劇場公開日 2025年5月9日

クィア QUEERのレビュー・感想・評価

全41件中、1~20件目を表示

3.5欲望の果てを楽しそうに演じるクレイグに拍手

2025年5月12日
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鑑賞方法:試写会

楽しい

斬新

監督のルカ・グァダニーノは17歳の時にウィリアム・S・バロウズの原作と出会い、いつかそれを映画化したいと考えていたとか。バロウズは既存の常識や価値観を否定し、新たな視座を提案する作家集団、ビート・ジェネレーションに属していた。ビート世代は性的嗜好や性欲そのものに肯定的な立場だったので、世間の目を性的マイノリティに向けさせる役目も果たしたと言われる。つまり、グァダニーノの映画作家としての方向性を決定づけたのがバロウズで、原作者の自伝的要素が強いその名も『クィア QUEER』は、長い時を経て、作られるべくして作られた作品。いつも製作リストにない新作を突然送り出してきてびっくりさせるグァダニーノだが、今作は彼にとって一際重みのある1作のようだ。

湿度が高い夏のメキシコシティのゲイコミュニティから、一気に南米のジャングルへと舞台をチェンジさせていく物語は、バロウズと思しき中年のゲイが、美しい青年に一目惚れして、ドラッグの力も借りて辿るさながら道行きのよう。飛ぶ(翔ぶ)という意味ではWトリップのような道程は理屈抜きで感覚優先。人によって置いてけぼりの危険性が大だが、人間と欲望の関係について描いてきたグァダニーノ作品として紐づければ、自然と共感できるはず。

何しろ、15年間に及ぶボンド時代からようやく解放されたクレイグが、男の前で踊ったり、泣いたり、やりたい放題で実に楽しそうだ。その至福感だけでも見る価値はあると思った。

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清藤秀人

2.0007がカッコ悪かった

2025年6月23日
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鑑賞方法:映画館

単純

1950年代のメキシコシティで、酒、タバコ、薬で日々を過ごしていたアメリカ人駐在員ウィリアム・リーは、美しい青年ユージーン・アラートンと出会い、ひと目惚れした。リーはユージーンを求め、彼も応えていたが、彼を求めるほどリーの孤独は深くなっていった。やがてリーはユージーンと一緒に人生を変える体験をしようと、彼を南米の旅に誘い、テレパシーを得られると噂のヤヘを求め・・・さてどうなる、という話。

ゲイで良いんじゃないかと思って観ていたが、クィアなのはユージーンがバイだからかな。
自分を保てないほど一途にユージーンを求めるリーのカッコ悪さが印象に残った。演じてたのが007のダニエル・クレイグだから余計に落ちぶれ薬物中毒になったゲイの熟年男、という感じは出てた。
南米へ旅行に行ってからはそこそこ面白かったが、それまでは好きでもないゲイの絡みが多くて冗長で面白くなかった。
ユージーン役のドリュー・スターキーはスタイル抜群でイケメンでカッコよかった。ダニエル・グレイグが身長低く顔が大きくスタイル悪いのと対象的だった。
南米のジャングルで研究していたドクターのオバさんは良かった。

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りあの

2.0私にはよく分からなかったです。

2025年6月21日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

観る前は期待をしていましたが、思ったものとは違っていました。
ジェンダーレスには全く偏見は無いのですが、この映画の内容は私にはよく理解できませんでした。

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まりも

3.5Queer

2025年6月5日
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鑑賞方法:映画館

歴代のジェームス・ボンドではダニエル・クレイグが一番好き。「ミュンヘン」も好きな映画。そのクレイグがボヨボヨの身体で」演じた」本作は最初は「あーあ」と思い」観ていたが、徐々にその演技に見入った。観終わった後でも良いので、Youtube「ブラックホール」のクィル特集がおすすめ。"Queer"はLGBTの事らしい。家に帰って貼ってあるウォホールのポスター見たら、"Queer"と書いてあった。

