配信開始日 2024年7月19日

ヤング・ウーマン・アンド・シーのレビュー・感想・評価

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4.0ヒーロという言葉の重みと深みに胸打たれる

2024年8月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

一人の若き女性スイマーが英仏海峡の横断に挑むーーーこれは1920年代の、まだこの水域を泳ぎ切った人が数人にしか過ぎない頃の物語である。当時の女性アスリートが置かれていた状況に息苦しさを感じ続けてきた彼女。第8回パリ五輪に出場するのに船内で3週間も練習なしで、男性選手の目に触れることなく、ひっそりと過ごさねばならなかったなんて本当に驚き以外の何物でもないし、鑑賞しながら本当に腹が立った。しかしそこから彼女が「泳ぎたい」という想いを胸に、女性アスリートの未来を見つめながら一つの挑戦へと踏み出していく姿は鳥肌モノ。特にラストの30分は幾度も涙せずにいられない。スイマーを押し戻し力を消耗させる波の表現などは、これまで海を舞台にした幾つかの良作を手掛けたロニング監督の経験値が光る。そして何よりもデイジー・リドリー。颯爽とした存在感と、彼女が口にするヒーローという言葉の深みに胸打たれる129分である。

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牛津厚信

5.0期待せず見たが…

2024年9月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

楽しい

幸せ

ディズニープラスの「新着」に入っていた&デイジー・リドリー主演なので、特に期待せず見た。

てっきり「サーチライト・ピクチャーズ」作品かと思ったが、「ディズニー」作品なんだな。

内容もディズニー作品。
女性の自立・自己決定を描いた作品。
こうしたフェミニズムを扱った作品は近年「ポリコレ」と批判されることも多いが、ディズニーのこうした題材は傑作アニメ「美女と野獣」でも見られたもので、ディズニーとしては「ずっと昔から一貫して扱ってきた題材」といえるので、近年、急に左傾化した、と言われるのは心外だし的外れだろう。

作品自体は、実話を元にしながら、大幅な「脚色」がされており、それにより「盛り上げ方」が上手く出来上がっている。
笑いもハラハラも、社会的主張も、ストーリーの盛り上げも、上手くまとまっていて、配信直行するのがもったいないぐらいの良作。

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みっく

4.0パリ五輪ロスの方必見

2024年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

パリ五輪が終わったいま、見るべき映画はこれだと思います。

人はなぜスポーツに魅せられるのか。
素晴らしいパフォーマンスが見たいだけでなく、垣間見えるアスリートの人生を賭したドラマが見えるからでははないか。
だから感動が生まれる。たとえ負けたとしても。

奇しくも1924年のパリ五輪も背景に入れたスポ根ドラマ。
史実に基づくと名打つかぎり、困難を乗り切り成功、ハッピーエンドてことは承知。
それでも最後までしっかり楽しませてもらいました。
スポーツ観戦後のような暖かな余韻を持ち。

ところで「ヤング・ウーマン・アンド・シー」って、「老人と海」のパロディーのような題名だけど意識してのことなのか?
トゥルーディの決して負けない執念は、猟師サンチャゴと通じるものがある。

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ピッポ

3.5日本大好きで「京都に家を買いました」と言う噂(おそらくデマ)まで流...

2024年8月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

日本大好きで「京都に家を買いました」と言う噂(おそらくデマ)まで流れるデイジー・リドリーが実在の人物の半生を演じた今作。「最後はハッピー・エンドなんだろうな」と鑑賞してたが、それでも水泳選手トゥルーディ・イーダリーを知らなかったので全部楽しめる。
見てて最後の方「自分がラジオを聴いていたら目印になりに行きたい!」と思ったのでその時の展開にモエた。
最近デイジーはバセドウ病と診断去れた事を告白。 当初は体調不良の原因について、心理スリラー映画『MAGPIE(原題)』(2024)でストレスの多い役を演じたからだと思っていたという。
早く元気になって欲しい。
そんなリドリーは、『スター・ウォーズ:ニュー・ジェダイ・オーダー』をはじめ何本かの映画が待機中で、さらに製作・主演の『時々、私は考える』(2024.7.26)も公開中。

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ナイン・わんわん

4.0希望の灯り

2024年8月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

興奮

最近フロリダ海峡180kmを泳ぎきったナイアドを見たばかりですが
こちらは女性初ドーバー海峡34km しかも若い、1920年代のお話
肌露出するから?女性は水泳なんて以ての外の時代のようで、やっと入れた女性オンリーのスイミングクラブ(なのかあれは?)も地下組織みたいだった 良い成績を残しても、オリンピックに出場しても女性だから...と待遇の悪さには呆れてしまった 女性が遠泳チャレンジなんて到底考えも及ばなかっただろうな 遠泳向きの性格があるんだろうか、なんとなく無謀というか勇気があるというか性格がナイアドさんに似ているような気がしました それまでとは打って変わって月面着陸帰還時みたいなNYのパレードはすごい人出に祝福、やはり女性のアスリート地位向上に貢献されたそう
1924年はパリオリンピック 奇しくも100年後の今年も 記念のお話しかな

