野生の島のロズのレビュー・感想・評価
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「ノアの箱船」という命題
印象として、様々な命題に答えを出そうとする、そんな映画だったと思う。愛とは何か、親の務めを果たすには、どうして眠れない子供は愛のあるお伽話を求めるのか。このお伽話のくだりがとても面白かった。もちろん、この映画の語りは一つの答えでしか無いのかもしれないけれど。そんな幾多の問題をロボットというゼロ視点から見つめる、そういう映画であったと思います。
特に寒波が島を襲うエピソード。あれのテーマはやはり「ノアの箱舟」なんでしょうか。正直、聖書の「ノアの箱舟」の話はフィクションでしかないと思うので、あれは「教え」ではなく「命題」なんじゃないかと思います。つまり、「お互い争い合う仲間同士、災難をどう乗り越えるのか」。映画の寒波同様、聖書で語られる神の粛正の大洪水にノアが箱舟を作って動物達を集めたけれど、この映画と同様に大混乱が起こったとも想像出来る。じゃあ、どうするのか。互いに争い合わず、一時休戦するしかない、というのが、この映画で出された答えではないかな、と。あるいは、今も地球上で相争い合う我々に突きつけられた命題とも云えるのかも。
ともあれ、そんな堅苦しい話は抜きに、CGアニメ映画として非常に愉快で面白かったです。ロボットの挙動に日本のディズニーCGアニメ「Fireball」を彷彿とさせるけど、同じスタッフが加わったりしたのかな。発想を裏切る体幹の挙動は、2足歩行の効率化を極めた結果なんだろうか。手首が離れて動き回るのは「アダムス・ファミリー」の発想だけど、気味悪さはなく、可愛らしくも面白い。動きも良いけど、チャッカリの演技もずる賢くも面白く、そして友情に熱い。
ロボットの成長ぶりも面白い。途中、同じく遭難したロボットの残骸との比較で成長ぶりが図られるのは良いシーンでした。でも、終盤で登場したメンテナンスのロボット?って、なんであんなにイヤらしく機械学習されてるんだろうw
挿入歌が好きです。「空にキスできるかもしれない」という一句にシビれた。無数の雁と一緒に両腕を広げて羽ばたいて見せるロボットの姿にジンときた。短めの上映時間の中、胸に来るシーンが無数にある。子供向けアニメに見せて充実した内容だったと私は想います。
多様性のロボット
ロボットを主人公に据えて多様性をしっかり導き出した物語としてる点は素晴らしい。
いまの社会の多様性を表立って謳うのではなく、誰かが誰かの為の行為の尊さを謳うあたり社会における欠如した部分を弱肉強食の自然界に置き換え、敵視されやすい狐を使うあたり見た目で判断するのではなく、その行動により良し悪しを謳うあたり憎らしい演出で良かった。
字幕版good
字幕版を鑑賞。
ロズの声優のルピタ・ニョンゴの声色が素晴らしい。
前半は自然と動物わちゃわちゃのディズニー風味。
キラリは可愛いくて愛らしくて守りたくて見ているだけで泣ける。
後半は自然の世界にシリアスSFや敵、戦いの要素も加わり
同じ作品とは思えないほど印象が一変。
観るものを飽きさせない。
ロズ、キラリ、キツネのセリフが非常に印象的だった。
何回も見返したかったが字幕版の上映が少なく残念。
作者からのメッセージ
動物たちが生きていくために、備わっているプログラム(本能)に抗うというシーンは凄く印象的だった。人間のために作られた人工のロボットが、野生動物と接し野生のロボットとなる。そしてプログラムに抗う思考を身につける。これは、生きていくためには変わっていかないといけないという、作者からのメッセージだと受け取った。
子供も大人も号泣
子供に観たいとせがまれており、いよいよ上映が終わりそうなので、さして気乗りしないまま慌てて鑑賞してきました。
前情報を一切入れずに観たのですが、ロボットが子育て(鳥のヒナですが)をする話だとは知らず。
幼児期、思春期、さらにその先の親離れまで描いており、中盤ですでに涙腺崩壊の大号泣。
こんなの、子育て中の親なら絶対に泣いちゃいますよ。
心がないはずのロボットが子育てを通じて心の在り方、ひいては命の尊さを学び、他者(この映画では野生動物)の命をも尊ぶようになる、というのが大きなテーマだと私はとらえました。
他にも、多様性を認めあう、自分の限界に挑戦する、というのもあったかな。
多様性の部分ですが、私にはロズのロボットらしい異質なキャラクターに発達障害(高機能自閉症)的なものを投影しながら観ていたのですが、観る人によっては移民や人種差別問題におきかえられるかもしれません。
