劇場版モノノ怪 第二章 火鼠のレビュー・感想・評価
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花無双
前作から早いスパンでの劇場公開。
カラフルな世界を大スクリーンで堪能できるのがありがたいです。
特典はポストカードでした。
前作で世界観が頭に入っているのもあって続きものですがしっかりと咀嚼できましたし、短い時間に怒涛の情報量を叩き込んでくれて、それに加えてアニメーションの力も感じれたりとモノノ怪の世界観を堪能できました。
大奥のドロドロした部分、人の妬み嫉みに付け入るモノノ怪が侵略していく流れが中々に悍ましく、火鼠によって体が燃え上がり、炭になってボロボロになっていく様は恐ろしいもんです。
お偉いの立場と血を残すことに力が入るからこその駆け引きがエグみとなってハラハラさせてくれますし、バチが自分に返ってきたりと見事な因果応報があったりするのも良かったです。
前作では受け入れられるまでに時間がかかっていた薬売りが今作ではヌルッと大奥に入れていたり、前作での功績がしっかり受け継がれているからこそ信頼を置かれていたり、やっぱ坂下さんが小言言いながらも優しさに溢れているのでナイスガイでした。
コミカルに動き回ったり、どっしりと構えての話し合いもあったりと絶妙なバランスで突き進んでくれるので、その点も前作からブラッシュアップされていたなと感じました。
坂下さんがなぜ大奥にいるのかという辺りもしっかりと明かされますし、その理由も本当に坂下さん…!ってなるやつで、悲しい出来事の中にも信念があったりとで人間ドラマとしても今作の完成度は高かったなと思いました。
終わり方も前作から更に薬売りの存在感が増していたなとなりましたし、坂下さんと一緒にワッキャッキャしたくなるような締め方が好みでした。
アニメーションは今作でも凄まじく、手書きでこんだけカラフルで躍動感満載となると制作チームは本当大変だっただろうなぁと感謝が尽きません。
画面いっぱいに動きがあり、キャラクターの表情もとっても豊か、様々な描写に隙がないというのも素晴らしかったです。
エンドロールは相変わらず長いですが、前作のクラファン分無くなったので気持ち短めにはなっていました。
アイナ・ジ・エンドの主題歌たちに身を預けながら見入っているのはとても贅沢タイムでした。
3部作3作目の「蛇神」にて完結となりますが、3部作が1年おきにやってくれるのは非常にありがたいですし、集大成がどうなるのかとても楽しみなのでお待ちしております。
鑑賞日 3/14
鑑賞時間 12:15〜13:40
座席 B-2
74分という短い尺の濃密な物語
74分という短い尺の中で、さまざまな物語が語られ、締まった構成になっていてとても面白かったです。
今回は、坂下の職務に対する思いやボタンさんの覚悟がしっかりと描かれていて、お二人ともとても格好良かったです。
さらに、途中から「許せない」という声が聞こえてきて、子どもを堕ろさせたことへの怒りは理解できましたが、その矛先が最後には自分自身に向けられていたのが印象的で、個人的にとても気に入った展開でした。
三部作の最後の話も楽しみにしています!
こういうモノノ怪を見たかった
内容が前回より解りやすくなっていてかなり楽しめました。
前章では薬売りに懐疑的だったキャラクター達からも今作では一目置かれていて何も言わずに城の番をしている衛兵が通してくれたり、薬売りを庇ってくれたりと
皆が一丸となって大奥の異変に対して何とかしたいという気持ちが伝わってきて良かったですね。
こういう変化は前章を見ていて良かったな、と思えましたしキャラクターに親近感が湧いてより話を楽しめました。
それに対比する形で城の上役は自分達の都合しか考えておらずそれが原因で怪異を生み出してしまっているのが救いがないなぁという感じでした。
前作より話の全貌の謎解き部分が解りやすくなっていてだいぶ見やすく感じました。シナリオ展開もかなり面白かったです。
話の締め方も綺麗にまとまっていて楽しめました。
映像も前回から引き続いて和を全面に押し出した演出が多く見ていて楽しめました。
独特な表現ですが色彩豊かな絵巻でアニメを作っている様で試みが面白くて私は気に入っています。
十分に面白い作品だと思いますが個人的には劇場版で多少シリアスな話が続くので少し箸休め的に多少ギャグパートが入ってくれると嬉しいかなぁ。
3章の放映を楽しみにしています。
唐傘の時のような感動は…。
前作の唐傘では、大奥に仕えるという価値がテーマであり、この価値は、我々現代人にとって、解る部分もあるけど、解らん部分もあるものであった。
この“何となく解るけど、やっぱ理解しにくい価値”というのがキモで、だからこそ、ここから生まれるドラマに様々な想いを巡らせる事ができた。
これがモノノ怪シリーズに通ずる不思議な魅力を生んでいたのだと思う。
しかし、今回は中絶という現代人にも理解しやすい悲劇がテーマであったにも関わらず、感情移入させるシーンが少なかったため、物語が薄くなってしまった(あっけなくなってしまった)印象を覚えてしまった。
昔に悲劇があって、それと同じような事が起きて、化け物出てきて、退治。
このストーリーが、唐傘と同じなので、これまた薄く感じさせる要因であった。
モノノ怪は大ファンなので、蛇神では是非リベンジを!
