青春ゲシュタルト崩壊のレビュー・感想・評価
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40代高校生母の心にも響きました
高校生のキラキラした青春の悩み的な物語かな、と思っていましたが、とっくに大人の自分にもこんなに胸に迫る内容とは。
「いい人」であるがゆえに息の詰まる日々を送る主人公が、職場での自分にも重なりました。
役に立ちたいと思って行動した良い行動が、誰かには悪に見える。ねたみ、ひがみ、嫉妬。
生きづらい…でも…って思いが、渡邉美穂ちゃん、すごく伝わる演技だったよ。
2.5次元かから飛び出たようなIMP.の佐藤新くん。
「春の香り」に続き、素晴らしい演技してました。
繊細な美しい顔が、時に子犬のように不安げになったり、熱くなったり、脱力したり。その表情に釘付け。今後成長してすごい俳優さんになる予感。
恋愛要素はないけど、最後に2人の呼び方が変わってたりして、その後のストーリーを色々自分で想像する楽しみもありました。
梅雨明けして青空が広がるタイミングにピッタリの心に残る映画でした!
ゲシュタルト
含め、映画タイトルはちょっとわからなかったけど、観ていくうちになんとなくは理解笑笑
部活のシーン(パワハラ気味の先生や平気で陰口言う部員)は私の精神が崩壊しそうで観るのがつらいなあなんて思った。まあどの時代もある笑笑
あんな先生もいたなあと昔の自分と重ねたりしながら。
水槽の話もなんか納得出来た。そこでしか生きれないと思うわな。実際にはある程度年齢行くと狭い世界で生きてる人のが多いやろけど、若いうちはね、なんとでもなるかな〜。
朝葉さんの母親に病気を打ち明けるシーン、親が子どもにがっかりなんてしないという言葉が印象に残った😀
悩みある3人の学生が保健室の先生、朝葉の弟など周りの人に助けられながら悩みが多少でもなくなっていったので良かった😎
つらい時には逃げたり、距離をとらないと精神崩壊しちゃうからなあ。
ハッピーエンドで良かった😎自転車のシーンも良かったね。青春って感じで。
自分には刺さった映画かな。
全世代の人が共感できるところのある作品
かつて自分も通ってきた道を思い出しました。と同時に、聖や朝葉と同世代の子をもつ親としても考えさせられました。
あのころ生きていた狭い世界での、決断、選択はとても勇気のいること。
感情の揺れ動きや、表情がすごく繊細に描かれていて、共感出来ることが多かったです。
朝葉がお母さんと本当の意味でわかりあえた瞬間はとくに涙がとまりませんでした。
悩む朝葉に寄り添う聖の、そっけないようで芯の強い優しいところに見ているこちらも癒されました。
どの世代の人もすっと心に入って来る、素晴らしい作品。
青春映画の名篇‼️
ポスタービジュアルを見て若者向けのアイドル映画かと思ってたら、素晴らしい青春映画の名篇だった‼️バスケット部での人間関係から失顔症になってしまったヒロインの朝葉、失顔症の友人との関係に悩む聖、失顔症のため水泳を諦め妹とギクシャクしてる月加‼️そんな三人を軸にした成長物語が思春期特有のみずみずしさの中に描かれていてホントに微笑ましい‼️主役の三人の存在感も素晴らしく、月加の「私、水泳に未練はない」というセリフや、朝葉の「バスケが好きだから部活を辞めます」というセリフのカタルシスも痛快ですね‼️
青空
キラキラ青春ものかな?というくらいの認識であらすじを見たら思春期の葛藤が一種の症状になって現れるといった感じのもので気になったので鑑賞。
特典はミニカードでした。
しっかりと重みのあるストーリーで、学生生活ならではのもどかしさがリアルに近い感じで"青春期失顔症"という症状になっており、学校での大事な居場所や大切な人だったりが事細かに描かれており、今作の登場人物のような経験はありませんが、どこか心に抱えているであろう葛藤には強く共感できました。
抱えるものが多すぎて自分の顔が見えなくなってしまった朝葉が、様々な登場人物と心を通わせていくのと同時に自分の殻を破っていくといった王道な成長ストーリーになっていたのもとても良かったです。
聖がとっても良い子で、無愛想ながらも影ながら朝葉を助けてくれますし、色んな相談を受けてくれたり、幼馴染が同じ症状になった時の対応を反省して、それを活かした対応をしたりと、見た目だけで不良扱いするのは本当にもったいないくらい良い子で素敵でした。