テーマだけ取り出せば映画版のドラえもんにありそうな話ですが、人間が一切登場せず、野生動物とロボットというのが目新しかったです。
あとはとにかく、映像と音楽が素晴らしかったので、映画館の大画面で観て本当によかった。
文科省選定映画にしてほしかったです。
動物たちはなぜ戦ったのか
人間に奉仕するために作られたロボット「ロズ」と、最初に見た動く者を親として認識する「刷り込み」の習性のせいでロボットを親として認識してしまった雁の雛、「キラリ」のお話です。
本来ロボットには性別も感情もないはずですが、このロボットはだんだん「母性」に目覚めてしまいます。声が綾瀬はるかさんですので、まるで『義母と娘のブルース』ロボット版です。献身的な母親ロボットの姿に涙を誘われます。成長したキラリは母ロボットの元を離れ、群れの一員として渡りに参加し飛び立っていきます。
前半は「母性」の物語です。キラリが孤児になった理由を誤魔化すために、物語の力が使われました。
寒い冬がやって来ます。ロズはボロボロになりながらも島中の動物たちを温かい家の中へと引きずり込みます。動物たちが凍死するのを防ぐための献身的な働きです。動物たちが異質なロズを「自分たちの守り神」のような存在として受け入れる重要な場面です。ただし、ホントの野生の動物達は越冬能力がありますのでこんな努力は全く不必要であり、非常に作為的なシーンです。
雁の群れのリーダーであるクビナガはリーダーの座をキラリに譲ります。悪いロボットの銃口がキラリを狙うと、キラリを守るために自分から銃口に身をさらし討ち死にします。小柄なキラリを「変わっている」という理由で次期リーダーに抜擢したのも、そのキラリを守るために命を捨てたのも、全く作為的です。
ロズを回収するために島にやって来たロボット軍団を相手に、動物たちは一致団結して戦います。なぜ彼らは命の危険も顧みずに戦ったのでしょうか。大切な存在であるロズを敵の手から守るために動物たちは自己犠牲も厭いません。
輸送船に捕らわれたロズを助けるために、キラリと仲間の雁たちは大挙して輸送船に襲いかかります。なぜ彼らは命の危険も顧みずに戦ったのでしょうか。リーダーのキラリの指示に盲目的に従ったのでしょう。なぜだか小さな雁たちが零戦のように見えてしまいました。
後半は「自己犠牲」の物語です。自由で自分勝手で自己本位的だった動物たちは、いつの間にか勇敢で自己犠牲を厭わない盲目的な戦士の集団に変質してしまいました。
一体本作はなんの話で、テーマは何だったのでしょうか。
映画のタイトルは「野生の島のロズ」、原作小説は「The Wild Robot」ですが、本作は野生もロボットも描いていません。動物もロボットも感情を持ち、言葉でコミュニケーションを取り、火を使い、物語を語り合います。見た目は違いますが、これは明らかに人間の話であるのが分かります。
島の動物たちは、前近代の人間の部族社会のメタファーでしょう。動物たちは死にますがロズは永久に死にません。彼らにとってロズは「神様」となり、神様と仲間を守るために彼らは侵略者に対して勇敢に戦いを挑み、戦争が起こりました。
鑑賞中、本作の映像、音楽、声、物語に激しく情動を刺激され、何度も涙を拭いました。今こうして冷静に振り返ってみると、涙の理由は「献身的な母性」と「集団のために死をも厭わない自己犠牲」の2つの要素にあり、われわれ人類はこの2つに極めて弱いことが分かります。
この映画を「人間の情動を刺激するための壮大な実験」として見ると、大成功なのではないでしょうか。映画や物語の天才の手にかかると、凡人に涙を流させることも自己犠牲を払わせることも、容易いことなのかも知れません。
ホモ・サピエンスである私たちは「物語、フィクション、虚構、嘘」を駆使することで絆を深め合い、集団を維持し、敵と戦って来ました。そんなことをするのはホモ・サピエンスだけであり、種が絶滅するまでそれは変わらないのでしょう。
自分なりに感じた、この作品のメッセージ
この映画は、単なるロボットの成長譚ではなく、ロボットと動物たちが互いに学び合いながら成長していく話だ。
人を助けるために作られたロボット・ロズは優しさの象徴として描かれ、一方で、動物たちは生きるために狡猾であり、時には他の生き物を犠牲にする厳しい現実を象徴している。
動物たちはロズから支え合うことの大切さを学び、ロズは動物たちから生き抜くための知恵や、ときには嘘をつくこと、敵との戦い方を学んでいく。
原題は「The Wild Robot」であるが、ロズが野生を学ぶのと同時に、動物たちも優しさによって生き抜く方法をロズから学んでいく。
