「雨天決行」破墓 パミョ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
雨天決行
墓を建てた土地が悪い場所だったらという珍しい視点からお送りするミステリーという事で目の付け所が良すぎるわ〜とニコニコしながら劇場へIN。
風水師が土地を調べ、葬儀師が手続きを進め、巫堂&弟子が儀式を行なって墓を立てていく中で悪霊を呼び覚ましてしまうというワクワクな展開をパート分けして進めていき、どの展開も後々の展開に繋がっていくので楽しみが持続してくれます。
火葬だったり埋葬だったり、その現場を生でお目にかかることは滅多にないもんですから、火葬するタイミングが天候によって変わったりするなど勉強になる面もありつつ、そんな大胆に掘り起こしていくんだと驚かされたり、簡単に検問突破できるんだと腰を折られたりもしつつ見入る事ができました。
主要キャラ4人が個性的で前線に立って活躍してくれるのも良かったです。
サンドクは胡散臭さはありつつも風水で場所を見定める確かな力があり、それをフル活用して行動しまくってくれるので頑張れ〜と応援しがいがありました。
ヨングンは葬儀を一手に担ってやってくれるのでどっしりと構えて詠唱をしてくれるので見せ場十分ですし、ユ・ヘジンが演じてるのも相まって愛嬌の良さがキャラに彩りを加えてくれていました。
ファリムは完璧に武闘派な巫堂で悪霊に怯む事なく対峙してくれますし、舞う姿がとてもカッコいいのでそれだけでも見応え抜群でした。
ボンギルは淡々と太鼓を鳴らす場面が多かったと思ったら悪霊に取り憑かれて血反吐吐きまくるので前半と後半のギャップが凄まじいことになってて面白かったです。
日本の武将が出てきた時には思考が追いつかず一回置いてかれましたが、流暢な日本語を喋りまくるし、ファリムもしっかり日本語で応答していくもんですから、日本の歴史と食い違いまくってるけどそんな事気にすんなな勢いで突き進んでいくので身を任せっぱなしでした。
ボンギルが見事に取り憑かれてからは遠隔で痛い目に遭いまくっていくのは可哀想でもあり面白くもあり…。
そこからは全員の力を合わせてゴリ押しと勢いで武将を取っちめていく胸熱展開が繰り広げられ、近接・中距離・遠隔での総攻撃なのでどのシーンを切り取っても見応えがありますし、もう終わったらみんな弾け飛ぶんじゃないかってくらい力が入っていたので応援上映だったら声出して応援していたと思います。
呪文やらなんやらは全く分かりませんでしたがそれでも楽しめたのは確かです。
ラストは日常に戻って飯を食らって、でもどこかに悪霊が潜んでいるような感じで終わっていくので余韻も残しつつ、1本の映画としてしっかり完結してくれたので良かったです。
ミステリー色強めなのでホラーを期待して観にいくと肩透かし食らうかもしれませんが、長尺でもしっかり楽しめるのでオールオッケーです。
小山力也さんが武将だったところが一番おったまげました。本当ナイスキャスティング!
鑑賞日 10/21
鑑賞時間 15:00〜17:25
座席 E-4