同じ保健室に通ってる中条さんも青春期失顔症を抱えており、自分に正直になれないコンプレックスが強く出ている子ですが、とっても明るく振る舞っており、朝葉の良き理解者になってくれたのもとても良かったです。
保健室の先生も優しく包み込んでくれるような方で、この人たちが朝葉の近くにいて本当に良かったなと思わせるくらいには空気が柔らかかったです。
今作はバスケ部の顧問がどこの時代の人ですか?ってくらい悪い方の熱血漢で、すぐ怒鳴るわ、すぐ集めたがるわ、即刻判断して次に移行するわで、なんで教師になれたの?ってくらいの頭の回転力の無さに首を傾げながらイライラが募りました。
同じ部員たちも妙に責任をなすりつけだったりで上辺だけの関係性ってのが気持ち悪さを感じましたし、親友ポジの子もあっさり輪の中に入るために裏切ったりと、こんな部活早めに抜け出すのが正解なのでは?ってくらいのマジキチの大集合でした。
怒りに任せて全員突き刺しても良いんじゃない?ってくらいにはフラストレーションが溜まりました笑
フラストレーションが溜まったからこそ最後の展開は中々良いなと思いました。
このバスケ部に不満がある、自分が自分らしくあるためにこの部活を辞めるという自身の選択をしっかり言葉にして叩きつけているのは朝葉の成長が感じられて嬉しかったです。
終盤の展開もそれぞれの悩みに対してのアンサーを出すといった感じで、どの選択も一歩踏み出すものになっていて、それでいてみんな爽やかな表情をしているのもこれまた美しかったです。
恋愛ものでも友情ものでも感じられない、独特な青春を感じられる作品になっていました。
ちょっとしたその後も含めて思わずニヤけちゃう、そんな青春映画でした。
鑑賞日 6/18
鑑賞時間 17:55〜19:40
「軌道修正」は「逃げ」ではない、人生をよりよく生きるための「選択」!
「人間関係に悩む高校生が自分を見つめ直し、徐々に立ち直っていく」
端的に要約すると、こんな陳腐な粗筋になってしまうけど、実際には様々な魅力や美しさ、共感があり、素直に観てよかったと思った。
この映画の主人公の一人は、人間関係に思い悩んだ末に軌道修正を決断し、これを「逃げ」とする非難に対して「これは選択だ」と言い切る。
その清々しさ、潔さ、力強さにはっとさせられた。
様々な場面で軌道修正を迫られる場面に遭遇するのは高校生だけではない、というか、大人の方がずっと多いだろう。
そんな時、後ろめたさや自責の念に苛まれることも少なくないと思うが、それは、自分の人生をよりよく生きるための「選択」。
この映画は、この一言をいうために作られたといっても過言でないと思ったし、年代に関係なく心に刺さる言葉だろう。
この映画のもう一つの魅力は映像の美しさで、特に様々な形で映し出される「水」(海、プール、水槽)の透明感のある美しさには目を奪われた。
相模湾を背景にした湯河原の風景も、青春期の煌めきを象徴するかのように美しかった。
主演の二人は、現役のアイドルと元アイドルということで、どのくらい演技できるのかと若干不安を持って見始めたが、なかなかどうして、感情の微妙な動きを自然に表現しており、好感を持てた。
最初はそれほど期待してなかったけど観てよかったし、人にもお勧めしたい映画だった。
とってもニヤニヤできました
冒頭で朝葉がシュートを外す前に、パスでシュートアシストしてるカットあるのがイイ
そこを認めずに課題だけを指摘する顧問のトンチンカン感が増す。顧問は分かりやすく嫌な奴のキャラ造形だから普通に敵役に見えるし
自室で鏡を見る努力した後のカットで、鏡が机に立てかけてあるのが少し映るようにしてあって、日常の中に回復の兆しを感じられて安堵した。
部員に詰められてる時と、バスケを嫌いになるのは悔しいと吐露する時の表情イイネ
中条さんと妹さんが2人で抱き合って、「何で濡れてるの?」って言われちゃうの良かった
普通に気になるだろうし、ホッコリもする
「バスケを嫌いになりたくないから、この部活を辞めます」は、なかなかエグいセリフだと思う😅
この部活の環境に不満があります! ってのを部員全員に叩きつけてる
聖が祈に「ウザっ」って言う時の声の作り方が、嬉しそうで良かったなあ☺️
お悩み相談部はサラッと映すだけで、本編には影響がないけど原作勢にも配慮した感じで良き。
最後にほっぺたにクリームが付いていないって事を認識できた朝葉は、症状がほとんど快復しているって解釈でいいのかな☺️
失顔症の表現は安っぽ過ぎるかなあ
無料アプリでも出来るようなボカシ加工みたい……輪郭部分だけを処理してるから浮いちゃって見えるのかな?