最も印象に残ったのは、キツネのフィンクがロズを引き留めようとするシーンだ。
彼の「Who what if I need to tell you something, and you're not here?(もし伝えたいことがあるのに君がいなかったら?)」という、今にも泣き出しそうな彼らしくない台詞から、彼がロズをどれだけ大切に想っているかが痛いほど伝わってくる。
この場面の、行かないで欲しいという、すがるような気持ちが伝わる演技は見事という他ない。
アクションシーンの演出も素晴らしく、さすがドリームワークスといった仕上がりだった。
アニメーションならではのダイナミックな動きが心地よく、特に『バッドガイズ』や『ペンギンズ』が好きな人にはたまらないだろう。
この作品では人間がほとんど登場せず、森の中で物語が進む前半では、これが未来の話なのか、どれほどファンタジー要素がある世界なのかもよく分からない。
中盤、ゴールデンゲートブリッジが海に沈んでいる一瞬の映像が、この世界が遠い未来であり、環境破壊が進んだ地球であることを暗示している。
ただのファンタジーではなく、現実と地続きの未来かもしれない——長々とした説明ではなく、一瞬の情景で想像力を掻き立てる演出も見事だった。
人間臭くていじらしい
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お手伝いロボのロズ。配送中に事故で孤島に流れ着く。
当然、主人も見つからないし、何も仕事を与えられない。
で迷走するうち高所から落下、雁の一家を殺してしまう。
唯一無事だった卵からキラリが孵り、母と思われる。
別の動物の進言で、キラリの教育を仕事と認識するロズ。
嫌われ者の狐も成り行き上これを手伝ってくれて、
体が小さかったキラリは何とか飛べるようになった。
雁の群れからは異端として相手にされなかったが、
雁のボスが仲間に入れてくれて、越冬のため旅立つ。
その途中で偶然、ロズの生まれた島の工場で休憩する。
でも侵入者としてロズの同型ロボから激しい攻撃を受ける。
ボスはキラリに位を譲り、自らオトリとなって死亡。
キラリは群れを無事に導き、リーダーとして認められる。
一方、島では異常に厳しい冬が来て動物が全滅しかけてた。
それをロズが救い、暖かい部屋に火を焚いて迎え入れる。
こうしてロズも島の動物達から受け入れられる。
やがてキラリが帰還した。
同じ頃、ロズの場所を見つけた会社が回収に来る。
かなり強引な手段で攻撃的な回収だった。
動物達は命がけで戦い、ロズは助け出される。
でも会社が再度来ることは間違いない。
島の動物の安全のため、ロズは自ら回収される。
記憶は消されることになるが、心は消えないと誓った。
そして翌年、キラリがまた工場を訪れると、ロズがいた。
やはり心は失っておらず、感動の再会となった。
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子供用作品かも?と危惧してたけど、見に行って良かった。
中盤まで、ロズが子育てとかしてる頃は割と退屈した。
でも最後の方は感動して涙が止まらんかった。
ドラえもん映画でもいつも思うことやが、
やはり強大な敵が現れ、みんなが力を合わせて立ち向かう、
そういうシーンになって来ると、やっぱり感動するんよな。
人間にせよ動物にせよ遺伝子は利己的なものやから、
他人のためにそこまで尽くすなんて現実にはないけどな。
心の濁った大人ほど、馬鹿げてると感じるだろう。
でもそういう子供だましなら、おれは歓迎やな。
そもそも心なんてないはずのロボットだけに、
愛のある行動がいじらしい、そんな感覚やったな。
ロズってなんか聞き覚えのある声やなと思ってたが、
綾瀬はるかやなって途中で分かったわ。
そうなってからは、ロズが綾瀬にしか見えんくなった。
だから心がないようには到底見えんくなったのもあるw
正しい子育て正しい愛情
吹替版を観ましたが、ロズの声が綾瀬はるかなので、どうも「ぎぼむす」で脳内変換されてしまい。
亜希子さん、自身の感情を出すのが苦手で、忠実に「仕事」をする優秀なロボットみたいだが、血の繋がらない我が子に「正しい」愛を注ぎ続けて母性と愛情を獲得したように、ロズも心配性で親バカな母親になった。
「正しい」というのは、親の仕事というのは本来、子供が厳しい世の中で生存していけるように生き抜く術を教え込むことで、それが親の愛といわれるものでは。