楽しみにしてます!!
天子に使える大伴
物語、音楽、アクション全てに魅入られる
前作も良かったけど今作のニ章の方がより好きかも。相変わらず極彩色の映像美が素晴らしい。質感まで感じる和紙感が紙芝居のようで、一際キャラクターを引き立てる。薬売りさんは歌舞伎役者のようですね。今回も音楽、アクション共に魅入ってしまった。
ボタン様、始めは何とも思っていなかった人なのに今作で好きなキャラクターになりました。フキに対しての苛立ちは別の理由だったのだなと腑に落ちて、また違う側面にキャラの深みが増した気がします。気丈でいて真に心根は腐っていない感じが良い。そして、坂下さんも見直してしまった。こういう人情味のあるキャラや物語ってやっぱりいいですね。
主題歌のアイナ・ジ・エンドさん「渇望」もカッコイイ。何度も聴きたくなります。
1年後予定の3作目が待ち切れないです。蛇神といえば、神社で水神様として祀られているところが多いので……期待しかない。
ぶっちゃけ、唐傘が火鼠になっただけで、前回とストーリー同じだよね。
せっかく、続編が制作できたのだから、薬売りさんの過去や、霊能力の修行シーンなどを期待していたら、
前回と同じような展開で、同じように妖怪が抵抗して、同じように退治されて、同じようなラストシーンとなる。仮面ライダーかよ?
次回は、蛇神の妖怪が出てくるようだが、また同じような展開なんだろ?落語なら、同じ話しを何回、聞いても面白いが、アクション映画で同じ話しってのは、手抜きじゃね?
声優ファンと、TVシリーズファン向けの映画。一見さんには理解しがたい映画でした。
贅沢に圧倒的な、映像美術
すげーもの見た
映画が終わって最初に出てきたのはその一言だった
三幕構成の第二幕ということで、説明や伏線がどうしても多くなりがちな第一幕と比較してもすとんと腑に落ちるような分かりやすさが強かったこともあり、没入感がすごい
そして隅々まで端々まで埋め尽くすような、一分の隙も無いような色彩とデザインと画面構成がものすごくものすごい
私の残念な語彙ではとてもじゃないけど言葉にできない すごい
画にしても筋立てにしても、クセが強い部類にはなるだろうからどうしても好き嫌いはあると思う
でも、好きな人にぶっ刺さったときの深さは尋常じゃないと断言してもいい なにしろ私自身が体験したからだ
エンディングロールの途中に文化庁の名前を見て、驚きよりも先に納得が来る
そんな映画です
ヘタに内容に触れれば野暮になってしまいそうで、語ることはできないけれども
和風活劇や江戸期の文化芸術、情念だとか、あやかしだとか、そういったモノが好きな人は見て損はしないんじゃないかと思う
第二章、楽しめました!
