エストニアの聖なるカンフーマスター

劇場公開日:2024年10月4日

エストニアの聖なるカンフーマスター

解説・あらすじ

「ノベンバー」で注目を集めたエストニアの奇才ライナル・サルネットが監督・脚本を手がけた奇想天外な青春コメディ。ポップカルチャーが禁じられたソ連占領下のエストニアを舞台に、カンフーとロックバンド「ブラック・サバス」に魅入られた青年の奮闘をカラフルでレトロな映像で描き出す。

国境警備の任務にあたっていた青年ラファエルの前に、3人のカンフーの達人が現れる。革ジャンに身を包んでラジカセでメタルを鳴らしながら宙を舞う彼らによって、警備隊は壊滅状態に陥ってしまう。奇跡的に生き延びたラファエルは、それ以来、国内で禁じられているブラック・サバスの音楽やカンフーに夢中になる。ある日、ラファエルは偶然通りかかった山奥の修道院で、見たことのないカンフーを扱う僧侶たちに出会い、弟子入りを志願するが……。

エストニアの個性派俳優ウルセル・ティルクが主人公ラファエルを演じ、「Firebird ファイアバード」のエステル・クントゥが共演。大阪を拠点に国内外で活躍する音楽家・日野浩志郎が音楽を手がけた。

2023年製作/115分/エストニア・フィランド・ラトビア・ギリシャ・日本合作
原題または英題:Nahtamatu voitlus
配給:フラッグ、鈴正
劇場公開日:2024年10月4日

スタッフ・キャスト

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(C)Homeless Bob Production / White Picture / Neda Film / Helsinki Filmi

映画レビュー

3.0 【”祈りの力。”国境警備員の若者はブラックサバスとカンフーを学び修道士になれるのか?”今作はメタルとカンフーと言う食い合わせの悪そうな要素をミックスさせた不思議なフュージョンコメディである。】

2025年12月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

幸せ

◆感想

・手元に今作のムッチャカラフルなフライヤーがあるのだが、そこには”ブラック・サバスとカンフーを愛する青年の奇想天外青春ストーリー!”と惹句が書いてあるのである。

・でもって、観賞した訳であるが、スンゴイ、不可思議な映画なのである。
 舞台は旧ソ連占領下のエストニアが舞台で、自らの道を信じ突き進む青年ラファエルとそれに巻き込まれて行く人たちのお話である。
 とても、不思議な雰囲気で物語は進むのである。

・ラファエルは、カンフーが得意な修道士が住む修道院に入り、”謙遜のレッスン”や”シャドー・ファイト”を習得するのだが、出会ったリタには、歯牙にもかけて貰えないのである。

・だが、ラファエルは頑張って、リタの心を勝ち取って行くのである・・。

■一番不思議なのは、今作の監督が、ダークファンタジーの個人的逸品である「ノベンバー」の監督であるライナル・サネットと書いてあることである、ビックリ!
 作風が全然違うのである。
 何が”エストニアのギレルモ・デル・トロ”(と、フライヤーに書いてある。)に起こったのであろうか!

<ブラック・サバスは年代的に聞いた事が無いが、今作はメタルとカンフーと言う食い合わせの悪そうな要素をミックスさせたムッチャ、不思議なフュージョンコメディなのである。>

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NOBU

3.5 ◇黒装束の闇鍋会

2024年11月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

 闇鍋(やみなべ)とは、それぞれ自分以外には不明な材料を複数人で持ち寄り、暗中で調理して食べる鍋料理。江戸時代には、闇の夜に野外の小川で網を打ち、かかったものを見ずにそのまま鍋に入れて食べる度胸試し的「闇夜汁」という料理もあったようです。

 <カンフー&ロシア正教&ブラックサバス> それぞれ黒を基調としたダークな世界観で統一されて感じます。まさに何が飛び出してくるのか、予測不可能な闇鍋。そして、供されるものについては必ず食べなくてはなりません。

 冒頭の古典的ワイヤーアクションから、秒殺で"あちらの世界"へとトリップ。荒唐無稽のハイテンポな展開は、有無を言わせず理性的理解を飛び越えていきます。

 イメージはタランティーノ「キルビル」xニコラスケイジのおふざけ演技。中盤のカタコンベ(地下納骨堂)シーンで減速しつつ微睡ませておいて、後半は「悪魔」としての女性の登場。おや?恋愛ものだったのか。と軽い驚きへとハマり込みます。

 ひねりにひねった変則的な舞台設定とどこか懐かしいローファイな世界観。虐げられた閉鎖的土壌だからこそ育まれる強かでシニカルな笑いが、私を新鮮な気分にしてくれました。

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私の右手は左利き

3.0 バルト三国

2024年11月14日
Androidアプリから投稿

かなりのハチャメチャ、そしてこれはコメディなのですよね?
途中画面に映るチャプターみたいな文字は多分ブラック・サバスのアルバムから、ロシア正教、KGBとか出てるんでおそらくコメディの振りして何かを伝えようとしてるのかもだけどとうとう分かりませんでした ロシア絡みだとこういう作風が多いようなのは気のせい?長老のブラピが年取ったみたいな神父さんがめちゃくちゃ動けて大らかだったのにはホッコリはした

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ゆう

2.5 憎めないながらのワースト感!?

2024年11月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

難しい

冒頭からロジャー・コーマンばりのB級感全開の雰囲気で大音量のブラック・サバスにカンフー三人衆が暴れマクるヘンテコな爽快感、あの三人はパッと見モーターヘッドみいにも!?爆音で鳴り響くロックンロールとカンフーで突き進む高いテンションが維持されない修道院から地味に物語が微妙な笑いを含みながらダルい展開へと、後は好き嫌いの問題かと、でも嫌いでは無い、けど面白くは無い、けど楽しくはある。。。

監督の前作『ノベンバー』は陰鬱で暗い雰囲気を醸しながらも微妙にコミカルだったり、本作は明るさ満開でジャンル映画のLookでありながら一筋縄では行かない問題作とは大袈裟にも、修道院とカンフー関係無くなってるし、ポップカルチャーが禁止された国と時代に焦点が当てられないし、でもイリネイは何も間違っていない、登場人物の中でイリネイには共感出来た。

"日野浩志郎"この名前だけは覚えておこう。

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万年 東一