ベルナデット 最強のファーストレディのレビュー・感想・評価
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いけ!いけ!奥様!!
本人に似せる気が全くないカトリーヌ・ドヌーヴが演じるベルナデットは中村玉緒なファースト・レディwww
貴族出身のお嬢様だとは知らなかったけど、それにしては政治のセンス抜群💜(←というとかなり偏見っぽいけど😅)
いやだってさ、貴族出身で蝶よ花よと育てられたお嬢様が大統領の側近たちにも予測できなかった政局予想をガンガン言い当てていくとか政治センスの塊としか言いようが無い。
そもそもこの映画が事実を元に自由に脚色してるそうなので、リアルとファンタジーのボーダーラインがわからない。特にフランスの政治家についてなんてあたしは全くの無知だからなおさら。
でもそんなのを全て取っ払ってみてもエンタメ作品としてでも楽しめる良作✨
以下、箇条書き👋
・はじめとおわりとちょいちょい合間にも登場する聖歌隊たちのおもしろ替え歌がウケる😂
・この作品からはシラク元大統領がモラハラ夫で女癖が悪く、かつママがいないと何ひとつ決められないバブちゃんなド阿呆だと見受けられる(←見どころのひとつwww)
・カトリーヌ・ドヌーヴ、グリーンが似合うな〜(中でも若草色が特に!あのスーツ素敵だった‼️)
・ふと………
この作品に限らずどこの国にも当てはまるんだけど、どうして女性の政治家からは一切フェロモンを感じないのだろうか……。うまく表現出来ないな。綺麗な人はたくさんいるのにな。男女平等がたどり着いたのはそーゆー処ってことなのかな??
カトリーヌ・ドヌーブの存在感がハンパない
カトリーヌ・ドヌーブありきの作品ですね。
シラク大統領夫人ベルナデットとは外見は似ていないものの
ベルナデットとしか認識できない素晴らしい演技でした。
メディア戦略も秀逸で、作戦を練っている場面や
夫にとらわれない自由な活動も胸をすく思いです。
まだまだ女性活躍が一般的ではない時代感ながらも
先んじて女性活躍を自で行っているところが
先駆者だなと思い、感銘を受けました。
いやあ、カッコいい!
こういう生き様に憧れますね。
1995~2007年の間フランス大統領を務めたジャック・シラクの...
1995~2007年の間フランス大統領を務めたジャック・シラクの妻・ベルナデットの知られざる日々を描いた物語です。彼女自身もパリ政治学院を出て県会議員も務めている政治家であり、夫を大統領にすべく影の努力を払って来たにもかかわらず、夫からもその側近からも大統領夫人としての仕事すら任されず蔑(ないがし)ろにされ続けます。そこで、外部への発信を続けて国民的人気を獲得していくと言う実話に基づくお話です。
こんな女性が居たのは全く知りませんでした。が、それを演じるカトリーヌ・ドヌーブが素晴らしいのです。負けず嫌いで、茶目っ気があるベルナデットが活き活きと浮かび上がって来ます。そして、驚くべき事に(?)とても可愛いのです。彼女はもう80歳を超えているんですよ。女優さんは恐ろしいなぁ。
本作ではフランスのみならず、各国の政治家も実名で登場します。こんな映画が撮れる国が羨ましいなぁ。日本では政治の世界は寓話的にしか描く事が出来ないので、「昭恵」なんて映画が制作される事は決してないでしょう。
ドヌーブの一人勝ち
シラク大統領といえば在任中に何度も来日していた記憶はうっすらありますが、ファーストレディに関しては全く記憶がなく。
(その次のサルコジ大統領夫人はスーパーモデルのカーラ・ブルーニでばっちり覚えているのですが)
ベルナデット・シラクさんというお方なんですね。
内助の功で夫を支えながら、ご自身も政治家で知事として活躍なんてスーパーレディーそのものだと思うのですが、夫やその陣営たちは男尊女卑の権化でベルナデットが目立つのを好まない。
ヒラリー・クリントンを単独でもてなすベルナデットに「夫に不倫された者同士、話が合うんだろう」とか(笑)
いやー、フランスのエリートってムカつくね、と思いながらも、奮闘するドヌーブのコメディタッチの演技が絶妙で、楽しく鑑賞しました。
最初は渋々、夫に従っていたベルナデットが側近の助けを借りてイメージアップに成功し、政敵サルコジとの駆け引きも鮮やかにこなすまでになり。
強くてしたたかで、でもユーモアを忘れず、品もあり、夫と家族に惜しみない愛を注ぐベルナデット。
ちょっと美化しすぎな気もしましたが、まあ「脚色」の注意書きが出てるのでいいんでしょうね。