キャラに愛着が出てきた
権力者の、立場の弱いものへの圧力と、弱いものからの忖度がおこることにより最悪の展開になってしまった事件が今回の物語の核だった。
その昔、父の忖度に屈してしまい自分の子どもを堕胎させてしまった大奥の女性が火鼠の正体なのだが、自分を責めて焼き尽くすさまと、大奥で生まれる子どもを無意識に(?)守ろうとするさまが切ない。前回からいるキャラの過去のエピソードや成長を見ることが出来て愛着が出てきた(ボタンさんと坂下さんが良い)。天子や水光院などの権力サイドの意図は謎のまま。天子のお手付きになる条件に血統は関係がなく、家族は出世できるけど、身分の低いものが生む子どもは火種扱いされるという考えがかなり歪に感じたので、次回はそれが何かわかるのだろうか。
悲しき業火
前回よりレベルアップしてる
そして子持ちには良い意味でアカン内容でした……途中から涙腺刺激されまくってしまって泣いていました。
テーマ的にはTV版モノノ怪の座敷わらしに少し似ている気がします。
終盤で火鼠が何故自らを焼き付くそうとするのか、「許せない」という言葉の意味が単純に私利私欲ために子の命を絶とうとする者たちへの恨みの言葉だけではないことに気がつかされた時、
私は昔読んだ「八日目の蝉」という本を思い出しました。
あの作品では、不倫相手の子を妊娠し堕胎したことを後悔して、不倫相手と正妻の子供を誘拐するという犯行に主人公は至ってしまうのですが。
あの作品の主人公が感じていた感情と火鼠を呼び寄せたあの人が感じていた感情は似ていたんじゃないかな。
「どうして手放してしまったんだろう」
「何故生まなかったんだろう」
そんな声が聞こえるようでした。
もう取り戻せない者に対する悲しみ。
全てを焼き付くさんとする炎は子を選ばなかった自分に対する怒りの炎だったんですね。
今回の「許せ」はいっとう染みました。
次回の蛇神が楽しみです。
話は普通、アニメ怪奇時代劇にしては面白い 繊細な絵柄は凄いが、「美しい楽しい」に効果的に貢献していない
愛憎と欲望が渦巻く大奥を舞台に、モノノ怪・火鼠と薬売りの闘いを描く。
映画1作目のみ鑑賞済です。
前作に続き「大奥」が舞台なので、その点に目新しさが無い。(もしかして劇場版は大奥3部作?)
極彩色の緻密な絵柄が動く独特の世界も、慣れてくると、見るほうも欲が出てきて、奥行きや色柄が本当の「和」を感じさせるとより素晴らしいのではと考えてしまう。
故意なのか、現状は「和」とは異なり、オリエンタルな色味、外国人が感じる日本のテイストに合わせているように見えて、またメリハリがなく全面的に同じ明るさ精細さで平面的にグリグリ動くため、すごいんだけれど、美しいとは感じない。
ストーリーは比較的わかりやすかったが、肝心の主人公の活躍も、全面的にずっと画面が凄いだけで、カタルシスを感じなかった。
全体的に、物語は普通、絵面が精細でグリグリ動くのは凄いが、それが必ずしも「美しい、楽しい」に貢献していないように感じる。
エネルギーの奔流はあっても効果的に演出されていないと感じた。
前作よりずっとイイ!
前作鑑賞後から期待していた、劇場版3部作の第2作。テレビアニメ未視聴で予備知識ゼロで鑑賞した第1作は、映像に圧倒されながらも内容についていけなかった記憶があり、今作も若干の不安を抱きながら公開2日目に鑑賞してきました。劇場内は世代や男女を問わず、けっこうな客入りで、改めて人気の高さを感じさせます。
ストーリーは、前作でモノノ怪・唐傘と対決した後、大奥総取締役・歌山の後任となり、大奥の規律を正そうと厳しい態度に出る大友ボタンと、天子の寵愛を受ける御中臈・フキとの関係が悪化し、さらにフキの懐妊が明らかになり、大奥に波乱の予感が走る中、謎の人体発火事件が相次ぎ、ここにモノノ怪の関与を感じた薬売りが、再び大奥の闇と対峙していくというもの。
前作に比べて、ずっとわかりやすくおもしろかったです。大奥内の覇権をめぐるパワーゲームの中で生まれる情念、それが生み出すモノノ怪という構図が、すっきりと腑に落ち、最後まで楽しめます。前作の登場キャラをすっかり忘れていたので、序盤こそ登場人物の相関が捉えにくく、多少まごつきましたが、ほどなく理解でき、あとはテンポのよさに身を任せ、作品世界にどっぷりと浸ることができました。
独創的なセンスがもたらす鮮烈なビジュアルと、モノノ怪と対峙する薬屋が魅せるハイスピードバトルと巧みなカメラワークは本作でももちろん健在です。前作で見慣れたこともあり、初見で感じたほどのインパクトこそありませんが、それでもこの世界観に酔いしれます。
それにしても、かくも人の業というものは醜いものなのかと思い知らされます。その一方で、それを見過ごせぬ、許せぬという思いがあるのもまた人の本質でしょう。その両面を的確に描き出した本作はお見事です。また、前作で消化不良に感じていた点も解消され、素敵な作品に仕上がっています。その一方で、エンドロールは前作同様で、謎のオブジェの周りを回り続けるのですが、この謎は第三章で明らかになるのでしょうか。今から楽しみです。
主なキャストは、神谷浩史さん、日笠陽子さん、戸松遥さん、梶裕貴さん、細見大輔さん、チョーさん、堀内賢雄さん、楠見尚己さん、堀川りょうさん、榊原良子さんら。一流声優を並べた布陣が、作品のクオリティを保証しています。
文句なし!
全119件中、61~80件目を表示
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