途中からあまり鏡に写った失顔症(ボカシ)を映さないようにしてたのは良かった。
あんまりあのボカシが映ってるとギャグみたいになっちゃうだろうってのは原作読んだ時から気になってたし
保健の先生が顧問に言い放った「ここはアナタの水槽じゃない」「一人ひとりに顔がある」のセリフは、あの人には伝わらないと思う。
顧問に対してじゃなく、観客に向けた言葉だよなあって感じちゃって、少しメタな気分になりました
映画化に際して脚本で少し変えてる部分もあったけど違和感なく観られた。
原作でお気に入りだった常磐先輩が出てこなかったのは残念だけど、中途半端に出すよりは良いと思う。複雑な役回りだし
杏里が部室で朝葉に対して「八方美人〜」って発言するときに葛藤を滲ませた表情をするのは、映画内での彼女の立ち位置をハッキリさせるのに効果的だったなぁ
原作では割と本心として朝葉を嘲ってる感じがしたし
後味がとてもいい作品
キラキラの恋愛学園モノではありません
実際中学生と関わることがありますが、他者と違うことを頑なに嫌がる傾向があります
自分を押し殺して周りに合わせる子どもたちを見ているので、この作品を見て本当に考えさせられました
保険の先生がバスケ部顧問に強く言い放つシーン、原作ではもっと的確なセリフがあったと記憶していますがなぜ採用されなかったのか、ちょっと残念でした
最後、明確な表現ではなく日常の会話から朝葉の病状が回復していることが可愛らしく伝えられるのも良かったです そこが解決しないままではスッキリしないので…
とても後味よく優しいほっこりした気持ちで終わる作品でした
母親目線から観てもとても心打たれました
同じ年頃の娘が居ます。
朝葉ちゃんがお母さんに病気を告げるシーンでは自分が母親の立場で観る事が出来自然と涙が止まりませんでした。
私も娘に気付かないうちプレッシャーを与えてるんじゃないかと反省させられるところもありましたし、自分も学生時代朝葉ちゃんに似てる部分があり、人の為に何かをしてあげたいって思いが強かったので八方美人と思われてる時代もありました。
今でも人の為に何かをしてあげたいって気持ちは変わらず介護という職業に繋がっております。
誰にたいしても変わらず接する事が出来る。
自分では決して悪いことじゃないし自分の強みでもあると思ってます。
とても考えさせられる作品ですので幅広い年代に観て頂きたいです!
