「J.ハートネット怪演+捕まって欲しいような欲しくないような」トラップ Yukさんの映画レビュー(感想・評価)
J.ハートネット怪演+捕まって欲しいような欲しくないような
ジョシュ・ハートネットの怪演が見もの(といってもそう呼べる部分は終盤だが)。アイドル俳優かと思っていたけど、こういう芝居が出来たのか、と今後が楽しみ。
良くも悪くもシャマラン節は健在で、色々と面白い工夫はあるが、ポップスター役で自らの娘を出演させたチャレンジは.....残念だけど不自然。スターっぽいオーラが足りない感じ。
ライブのシーンは、愛娘が一生懸命練習した歌を短くカット出来なかったんだね?と思ってしまう余計なカットが続く。どう考えても余計で気が散ってしまった。
シャマランはおそらく古い映画が大好きなんだなと思わせる、ヒッチコック的なクラシカルな演出が随所に見られる。こういう演出が今時の若い人にどう見えるのか分からないが、これはこれでシャマランの技なんだろう。批判に負けず続けていただきたい。
捕まって欲しいような欲しくないような、もどかしい感覚があり、後半の急展開はなかなかのスリル。終盤の夫婦の会話は妙にリアリティがあって本当に怖い。普通の父親(夫)がサイコキラーになってしまうなんてのは、まじめに生き続けるのと紙一重なのかな、と思わせるものがありゾッとする。2人の会話のみでこれを漂わせる脚本はお見事。
最後は映画らしいシーンが付け足されており、ちょっと楽しい後味。グッズ販売の兄さんも良い味出している。
全体的には星2つに時々星3つのシーンが混ざっている感じ
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