野生の島のロズのレビュー・感想・評価
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ほぼ完ぺきな寓話
物語、映像、画面構成、ロケ地(笑)、アニメの演技、吹替の声優、音楽。すべてが高レベルで出来上がっていてとても満足感が高い作品でした。とにかく絵がきれいだし動物たちの動きもカメラワークも素晴らしい。熟成したCG技術とシンプルながら客を飽きさせないストーリーの融合。吹替も綾瀬はるかはもちろん、鈴木福がとてもうまい。さらになぜか起用のいとうまい子教授も良かった。後半の大規模戦闘とそれに起因する山火事、工場での戦闘がロズの行動から巻き起こされている点が気になったのと、戦闘後の時間経過が年単位かとおもったら月単位だったところかな。ただそれらは些細なことで、アクロス・ザ・スパイダーバース同様、どこをとっても絵になる映像と音楽を堪能できました。
良くも悪くもひたすら子ども向け
いい点は画面が綺麗で子ども連れでも安心して見れる内容であること。
しかし、本作は今まで数多の映画が描いて来た種族が違っても友情は成り立つや家族になれるというのが物語のテーマのようだが、見せ方にワクワク感がなくずっと薄っペらいままの展開。メインキャラ達は様々な場面に遭遇しているようでいて危機が迫っているようなスリリングさがなく絶対みんな助かるだろうの雰囲気しかなかった。
1つにはロズがすぐ動物語を習得して動物とコミュニケーションが取れるようになり一体だけ残されたロボットの孤独感や疎外感はなく(一応モンスターとは呼ばれていたが能力が桁違いなのでそこは仕方ない)誰とも特段の行き違いは起こらない。ガン(鳥)の自立の為の葛藤も日常生活の範囲内なのでハラハラせずすぐ仲直り。
そのままでは起伏がないので最後はお定まりの人間を悪者にした勧善懲悪展開のアクションシーンを付け足している。人間側のロボットは悪そうな雰囲気で出て来るが、行方不明だったロボットの回収やそこで影響を受けたらしい鳥の捕獲は普通に行われる事で特段非難される事でもない。
全てが擦られ過ぎた題材を捻りもなく並べただけで感動を呼ぶ売れ線を過不足なく入れたと思っているようにしか見えなかった。
この手の物語を初めて見る小学生くらいなら物語の入門用としてはいいかもしれない。
野生のしまで生きる未来型ロボット
動物と人間のために作られた未来型、補助ロボットが、事故で野生動物の島で、目覚めます
未来型ロボットは、都市型ロボットだけど、素晴らしい適応能力で、野生の島でも動物たちと苦労しながら、関係を築きます
雁の巣を壊してしまい、1つ残った卵を大切に、育てます、その雛は孵化し、ロボットを親だと思いますが、雁の赤ちゃんを自立させるために、ロボットの奮闘が始まります、自分で餌を取る、泳げる、飛べるようになる
越冬しないと行けないので、しっかり飛べるようなるまで、ロボットも雁の赤ちゃんも頑張ります。
ロボットは、雁を1人前にして、ロボットの製造会社に戻るはずでしたが、色々あって、自然界の動物VS未来型ロボットとの戦いになりますが、ロボットは自然界に残って動物たちのために立ち上がります
今や、ロボットは、私たちの生活に欠かせない物となっていますが、この先、未来はどうなるのか、少し考えさせられる映画でした
でも、感動的なお話なので、少しウルウルしてしまいました。
Dream Worksは、良い映画を創りますね
お決まりのハッピーエンドではないが、親子で安心して観れる
いつもは字幕版だけど、小学校の娘ということもあり、アニメーション(CG)なのでまぁいいかと思い吹替で鑑賞。
すぐにロズが綾瀬はるかと分かるくらい分かりやすかったですが、その他の俳優は分かりませんでした。
ロボット役、ハマってたと思います。
ロボットと野生動物という組み合わせ、エンディングが予想できず、ユニバーサルなので、アンハッピーはないよね、とは思いながら、最後まで楽しんで鑑賞できました。
無理の無いハッピーエンドで良かったです。
子供はロボットが野生動物に受け入れてもらえない序盤から泣いていましたが、楽しかったと言っていました。
動物、擬人化しない方が…
よくあるロボットが愛に目覚める話。
●動物を擬人化するのはアメリカのアニメのお家柄なんだろうが、それじゃあロボットと野生の動物が疎通する意味がないんじゃないか?視点が人間の愛に目覚めるのと変わらない。
野生と疎通することで本能としてロボットが愛に目覚めるのなら、新鮮なテーマになったかも。
●最後にバトルする意味あるかな?人と自然の対決がテーマじゃないから無理くり見せ場を作ったようにしか見えない。
人間世界から迎えが来て、帰らないといけないという心の葛藤だけで十分だし、逆にそこを掘り下げた方がテーマを深く描ける気がする。
●世界観が回収できてない。たぶん人間社会も一度滅んだのかな?だから施設で食物を生産してるだろう。人類も結構過酷な環境を生きてるとしたら、便利ロボットの存在って何?ロズの経験データを是が非でも最優先で持ち帰らないといけない理由は何?