主演の佐藤新さんと渡邉美穂さんの演技がとても自然体で作品に入り込みやすいのも見どころです。
「頼まれると断れない」問題は、社会人になっても起こる。仕事でもプライベートでも起きる。まあしょうがないな (^^)。渡辺美穂バスケうめえー、ナィッシュ~。
冒頭、渡辺美穂さんのドリブルが上手くて、バスケ部っぽいと思ったらバスケ経験者だった。
「もうこのまま青春バスケ映画でいいじゃん」と思ったが、モチロンそーはいかない。
まあ、そういうわけで、朝葉(渡辺美穂さん)は断りたくても断れないし、その他もろもろ言いたくても言えなくて、スゲーカワイソーである。
かといって誰かに頼ることもしない、というか頼ることが苦手である。頼った相手の負担になったり、心配をかけるのではないかと思って言えないのだと思われる。
バスケ部メンバーに味方がいない感じが誇張して描かれているので、見てる方はイライラがつのる。
バスケ部の中に1人だけ朝葉と親しい子がいるのだが、この子に「朝葉って八方美人だから」なんてセリフを脚本が言わせる(又は原作が言わせる)ものだから、バスケ部に朝葉の居場所がなくなる。
ますますもって追い詰められる朝葉。ヒエー何てこったい。
もう、こうなりゃ誰かが気がついて助け船を出すのを待つっきゃないというパターンである。
ここで、金髪の同級生男子と、保健のセンセと、同じ症状の後輩女子が登場 \(^^)/
これで朝葉の問題も解決に向かい、映画のエンディングへ向かって一直線にゴー ♪ヽ(´▽`)/
と思いきや、金髪クンは水泳部の友達と過去にトラブルがあり、後輩女子も妹とギスギスしてて、物語は一筋縄にはいかない。
で、このあと細かくはよく覚えてないんだが、とにかく朝葉、金髪クン、後輩女子の3人とも、一応問題が解決して、とりあえずハッピーエンドじゃなかったかな。
えっと、マジよく覚えてない。どんな風に解決したんだっけな? (^^)。
朝葉はバスケ部に復帰したんだっけ?まあよい。
社会人になっても起きる全世代に共通した「頼まれると断れない」 問題を扱った映画なのであった。
ちなみに僕フツーに断るので、朝葉には同情するが共感はない (  ̄▽ ̄)
自分ごとのように感じられる人は、誰かの症状を緩和できる人なのかもしれません
2025.6.17 イオンシネマ京都桂川
2025年の日本映画(105分、G)
原作は丸井とまとの同名漫画
青年期失顔症に悩まされる女子高生を描いた青春映画
監督は鯨岡弘識
脚本は三浦希紗
物語の舞台は、日本のどこかにある平明高校
バスケ部に在籍している間宮朝葉(渡邉美穂)は、チームの中心として顧問の桑野(水橋研二)から絶大な信頼を得ていた
チームメイトも朝葉を通じて顧問に要望を出させるなど、そう言ったことも朝葉は断ることはなかった
彼女には母・葉子(戸田菜穂)と仲の悪い兄・夕利(濱田龍臣)がいて、朝葉はそのことを気にしていた
ある日のこと、朝葉は部員のみんなの言葉を伝えるために顧問の元へ向かった
だが、ストレスが極限まで達し、ふと廊下の鏡を見ると、自分の顔が見えないことに気づく
動揺してスマホを鏡に投げつけた朝葉は、そのまま廊下に倒れ込んでしまった
偶然そこに通りかかったクラスメイトの朝比奈(佐藤新)に助けられた朝葉は、そのまま保健室に連れてこられ、雨村先生(瀬戸朝香)に介抱されることになった
朝葉は体調を取り戻し、顧問のもとに向かうものの、顧問は「みんなで話し合う機会を持とう」と言い出す
そして、みんなの前で自分の気持ちを話すように言われた朝葉だったが、突如火災報知器が鳴り響き、辺りは騒然となって、それどころではなくなってしまったのである
映画は、青年期失顔症という架空の病気を題材にしているが、いわゆるストレス過多による認識機能の低下をわかりやすく表現したものになっていた
崩壊をそこまで恐怖っぽくビジュアル化はしていないが、想像で補うことはできる
冒頭から「人は水槽の中の魚のようだ」という例え話がモノローグで登場し、それがラストにも語られていく