そういえばドヌーブ、数年前に#Metoo運動に意義を唱えて大炎上してましたが、こういうフェミニズム色の強い女性監督の映画にもさらっと出ちゃうのね。
ノンシャランな感じで、行き過ぎたポリコレに息苦しさを感じる自分のような中年にとっては、ホッとする存在です。
女性の復活劇として
シラク大統領夫人としても親しまれた元政治家ベルナデット・シラクを、ユーモアを交えながら、事実を自由に脚色して描いたドラマだそうで。
もう少しフランスの政治を勉強しておけば良かったとは思いましたが、
大統領夫人ということを抜きにしても、女性の復活劇として、とても楽しく鑑賞いたしました。
時代の流れを読みながら、ポジティブに変化し続ける彼女の姿は、これから老後を迎える身としては見習いたいな、と思えましたし、
とにかく、カトリーヌ・ドヌーヴがチャーミング!
キュートでセクシーでゴージャスで、どこか庶民的な雰囲気も持ち合わせているステキな女優さん。
恰幅の良さも、ご愛敬!!
ファッションもステキでした。
あとは、さんざん、ベルナデットをバカにする夫と娘をもう少し懲らしめて欲しかったかな 笑
カトリーヌ・ドヌーヴ圧巻の演技
面白かった。
さすが、カトリーヌ・ドヌーヴのシラク夫人役の演技は存在感抜群で圧巻だった。
フィクションながらもフランス政治の現実も見る事ができたし、フランスの名女優カトリーヌ・ドヌーヴの圧巻の演技が作品を際立たせた。ただ、オープニングやエンディング等で出てくる聖歌隊は正直ない方がいい。
カッコ良すぎるレディ
面白かったー!
本当に最強のレディだったわ。
最後の爽快感がたまらん。
年齢を重ねるごとに自分を変えることは難しくなるものだと思うけど、そこを果敢に挑戦してより素敵な自分になっていく彼女を心から尊敬。
時のファーストレディが、夫の為の自分から自分が成りたい自分になっていく様に、勇気をもらった女性達もいるのでは。
そして何だかんだで旦那さんが大好きなとこも良かった。
かわいい人
女優の容姿に言及する事さえ今やご法度です。
美女という概念は地球上から消えるのでしょう。
有史以前から存在していたであろう美女という種族を、歴史は伝えてゆくのでしょうか。
とりあえず、誰もが認めた最後の「世界一の美女」。それがカトリーヌ・ドヌーヴである事に異論の余地はありません。
歴史上の偉人となってしまいましたね。
女優の美しさを崇め奉りたい私のような俗物はどうしたら良いのでしょうか。
「古いフランスだって悪くはないよ」
確かにカトリーヌ・ドヌーヴの美しさを思う存分称えられた古い世界は悪くはないです。
カトリーヌ・ドヌーヴは美しかった。胸が痛くなるほど美しかった。息が出来ないほど美しかった。恐ろしいほど美しかった。悲しいほど美しかった。涙が出るほど美しかった。
美しさを素直に伝えることを、きっと彼女は許してくれる。
世間が許してくれないのなら「かわいい」がある。
ルッキズムを超えたスピリチュアルな意味さえ持つ魔法の言葉。
実際にカトリーヌ・ドヌーヴ史上、今が1番「かわいい」のだ。
今なお”華”がある真の大スター、カトリーヌ・ドヌーヴの魅力! 政治、フェミニズムについて面白く訴える
シラク大統領夫人は、本人も議員として尽力しているにもかかわらず、世間には大統領夫人としてしか認知されず、まるで付属物扱い。
夫と娘と周辺の男たちの、女を見下した感じは、まさに当時の女性の扱いそのもので、今あらためて観せられると本当に腹が立つ。
それだけに、それまで小ばかにしていた男を参謀にして組んで、イメージアップ、一個人としての信念を取り戻していく展開が盛り上がる。
シラク夫人にこんな話があったなんて、全然知らなかった。
コメディ色漂うコーラスによる進行もユーモラス。
政治家としての活動、母としての夫や娘たちとの葛藤など苦悩もありながらも華やかな、ドヌーヴ演じる夫人、いや「ベルナデット」が、なんともチャーミング。
1970年代の映画雑誌「スクリーン」「ロードショー」の人気ランキングや巻頭カラーグラビアをにぎわせていたスターたちの中で、今も「世界公開される映画の主演を張っている俳優」が他にいるだろうか。
アラン・ドロン、ジャン・ポール・ベルモンド、ロバート・レッドフォード、スティーブ・マックィーン、ナタリー・ドロン、ジェーン・フォンダ、オリビア・ハッセー、ジャクリーン・ビセット・・・。
ふと考えるとトンデモナイことだと気づく。
ドヌーヴには、今なお”華”がある!