原作読んでないからわからないけど、回収できてないバックストーリーがあるような?
油絵調の絵はきれいで良かった。
なんかラピュタのロボット兵っぽいな。。。
とか舐めててすいませんでした🥺
アニメとして滅茶苦茶面白いし画面綺麗だし、陳腐な表現になってしまいますがいい話です
予告とかで気になったら絶対行って損はないと思います
ロズと島の動物の関係構築の様子もグッときますが
チャッカリが物語の結構早い段階でキラリに思い入れを持っているようなのも良いです
サンダーボルト先生とかクビナガとかちゃんとした大人がロズに理解があるのも良かったです🤗
吹雪の中、島の動物たちを助けに巣に来たロズに動物たちはビックリしてましたがピンクシッポのお母さんだけは子供たちに「もう、大丈夫よ!」と声をかけるのもロズへの信頼が感じられてよかった🤩
得体のしれないよそ者でも相手に誠実に接していればけものフレンズたちは応えてくれるのだ!🎒🐈
細かいことを言うと
最初の方のロズの行動理念を見てこのプログラム作った人はいい奴そうだな、と思ったんですが後半のタコ型は物語の都合上とはいえ言動が悪役ムーヴ過ぎる気がしました。
お前もAIなのにずいぶん感じ悪いな!
この映画に限った話でもないですが、AIが自我を持つ系の話は「急に自我強っ!」ってなる話が多いように思います😌デトロイトとか
それとキラリが小さい体だから小回りが利いて旋回とか急降下が得意というのはわかりますが、そうしたらそれについていくのは普通の大きさの仲間には難しいということになるから作戦として駄目なのでは?とか考えてしまいました
あと熊君🐻そうはいっても熊君🐻春になったら食べるよね
まぁそんなのをひっくるめても凄くいい映画でした!
さっきオフィシャルサイトを見たら文部科学省選定作品と書いてありましたが
私も選定します!🤗映画館でウォッチ!
よくできたハートウォーミングストーリーで気持ちよく感動。背景となるSF設定、デザイン、自然の美しい描写が素晴らしい が、どうしても宮崎アニメのロボット兵を思い出す。
無人島に漂着した最新型アシスト・ロボットのロズは、島の動物たちと出会い、一羽のガンの雛を育てることで母親の心が芽生える。
当初予告編からは、自然の中にいる手足が柔軟に曲がる背の高い宮崎アニメのロボット兵のイメージを拡大すると出来そうな話と思っていましたが、美しい自然を舞台に繰り広げられるハートウォーミングストーリーがとっても良かった。
声優陣も好演。
個人的には、冒頭から、動物たちが人間の言葉で話すのはアニメのお約束ですが、本作では漂着したロボットが周囲の動物たちの鳴き声の長年のデータ蓄積から、その言葉を解析して理解したことで、そこから動物たちが人間の言葉で話し出すという展開が斬新で実に面白い。
また、渡り鳥が渡った先の光景を見てびっくり!
舞台は、どこかの惑星の話かと思っていたら、なんと地球の話だったというのが驚きでした。
(皆さんはどうだったのでしょう?)
詳細は語られない部分も含め、SF的世界観から細かい設定も良くできていて面白い。話の展開は自然で大人の目線では予定調和的かもしれないが、納得がいかないような嫌な部分が無く、気持ちよく感動できました。
母子愛の姿、これはコレで良かったと思う!
寒過ぎるじゃあ~りませんか。
最強寒波到来で猛吹雪!
