「パンクは救う」ザ・ゲスイドウズ チンアナゴさんの映画レビュー(感想・評価)
パンクは救う
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ヒロイン夏子が学校ジャージでカップ麺食っててもステージに立っててもとにかくフロントマンオーラ満載で惹かれる。
その美しさが刹那に生きるパンクロッカーやホラー映画マニアのどん詰まり感にドライブかけている。
バンドシズルもしっかりしていて流石にメインテーマのライブシーンは当て振りだけど、リハスタ改造された和室での演奏シーンはちゃんとリアルに音出ししている。
これだけでも監督のバンド愛を感じる。
一心不乱にインスピレーションの断片を書き殴る夏子の狂気。
ホラー映画からヒントを得た夏子の啓示によってメンバーが次々とリフを編み出して曲を完成させていく過程も死ぬほど可笑しい😆
全篇オフビートで突き進むのかと思いきや優しいおばあちゃんが突然亡くなってここでもまた人間の刹那を見せられる。
27歳で死んでいったミュージシャン達のことや、ホラー映画の歴史的古典ネタは若い年代には届きづらいかもしれないけど、この脱力感とバンドというめんどくさい商売に必要な推進力とパワーのギャップは面白おかしく伝わるんじゃないかと思う。
自分の好きなバンドマン達にも見てもらって大いに脱力して、好きなことを馬鹿みたいに続けている幸せを噛みしめて欲しい。
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