「ラストはスッキリしないので覚悟。」墨攻 アルさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストはスッキリしないので覚悟。
原作は未読で内容は薄く知っている程度。要するに『雇われ軍師が城を守る』のだが、軍勢の演出が上手く、優勢と無勢の心情、攻め手と守り手のわかりやすい表現が絶妙。
【レッドクリフ】の孔明の様に容赦無く、敵を智略で少数圧倒するのを期待してると、かなりデカめの肩透かしを喰らってしまう。
墨攻では、敵に対しても常に慈愛に満ちていて、ただひたすらに城と民、人々を守る為に動く。戦争とは何たるかを問う、交渉術も見処。
革離のストイック過ぎる墨家の兼愛と非攻。ここが本作の主軸で、物語の肝になるが、逸悦に惹かれていき、次第に心を開いて、時折見せる、普通の人らしさにグッとくる。
【新少林寺】で一目惚れでファンになった、ファン・ビンビンも逸悦役で出演。原作には出てこない様なので、出演の意味、ここでの革離役アンディ・ラウとの共演も、楽しみ方の一つ。
巷将軍の気持ち良い程の軍人然とした潔さ、こういう武将、将軍に恵まれなかった梁。そして梁王の暴政からの結末には納得だが、最後に見える形で描いて欲しかった。
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