僅かな晴れ間をぬって急いで劇場へ。
今日は「野生の島のロズ」を見たんだわさ。
このチラシ最初見た時、
あれ??? 天空の城ラピュタのロボット兵やんかぁ。
そう思った方多かったと思う。
それに野生の島。まるでラピュタの城で最後に動いていたロボットの
その後の話なのかと 見る前のイメ-ジは膨らんでました。
日本語CVは 綾瀬はるかさん。
声のト-ンがまるで TVドラマ”義母と娘のブルース”を想いだす。
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人間をサポートする専用プログラムの最新型アシストロボット。
このロボットを購入された所へ配送運搬する途中に運搬船が無人島の海岸に墜落してしまった。6体のロボットが無人島の海岸で砕けてしまった、ただ1体を除いては。無事だったロボットは野生の森を彷徨うが異質な姿と思考にて当然動物達からは警戒され攻撃され追われてしまう。その追われる途中で雁の親鳥と巣とを倒木で潰してしまった。巣に唯一残されて無事だった雁卵をご主人様と思い持ち帰るロボット。それは卵を狙った狐チャッカリから守る為でもあった。
やがて卵が割れて、顔を覗かす雛。最初に見たロボットを母だと信じてついて行く。無人島の動物達とその世界を学習し適応しようとするロボット。
雁雛の母の使命を果たそうと必死になり、食事、泳ぎ、飛ぶ そして渡り鳥として
立派に旅立たせる~ この異質な母子に果たして愛は芽生えるのか。
アシストロボットが野生化して運命を全うする奇想天外な話展開。
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ラピュタロボット似と野生の島と鳥の母になるという
動物版義母むすの先入観が先立ってしまって
どうも最初は馴染めない。
でも、この必死に雛の母になろうと頑張るロズに
何故だか少しづつ親近感が沸いてくるのも確か。
全部、生きる術を教えるのかと思ったが、飛ぶ事だけはワシ(先生)にお願いして
何とか飛べる様にするあたりは ロボットにも出来ない事があることを物語っている。
そして、渡り鳥として故郷の島を旅立つ時の別れの場面は
親が子を見送る目線と重なり ちょっと感動し涙ですね。
そこはとっても良かったでしょうか。
その後、動物達とふれあい、冬の極寒猛吹雪の場面では皆を助けて
ド-ムの家で越冬を。すっかり皆と打ち解けるロズ。
彼等の仲間として認められる所はよかったと思いますね。
異国へ独り旅してやって来て
その国で無事に周囲に認められて暮らしていける~
そんなロボット人生でしょうかね。
しかし、ロボット製造会社が回収信号を獲てロズを回収しに来る。
動物達が一致団結でロズを守る。雁のキラリが回収船に突入し
母を取り戻す。”母さん”って言って ロズの元へ行くところが
ちょっと涙ですかね。
最後にロズは元のアシストロボットとして戻り、
農場で働くことに。
しかし、決して消える事のない記憶(愛)を獲て。
時々そこの場所へ来る キラリ。
顔を寄せ合う母子の姿がそこにあった・・・。
奇想天外で、ラピュタ島のその後展開の方が良いんじゃ?って思ってもいたが、
見終えて これはコレで良いかなと思う様に。
近い将来、あと20年もすれば確実にAiロボットが人間社会を席巻してると思う。
介護に、子育てアシストに、工場労働、自動運転、事務仕事、危険な現場労働 等々。
決してこの映画が異質とは思えないかな。
マシンが感情心を必ずゲットしてくるだろうと そう思う。
興味ある方は、
是非 劇場へ。
プログラムを超えてゆけ‼️
「ウォーリー」や「アイアン・ジャイアント」と同じく、また一本、ロボット・アニメーションの名作の誕生ですね‼️無人島に流れ着いたアシスタント・ロボットのロズが、生まれたばかりのひな鳥にママと思われたことから、島の動物たちを巻き込んでの子育てが始まる・・・‼️まずはロズのビジュアル‼️ウォーリーと「天空の城 ラピュタ」のラピュタ兵を合体させたようなビジュアル‼️後半のちょっと草に覆われたビジュアルはまんまラピュタ兵‼️確信犯ですね‼️そしてひな鳥の "キラリ" が仲間たちと翔び立つシーンの飛翔感、躍動感は、アンナ・パキンが出演していた「グース」を思わせる‼️ロズを回収するため、同類のロボットたちが飛行船でやって来るシーンは、「E.T.」などのスピルバーグ作品へのオマージュですね‼️ロズが島の環境、動物たちの習性を一生懸命学習するシーン、キラリを育てるうちにロズのプログラムに感情が芽生えるシーンはわれわれ「ターミネーター2」世代にはグサリと刺さります‼️キラリに空の飛び方を一生懸命教えるシーンなんかホント微笑ましい‼️そして普段は弱肉強食の世界に生きる動物たちが、寒さという自然の脅威のためにロズの家で共に暮らすシークエンス、ロズを回収しようとするロボット軍団vsロズ率いる島の動物たちのアクションシーンは、われわれ人間社会の隠喩として表現されているようで、奥が深ーいドラマだと痛感させられました‼️ディズニーやピクサーに負けず劣らず、ドリーム・ワークスのアニメーションのレベルもヒジョーに高い‼️その後、ロズは島に戻ってキラリら動物たちと暮らせるんでしょうか⁉️
王道のストーリー
不慮の事故で野生の島にやってきたお手伝いロボット。
最初は異物として動物たちに受け入れてもらえなかった。
ある時、親を亡くした雁の卵を拾う。
雁を育てるうちに心が無いはずのロボット(ロズ)に情が生まれる。
冬に向けて育てるロズ。秋になり離れる雁のキラリ。
寒波が訪れ動物たちは凍死寸前、心情が芽生えたロズは動物たちを助ける。
次は逆にロズが元いた場所に帰されてしまう。
助けられた動物たちはロズを助けることに。そこには育てたキラリの姿も...
