劇場公開日 2024年10月18日

「ホラーパミョパミョ」破墓 パミョ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ホラーパミョパミョ

2024年10月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

怖いのは苦手なので鑑賞予定に入れてなかったのですが、近年韓国作品に個人的にハマっているので、一応マークしていた本作。紹介サイトによると本作はサスペンススリラーということで、それなら大丈夫かなと思い、公開初日に鑑賞してきました。

ストーリーは、巫堂と呼ばれるシャーマンのファリムと弟子ボンギルが、跡継ぎが代々謎の病気にかかるという資産家からの原因究明の依頼を破格の報酬で受け、先祖の墓が原因だと突き止め、風水師サンドクと葬儀師ヨングンも仲間に引き込み、お祓いと改葬を同時に行なうことで事態を収拾しようとするが、その墓には恐ろしい秘密が隠されており、関係者に災厄が降りかかり始めるというもの。

開幕早々からホラーテイスト全開で、ホラーが苦手な自分は“これはやってしまったか”と早くも後悔。しかし、決定的なシーンが描かれることはなく、見るからに怪しい墓とそこに何かしらの秘密が隠されていることだけが明確に伝わってきます。風水の知識は微塵も持ち合わせておりませんが、韓国ではかなり重要視しているようです。それなのに、風水的に最悪な地に埋葬し、さらには墓石には墓碑銘さえなく、あるのは謎の数字だけです。明らかに人為的な企みが疑われる描写が続き、不穏な雰囲気だけが充満するような展開が興味をそそります。

と、序盤はかなり期待が高まりますが、掘り起こした棺から何かが飛び出したあたりから、やはりホラー方向へシフトします。それでも、墓にはさらに大きな秘密があり、それが過去の日本とつながりがあることを示唆するオカルト的な展開は、決して悪くないです。冒頭の飛行機内でのファリムとCAとのやりとりが思い出され、また日本を貶めにくるのかとうんざりする気持ちはありますが、韓国ではこういうのがウケるのでしょうね。

ただ、後半の展開は、画面が暗くてよく見えなかったのと、早すぎて理解が追いつかなかったのとで、よくわかりませんでした。しっかり理解するには、韓国の陰陽道と日韓の歴史的背景についての知識が必要なようです。そのあたりに詳しい方であれば、かなりおもしろく感じられるのではないでしょうか。知識もホラー耐性もない自分には、ちょっと合いませんでした。

主演はチェ・ミンシクで、知識と洞察力を備えた風水師役を好演しています。脇を固めるのは、キム・ゴウン、ユ・ヘジン、イ・ドヒョンら。

おじゃる