人に気を使ったり、人が吐く悪意などを餌にして生きているという表現があり、それを摂りすぎた故に発症しているという感じになっていた
また、周囲に知られたくないという気持ちも症状を悪化させていて、自分自身を見失っている状況というものを可視化している
映画では、そんな病気に苛まれる人々を描いていて、これらの根源となるのが「悩むを打ち明けられない」というものだった
ラストでは、朝葉を中心として「お悩み相談室」というものが開設され、そこに集まる悩みに答えていく様子が描かれていた
若者の悩みはたくさんあるが、言語化できるものとできないものがある
目に見えるものもあれば見えないものがあるのだが、それらが引き起こす症状は多岐にわたる
なので、自分の顔が認識できなくなるという病気があっても不思議ではなく、見えないのではなく違って見えるというのは日常でも起こり得ることだろう
そもそも、人が見ている自分の顔は鏡で見るそれとは真逆なので、写真で見る自分の顔との違和感を感じると思う
それに対して、そんなもんだよねと流せる人もいれば流せない人もいて、そこに過剰に反応してしまうことでこの症状は起こるとも言える
朝葉の場合は、人によく見られたいとか役に立ちたいという願望がありながら、それに甘えてくる無自覚な悪意というものをもわかりながらも飲み込んでいく部分がある
それを分かった上で毒を取り込みすぎたと認識していて、その限界値が「大好きだったバスケを嫌いにさせてしまう」ほどに強力になっていく
そう言ったものからの解放が起こるのは、自己認識と行動でしかなく、顧問に対して「バスケを嫌いにならないために部活動をやめる」と宣言するのは強烈なカウンターだったように思えた
いずれにせよ、恋愛要素ゼロの青春映画で、主演のファン向けのムービーのように思う
そのファン層の年齢層はわからないが、何事もなく通過した後の大人には刺さらない映画のように思えた
この世代の子どもを持つ親、関わりを持つ職業だと、見えなかったものが見えるかもしれないが、そうではない距離感の人にはわかりにくい
自分の過去を掘り起こす映画でもあるので、何か自分に嫌なことがあって、体調を崩してしまったことがある人ならば、その時のことを思い出すのではないだろうか
個人的には中学校時代に原因不明の腹痛に見舞われた時期があって、どんな検査しても何も見つからず、意味があったのかわからない電気治療までしたことがあるのだが、その時の状況と似ているように思う
それは一過性で済んでいたのは引き摺らない性格だったからで、自分自身も朝葉のようになっていたかもしれないと思うと他人事ではないのだな、と思う
誰しも起こり得ることだし、年齢も問わないと思うので、自分の心の苦しみが体のどこかに出ていないかのチェックは怠らない方が良いのではないだろうか
女子集団のプロトコルを全肯定
日本の女の人は小学校高学年ぐらいから高校出るくらいまで(人によってはその後もずっと)暗黙の行動様式みたいなのを叩き込まれるよね。
その暗黙の諸々にがんじがらめにされるがために、本当の自分が分からなくなる事象を「青年期失顔症」として表したのが面白いね。
青年期失顔症を発症してしまった主人公が、どうにかしてそれを克服しようというのがメインストーリーなの。
主人公はどうしようもなく困ってしまって、それを救うのはやっぱりヒーローだね。クラスメイトの金髪のイケメン。
イケメンが保健室の先生の知り合いで、同じく失顔症になやむ後輩もいて、みんなで少しずつ進んでいく。
光が見えそうで、良かったというところで、終わるの。
主人公が所属するバスケ部が悪役っぽく描かれるんだけど、ここは、少し引っ掛かりがあったな。
バスケ部顧問が「さあ、みんな、言いたいことを言い合え」ってやるんだけど、すると保健室の先生がやってきて「あなたにはガッカリです」と顧問をボコボコにして帰るんだよね。
「顧問わかってねえな」「これだから熱血かぶれのバカ教師は……」って感じになってるの。