とまぁ別れや協力が幾度となく訪れ感動を詰め込んだ作品でした。
ロズとキラリの成長、絆物語
観た感想は感動して泣けました。
ロズは、ロボットだから、心が無いので、最初はキラリ(鳥の雛)を思いやる事が、出来なかったが。。。キラリの母親代わりをやって行く中で、キラリを思いやる優しい心が自然と芽生えてきて、その情景に胸が打たれました🥹
二人とも、1人ぼっち、血は繋がらなくとも、心の絆は強固なものだよ🥹🌈✨
皆さん、是非、映画館でロズとキラリの成長、絆物語、大冒険を観て下さいね🌈✨オススメ👑します。
追伸。。。日本語吹替版を観たのですが。。。
最後、NiziUの「Always♫」聞きたかった(><)かからなかった。。。
予告は超えなかったけど良かった
予告を見て勝手に想像していたストーリーとは異なっていたけどいい意味での意外性があって最後までハラハラドキドキと楽しめた
一番の驚きはさらりと弱肉強食を描き、時には仲間の死を描き
臭いものに蓋をしがちな子供向けのファンタジーにしなかったこと
もちろん十分ファンタジーなんですが、現実の厳しさや野生の道理が描かれていて
今の子供たちがこういう映画をみるような時代になったことに
時の流れを感じてしまった・・・
予告で想像してたロボットにだんだん感情が芽生え別れが訪れるみたいな筋とは別のところでところどころ涙腺が緩みそうになったのはいろいろ経験した大人だからでしょうか?
いろんな目線でいろんな立場の人がたくさん共感できると思います
ラストだけでなく、冒頭からまたあらゆるシーンでグっとこぼれる涙
予告で泣きそうになった人はハンカチを忘れないように
【”大好きなママ。”孵化したガンの雛に対し母性愛に目覚めたアシストロボが島の動物達と助け合い雛を育てる愛と友情の物語。マニュアルに頼らずに生きる事の大切さを考えさせられる作品でもある。】
■ロズは、人間をサポートするプログラムを組み込まれたアシストロボット。配送中の事故で野生動物しかいない島に漂着した彼女は、誰かからの指示を求めて彷徨う。
その時に、ガンの卵を発見し孵化した雛に”ママ”と呼ばれた事から、独りボッチの嫌われ者のキツネ、チャッカリやオポッサムのピンクシッポ達と、キラリと名付けた雛をマニュアルが無いままに、懸命に育て始める。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・ロズが、キラリを育てる過程でチャッカリやピンクシッポたちの協力を得て行く過程で、島の動物達が、何だかんだと言ってもロズと仲良くなり、助ける姿が良い。
・その中でロズ自身も、マニュアルだけではなく心という存在を知って行く様が上手く描かれている。
ロズは心によりキラリを想い、キラリはロズを慕う姿。
・キラリも、両親も無く独りぼっちな中で、クビナガが率いるガンの群れに馴染むコミュニケーション能力を養って行くのである。
ー この物語は、ロズとキラリの共依存による成長物語でもあるのである。-
・ロズを回収に来る感情を持たない回収ロボットの不気味さと、心を持ったロズとの対比の描き方も巧いと思う。
・一方、厳しい寒さに襲われる島の動物達が、ロズとキラリが住んでいたゲルの様な住居に集まるシーンも、最初は”食べられる側”と”食べる側”で大混乱になるが、チャッカリや熊のゾーンのお陰で、皆が寒さを耐えるシーンや、山火事が起きた時に皆が馬鹿にしていた大木を只管齧って倒そうとしているパドラーを認め、斃れた大木が川に横倒しになり、溢れた水流で消されるシーンなどは、仲間と協力する大切さを描いたシーンだろうなと思ったな。
<ロズが回収ロボットによりロボット製造工場に回収される時に、クビナガが率いるガンの群れ(もちろん、成長したキラリもいる)が救出に向かうシーンなどは、ナカナカでありました。
今作は、孵化したガンの雛に対し母性愛に目覚めた最新型アシストロボが島の動物達と助け合い雛を育てる、愛と友情の物語であり、マニュアルに頼らずに生きる生き方を考えさせる作品でもあるのかな、と思った作品である。>
その心はプログラムじゃない
2001年度のアカデミー賞で新設された長編アニメ映画賞を、ピクサー『モンスターズ・インク』を抑えて受賞したドリームワークス『シュレック』。
しかしその後は『カンフー・パンダ』も『ヒックとドラゴン』もノミネート止まり。受賞はディズニー/ピクサーの土壇場。宮崎駿も2度受賞。
興行の面でもヒット作ある傍ら、振るわなかった作品も多い。日本未公開作も多く、ディズニー/ピクサーはまだしもイルミネーション・スタジオにも大きく差を付けられた感が。
とは言え、このまま尻すぼみではない。個人的にはまあまあだったが『ボス・ベイビー』は大ヒット。『バッドガイズ』は快作!