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ゆう

4.0私のヒーロー

2024年7月28日
Androidアプリから投稿

夢は見るものじゃない、夢を叶える力を教えてくれる。製作にも名を連ねるデイジー・リドリー=トゥルーディ・イーダーリー!女性アスリートが歓迎されない時代に、自分で道を切り開いた不屈の開拓者精神に天晴感動。子役時代からキャラクターの出た意志の強そうな目。立ちはだかるのは、時代・社会的な現実の壁。どこへ行っても歓迎されない高い荒波・潮をアメリカンクロールで達成泳ぎ切れるのか?当時の社会通念でゴッリゴリに凝り固まった頭の船酔い無能コーチ、挙げ句あの手この手使って邪魔しようと狡い真似しやがるダサキモ男ウザすぎる胸糞くたばれ。味方のフリした身内に敵ありトゥルーディ!"やっぱり女性には無理なんだろ?"って風潮。
尻ケツ出(し)すぎな先人で変人スティーヴン・グレアムは実は最強の味方、からの脱走など、手堅い王道胸アツ展開もてんこ盛り。ガッカリからのワクワクを端的かつ効果的に見せる『裏窓』もビックリの演出最高!映画に出てくるマスコミメディアは8・9割方、ムカつく不愉快な邪魔してくる利己的な厄介者という現実(ex.『ダイ・ハード』よろしく)。普通だったらもうあきらめるだろという幾多の障壁に次ぐ障壁にはさすがに心折れそうになるけど、そこで腐って諦めないで、周囲の支えもあるからこそいつもどこかに次の一手となるような希望を見出していくさまは圧巻。男どもも少しずつ変えていく、もう一人じゃない…”常識”に打ち勝て!たとえ暗くても、心動かされた者たちの光がいざという時に道を示してくれるから家族、姉妹の愛の物語でもある。
ヨアヒム・ローニング監督のドラマらしいドラマを綴る才・作家性。由緒正しくも今の時代に見合った形で更新された、最高の反骨が格好良い歴史ドラマでタイトルがピッタリ!パリ・オリンピックシーズンに見るのにもピッタリ。わかりやすくも象徴的で人々の心を突き動かすであろう素晴らしい作品だ…と思ったらジェリー・ブラッカイマー!『パイレーツ・オブ・カリビアン最後の海賊』繋がりか。

勝手に関連作品『ナイアド』

泳げなかった。彼女は死ななかった
自分の力で勝ち取りたい "I will swim!"
朝だって夜だって楽しみはいっぱい♪
ナッツ!ナッツ!"アンダーソン"
こは女性が輝く国だと証明したい
結婚は取引の一部、女性の人生はこんなもの。何をしても勝ち目はない。彼らが求めているのはヒーローを求めていない、わきまえた女。「私のヒーローだった」
あなたのおかげで両親が泳いでいいって、兄に勝った
どうせ勝ち目はないでしょ?ホットドッグは勝ち取った
可能だと思う?失敗したら連中は女性たちをプールから追い出す
3週間、練習させなかったせいよ!
ここにはいられない、同じ生き方はできない
その勇気は誰譲りかしらね?母さんよ
「アザラシがついてきた」追ってきたのよ
ここは命懸けの男たちが集う場所だ、一体何の権利で女がここにいる?女が海峡横断なんて!
一人で闘ってるんだと気づいた、我々と闘おう
娘に薬を?誇りに思うべきだ
せっかく来たし、英国を見たい
お金がなくたって楽しみはいっぱい♪
何が正しいかは自分で決める
聞け、彼女は泳ぐ気かと?
赤クラゲだ!泳ぐしかない
負けず嫌いな子よ、桟橋一周
失敗を願ってるだろ、でなきゃあんたの名前は歴史に残る、海峡横断にも指導にも失敗した男
Take my daughter out!! 船は浅瀬に入れないからお前を守ってやれない
学校の時間よ、あんたは泳いでないでしょ
入国には旅券がないと
My coatch right with me.

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とぽとぽ

3.5海とアメリカン・ドリーム

2024年7月20日
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鑑賞方法:VOD

デイジー・リドリー主演「ヤング・ウーマン・アンド・シー」障害や抑圧を乗り越え、女性初の英仏海峡横断遠泳に成功した女性の物語。夢と挫折と再起、家族愛と師弟愛と友情の王道アメリカンドリームな作品でちょっとお腹いっぱいだなーと思いながらもハラハラドキドキして最後はやはり涙。

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ピンボール