配信開始日 2024年9月6日

「終始一貫した「抑えの演技」に引の美学を感じましたよ」レベル・リッジ ななやおさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0終始一貫した「抑えの演技」に引の美学を感じましたよ

2025年4月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

簡単に言えば、腐った警察と闘う現代版ランボーみたいな映画かしら🙄

しかし大きく違うのは、主人公ランボーことアーロン・ピエール扮するテリーが黒人であり、恐ろしく節度ある燻銀のランボーであるということだ。終始アンガーマネージメントもバッチリなテリーの抑えた怒りは、それでも徐々にヒートアップ!いとこのマイクがメタ刺しで亡くなったと聞いたところで、最大限に声を荒げて「だから言っただろ💢」と怒鳴ったのをMAXに、その後も決して我を忘れることはなかった。

物語の序盤にテリーが、MCMAPの元教官であることが分かるのだが、MCMAPとはMarine Corps Martial Arts Program=海兵隊マーシャル・アーツ・プログラムの略であり、その元教官であるテリーは実は戦闘のスペシャリストであるということだ。だからこそ精神性にも優れている。本来なら聖職であるハズの警察が、お粗末な現実を突きつけるも簡単には、立ち向かうことをしない。世の中のあらゆるところにこの手の不条理が蔓延していることを熟知しているからだ。そして不用意に正義を振りかざすことが、とても浅はかで危険なことも熟知しているのだ。テリーはあらゆる訓練で自衛こそ最大限の防御だと知っている。
それでもテリーは立ち上がった。燻銀の怒りと正義を胸に。そう決めた時にはもう恐らく最大限の策と度胸は用意されていたハズだ。その静かでクレバーな復讐劇があるようでなかった新鮮さで私は好みです。

多くの人が評価をマイナスに転じたくなるラストについても、初めこそ「これで終わり?!」と思ったものの、2度3度見返すうちに「これが正解だ」と思えるようになりました。

終始抑えた怒りの演技に「引の美学」を感じましたよ♪
よく解釈すればですがね🙄

普通に見て損はない面白いアクションサスペンス映画でございました♪
ビッケさん勧めてくれて感謝です🫡

ななやお