好調を取り戻し始めた所に、決定打とも言える本作。
興行では『インサイド・ヘッド2』に及ばなかったものの、全米で昨秋堅実なヒット。(現在もロングラン)
特筆すべきは批評面。大絶賛。当初有力視されてた『インサイド・ヘッド2』を抑え、来るアカデミー長編アニメ映画賞の最有力。ドリームワークス、23年ぶりとなる悲願の2度目の受賞に王手。
これは見たいなぁと、待たされ待たされ数ヶ月。
ドリームワークス・アニメーションのお気に入りは『ヒックとドラゴン』だったが、それに匹敵する新たな名作誕生…。
話はシンプル。特別目新しいものではないが、それをエモーショナルに実に巧く魅せている。
だけど本作はやっぱり、キツネのチャッカリのお話のように見た方がいい。
むか~しむかし、ある島に、家族を亡くした独りぼっちの雛鳥がいました。
雛鳥は空のお星さまに願いました。新しいママが欲しい、と。
お星さまの上で、新しいママは願いを聞いていました。もっとよく聞こうとして、落っこちてきました。
こうして雛鳥の元にやって来たのです。
その新しいママとは…
ロボットでした。
実際の経緯はお話とはちょっと違う。
何処から来たのか。大海原の小さな島で偶然にも起動した一体のロボット。
ハイテク企業“ユニバーサル・ダイナミクス社”が人間の生活をアシストするようプログラムされた高性能万能ロボット。製品名は“ロッザム7134”。
どうやら無人輸送機が嵐の影響で島に墜落。他の同型ロッザムは壊れた中、唯一壊れずに済んだようだが…
人間の命令を求めて島をさ迷う。が、ここは人間など住んでいない無人島。
住んでいるのは多種多様な野生の動物たち。言葉も分からない。
翻訳。言葉が通じるようになっても、島の動物たちは“怪物”と恐れる。
時には襲撃も。あちこち損傷や故障。
ある日、崖から落ちる。そこで見つけたのは…
雁の卵。キツネから守り、やがて卵から雛が孵る。
雛鳥は“ママ”と思い込む。
プログラムに無い事態に対処出来ずにいたが、渡りの時までを“仕事”として。
雛鳥を“キラリ”と名付け、製品名をろくに言えないキラリからは略して“ロズ”と呼ばせるように。
ロボットのママ=ロズと雁の雛=キラリの、無人島で育まれる不思議な“親子”のカタチ…。
最初はプログラム=仕事の一環として。
が、次第に人間の居ない島で順応していくアシストロボット。
自我が目覚めていく。
母性も溢れていく。
ロボットにそんな感情…なんてそれこそアップデートされていない旧い考え。ロボットに感情が芽生えちゃいけないなんて誰が決めた? だったら『ドラえもん』は成り立たない。
映画には様々なタイプのロボットが登場してきたが、これまた新しいタイプ。我々はこのロズから教えられる事、学ぶ事は多い。
そんなロズの元ですくすく成長したキラリ。言動がロボット風だけど、元気に素直に。
たった一羽だけだったら過酷でもある大自然のこの島で生きてこられなかっただろう。風変わりでも守り育ててくれた存在がいたからこそ。
だが、それが周囲との隔たりにも。
“怪物”に育てられたと島の動物たちから奇異の眼差し。身体も同種の雁より小さく、のけ者。
自分たちと違う者は差別偏見の対象。我々の世界を見ているようだ。
島の動物たちも個性的。
オポッサムの母ピンクシッポと子供たち。彼女から子育てが仕事じゃないと教えられた。
大木を伐る事に執着するビーバー、島で最も恐れられているグリズリーベア…。森の中にも空にも近海にも生命が満ち溢れている。
中でもナイスキャラは、キラリがまだ卵の時狙おうとしたキツネのチャッカリ。彼もまた島の嫌われ者で、ひねくれ皮肉屋。が、機転が利く。
ひょんな事から一体と一羽と一緒に暮らすように。このバランスが絶妙。