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hanataro2

3.5ボンドからバロウズへ

2025年6月2日
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6月の映画サービスデー1本目。

ジェイムス・ボンドではないダニエル・クレイグは、ジェイムス・ジョイスではなくウィリアム・バロウズとなって再び我々の前に現れてくれたわけで。

齢57歳でこの身体とルックならさぞモテそうと思ってはみても、フケ専でもオケ専でもない多分ノンケのゲイフォーペイの若者をなんとか心まで自分のものにしたいと願う演技は痛々しくも甲斐甲斐しくて、我が身に置き換えて反省するなどした。

結局、相手の心まで自分のものにしようとするな!お互い会ってる時だけ楽しければ良いだろう!ずっと一緒にいて楽しいのはどちらも大好きで始まった恋愛の最初の3ヶ月だけだよ!あとは惰性だよ!みたいなことを伝えたいのかなと(違う)。

これ、設定が1950年代なんだけど出てくる人の顔つきがあまりにもスタイリッシュ過ぎてクラシックカーの出てくる現代の話に見えてしまったのはメキシコの強すぎる光のせいかもしれない。
確かにメキシコシティは標高が高すぎて普通に日本人観光客ぶっ倒れたりしてたしな。あと窓から見える富士山みたいな綺麗なお山はメキシコのポポカテペトル火山5426メートルで富士山よりうんと高いです。メキシコ人(マヤ人の方ね)と日本人(縄文人ね)の精神的な共通性はこんなところからも来てるのかもね。

ということで。

一夫一妻も男女のノーマルな性愛も文明が発達して宗教的タブーが生まれて始まったことだから、人間の原始的な本能として幾つになっても多様な恋愛にときめいていたいですよね。

あとニルバーナのカート・コバーンはバロウズの大ファン。
come as you are, as you were, as I want you to be.
この歌詞に主人公の気持ちの全てが入ってるのかもしれない。

もう一個。バロウズが当時24歳だった妻を射殺したのは頭上にグラスを載せて「ウィリアム・テルみたいに打ってみな!」っ煽られたからって説もある。

この2つを知ってると理解度少し深まるかな?

ちなみにバロウズの原作「Queer」は、「おかま」って邦題で
かの山形浩生訳で1989年にペヨトル工房から発売されてるよ。

それではハバナイスムービー!

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きーろ

3.0なんの話だったのか

2025年6月1日
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鑑賞方法:映画館

これなんの話だったっけ・・・と思いながらみた。
わりと最初から最後まで、選民思想まるだしの横柄で傲慢な態度ばかりが目について、登場人物をあまり好きになれなかった。
こういうタイトルで、こういう人物描写でいいのかなあとは思いました。

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kikisava

4.5期待度◎鑑賞後の満足度◎ 人を好きになった時の立ち尽くす様なあの感覚・気持ちを上手く表していると思う。言葉無しに気持ち・感情を伝える/読み取るという意味で「映画」もテレパシーと同じかも。

2025年6月1日
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鑑賞方法:映画館

①「立ち尽くす」とよく似た日本語に「立ち竦む」という言葉がある。辞書を引いてみるとどちらも呆然としたり体が固まって動けない佇まいを表現する言葉だが、前者が感動・(良い意味での)驚きによるというポジティブなニュアンスが有るのに対し、後者は恐れや不安、(悪い意味での)驚きによるというネガティブなニュアンスがあるとのこと。
恋に落ちると胸の中に幸福感・多幸感が沸き上がるのと同時に、切ないような泣きたいような気持ちにもなる。
だからどちらにしようかと思ったが取り敢えず前者にしました(字数も足りなくなるし)。