ベルナデットは政治家です
すごーく笑えて楽しかった。ドヌーヴはふくよかで美しく、コメディを楽しんで演じている。表情も豊かで声も滑舌も良くて演技達者!着用していたのは基本シャネルスーツで、前半で履いていたパンプスもザ・シャネル!何歳になっても数歩であってもパンプス履いて歩けるのは素晴らしい。ただ、シャネルスーツは布の厚みのせいか余程スリムな人でないと太めに見えてしまうのでドヌーヴには少し気の毒だった。でも、芯が強く自立した知的な女性を表すのにはよかったと思う。
亭主関白で女好きで妻は引っ込んでいろという夫、シラク。我慢しつつそれが普通で家庭を守るのが妻・母の役割という時代の女だから、と1933年生まれのベルナデットは言うが、パリ政治学院在学中に知り合った大学仲間が夫シラクで、彼女も政治家(県議)なのだ。大統領夫人になる前から、なってからも、夫が大統領を退任して以降も。エリゼ宮職員のベルナールを信じ助言を受けイメージ・チェンジに励むベルナデット。周りの力もあるけれど彼女の県議としての経験と頭脳とユーモアが生かされたのが大きい。
日本好き相撲好きで知られたシラク大統領&夫人を巡るコメディを作れる国も政治風土もいいしフィクション入りでもいい。でも政治家ベルナデットのことをもっと知りたいと思った。「ベルナデット・シラク」は22言語でwikiの項目に挙がっているがその22言語の中に日本語はない。
期待度○観賞後の満足度○ 『シェルブールの雨傘』の可憐な乙女から男を惑わす魔性の美女を経て今やフランスのおっ母さん。
①私が本格的に映画を見始めた1970年代の中頃の映画界では最高の美女はカトリーヌ・ドヌーブだともっぱら言われていた(私はそうは思いませんでしたが…)
それが、カトリーヌ・ドヌーブも普通のオバサンもやるんだとビックリしたのが『ダンサー・イン・ザ・ダーク』。
イメージダイジ
どこまで事実でどこからフィクションだかは不明ですが、聖歌隊にのせて人生🎶のっけからとてもユーモラス、そしてファッショナブル
ヒラリーさんもかつてはモッサリしたインテリでかなり見た目ブラッシュアップ努力されたと聞きましたが、仏では+男性社会との軋轢も...シラク大統領があれ程昔気質だったとは知りませんでした
大統領夫人の活動としてもヒラリー×ダイアナのような感じ そして夫人の影響大、おバカではとても務まりませんね、実は二人で大統領みたいだなと思ってしまいました
意外に面白かったのでパンフ購入しましたが当時の仏の政治といったお堅いことは一切載ってませんでした⤵️
貫禄のカトリーヌ・ドヌーヴ
コメディタッチの賛美歌に始まって最後までコメディで貫かれている、ドヌーヴが出演する映画では珍しいかもしれない作品
世界で初めて市民革命を成功させたフランスでも男尊女卑の風潮を完全には拭えないー
主人公の「私が生まれた時代はそうだった」という言葉が印象的だった
それでも自分を変えると決意して
時代に向き合っていく姿を
ウィットやアイロニーに彩られたセリフを散りばめて
ドヌーヴが颯爽と演じているのが
その貫禄とともに
彼女の若き日から半世紀以上も経った今でも
画面から放たれるその瞳の輝きや仕草の優雅さ、美しさに圧倒される思いだった
トリュフォー監督は
“ドヌーヴでなければ撮れない映画がある”
そう言っていたというけど
そのとおりだと思う
“年をとることに恐れはないわ”
ドヌーヴのその言葉どおり
今もなおフランスのみならず映画界の至宝であり続ける彼女の映画を観られるのは幸せだと思う
政治を笑い飛ばす事の出来る国が羨ましい