怪物、のけ者、嫌われ者。周囲から孤立しながらも、彼らが織り成す擬似家族の姿が温かい。
私たち人間がそうであるように、家族は支え合うだけじゃなく、時に確執やすれ違いも。
ある時キラリは、自分の本当の家族が死んだ理由を知ってしまう。
ロズが崖から落ちた時、そこにあった巣や卵を潰してしまった。そう、ロズが…。
ロズは罪悪感や責任から唯一残ったキラリを育てたのかもしれない。でもそれだって、確かな“感情”である。
が、キラリは反発。ロズが本当の家族を殺した。育ててくれたのは“責務”だったんだ。
食べ方や泳ぎ方を教え、後は飛ぶ事だけ。キラリはまだ上手く飛べない。
折しも渡りの季節が近い。それまでには…。そんな矢先の溝。
ロズは決意する。飛び方を教える。それが今の私に出来る事。それが終わったら…。
この時のロズは頭=プログラムではなく、身体の別の場所で動くようになっていた。そこは空っぽの筈だが、目には見えない“何か”が…。
雁たちの長老クビナガも助言。キラリには見込みがある。飛び立った後、面倒見てくれる事を約束。
(オリジナルではビル・ナイだが、吹替ではベテラン声優の千葉繁氏が担当。『北斗の拳』などでオーバーハイテンションで知られる千葉氏だが、抑えた声で賢者の風格。どうしても追記しておきたかった)
飛び方をマスター。渡りに間に合った。
旅立ち、別れの時。
訓練でまた絆回復したように思えたが、まだ何かを残して…。
個人的にここで終わりでも良かった。
旅立つ者、残る者。打ち明けられなかった事は、次戻ってきた時に。
ヒットもしたし、原作もシリーズ化されてるし、次作で。
だけど、このままじゃちょっと物足りない。
双方のその後と本当の気持ちを伝えるまでしっかりと。
飛び立った雁たち。
途中、ある場所で休憩。
そこは…。ユニバーサル・ダイナミクス社の敷地内。
ロズと同型のロボットに驚くキラリ。
忍び込んだ雁たちを、社の人間たちは追い払おうとロボットたちに排除命令。
皆が危険…!
クビナガに託され、キラリが先導して脱出を図る。
その頃島では…
役目を終えたロズは、本社へ回収信号を送る。
が、すぐ取り止める。
キラリが戻ってきて、この溢れる思いを伝えるまで。
島を大寒浜が襲う。
ロズはチャッカリと協力して島の動物全員を救出する。
冬の間も暖が取れるロズたちが暮らしていた家で冬籠りする事になるが、弱肉強食の世界の動物たちはここでも争い。
チャッカリが一喝。生き延びたきゃ共存しろ。
嫌われ者の最もな言い分。皆で寄り添い合って…。
エネルギーを使い果たしたロズ。冬の間はエネルギー源の太陽光も届かない。
活動を停止…。
長かった冬がようやく去り、春が来た。
島に再び緑と太陽の光が…。
ロズも再起動。
そこへ、雁たちも帰ってくる。
キラリの姿が。
あの窮地を脱し、仲間たちから頼れる存在に。残念ながらクビナガは…。
自分の居場所を見つけたキラリ。
それを見届けたロズは思いは伝えず、静かに去ろうとする。
キラリも思いを伝えようとロズを探すが…。
そこへ、巨大な飛行物体。ユニバーサル・ダイナミクスの回収機。
中から現れた異様なロボット“ヴォントラ”の指示に従うが、その本当の目的は…。
このまま本当の思いを伝えられず、永遠の別れになってしまうのか…?
オリジナルでロズを担当したルピタ・ニョンゴの声の演技が絶賛されてるようだが、綾瀬はるかの吹替も悪くない。
キラリ=鈴木福も真っ直ぐに。チャッカリ=柄本佑はさすが声でも巧演。
ロボットと動物たちが織り成す交流がメインだが、島自体ももう一つの主役。
過酷でもあるが、豊かな自然と緑に包まれた皆の“故郷”。雄大で、神秘的で、美しい。
ロズたちが暮らす家も素敵。ロズ、私にも作って~!