②人前では諧謔的にならざるを得ないならいしょう

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もーさん

3.5第一章はクィアネスだった

2025年5月26日
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めっちゃくちゃ良かった第一章から、
雲行き怪しくなる第二章、ほとんどウトウトしてた第三章。
ラストは本当に眠りとともにありましたよ…。
第一章のままいけば、20年代伝説のクィア映画になったんじゃないのコレ…。
いやー、非常に勿体なさを感じてしまった。
でもしょうがないよね、バロウズだもんね。

しかし、いつの時代もクィアにはアルコールと煙草が付きものですな。

あとラストシーンは、「スーパーノヴァ」「異人たち」との類似を感じた。
もっと悲惨に見えたけどね。

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JYARI

3.5期待してたものが得られたものの……

2025年5月24日
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鑑賞方法:映画館

「ルカ・グァダニーノらしい映画だな」「バロウズって確かにこんなだったんだろうな」など、実際に見る前に期待したものは、確かにスクリーンに映されていました。
金はあるがどこか情けない中年と見目麗しい若者。付かず離れずの微妙な関係からの冒険譚、そして究極のドラッグ体験。
ところどころでハッとさせる映像や展開もありながら、あまりノレず、頭の片隅ではずっと良くない意味で「何見せられてるんだろう……」という気持ちも。

2章と3章が物足りなく感じたものの、全体的には冗長な印象もあり、今ひとつ高く評価できませんでした。

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よして

3.0面白い文学を映画にするのは難しい

2025年5月24日
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鑑賞方法:映画館

前作『チャレンジャーズ』が思いの外面白かったので期待していた一作。バロウズ原作、トレント・レズナー音楽ということで先にサントラ聴いていたくらい。おまけに予告編は良さげでお金も掛かってそうだし。しかし評判が聞こえてこない。で、観てなるほど、と。

ファンタジーに寄せて外堀はミニチュアルックに作り込まれた南米パラダイス。いろんなものの中毒おっさんが不意に現れた男に惚れてからの一緒になりたい願望の果ての彷徨。全編ドラッグに彩られて、、とかと思うとそんなにドラッグ臭はしない。綺麗なのだ。

第2章の旅はまるごとドラッグネタなのだけど、ここらも面白いルックや表現もあるのだけれど、その辺はクロネンバーグを欲してしまう感じ。クロネンバーグやホドロフスキーやらの本物の変態に変態負けしてるというか。チャゼルの映画もそうだけど、やはりクレバーな監督は本物のヤバい奴らには敵わない。

で、この映画はとてもオシャレには出来ている。出会い、接近、接触、結合、旅、願望へのトリップ、章ごとの進み方はわかるにしても各章が盛り上がらない。かつて同じ映画館で観たキュアロンの『天国の口、楽園の終わり』にあるロードムービーの牽引力のかけらもないというか、おそらく原作をまとめていくとこうなるのかもしれないが、やっぱり原作などに依っていると映画なんか面白くならないよね、と思う。おまけに時代ものの箱庭感で進めているのでもちろん旅にでても開放感あるわけでもなく別の箱庭になり、恋の対立関係は薄くもなっている。

ドラッグ文学はおそらく文章そのものや文体の飛び方などそれは個人の頭の中の面白さなのでドラマにするのは別のロジックで作らないと面白くなりようがない。
グァダニーノ、原作好きなればこそのミスをおかしてるような気がする

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ONI

3.5ラリった男がエモい男と一体化したい話

2025年5月22日
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初恋かというほど乱れるクレイグ。薬ぶち込んでタバコ吸いながら腑抜けになってくシーンがリアルでよかったです。

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は

3.0相当クセの強い作品

2025年5月22日
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鑑賞方法:映画館

ルカ・グァダニーノの監督作品ということで配信待ちきれず劇場で鑑賞。
観終えて、正直これはピンとこない。原作がウィリアム・S・バロウズということにしても、とにかく奇作過ぎ。目眩くぶっ飛びストーリーにダニエル・クレイグの熱演も逆効果に働き、中盤くらいからすでにお腹いっぱいに。
音楽やテロップは本監督らしく切れっきれでとても良かったが、それ以外はあまりにも好みから外れた。
笑いどころも掴めぬまま、結局ガックリ肩を落として劇場をあとに。
このクセの強さは相当好みが分かれるだろう。