さて、言いたいことを言い合えたら問題は解決しそうだけど、それは暗黙の行動様式では許されないよね。だから大変なんじゃんというところだけど。
でもその暗黙の行動様式が素晴らしいもので、「言いたいことを言い合え」ってのは駄目なことなのかなってのは気になった。
「そんなこと分かってるよ。分かってるけど……」ということで「そうだよね」と寄り添う作品になってました。
主人公が決断する「バスケを好きでいたいから、部を辞めます」もすごいね。
「女バスのアホどもざまあみろ」という感じだけど、これ言われた方はキツイよ。
顧問は泣くね。さすがに、そんなこと言わせたくてやってたわけじゃない。
しかし「わかってない」し「熱血かぶれのバカ教師」だから、こう言われちゃうの。
「言いたいことを言い合え」なんて正論言ったら駄目ってことか。そう思うと恐ろしいなこの作品世界。
役者さんは新井美羽が良かったよ。
【”一人一人には個性と顔がある。”今作は、学校という小さな水槽で頑張って泳いでいる魚たちに無用なプレッシャーを掛けない大切さを描いた、大人社会でも通用する優しき心理療法映画である。】
ー 「青春ゲシュタルト崩壊」って、マア重いタイトルを付けたもんだなあ、と思いながら劇場へ。ー
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・で、内容は前半は若者達の、学校内で周囲に気を使い生きる姿と、真面目で責任感が強すぎるために”青春期失顔症”になってしまった、女子高生マミヤ(渡邉美穂)の姿と、何故か彼女を気遣う金髪のチョイ、チャラいアサヒナ(佐藤新)との関係性を軸に描かれていく。
・マミヤが所属するバスケのコーチが、悪気はないのだろうけれど、昭和の様なコーチ振りで、マミヤはその期待に応えようと、ギリギリまで頑張って、結果、”青春期失顔症”になってしまうシーンは、辛かったな。
■けれども、この作品は、保険医のアマムラ先生(久しぶりの瀬戸朝香さん。ほぼ同期っす。嬉しいっす。)を筆頭に、まるで心療内科の先生の様な登場人物(マミヤのお兄ちゃんもそうね。)に助けられるんだよなあ。ホッとするんだよなあ。
あのね。今作は舞台が高校だけど、これ企業でも数年前から起きている事なんだ。だから、それまでは一緒に働く仲間達にしょっちゅう”頑張れ!”とか”二日間くらい寝なくても、人間死なない!”とか、無理を言って来たのだが、最近そういう言葉は、自ら禁じている。
そう、当たり前だけれども、人間には一人一人に顔があり、個性がある。だから、イーロン・マスクみたいに、週80H働いても大丈夫な、強メンタル&タフネスさを持つ人もいるし、そうではない人も、当然いる。
だから、一律に”頑張れ”って、言ってはイケナイんだよね。
<今作は、真面目で、責任感があるが故に”青春期失顔症”になってしまった、女子高生マミヤが、理解ある周囲の保険医のアマムラ先生や、お兄ちゃん。そして、過去に親友でライバルの水泳選手に”頑張れ!”と何度も言ってしまったが故に、悔いを抱えるアサヒナ君との交流により、笑顔を取り戻し、自分の進む道を自らの意志で選べるようになった姿を描いた、学校という小さな水槽で頑張って泳いでいる魚たちに無用なプレッシャーを掛けない大切さを描いた、大人社会でも通用する優しき心理療法映画なのである。>
迷いながら見つける自分の道
普段から風景や感情描写の美しい映画が好き。
この青春ゲシュタルト崩壊は、青く冷たそうな夜のプールのシーンが特に綺麗でした。だからこそ、そのプールにこっそり忍び込むシーンがもう少し丁寧に描かれていたらよかったなぁって思い、もし私だったらどんなふうに演出したかなぁなんて不遜にも考えたりしました。
堤防から飛び込んでしまうシーンと、その後堰を切ったように2人の女の子が泣くシーン、戸惑う男の子、そしてそれぞれが 自分の歩む方向を見つけていくところが、とても勇気づけられます。心の中をさらけ出してすっきりすることで、次の道が見えてくるよね!って思いました。
共感度100%の青春映画です!