『となりのトトロ』からも影響受けたというクリス・サンダース監督。
『リロ&スティッチ』『ヒックとドラゴン』などで異なる種同士の絆を描いてきた監督。また一つ到達点。
ハートフルなファンタジーってだけじゃなく、凝ったSFやロボットやアクション要素もあり、童心くすぐる。
ロズの貴重なデータを回収しようとするヴォントラ率いるロボットたちと、ロズやキラリやチャッカリや島の動物たちの闘い。
クライマックスのアクションはなかなか迫力あり。
ハヤブサのサンダーボルトの言葉にしびれた。ここが故郷だと言ってやれ。
プログラムなんかじゃない。私のこの心に従って。
島の皆との絆、親子の絆。
私は“ワイルド・ロボット”!
このまま島で暮らせばまたユニバーサル・ダイナミクスが来て、皆を脅かす。
皆を守る為に、ロズが決断したのは…。
それも皆を思ってこそ。
本来居るべき場所に戻ったロズ。
気付けば渡りの季節がやって来た。
忍び込んで目の前に現れたのは…。
再会。ここからまた親子の愛のカタチが紡がれていくーーー。
綾瀬はるか様が声をあててらしたので見に行きました。
またもや幸運にも、完成披露試写会の応募に当選し、生の綾瀬はるか様のご尊顔を拝む事が出来ました。
本当にありがとうございます。
さて映画ですが、綾瀬はるか様が声優をなさっているロボットと、鳥との友情?愛情?の物語です。
今回は見て良かったと思いました。
綾瀬はるか様のお声をずっと聞かせていただいたこともそうですが、素人目ではありますが、映像作品として細かい描写や演出など素晴らしいものだと思いました。
無機質でプログラムされた事しかできないロズに心が生まれた瞬間に感動しました。
私はおじさんですけど、思わず涙が出そうになってしまいました。
難解でエンディングの先の話は見る方の想像にお任せしますみたいな意味不明なロボットアニメなどではなく、シンプルな内容で小さな子供が見ても純粋に楽しめる映画だと思います。
家族連れで安心して行ける映画だと思います。
ぎぼむす、リボルバー・リリーと続き、母親を演じてきた綾瀬はるか様に母性を感じてきました。
この先綾瀬はるか様には本当に幸せになっていただきたい。
将来本当の母親になっても、この映画のように自分の子供を愛してやまないと信じています。
あらゆるものを
飛び越えた愛が、2人の(?)間と動物達の間にはありましたね。ロズが再びあの島に戻って行けると良いですね。
島の動物があれだけ仲良くなると、強い物ほど餌が無くなるから大変な気がします。
途中、泣いてる子がいました、、、
終盤強制連行されて電源切れたロズにキラリが肩に乗って語りかけるシーン、しゃくり泣く女の子?の声が聞こえてきて、、、ああいう効果音は反則だなあ!と思いながら笑終わった後も立てない感じでしたね。お母さんに寄りかかってました。いいサプライズ!
近隣のシネマ、殆ど吹替なんですよね。字幕が良かったのにぃ!どうせ有名俳優使っての宣伝キャスティングなんでしょっ!とか思ってたけど、結構吹替ハマってた。
確かに合成音声って女性の声多いし、綾瀬はるかの感情を控えたセリフ回しはいかにもロボット的(あ、デスってないですよ笑)
キラリの飛ぶを助けるシーンなんかは、決してオーバーアクションではないけど「一生懸命・純粋」さが伝わってくる。んー、観客が勝手にそう感じてしまうのかも。
だんだんロズに「感情」が芽生えていく「ような」展開も自然でいいね。ラストシーンもほんのり感が良かった。泣く子が出るんだもの、★5でいいよね。
ただ、満点ではないかも。冒頭の流れは少し長いかな?場面転換の速さと軽いキャラ紹介だけになってたのは飽きる。あと、これはどうでもいいことだけど、みんなあんなにフレンドリーになったら、肉食獣はどうすんだろうって心配になる。生態系壊すよね笑ってこういう発想が子どもの夢を壊すんだよね笑ごめんなさい笑
2025年劇場鑑賞8作品目
やはり日本以外のアニメは苦手でした。
試写会で見ました。
日本以外のアニメ映画を見るのは何十年ぶりでした。
正直、オープニングの海とか背景がリアルなのにロボットや動物たちが人が書いたものっていう感じがちょっと違和感で慣れるまでに時間が掛かりました。
それに「笑わせようとしてると感じるけど、全く笑えない…」(アメリカンジョークっぽい感じ)という所が随所にあったり、狐をずる賢い、つまり英語圏での昔からの印象で描かれていて、全世界向けではなく、まさに英語圏向け映画という感じに・・・
また、このAI全盛時代に、ロボットの思考が鉄腕アトムの前、つまり鉄腕アトムのように人間みたいに考える所にはたどり着けないロボットという表現が「今なぜクラシック ロボットの話?」と感じてしまいます。