泣く子も黙るカトリーヌ・ドヌーヴですよ、1943年生だから現在御年81歳!ほとんど喜劇の本作に80歳にして嬉々として演ずる様をみるだけでも十分に価値があります。そもそもこんな軽いタッチも珍しく洒落っ気のある政治裏話的コメディとして、観るこちらも気楽な作品です。無論かつての美女全盛期と比べてはいけません、美しく齢を重ね、それどころか画面からは到底80歳には見えず、せいぜい60代ですね。そもそもジャック・シラクが1995年の大統領選挙で勝利から始まる本作、当然彼が60代であれば妻もほぼ同年。ということは80歳の女優が約20歳も若い主人公を演ずるのですから、そう見えて当然のメイクをしているはず。逆に言えば60代にとしては見た目はともかく、動きがもっさりとしているのは残念と言うか、やむを得ませんね。
ほんの5年前にジャック・シラクご本人が亡くなり、妻ベルナデットの現在は存じ上げませんが、ほとんど夫をコケにしたような本作はだから今出来上がったのかもしれません。大統領就任から2007年の退任の頃までを、実際のニュース映像も交えその足跡を描き、その裏側の夫婦の軋轢をメインに暴露してゆく。冒頭のテロップに示されるように、実話に基づくフィクションで、記録に見えるところは忠実に、見えなかったところを想像力豊かに膨らませ誇張し、エンタテインメントに仕上げてある。
基調は徹底した男尊女卑がベースで、それに抗う姿が爽快で、映画的な寛容なポイントとなっている。ミッテランに連続して敗れやっと到達したエリゼ宮、ですがファースト・レディの意識も意欲もないままに、失態続きに非難の矢面に。挙句はダイアナ妃の交通事故死の重大時に、姿が見つからない大統領の居場所をやっと突き止め電話をすれば、女(イタリアの女優とのセリフ)が出る始末。で、アシスタントを迎え入れ、セルフ改革を進めてゆくお話。だから胸のすく爽快感が作品のモチーフになるべきで、してやったり、のエピソードも多数挿入される。ただ、展開がやや平板で大きな映画的ベクトルに到達しないのが玉に傷ですが。
自らもコレーゼ県の県議会議員を務め、イメージ改革も進み人気もうなぎ登り。悪戯好きなハリウッド映画のヒロインのように、明るく楽しく茶目っ気たっぷりのドヌーブが見ものなのです。それまで主にシャネル・スーツだったものをカール・ラガーフェルドまで登場し、強制的にモダンな装いに進化してゆく。こと左様に彼女の装いが本作の見どころの一つなのは間違いなく、ドヌーブらしさが十分に発揮される。ヒラリー・クリントンの登場はドヌーブがニュース映像に合成され、明らかにヒラリーと競う様相が浮かび上がる。それにしても、政局の動向への感も鋭く、ジャックの陰にベルナデットありきを浮かび上がらせる。
政局だけでなく、2人の娘との光景も描くが、才気あふれる妹の参謀はともかく、病弱な姉の描写は沈鬱でトーンが崩れてしまう。唐突に謎のコーラス隊が登場し、状況をゴスペルっぽく謳いあげる趣向はとても好ましい。懺悔室に突然サルコジが登場するのも軽くで楽しい。で、サルコジ応援が功を奏して勝利の場にしゃしゃり出て「夫の指図は受けないわ」で幕を閉じる。
翻って、フランスもイギリスもごく最近の政治家までも映画の素材に使うってのが素晴らしい。当然に批判軸をともなって描くわけですが、政治的意図があろうとなかろうと、エンタテインメントに取り込む姿勢が羨ましい。米国は無論盛んにこの手の作品は多く、近日には「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」も公開される。トランプが本国での公開阻止にまで動いたとかで、それでも公開出来た点に民主主義が呼吸しているのがよく分かる。だから・・日本は呼吸出来ないのですよ、圧力なのか忖度なのか、この手の作品はなかなか出ない。
安倍昭恵を主人公とした映画なら相当に面白いでしょうね。
痛快感がちょっと足りない
シラクとその側近たち、影の力となってジャックを大統領に押し上げた奥さんに対する、あの態度はないだろう。
今までの彼女の実績を十分知っているだろうに、ベルナデットをめんどり喧しい的なあしらいでバカにして軽視し忠告を無視するなんて意味が分からない。結果、夫も側近も非常に痛い目を見る。フランスは伝統的にゴリゴリの男権社会だったので、「妻」の才覚は「そんなはずない」ということになるようだ。妻だから能力は認めなくてもよい、というかナチュラルに自然に良いほうに向かったとか、なぜか夫自身がそうしたのだと思い込んでしまうようです。シラクの側近の女性たちも、「男」の思考でベルナデットを見ている。