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いけい

4.5「恋人」とのテレパシー交信を夢見た 情熱的で孤独な初老ゲイの奇妙で切ない恋物語

2025年5月21日
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鑑賞方法:映画館

本篇が終わり、エンドロールを眺めながら、転調してインディ•ジョーンズごっこみたいな場面も出てきたとは言え、なんだか切なさのオンパレードみたいなストーリーだったなあと余韻に浸っておりました。

せつない(切ない)《形容詞》悲しさ•寂しさなどで胸が締めつけられるような気持ちだ。(岩波国語辞典より)

ということなのですが、ダニエル•クレイグが演じる主人公、初老の域にさしかかろうとしている同性愛者のリーは存在そのものが切ないという感じでした。まあ白い麻(と思われる)のスーツなんか着ちゃってそれなりにかっこいいんですけどね(そのスーツも物語が進むにつれてうす汚れてヨレてきますが)。あと、帽子。なぜか、夏モノではなく、ちょっとだけ厚手の秋モノ風のものをかぶっていてオシャレでした。

物語は1950年代のメキシコシティから始まります。リーはアメリカ人で故国を離れて故国から見たら辺境ともいうべきところで暮らしています。まずは辺境で暮らす切なさです。彼は同性愛者で現在の言葉でいうところの性的マイノリティです。ということで、少数者であることの切なさもあります。彼は情熱的で常に愛を求めていますが、それ故に孤独を感じることも多いです。孤独であることの切なさ。そんな切なさを抱えて彼は薬物依存症にもなります。

このお話のメインはそんな彼が街で見そめた若い男ユージーン(演: ドリュー•スターキー 美麗です)にどう恋焦がれてゆくかを描いていくことにあります。相手が若いですから、リーの老いが見えてくることになります(老いてゆくことの切なさ)。肉体関係にはなるのですが、ユージーンはリーに対して心を開いてはいない感じがします。リーはテレパシーとか言い出します。心と心の触れ合いを求めるのです。何と愛に飢えた孤独な魂なのでしょう。切なさ、ここに極まれりといった感じでした。

そんなストーリーがルカ•グァダニーノ監督の洗練されたスタイリッシュな映像センスのもとで展開されてゆきます(あと、忘れちゃいけない音楽の選曲センスも)。最初に出てくるタイトルバックなんぞ、ただ単に皺を寄せた布切れの上に古びたタイプライター等のレトロなアイテムを並べたショットが続くだけなのですが、それがなんとかっこいいことよ。一気に’50年代の世界に引き込まれました。主人公の吞む酒もテキーラだのマティーニだのいろいろ出てきて場合によって使い分けていてお洒落な感じ。街の風景や部屋の窓からの景色も見ていて楽しかったです。センスがよくて手数も多い監督だなと思いました(それが技巧に走り過ぎていて嫌だという人も一定数いそうですが)。

《ちょっとした蛇足ーー帽子の件》
先述したようにリーは外出時には帽子をかぶっているのですが、若いユージーンのほうは常に無帽でした。’50年代を舞台にした映画では街行く男性すべてが帽子をかぶっていたような記憶がありますが、若いユージーンは例外なのかな。飛んで’70年代になると無帽が支配的な感じ。007シリーズの初代ジェームズ•ボンドのショーン•コネリーは’60年代の映画ではかぶっていました。事務所の部屋に入るなり帽子を脱いで部屋の奥に置いてある帽子掛け目がけてバスケット•ボールのミドル•シュートよろしく帽子を投げるシーンを憶えています。ということで、’50〜’60あたりの映画では男性の帽子に注目かな。「細かいことが気になるのが僕の悪い癖」(杉下右京の口調で)