また、ちょっとストーリー流れが単純で、「いや、もう少し裏付けとか、深みとかないとおかしいだろ!」と突っ込みたくなってしまいます。
ちなみに、アメリカ映画全般がそうだと感じているのではありません。
実写のアメリカ映画… 、例えばX-MANのシリーズは好きですが、全世界向けでないとか、ストーリーが単純とか、裏付けや深みが無いとか感じたことはありません。
悪いところばかり書いてしまいましたが、映像のクオリティは流石の一言でした。
個人的には、あまり好きにはなれませんでしたが、アメリカのアニメに良い印象を持っている、小さな子供がいるファミリーで見るのには向いているんじゃないかと思います。
KISS THE SKY
ありがたいことに今年1発目の試写会。
楽しみにしていた1本だったのでワクワクしていましたが、全編ワクワクがノンストップの大傑作でした。
遭難したロズというロボットが仕事をするために無人島でてんやわんやする模様から機械らしさと動物の言葉を理解するために学習モードに入る利己的な部分を見せたりと早い段階でロズのキャラクター性を見せてくれる演出が抜群にうまかったです。
最初はのけものだったロズがチャッカリと出会い、キラリを育て、島の動物たちと交流を深めていく中で巻き起こるピンチに立ち向かっていく王道なストーリーながら、ロボットと動物という不思議な組み合わせから発動する熱いストーリーは目が離せませんでした。
終盤の展開なんか疾走感マシマシで手に汗握る展開、動物たちが一丸となって個性を敵にぶつけていく感じなんかもう迸りました。
終盤の展開は寂しさがありつつも、さよならだけでは済まさせない涙ちょちょぎれな展開が待っていて鳥肌立ちまくりでした。
キャラクターも各々の個性が光っており、畜生とも取れる行動を繰り返すロズの暴れっぷりに最初は笑い、仕事としてキラリの子育てをし始めてからは親のような感じで接していきながらもプログラムに沿うのでやっぱ
畜生だったりと面白い描写は絶えず続きました。
親と子としての喧嘩をしたりなどなどちゃんと親子だなと思う描写が多かったですし、ロボットよろしくパーツ一つ一つを用いた派手なアクションだったり、学習能力によって他の動物の動きをコピーしたりと、ロボットらしいロボットなのにフランクな一面もあるときたもんですから一挙手一投足楽しくて仕方なかったです。
捻くれ者に見えたチャッカリがどんどん仲間想いになっていくところだったり、飄々とツッコミを入れたりと立ち回り方がとっても魅力的で、最後の方なんかもう抱きしめたくなるくらいキュートでした。
親と離れ離れになってしまった雁のキラリもロズを母親と思いながら成長し、成長した後ロズが母ではないと知り怒ったり、その中で強くならなければと高く飛び立つ様子は胸を熱くさせてくれましたし、擬似親子ものとしてもキラリの勇敢さが良さを加えてくれていたなと思いました。
その他の動物たちも個性を活かしたアクションたっぷり、弱肉強食の世界を余すことなく描いているのもあって残酷な部分もありつつ、それでも熱さを秘めた展開をやってくれるのでどの動物たちも応援していました。
個人的には「バッドガイズ」以降のドリームワークスはアメコミ調のスピード感をアニメに落とし込んで独自のアニメーションを作り上げていると思うのですが、今作ではそれが更にパワーアップしており、壮大な島の自然の美しさ、キャラクターの悲喜交々とした表情、アクションでの躍動感、決める絵をバチっと決める良さもあり映画館で堪能できて幸せなアニメーションでした。
「FLY!!」を彷彿とさせる渡り鳥たちが空を飛ぶ様子も美しく、渡り鳥がドリームワークスのアニメーションの核になっていくのかなと思うと不思議なワクワクが止まりません。
吹替陣もバッチリだったなと思いました。
綾瀬はるかさんのロズがバッチリハマっていて、機械的だけどどこか感情豊かなところだったり、おとぼけ方だったり、ロズに感情移入しやすい通りやすい声だったのもあって本当に聞きやすかったです。
柄本佑さんのチャッカリもいつもの佑さんの声とはまた違うお調子者な感じがしてとても好きでした。
福くんのキラリも子供っぽさと大人の間みたいな声がキラリにぴったりでした。
アニメーションでしかできない、そんな感動体験をずっとやってくれるドリームワークスには感謝しかないです。
是非とも公開したら観に行ってほしい1本ですし、公開されたら劇場に足を運ぼうと思います。
鑑賞日 1/21
鑑賞時間 18:30〜20:20
座席 B-3
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