人間の親は、食わせて世話を焼くことは重視するが、「生き抜くすべを教える」はおろそかにしがちなよう。学歴つけるのも生き抜く術のひとつかもだが、良い学校に入ったところでそれだけが目的だと人生生き抜けません。少なくとも私の周囲では、母親が子供にべったりの過保護、または甘やかし放題が結構いる。特に男の子を持つ母親。そして、そういう家庭って、母のワンオペ育児で、父の影が薄いことが多いです。
そういうのは、本当に我が子のことを思っているのではなく、自分を満足させるための育児になっちゃってるからなんだろうと思っています。子供への愛ではなく、自己愛でしょう。
ロボットは目的を設定してそこに邁進するので邪念が入らなず、むしろ正しいことができる。但し、相手はイキモノなので、過程は試行錯誤、その場その場の臨機応変の対応のみ。それが上手く行ったら成功体験、でも、いつもそうとは限らない。学習を繰り返すうちに負荷が掛かりすぎてバグってしまい、それが「感情」のようなもの=母性や愛情、になって育つのではないでしょうか。(同様に、女性も生まれながらに母性を持っているわけではないのです。)
息子を社会デビューさせるのは必要と思いながらもつい、心配で手出し口出ししてしまう母と、いわゆる反抗期の息子、キラリが反抗期をちゃんと迎えたのは、ロズは良い子育てをしてきた証拠では。さらに成長した息子は、母の愛を理解して戻って来ましたよね。
また、野生の厳しさがそのまま、さらっと描かれており、弱肉強食、食物連鎖は当然で、ピンクシッポ母が話をしている間に7人いた子供が6人になっていたり、体が小さいキラリは本来生き延びられないはず、と平然と周囲に言われ続けて、渡りに耐えられなければ命を落とすだけという現実が迫っていたり。寒さから逃れるためにひとつ屋根の下にイキモノを集めたら、狩るものと狩られるものが同居することになり死に物狂いの騒動になった、まで描いて、話し合いで一時休戦にする、というのはギリギリ許せる作り事だったよう。
前半は子育て話だが、それでは終わらず、後半はヒト(文明?)との戦いパートになる。
人類の文明批判をしているように見えるが、さほど強くない。そして野生との安易な対立構造にしていない。島にやってきた宇宙船の目的はロズの回収で、侵略のためでも殲滅のためでもなく、回収できればそれで去る、両者はお互い接点は最小限、干渉せず共存しているよう。
ヒトが築いた文明も基本的に野生と同様に「自然の成り行き」と受け入れて、そこそこ共存しているのが新しいと思う。
伏線が撒かれていてきれいに回収されるのが気持ちが良い。
ユニバーサル傘下になっていたのか、なドリームワークスは、相変わらず黒めの笑いがふんだんで楽しい。
CGの立体感を持った「絵」のアニメーションが新鮮、もふもふ感がある‼️で、背景が綺麗。
動物たちの動きがそれぞれそれらしく誇張されて可愛いくて面白かった。
ラスト、ロズは素知らぬ顔で回路の奥底に隠してあるものを大事に持っており、そのために「汚染」が紛れても知らん顔できるロボットらしからぬものになっていて、キラリと再会を喜びあうのにうるっときました。
でも、2001年のHALみたいなことも過去にはあったよね、とちょっと恐ろしかったり。
優しい世界
子供に観たいと言われたので鑑賞。
めちゃくちゃ良かった…。
子供向けだと思ったらとんでもない。とても優しい作品でした。
ていうか、冒頭の動物の言葉をプログラミングしているところが地味にかわいい。
心が元気になりました
ストーリーがとてもよかったです
自分を重ね合わせることができる内容でした
感動して泣きました
こういう映画は大好きです
元気とか勇気がもらえました
登場キャクターの造形には既視感があって
斬新な印象はないですが
その分、内容がとてもよいです
昔のディズニー映画のような感動がありました
監督さんはディズニーで活躍されていた方なのですね
どうりでよい頃のディズニーっぽいわけですね
字幕版の上映がなくて
吹替版で観ました
配信されたら字幕版でも観たです
なかなか映画館に行けないのですが
今年、初めて劇場で鑑賞した作品になりました
とても満足しました
心
野生動物とロボットの真逆の世界。
キラリの巣立ちと成長がロズに心を
芽生えさせるとは。
あの途中で、キラリを息子という
セリフは印象的で感慨深い。
ビーバーや狐のキャラも素敵。
画像も綺麗で心が癒される愛の作品でした。
面白くはない
DQ7のからくり兵エピソードを、ラピュタのロボットが演じてる感じのような。野生動物のはずなのに、俗っぽくて人間みたいな考え方をする動物たち・・人間の文明とは相いれない野生動物がそれを受け入れる過程の描写があっさり過ぎた。燃え上がる火を見ても怖がらない野生動物??
