ハイパーボリア人のレビュー・感想・評価
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鑑賞数日前まで“ボリビア人”と勘違いして、国や民族を調べようかとか考えてた。笑
『オオカミの家』は事前知識なくてもある程度楽しめたが…
正直、理解できたのは2人の監督と会うところまで。
その後は、寝落ちしたと錯覚するほどに唐突な場面転換が続き、ストーリーを追うことも出来ず。
そのせいで台詞も全部脳内を滑ってより理解不能に。
クトゥルフ神話とかチリの歴史とか、ヒトラーやミゲルのような実在の人物を知ってたら楽しめたのか?
映像表現としては相変わらず面白い部分はある。
また、様々な仕掛けや人形の操作はニュアンスに直結するため、難しさもあったと想像する。
しかし、個々に新しさは感じられない。
銃を撃った後に星型の厚紙(?)が出現する表現とか、平成初期の卒業制作かと。(知らんけど)
表現の新しさと古さ、造形の凝ったものと簡素なものなどのごった煮感は狙ったものだとは思う。
だがそれが作品に合ってるかというと、脚本の取っ付きづらさを助長しただけに感じた。
実写をベースにしたことで、悪夢感よりも非現実感が強く出て、前作より迫る怖さもなかった。
独特の感性は気になるが、クセが強いぶんそれ自体には早くも飽きの兆しが…
脚本の改善か方向性の転換がなければ、観ても次作までかなぁ。
解釈次第で無限大
今作、事前知識は、当日朝に、YouTubeで解説動画を観たくらいです。オオカミの家は事前知識全く無しで立ち向かって寝ました。
「オオカミの家より難解」という、劇場のポップを見て震えてました。
が、
こっわかった…!
作り手の意図している解釈はできてる気がしません。ホラー耐性はかなり高いつもりです。
とりあえず、「目で見たものをそのまま信じたらだめだ」という目標だけ掲げて立ち向かったところ、何も信用できなくなり、自分がどの世界線に立って物事を見ているのか分からなくなり、得体のしれない不安がすごかった。
この映画の予告、「闇鍋」ってキーワードがありましたけど、闇鍋のほうがまだマシ。鍋してるなら自分は机の前にいますもん。これは自分がどこにいるかも分からなくなる没入感。
時折画面越しっぽくなるシーンが特に、1本目の世界線だと思ってみていた場所すら画面越しなのかと感じ、あれが映るたび気持ち悪くすらなりました。
顔以外紙人形とか、あり得ないビジュアルは、現実感の全くない悪夢の中みたいで、
逆に悪夢って、何でも起きちゃうじゃないですか。だから何が起きるか分からない底しれぬ恐怖。
映画のフィルムを探し求めてなんやらかんやら…の、「なんやらかんやら」の部分は、もう説明できないくらい何を見てたかイマイチなんですか、
もしかして、映画監督は全知全能の神的な価値観でいらっしゃるこの監督…?独裁者の気配があるのかな…?
みたいなラストだなと思いました。
事前知識をつけようと見た、YouTubeの内容が活かされた気はほぼしないです。
空洞地球?地球の中身空洞みたいな思想くらい。
私みたいなもんでもなんとかなります。
Samilla
「オオカミの家」コンビがお送りするこれまたインパクトの強い絵面が上映時間いっぱいに繰り広げられるので71分と短い上映時間のはずなのに長い時間置いてけぼりにされました。
ストーリーはあらすじを読んだ感じ、ある程度チリの歴史を知らんとなという事で簡単にチリの近代史あたりを調べたんですが、中学高校の授業じゃこんなの触れた覚えがないぞレベルで知らない情報まみれでした。
大学で世界史専攻していたらこういうのも知れたのかな〜と思うと大学で学び直したい事って結構多いなとしみじみする時間がありました。
でもこれをどうやって映画に落とし込むんだろうとこれまた悩みが増えてしまいました。
いざ今作を観て、そして観終わった後にこの作品の半分も理解しきれなかったんじゃとボヤボヤしながら劇場を後にしました。
カオスな映像に気を取られていたら、ゆったりと隠密にストーリーが進んでいくもんですからとてつもなく厄介でした。
チリの政治家などを登場させつつ、彼らの所業悪行を余す事なく映画に詰め込み、そこにメタ的視点からの心理だったり、監督たちも劇中に登場したりと考える場面は多いんですが、情報量の多さにパンクしてしまった感が「オオカミの家」と同じくらいあって集中力のゲージがぶっ壊れて知ったのが惜しかったです。
映像はアナログの連発なんですがとにかく凝り具合が凄すぎました。
手作り感満載の小道具が起動していない時間帯が無かったんじゃってレベルで小道具で溢れており、シーンの切り替えもちょっとだけごちゃついているのも良い味出していますし、糸で引っ張って動かしてみたり、ゲーム的演出をしてみたかと思いきや一気にダークな面も見せてくれたりと、映像はカオスが極まっており字幕を観ながら映像を見ても何がどうなってるのやらとこんがらがるのが面白かったです。
キャラクター造形も中々に奇妙なデザインが多く、それによって観る側を強烈に不安にさせてきますし、突然ドン!と見覚えがありそうなのに見覚えのないビジュアルが襲ってくるもんですからじんわり心臓に悪いやつまみれでした。
相性はやっぱし良くないなとは思いつつも、圧倒的映像表現は素晴らしかったですし、今後の作品も映像のクオリティに重きを置いて観に行くんだろうなと思いました。
次はある程度その国の歴史を知るべきだなと反省もしつつですが。
鑑賞日 2/12
鑑賞時間 16:25〜17:50
座席 K-11
※「名前のノート」併映
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