「どうにもリアリティがないのが何とも。」少年と犬 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
どうにもリアリティがないのが何とも。
今年88本目(合計1,630本目/今月(2025年3月度)22本目)。
※ 子供へのプレゼントのため「おしりたんてい」を見てからになりますが、アニメ作品は見てもレビュー対象外です。
この映画で扱われている「あること」については実際に起きた出来事をモチーフにとっているし、犬はある程度は長距離を歩くことができるとは言われますが、ここまでの長距離だとさすがになぁ…といったところです(この「あること」については、まぁ見られた方はご存じの通りですが、この作品って「実際に起きた事を出来事にしています。抵抗がある方はご遠慮ください」みたいなことって書いてありましたっけ?)。
どうしてもそこの部分、つまり、リアリティがあるのかないのか…(まぁ、原作小説があるのはわかるし、オカルト的に理解できないわけではない)というのがちょっと気になったところです(2013年だったか、滋賀の事件の件は、あれって元ネタあったんでしたっけ?) ←一応調べたが見つからず
最初のつかみどころも変というかわかりづらく、バスで熱心に星座辞典(辞典というより、(子供向け)星座大百科、といったほうが良いか)を呼んでいる女の子に、男の子かが「そんな本ばっかり読んでいて変な子~」みたいないじめというかひやかしが入るシーン、それでも読み続けるところか1幕目、あるところでバスのシーンに戻って「宇宙には黒いところ(=ダークマター)がたくさんあるの」というところから2幕目…というように、なぜか「星座辞典」というのがわかりにくいかなといったところです。
ただ、ストーリーとしては不自然な点はあるとしても全くどうにもならないわけではないので、迷ったらおすすめといったところです。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.4/事務管理と無権代理と留置権)
・ 事務管理のみは0.2、他が絡むと0.3、2つ以上絡むと0.4(固定幅)
法律上原因がなく他人のおせっかいをする行為を「事務管理」といいます。ここには飼っている犬を保護する等も含まれます。しかし管理者にはあらゆる代理権が与えられているのではないので、勝手に動物病院等に連れて行く権利まで当然与えられているわけではなく、それは単に(表見代理を満たさない限り)無権代理にしかなりません。
しかしこの点の厄介な点が、動物も民法上「物」(ぶつ)であり、治療費は「物」に関係して発生した費用であるため、「治療費を返さないなら動物も返さない」という留置権を主張可能な点が問題になってくるところです(似た概念の「同時履行の抗弁権」は、お互いに債権債務があることが前提なので、法定債権といって「勝手に発動する債権」に対してはなじみにくい)。
ただ法律上そうであっても、治療費をたてにとって動物を返せというようにせまるのは法律上はともかくも動物愛護法の観点から微妙なので、そこは何らかケアが欲しかった気がします(映画内ではこうした争いにはいかないが、勝手に(迷い猫、傷ついた犬などを)動物病院に連れて行く行為は、こうした問題を産みやすいです)。
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