あと細かい点で気になったのは、キツネや熊など最低でも雄雌で2匹いないと絶滅するのに各1匹しかいない動物が多い事。ストーリー的には本当に細かい事だろうがもうすぐ絶滅する感じがして、あの島の未来が見えない。
あと鳥類の事は守る対象にするのに、貝やハチや蟹を捕食してもそこはいいのか!という、監督の個人的な価値観を感じた。哺乳類と鳥類にだけ優しいロボットだからw
弱肉強食で生きてかないといけない野生動物に、文明の便利さの味を教え、争いをやめなさいというのは、かえってあの島を滅亡に近づける危険思想のようにも感じ・・貝や蟹なども限りがあるんだし、結局そこでまた弱肉強食の奪い合いが起きるのでは?
本来は動物から大事なことを教えられる物語のはずが、逆にロボットが人間側の価値観を動物に植え付けてる感じでね。
最初から子供向け作品と思えば気にならないとしても、メッセージ的には大人を泣かせたい感じに取れるので、そういう設定の適当さ、リアリティのなさがなんかモヤっとしました。
大好きな感じのお伽話
絆が芽生える感じにヨワイので、心に嬉しい映画でした
母性(父性)の芽生え、友情の芽生え、仲間を守りたい、自分を犠牲にしてでもという無償の愛の芽生え、嬉し過ぎてドキドキしますが、それがしかもロボットに心として宿るというお伽話の美しさというか、強いです
「私は野生のロボットです」とロズが言い放った時、ブラボー過ぎて泣きました
動物たちのキャラクターの実在感、ほんとに愉快で笑い声が出ました 命に対しての動物たちのシビアな感覚、自然や食物連鎖は受け入れるしかない現実、シビアさあっての可笑しさ、一生懸命で潔い動物たちの中に、ロボットのロズの愛が絆を結んでいくのが、尊くて満たされました。
とにかく映像が素晴らしくて、感情に没頭できたと思います!
そして綾瀬はるかさんが大好きなので満足感⤴︎⤴︎
ほのぼのとした展開の動物とロボットとの共存物語のように思えたのですが、種を超えて理解を重ねていくロポットと動物たちの心の成長を描いた物語でした。ヒューマンドラマとしても秀作。
ポスターを見て、優しさを感じる絵 との印象を持ちました。
制作会社の ” ドリームワーク・アニメーション ” の名は
聞いたことはあったのですが、観た作品が無いことに
改めて気付きました。・-・
そんなこんなで、この作品を鑑賞してみることに。
ロボットと鳥の、ほのぼの路線の作品 …かと思って
鑑賞したのですが、違ってました。・_・;; アラ
どこかの無人島(?)。海岸。波打ち際に白いハコ。
輸送用の梱包?どこかからら流れ着いたのだろうか。
その中に入っていたのは、ロボット。
寄ってきた島の動物が、クンクン匂いを嗅いだりしている
うちにスイッチポタンを押してしまった。、
起動。 …しちゃいましたよ
” ご用命 ありがとうございます ”
目の前の動物に対し、マニュアル通りのごあいさつ。あらら
当然、返事 があるハズもない。
” 私のご主人様は、どなたですか? ”
” お役に立ちます。 ご命令をどうぞ ”
手当たり次第、回りの動物に語りかけて回るこのロポット、
型番は ” ROZZUM 7134 ” (※後に愛称” ロズ ”と自認)
このアシストロボットの彼女(音声は女性)、自分に命令を
くれる相手を探し島の中を歩き回る。
だが、回りにいるのは動物だけだ。人間が居ない…。
相手にロズの言葉は伝わらず、
ロズも動物のことが分からない。
ご主人を探して動物を追いかけ、または追いかけられしている
うちに、誤って崖から転落。きゃー