こういうオトコどもをギャフンと言わせるべく、同じように下に見られて屈辱を味わっているニケと手を組んで立ち上がり着々と実力を発揮させながら、どこまでも高圧的な夫に仇敵サルコジ支持を見せつけて「夫の許可なんていらないわ」という痛快な話なのだが、ちょっと痛快感が足りない気がする。
もう少しテンポよくキレよく話が進めばよかったと思う。
カトリーヌ・ドヌーヴ、ふくよかすぎませんか。
腹回りについ目が行ってしまう。ばっちりメイクの綺麗なお顔のアップが多い分、顎のお肉が苦しそうなのも目に付くし。
お年のせいもあるでしょうが、動きにキレがなく、前半のどんより時代はそれでも良いけど、覚醒してからはシャキッとキビキビしてほしかった。
女優なんだから役のために減量とかしてもいいと思う。
覚醒前と覚醒後で、明らかに違いが出るような体形と演技でメリハリをつけてくれたら良かったのに。
聖歌隊が出てきて解説的な歌を入れてくるのが、ベルナデットをおちょくっているみたいに見えてこの形にした意図が分かりません。
追記:カトリーヌ・ドヌーヴ、81歳ですか、それではキビキビ動けは酷ですね。
痛快だけれど、体型にギャップを感じる
初めに実物の写真が出て、それから主役のカトリーヌ・ドヌーブ氏が登場するので、体型のギャップを感じる。夫のシラク氏が大統領に当選した際には、消極的な姿勢で、内助の功を果たせるようにはみえず、そのうちシラク氏の女性問題もあったようで、夫婦関係が冷え切るとともに、主人公の提言が受入れられず、シラク氏は失政を続けてしまう。主人公は、シラク氏の関与しないところで社会貢献や政治活動を進めていき、サルコジ氏とも一線を画していたが、政権移譲に際して、シラク氏は意地を張り続け、主人公は巧に乗り替え、痛快な一言を発していた。
真実より面白い方を選んだ娯楽作
痛快!
まず冒頭の「これは事実を基にしたフィクションです」を2回念押ししていたところから、ギャグ。
親日家で相撲好き、アメリカ大好きだけどフセインと友達でイラク戦争に反対する二枚舌外交のキレキレな政治家……というシラク(元)大統領の従来のイメージはこの作品には皆無。
女にだらしなく、政局が見えず、イエスマンな取り巻きのいいなりな、愚鈍な政治家として描かれていて。
庶民の肌感覚をもった妻・ベルナデットが支えないと、大統領になんかなれなかった……
という表現にしちゃったんで、もう笑うしかない。
真実かどうかより、こっちの方が面白いから、もうシラクなんかどうでもいいよ、って気持ちになりました。
いいな、フランスは、死んだ政治家は徹底的にコケにできて。
自分の長所と弱点を知ることで、印象というものはいくらでも変えていける
2024.11.13 字幕 MOVIX京都
2023年のフランス映画(93分、G)
実在の政治家ベルナデット・シラクの政治活動の一部を描いた伝記コメディ映画
監督はレア・ドムナック
脚本はクレマンス・ジャルダン&レア・ドムナック
物語の舞台は、1995年のフランス・パリ
大統領選を控えていたジャック・シラク(ミシェル・ヴィエモルズ)とその妻ベルナデット(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、堅実な選挙活動が実を結び、晴れて大統領に就任することになった
エリゼ宮殿に移り住むことになった夫妻は、執事ジャッキー=ピエール(スカリ・デルペイラット)たちの世話になりながら、選挙参謀のドミニク・・ド・ヴィルパン(フランソワ・ヴィンセンテリ)、ダビド・ドゥイエ(ヴィクトル・アルトゥス・ソラーロ)たちとともに今後の戦局の話をするミーティングルームになっていた