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Freddie3v

3.5もがき苦しむ男の孤独

2025年5月21日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

ドキドキ

米作家ウィリアム・バロウズの自伝的小説を映画化。バロウズについてはビートジェネレーションの代表的作家でジャンキー、妻を射殺した、といった知識はあるものの作品は読んだことがない。主人公はほぼバロウズ本人を置き換えたものなので観る前にウィキペディアなどで簡単に調べておいた方がいい。さもないと、働かないゲイでジャンキーなエロ中年親父の映画は一体何?という印象になりかねない。
1950年代のメキシコシティ。暇を持て余す米国人駐在員のリー(ダニエル・クレイブ)は行きつけのバーで美形青年のユージーン(ドリュー・スターキー)に一目惚れ。勇気を出して話しかけ、体の関係に発展するが、時によそよそしい態度を取ったりと気まぐれなユージーンに渇望を募らせていく。
前半はこうした恋の駆け引きに終始するため正直退屈だ。
リーは関係を深めたいのと、ある媚薬をもとめてユージーンを南米の旅に誘う。
ここからの後半は一転、南米が舞台の幻想的なタッチに変わり、冒険映画のようだ。
薬物中毒のリーが見る幻覚とジャングルを舞台とした展開は夢と現実の境界線を曖昧にし、官能的ですらある。
リーはユージーンと体だけではなく心の一体感を求めるが、確信がもてず心は満たされない。その不安や苦悩をドラッグで散らしているようで、その姿は痛々しくもある。
チネチッタで撮影したというメキシコシティのノスタルジックな街並みや南米の幻想的なジャングル、VFXを使ったイメージなど映画的創造に満ちている。
ニルヴァーナやニューオーダー、プリンスなど映画の時代背景とは異なる挿入歌の選曲もセンスが光り、ルカ・グァダニーノ監督の映像作品としての完成度は高い。
個人的にゲイのラブシーンが生理的に苦手なので点数は若干低め。

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kozuka

3.0センティピードの見る夢

2025年5月21日
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一目で恋する乙女になってしまう。何とかしていい仲になりたい、そして成就した時の高揚感!
でも頭の片隅には「長くは続かないのかな」との不安がいつも巣食う。

旅先で、禁断症状の寒さに震える時も、隣りに添い寝させてくれた。情けないけど、この得難い安心感。

ジャングルで、テレパシーにすがってでも長く一緒にいたい。
でも去り行く君。映画「オルフェ」のオルフェの妻のように、突然に。

そして最後は撃ち抜いてしまった。。。

自らも老いさらばえて消えるのみ。でも、脚は触れているよ。永遠に。

こんなダニエル・クレイグ初めて。

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sugar bread

4.0ゆるくぼんやり目眩系の作品

2025年5月20日
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ヤク中の米国人が恋人を囲って放浪。

こういう彷徨い系の映画がまだ製作されるのが逆に新鮮だった。ルカ監督の透明感のある綺麗な映像と少し特異なBGM、そしてDクレイグの演技が見もの。バロウズを投影してるであろう主人公にクレイグの役者魂を感じたな。

ラストシーン素敵だった。

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石岡将

2.5涙を流しながら続ける、ウロボロス。

2025年5月18日
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非常に性欲に素直な人付き合いの物語。

若い頃は、穴があったら入れてみたい程、昂ることに苦労しない。歳を重ねる毎に、ボッキする事に意味を求める様になる。
恋に恋して、それが本格的に愛だと自覚した時にはもう遅く、持ち前のつまらない小噺と傲慢なセックススタイルが炸裂したなら最後。己のイチモツを自ら咥えるウロボロス、結果誰もいなくなるのだ。

南米のヤク探しはサイドストーリーに過ぎない。
宇宙から降って来て帰還するほど、この恋の終着は突然で呆気ないものだったのだろう。
止まらない彼への妄想は、脳内の箱庭にいくつもある扉の中で継続中。
震える身体を抱きしめる者は、死神か、天使か。