その際、崖の下にあった鳥の巣を壊してしまう。がーん。
そこに居たであろう親鳥は死亡。卵も割れていて全滅…
かと思われたのだが、卵は一個だけ割れずに残っていた。ほっ
その卵を食べようとするキツネ(チャッカリ)との攻防のはて、
卵をなんとか奪還することに成功。
ほっと一安心したのも束の間、卵の殻にヒビが入り、ヒナ誕生。
しかもその生まれたばかりの幼鳥、最初に見たロポット=ロズ
を母親と思い込んでしまう。 ありゃりゃ
さあ どうすれば良いのか…。悩むロズ。
チャッカリに相談を持ちかけると、
「餌の取り方、泳ぎ方、秋までに空の飛び方を教える」
それが絶対に必要だ と、チャッカリが答える。
” 母鳥を死なせてしまった償いをしなければ… ”
義務とか償いとかいう、ロズが感じたヒナ鳥への想い。
本来のプログラムには無いはずの、「そういった何か」がロズに
生まれ、その何かは次第に大きくなっていく。
分からないことは、味方になってくれる動物たちに尋ねる。
嫌われ者だが賢いキツネ「チャッカリ」
子沢山な肝っ玉母さんは「ピンクシッポ」 (種類は何?)
そして幼鳥も「キラリ」と名付けられた。
キラリが秋には雁の群に戻り、一緒に「渡り」が出来るようにと
ロボット「ロズ」と動物たちとの生活が始まった。
◇
という、ほのぼのな感じで始まるお話でした。
当然ながら、最初は動物の言葉も心も分からないロズ。
チャッカリやピンクシッポに、子育てのことについて尋ねては
試行錯誤するうちに、自分自身が「動物らしいロポット」へと
変化していく姿がコミカルでもあり、微笑ましくもあり と
無事に「渡り」に送り出せるのかが前半のお話でした。
なのですが。 (…あれ?)
本来のロズは、家庭向けの「アシストロポット」です。
それを制作した会社があり、その会社がロズを回収しようとする
動きが、当然あるのでした。 @△@ デスヨネー
後半は、ほのぼの路線とは一味違った展開になります。
その結末は果たしてどうなるのか…。
気になる方は、ぜひ劇場へ。
人間はほぼ登場しませんが、ヒューマンドラマと言っても良い内容
の作品です。
私は、観て良かった。
満足です。 ・_・☆
◇あれこれ
■ロズを見たイメージ
第一印象が ” ラピュタに登場するロボットみたい ” でした。
キツネリスを肩の上に乗せ、花を摘むロポット。
パズーとシータの乗ってきた「カゴ」が降りた草むら。
その下にある鳥の巣の卵を壊してしまわないように と、
そっとカゴをよける姿が頭に浮かびます。
このラピュタのロポットも、本来は生き物を助けるためのロポ
ットなのかと思えたものです。
(そんなエピソードは出てきませんでしたが…)
■ロズの手
このロズの手、とても便利そうです。
手首から先が本体から離れて、独立行動できます。
すごい …けど、この機能。家庭生活をアシストする上では
どんな利用方法があるのだろう と、やや思案。
買い物に出かけ、重い荷物を抱えた状態でも、手首だけ分離して
ドアをや鍵を開けたりできる …とか? うーん。
それに、腕自体も びよーーーーん と、伸びるようです。
いいな。欲しい。
納品までの間に、使い方を考えておかねば。
(売ってないので買えませんでした☆)
■戦闘用ロポ
農業プラント(?)に進入したキラリ達を捕獲するため
動き出したロポット。攻撃力は高そうな印象。
いや「捕獲」では無く「駆除」なのかも。きゃー
「あれからは俺と同じ匂いがする」
「あれは狩る者だ」
クマがロポットをそう言い表しましたが、この戦闘用ロポット
そもそも何のためのロポット兵なのでしょう?