ジャックとベルナデットには二人の娘がいて、姉のロレンス(モード・ワイラー)は病気のために表には出ず、妹のクロード(サラ・ジロドー)は父の個人顧問として、イメージ戦略を担っていた
また、ベルナデットはコレーゼ県の県議を務めていて、この地区に高速鉄道を伸ばしたいと考えていた
夫も党を上げてバックアップをするものの、その政策はあまり動きを見せなかった
物語は、ジャックのイメージアップのために、大統領夫人のイメチェンを図ろうとするところから動き出す
クロードはベルナール・ニケ(ドゥニ・ポタリネス)を担当に配し、彼は「現在、どう見られているか」という調査を始める
ベルナデットは「気難しい」「古めかしい」「頭が固い」などのネガティヴな言葉が並んでいることにショックを受ける
そこでベルナデットは、慈善活動に著名人を配するとか、若者ウケを狙うなどの方策を打ち出し、さらにファッションデザイナーのラガーフェルド(オリヴィエ・ブライトマン)までも参戦してくる
今風のファッションに身を包み、行く先々で注目を集めていくスタイルを取ることで、世間の印象は変わり、とうとう国民の支持率が71%まで上がってしまう
だが、夫はそれを認めることもなく、政治から阻害しまくるのだが、何度も状況を見て予測を的中させ、無視できない存在となってくる
そして、2001年の大統領選で決定的な事態が起こった
1回目の選挙で極右が伸びると断言したベルナデットは当初は笑いものになったが、極右の躍進によってルペンとの一騎打ちになってしまう
ジャックはベルナデットの意見を組み入れて、右派を取りまとめることになり、それによって得票率81%の圧勝を果たした
だが、その作戦はかつてジャックを裏切った右派のニコラ・サルコジ(ローラン・ストッカー)を底上げしてしまう
彼の人気を無視することができなくなってきたのだが、そんな折、ジャックは脳卒中で倒れてしまうのである
映画は、政治的なものは史実ベースで、プライベートな部分にフィクションがあるように思えた
運転手の告発とかは本当(名前は変えてある)で、ジャックの亭主関白的な部分は誇張されているように思える
これらは、女性が表舞台に立てなかった時代を強調し、その変化がここで現れたと印象づけるものであって、そのメッセージありきの演出になっていると思う
どこからがフィクションかはわからないが、こう言っておけば夫のメンツも潰れないと考えたのかもしれない
いずれにせよ、ある程度のフランスの政治情勢に関して知らないと楽しめない作品で、大統領選に関わることとか、議会がどうなっているのかなどはサラッとでも調べておいた方が良いと思う
映画内では、参謀に入っている人がどんな人で、この後にどのような政治家になるのかなどを知っておくことで、政局の面白さというものが味わえるかもしれない
個人的にはベルナデットの皮肉めいた余計な一言が面白くて、会話劇として楽しめた
ジャックやクロードが「そう言う言い方はするな」と言う一方で、ベルナールは「そう言うことは記者の前で言ってください」と言うのが象徴的で、うまく時流に乗るには、何が武器で弱点なのかを見極めておくことが重要なのだろう
極右の躍進を地方議会の動きから読むベルナデットは相当な政治家であり、最終的にその意見を取り入れたことが勝利に繋がっている
中央にいるだけではわからない動きというものこそ、国政にとって必要なものであり、そういった政治的なメッセージも込められていたのかな、と感じた
カトリーヌ・ドヌーヴがすごく良かった 実在の人が出てくる作品って、...
カトリーヌ・ドヌーヴがすごく良かった
実在の人が出てくる作品って、
いつの間にか本人かと思い込んじゃうほど似せてることが多いけど、
サルコジだけは全然似てなかった
似てないレベルが高すぎて、たまに笑えた
もっとどうにかならなかったか?
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