劇場公開日 2024年10月25日

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「パパ、様子が変だよ!ハートネット劇場」トラップ とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0パパ、様子が変だよ!ハートネット劇場

2024年10月25日
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ジョシュ・ハートネットのコミットした怪演は凄いけど、内容はお粗末?見る側から出る側スポットライトの中へと、ティーンエイジャーの女の子の夢が叶う!シャマラン映画というよりは娘の夢応援・宣伝映画という意味での"シャマラン"映画、コレが本当のファミリー映画だ(バイオハザードに負けず劣らずの)!!
父シャマラン ✕ 娘ポップスター = 前作までに続き演出はヒッチコック等の影響を感じさせながらシャマランっぽいし、ライブあるあるなど小ネタも挟みながらライブを再現するも、やはり決定的に惹き込まれるようなスター性が足りない!…が決して悪い意味だけでなく、父と子という構造・調理の仕方などはシャマラン映画でしかなく、"シャマランがポップスターを描いたら"という意味で、実生活・我が子の成長を反映した毎作の作品の着想が細田守ばりか。

作品前半のハートネット演じる主人公クーパーの挙動が映画的に決して良くない意味で、不審極まりなくて見ていられない!ライブ会場で一緒に行った連れがあんなのだったらライブに全然集中できなくてちっとも楽しめないこと請け合いだし(動揺を表しているとしても)、力技で立ちはだかる障害をバッタバッタとなぎ倒す展開は、逆に開き直って痛快爽快ですらあるご都合主義。娘をまさかの場所に誘うときは、呆れすぎて笑ってしまったよ。
ガイ・リッチー作品『キャッシュトラック』出演くらいから近年メインストリームに復活しているハートネットの、2面性"2つの生活"を体現するような豹変ぶりやピクピク顔芸など流石の芸歴の芸達者ぶりで顔の寄りアップにも堪えて魅せる存在感は一見の価値アリで、見事に本作を引っ張る。一本調子でダレかねない鬼ごっこな後半でも、彼のおかげもあって緊張感に手に汗握るし見ていられる。

今回のシャマラン本人カメオ出演はもはや地で行ける役柄で、それはまぁ温かい眼差し(?)で見守っていましたよ。←そりゃそうだ。浅はかな大衆ではないので、シャマラン映画に別にドンデン返しを求めているわけではないけど、もうちょっと前のめりになってしまうような際立った面白さ・刺激が欲しい感はあった。シャマランが足りない…と思いつつ、尖っていたものが歳を重ねるごとに角が取れては、愛を知って丸くなっていく、これが人生の真理かとも悟るのであった。彼女もJ・J・エイブラムスの娘くらい売れるといいね。

P.S. 黒人は安定のコメディリリーフか、誰が口軽いお喋りだ!←コンプライアンス意識ね。

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とぽとぽ