雁の駆除のため では無い気がします…。それに
意外に防御力は低かったような気もします。 …はて
■回収にきた飛行船
最新テクノロジーの結晶 かと思いきや,これも
ものすごく脆くなかったですか? だって ねぇ
雁の体当たりで窓にヒビは入るわ
群れのバードアタックで落とされるわ… ・_・;;
ぺらっぺらの素材で出来ているとしか思えませんでした。
※回収に来たロポットには悪役感ありました
マリオのゲッソー とか イカデビルとか 不気味な感じ。
(…結局やられ役かも ですが)
■疑問その1
最後に登場したロズは、修理されメモリーやデータをクリア
された後のロズなのでしょうか?
最期にキラリを覚えていたのは、メモリー以外の何処かにも記憶は
残っていて、キラリ本人を見たことで、消えていたキラリの事を思
い出した、とかなのでしょうか
それとも、データ吸い上げに抵抗した結果、キラリのデータだけは
ロズの中に消えずに残った、とかなのか はて
※データを取って焼却 …とかでなくて良かった・-・ほっ
■疑問その2
ロズ(達?)は、なぜあの島に流れ着いたのか。
飛行機が墜落…とか、輸送船が難破した…とか。 …はて
そもそもが、納品のための輸送だったのか。
それとも、何かを検証するためにあの島に流されたのか…。
はたまた、動物たちの管理もロポットが担うような社会にする
ためのトライアルだったとか。うーん。
ラストのその後が気になります。
個人的には、ロズをあの島に戻してあげたいのですが
あの島に戻る手立ては無いものか と思案中です。
うーむ。
◇最後に
暮らしの中に登場したロポット で頭に浮かんだ人(?)たち
・21エモンの芋堀りロボット (ゴンスケ)
・忘れちゃいけないネコ型ロポット(ドラえもん)
・スカートめくりもやっちゃいます(アナライザー)
・腕が伸びるロポット (メイドインアビスのレグ)
他にもまだまだ 沢山居そうです・_・☆
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
こういう運命に弱い
ロズが事故を起こさなかったらキラリは野生界で生きていけないくらい体が小さくて、ロズと出会ったからこそ今生きているって、この手の偶然の重なりというか運命というか、そういったストーリーに弱いのでとても良かった。
キラリ感あるよねと言いたいのは分かるが
映画サービスデーで評判いいので観てみた。
悪くなかった。だいたいCMと変わらないぐらいの印象で、こんなん感じだろうと思ったら、こんなん感じだったというイメージ。
悪くはないけれど、もうちょっと面白くなったかなという気がする。ただ、児童館あたりで子供向けのものを何か流しておきたいと思ったら、比較的薦めやすいタイトルではあるなと思う。
そういう感じです。
ロズは前からあるロボットのような感じもありつつ、古くからのヒトガタロボットのイメージ的なものを、比較的現代的にデザインしてる感じではある。
体の動きがよく、首がよく回る、手がよく動いて、胴体も動いて足も回るという、色んなアクションをさせやすいという面で優れたデザインなんだろうかと思う。
ヒトガタなんで、人間が親しみやすい。例えば、序盤でロボットでカニの動きを真似て、カニのように壁を登る場面があるんだけれども、そういうところから動物の動きをそのままコピーできるという特徴があるのは、面白いところかなと。
物語の構成としては、ガン、鳥のガン。ガンの子供が卵からかえって、初めて見たものを後に意識する、要するにロボットを母として認識して、ロボットが鳥を育てるというストーリーの構成があって。結構すごい速さでどんどん成長していく話。
いいんだけど、まずこれ、キラリという日本語名、鳥に付けてるんだけども、これはこの名称じゃなくてもとの名前のままで、ブライトビルのままでも良かったとのでは思った。
ピンクシッポもピンクテイルで通じるだろ。
ちゃっかりしたキツネだからチャッカリなんて名前になっていたがあれもフィンクでいいだろ。
ガンの子供はブライトビルそのままの方がいいと感じた。ストーリー展開的にもブライトビルな感じもしたし、そういう感じの、結構鳥のリーダーになる男の鳥のストーリーって面があるから。
でも色々分かりやすくすると、なんか綺麗で可愛いキラリという名称になったんかなという意図は、分からないでもないけど。もうちょっと何かね。