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や

4.5ーみっともないほど、君に触れたいー 素晴らしいキャッチコピーだと思う

2025年5月17日
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白のスーツにハットを被り、一見シュッとして見えるのに、若い子を口説き遠回しに断られる。
その一方で、モテ筋ではなさそうな子には上から行く感じが、若い頃はそこそこモテたタイプなのか、ちょっと鼻につく。
だけど百足ペンダント君にお金を渡さなかったのは、彼を傷つけずに済んで良かった。
序盤に上手くキャラクター紹介できたと思う。

ユージーンに出会ってからは「家に入れるなホテル行け」と言ってたくせに、ホイホイ家に連れ込み、彼氏気取りで引っ付き、なかなか無様。
泥酔した挙句にユージーンの事などお構いなしに縋る、滑稽な姿を見せたと思ったら一転、ワケの分からないシーンに、あ、これ『裸のランチ』の原作者だったと思い出す。
高校生の頃、レンタルで観てポカーンとなったやつ。

冒頭の白と藤色の花が綺麗なシーンをはじめ、カラフルで可愛らしい街並みのロケーションと、ツンデレな若い男に入れ上げる中年男、そして前衛的な謎のシーン。『君の名前で僕を呼んで』と『裸のランチ』を行ったり来たり。

後半はもう何が何だか。

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コビトカバ

3.0何の話やねん

2025年5月17日
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斬新

メキシコ編は楽しめた。
南米編からは、テレパシーを求めて南米に行ったことは理解できるものの、終始何のシーンかよく分からず、あくびが止まらなかった。

ダニエルクレイグが滑稽なほど痛々しくて悲壮感がたっぷり。007の渋さはどこへやら。
ドリュースターキーの冷たく気まぐれな立ち居振る舞いが魅力的だった。

博士はてっきりアジア系俳優だと思っていたが、レスリーマンヴィルだと後で知った時は目をひん剥くほど驚いた。
ジェイソンシュワルツマンはさすがコメディ俳優。
じわじわ面白かった。

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Matra

4.0カラダだけでは物足りない

2025年5月14日
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鑑賞方法:映画館

恋に溺れるダニエル・クレイグが観たくて鑑賞。
そして堪能笑。

人目も憚らずメキシコのゲイ・コミュニティで性を謳歌するちょっとヨレ気味の男性。
そんな彼がきゅぴーんっと一目惚れからの美しい若者を追いかける様は心が痛くなるほど恥ずかしくて目を背けたくなるほどだけれどもこれが恋だぜって目を覆った指の隙間から覗き見。
本気の恋ってこんなにもみっともないのに可愛らしくていじらしくみえてしまうのは私が恋愛脳だからだろうか。

恋された方の若者ユージーンの美しさ。
これまた堪能。
あのゲイ・コミュニティに放り込んじゃダメーってわらわらするほど美しい。
見事!

お話の中間から展開がどんどん変化します。
ファンタジー作品かな?
なんて。
深層心理的表現が多く、そこの辺りはどうしたって鑑賞側の引き出しから読み解く事になるので置いてきぼり感はあります。
なんとか補正補正で彼らの揺れる心や孤独、焦燥などを感じとれたかな。

そして踊るダニエル・クレイグに惚れ惚れ。
え〜私はより一層ダニエルファンになりましたよ。

濡れ場もあります。
ぼかし入ります。
なので苦手な方は要注意。

ラストへ向かって焦燥感溢れる演技のダニエル・クレイグが良い。
007のダニエルも好きだけどこんなにも人間味が溢れる演技をみせてくれるなんて感謝。
イメージが007でとまっている方は是非みてほしい。

星は3.8くらいかな。
展開が大きい振り幅で苦しい感があったのが私的には残念。
あとポスターになっているシーンはすごく本当に好きだ。
彼のあの温もりが恋しいのだろうととても切なくなりました。

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もも