっと微妙なので、その点だけ留意しておくと良いかも。

とはいえ比較的コンパクトな時間に収まっている良質なドラマを見たい、という要望は十分かなえてくれる作品です。

本作の主人公二人(深川麻衣、若葉竜也)は人当たりが良く、辛抱強いところがあり、むしろそれが彼らの状況を悪化させてしまいます。同じような設定の『理想郷』(2023)という作品は、主人公たちが一層戦闘的だったりするんで、主人公の性格が真逆だったら…、という観点でこちらの映画も楽しめるかも!

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yui

3.5もう少し

2025年2月2日
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静岡に住むものとして、県西部の訛りが気になりつつ、山の方のあの辺りかなとイメージしながらみました
(愛知県警だった)

田舎移住した若い二人の演技がよかった。
迷いもありながら村にのみ込まれていく感じや
不安とおかしいと思いながら苛立ちがつのる感じ

田口トモロヲ、片岡礼子の演技が流石

もっとゾクっとする恐怖や人のゾワッとする恐ろしさをえぐってもよかったのでは…

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meromero
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