ただ、原題ワイルドロボットから野生の島のロズにしたのは、良かったんじゃないか。ワイルドロボットという感じは間違いではないんだけれども、ちょっと日本でいうワイルドと言うには優しいイメージがあるロズ。
これは一応女性ロボットで、母親だという事があるので、だから、日本語タイトル自体は悪くはないとは思う。
動物の種類は熊が1頭だけいるとか、意外と虎とかライオンがいないんだな的なのは、色々なバランスを考えてこういう感じになったとは思うんだけれどもちょっと不自然なかんじはした。
動物達からは、このロボットが怪物だと言われて恐れられ嫌われるというところが最初の方で丁寧に描かれている。
それでもこのロボット自体はめげずに動物達を助けよう、冬になってすごく寒くなったら自分の体の家でみんなを包んでやろうというところがあり。キャラクターの良さをみせている。その経緯自体は割と丁寧ではある。
けども、全体的に何か足りない感じががあった。
例えば動物の種類はもう少し多くてもいい。あの小屋におさまるサイズ感という印象は与えない方がいいから。
例えばロボットの種類ももっと多くていい。攻撃ロボット対ガンの群れは結構見応えあったので。
あとラストは結局自ら工場に行くんかという感があったので。なら工場にとらえられて記憶なくして新品になりかけたが動物達が助けに来て記憶取り戻して皆で暴れて島に帰る展開で良かったと思う。多分最終決戦地をあの島にしたかったんだろうけど。
色々書いたがこのまとまり具合だからこそ見やすくなってる気もする。
家族で見るには十分な作品
特に事前に情報を仕入れずに見に行った。冒頭のロズと島の動物たちとの不毛なやり取りはスラップスティックなSFコメディと言った感じで、それはそれで面白かった。動物の言語を理解、というか、動物が擬人化されてからは、まあ、よくあるお話になった感じ。
キラリとガンの群れが、都市に入り込んだシーンとか、ロズを回収にきたロボットとか、やたらと暴力的なのは、そういう派手な戦闘シーンを入れたいからなのか、と、あまり必然性は感じなかった。ビーバーが切り倒した木で川をせき止めて火事を消すとか、なんだか予定調和的にも見えてしまうのは、創作物を見慣れてきたおっさんだからだろう。
映像はとても美しいし、3DCGの動きも滑らかで、流石ドリームワークス、という出来。
大人には新味のない映画と映るかもしれないが、子供が見ると面白いと感じる作品にはなっているだろうと思う。
ファミリーレストランの定番商品みたいな映画だが、そういった需要の方が多いだろうし、奇をてらったところも無いのは、それはそれで好感が持てるアニメ映画ではあった。
そうか、今はユニバーサル傘下かドリームワークス
右手小指を骨折して劇場での鑑賞が減っていたので今日はハシゴ。
TOHOシネマズ日本橋「かなさんどー」に続いて2本目は「野生の島のロズ」吹替版を(本当は字幕版が良かったのだが、公開から2週間が過ぎ、もうやってなかった)。
東宝東和、GAGAに続いて出たドリームワークスのプレゼントマークにシュレック等過去作のキャラが登場していた。
こんなだったかなと思って調べたら、元はスピルバーグだが、アニメ配給はパラマウント⇒フォックス⇒ユニバーサルと変遷していた。フォックス時代は殆ど日本では劇場公開されていないようだ。私は「カンフーパンダ」以降は観ていないね、多分。
鉄腕アトムにアトムが感情を欲しがるエピソードがあった。花火を見ても美しいと思わないアトムは「美しい」と思う感情を欲しがり御茶ノ水博士に感情を持つ回路を作ってもらうが、「美しい」と同時に「怖い」と言う感情も持ってしまい敵と戦えなくなってしまう。
依頼主からの仕事をこなすようプログラムされたアシスタントロボットのロズもキラリを育てて行くうちに「胸にこみ上げてくるこの温かい気持ちは何?」感情を持ったのだ。
T2にも「私は涙は出ないが、気持ちは判る」と言うシュワちゃんの台詞があったっけ。
ロズは野生の島の皆を救うためにユニバーサル・ダイナミクス社に自らの記憶と体を犠牲に差し出す(犠牲的精神も持ち合わせている)。
だから、ラストはちょっと違うかなとも思うけど。
CGアニメの画像はとても綺麗だし、綾瀬はるかのふんわりした雰囲気と尖っていない声がロズに合っていて、いい吹替だった。
クリス・サンダース監督は「となりのトトロ」が大好きで、特に雨のバス停のシーンがお気に入りだそうだ。
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