顧問の先生に散々逃げだと言われ続けて何も言えなくなっていた朝葉が初めて人前で本音を出せた場面のセリフ。「これは選択です。」退部届けを出した後の朝葉のセリフが印象的。この一言にこの映画で言いたかったことが全て詰まってる気がして、スパーンと気持ちよく腑に落ちた瞬間でした。舞台挨拶で渡邉美穂さんが一番印象に残ったセリフとしてあげていました。
朝葉は友達を失う代わりに、人の痛みをわかってくれる聖を手に入れた。そして本音を隠して自分を偽ることから解放されて、本当にいい選択をしたのだと思う。
感情をあまり出さない聖の苛立つ姿が印象的でした。夜のプールでバシャーンと水面を叩くシーン。1テイクで撮ったと言うこのシーンの見事な飛沫が佐藤新くん一番のお気に入りとして舞台挨拶であげていました。
聖のツンデレ振りが最強でした。聖は朝葉を助けようと中々にいろいろ動くのですが、あの知的でクールな感じが押し付けがましくなく、優しさとして映るのだと思いました。時々見せるあの笑顔はどうしても不良には見えない、金髪にもちゃんと理由があったのですね。まだ金髪になる前の聖と今の聖との違いも見所です。祈と聖の水泳シーンも迫力ありました。普段の新くんからは想像できない大きな背中、肉体美も美しかったです。
元気いっぱいで明るいイメージの渡邉美穂さんの言い淀んだような内に溜め込むような演技が素晴らしかった。だんだんと表情を取り戻していく姿と、朝葉と聖の距離感がどんどん縮まっていくのも見所です。二人の距離が縮まったラストの屋上シーンや自転車の二人乗りの掛け合いは青春そのもの。
自分の青春時代の人間関係の悩みを思い出したり、親目線で自分の子供と重ねたり、世代を問わずいろんな感じ方ができる共感度100%の青春映画です!
タイトルが難解だったので。。
タイトルだけで映画鑑賞する私。
青春ゲシュタルト崩壊!
何じゃそりゃ?
気になり、早速鑑賞しに新宿に向かった。
入場の際にカード、いわゆる特典を渡され
もしや、難解な、タイトルとはうらはらに
青春時代万歳か
と思いましたが、全然違って深いお話でした。
バスケ部が他の方がコメントされているように
クソ部員の集まりでまた、顧問もひどい。
(あ、水橋さん、個人的には好き)
戸田菜穂さんママの
こどもの全てを受け入れる的発言には
母親である、自分にはくー!ときたな。
ヒジリくん、ムチャきれいな男の子だったんだけど
アイドルだったのね。。
とにかくテーマが深く
ちょっと泣いたな。
主人公ふたり、イチャイチャしないで
あまりにも自然にさわやかに
お互いをファーストネームで呼び合う
うーん!いいねー。
青春崩壊しないで構築。。
おばさん的にはアンリに
私だったら
八方美人で悪かったね!
の捨て台詞を吐くけどな
あくまでもアスハちゃんはいいムスメさんでした。
パンフレット欲しかったのにー!売り切れ!
映画そのものをゲシュタルト崩壊させている?
テーマは良いと思います。そして、恋愛要素は極力薄めて、主題を曖昧にしない展開に絞っている。
そんな好感の持てる序盤だったけれど、出演者の演技がかなり壊滅的で、面白さを強く感じられませんでした。
特に養護教諭を演じる瀬戸朝香さんとバスケ部の顧問を演じる水橋研二さんが悪い意味で序盤から印象が強かったです。各々が話の展開に重要な役割なので、観ていて辛かった。
中盤からは、ダブル主演の2人を含めて若い俳優の演技も引き摺られるように観ていられなくなりました。
お話しの展開もありきたりと言えばありきたり。
もしかしたら、この映画そのものをゲシュタルト崩壊させているというオチなのかもしれません。
もしそうであるなら、そこは褒めてあげたい。
キッショ!
あの先生、アプローチがもう・・。
テンポ悪いと言えるのかもしれませんが、一歩ずつゆーっくりと治っていく描写は悪くなかったと思う。
渡邊美穂さんって正統美少女だったんだな、あたしの!だとファニー役だったので。奥菜恵系?
自分を見失わないで‼️❓誰しも私も‼️❓
他人の顔の区別が出来ない病気はあるが、ブラピみたいに、この映画みたいに自分の顔を認識出来ない病気は有りません。多分、多人の悪意、イジメ、ハラスメントに晒されているうちに、他人の顔色を窺うあまり、自分を見失い、自分らしく生きられない、よくあることです。若い頃だけで無く、どんな時にも有ります。この映画は、凄い俳優も出てないし、凄い展開も無いけど、象徴的なメタファーを使うことで、とても印象的で、生きる糧になるような映画でした。観ながら、自分もこんな袋小路に堕ちないよう、自戒する。控えめな演技と控えめな脚本ですが、とても丁寧に造られた良作です、人間関係を良くして、より良く生きるために是非。
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